魔拳のデイドリーマー

osho

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第20章 双月の霊廟

第452話 ダンジョンラッシュ

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「いや~、めっちゃ久しぶりに来たなあ、ウォルカ。見た感じ、あんまり変わってないな」

「まあ、1年くらいじゃそうでしょ。でも、よく見るとあちらこちらに違いはあるわね……前までなかった店があったり、その逆も」

「マジで? あ、ホントだ……あの店、前はなかったな確かに」

 王都『ネフリム』を出発した僕らは、一路『オルトヘイム号』を走らせ……じゃなくて、飛ばして、かつてのホームタウンであり、色々と思い出深い場所である『ウォルカ』の町を訪れていた。

 もちろん、浮遊戦艦なんかで乗り付けたらアレなことになるのは目に見えてるので、ちょっと遠いところで降りてから馬車(に近い見た目のマジックアイテム)でそこまで来た。
 そして、町の入り口で降りてからは徒歩で、のんびり歩きながらギルドを目指してるんだが……いやあ、懐かしいなあ……この街並み。

 ここで買い物して、冒険に出て、帰ってきたら酒場とかレストランで食べて、美味しそうなものを見つけたら買い食いして……新人時代の思い出が甦ってくるよ。慣れない異世界ライフ、手探りで、時にはエルクとかに教えられながら1つ1つ勉強していったっけ。

 あ、あの串焼き屋懐かしい。おっちゃーん、串焼きちょうだい。

「おう、まいど……って、おぉ!? えらい久しぶりだな、『黒獅子』の兄ちゃん! や、今は『災王』だっけか?」

 と、なんと少なくとも1年ぶりだってのに僕のことを覚えていたらしい屋台のおっちゃんがいいリアクションを……あ、でも今ので僕の素性が周囲に知れて、一気に『ざわっ……』って……。
 いやまあ、いいけどね。ある程度覚悟してたし。人里に来れば騒がれるって。

 特にこの町は、冒険者ギルドの『本部』があるウォルカなわけで……ってそれは今はいいとして。

「あはは……そんな風に呼ばれてますね。ちょっと久々にこの町に来たとこで……で、もうなんかここ通ったら買い食いってのは条件反射ですね。ってことで3本ほど」

「はっはっは、嬉しいこと言ってくれるじゃねえか。天下のSSランク様にそんな風にひいきしてもらえるたあ、料理人冥利に尽きるねえ! ほらよ、もってけ」

 ありがとうございまーす。
 と、僕が受け取ったタイミングで、シェリーも後ろから注文。そして店主のおっちゃん、彼女のことも覚えていた。

 そういや、初めてシェリーと会った日に、一緒に食べたのもこの店だったな。

 そんな風にしてる間に、周囲からの好奇の視線は大分増えたな……。
 まあ、自分で言うのもアレだけど……SSランクの『災王』に、近々Sランク昇格確実とまで言われている『赤虎』、さらにAAランクの『砂塵』に、Aランクの『翠風』が一緒にいるとなれば……いや、というかチーム『邪香猫』ほぼ勢ぞろいで歩いてるからな、そりゃ注目されるわ。

 ちなみに今の『翠風』ってのは、最近になって呼ばれ始めた、エルクの異名である。
 前までは『山猫』だったけど、今はこんなおしゃれな二つ名をつけられて呼ばれ始めている、とこないだ知った。彼女の髪の色に加え、発する魔力光も緑色だし、風属性が特に得意だからそういう名前になったみたいだ。

 集中する視線が気にはなるけど、もう気にしても仕方ないので無視して歩き出す。
 途中、いくつも懐かしい光景を目にして『あ~』って気分になりながらも、ややゆっくりなペースで歩いていた僕らは、ようやくギルドに到着した。

 ここもまた懐かしい……なんて思いながら、ドアを開けてギルドに入る。

 案の定、ドアを開けた途端にあちこちから飛んでくる視線。
 入ってきたのが、どこにでもいるような普通の冒険者とかであれば、すぐに霧散するわけだが……ここでもしっかりと、そのほとんどの視線の主に僕が気付かれ、減るどころか視線は増えていく始末……まあ、何度も言うが気にしても仕方ないわけだが。

 Aランクになった時くらいから、もうなんか似たような感じだったからなあ……SSランクともなれば、まあこうなるのも道理だ。

 あ、なんか受付にいたお姉さんが青い顔して奥に走って引っ込んだ。
 運よく並んでなかったから、さっと話聞こうと思ってたのに……僕がそっち見た瞬間にそんな。

 逃げた……わけじゃないよな、さすがに。上司に報告でもしに行ったんだろうか? とんでもないのが来た、とかなんとか?

 ……まあ、アポなしで来たのは悪いと思うけど……いやでも、冒険者が冒険者ギルドに来て何が悪い、とも思う。ここ来て依頼受けて働くのが冒険者じゃん。ランクがアレでも、そこに文句言われる筋合いはないはずだし……

「やれやれ……この光景見ると、割と私達も行くところまできたな、って感じするわね」

「そうね。私が仲間になったころは、まだ……来るとぎょっとされることはあっても、こんな風にヤバいもん見る目で見られることはなかったしねえ……珍獣にでもなった気分だわ」

 と、エルクとシェリー。駆け出しのころからの付き合いの2人がそんな風に言う。そうだね……あの頃はまだましだった。
 僕とシェリー……当時Aランク同士だった2人が組んだって話になった時には、多少ざわつきが大きくなったりはしたけどさ、それでもここまでじゃなかったよね。シェリーの言う通り、珍獣か何かに……あれ!?

 今さっき受付さんが引っ込んだ窓口に、新たに別な受付嬢が来て……しかもその人の顔、めっちゃ見覚えあるんですけど。
 隣では、エルクやシェリー、ザリーにナナ……それに義姉さんとかもビックリしてるし。

 それもそのはず、やってきたのは……

「ようこそ、冒険者ギルドへ。……お久しぶりですね、ミナトさん」

「はい、ホントお久しぶりです……リィンさん」

 そう、リィンさんだったのだ。このギルドで関わってきた人の中でも特に思い出深いというか、関わりが多く、そして深かったお姉さんである。

 初めて僕がここに来て、冒険者登録をした時にもお世話になった人でもある。さらに言えば、Sランクになった時に僕の『担当』の1人にもなったっけな。
 言うなれば……僕が駆け出し……どころか、冒険者になった瞬間から、SSランクになるまで、ずっと通してお世話になった人だ。……表現するとなんかすごいな、語感。

 そのリィンさんはというと……なんだか出てきてすぐだってのに、すごい、こう……疲れた目になっちゃってるんだけども。
 あの……何でしょうかその目は。ひょっとして『めんどくさいのが来た』とか思ってます?

「いえいえ、そんなことは。ただ……」

「ただ?」

「私、ここ数週間ほど、別なギルドに研修に行っていましてね? そこからつい昨日帰ってきて、今日からこのギルドに再着任、からの業務復帰だったんです。で、その一発目のお客様が、まさかよりにもよってミナトさんだっていうのは……もうコレは何かこう、のろ……いえ……縁、ないし因縁みたいなものを、感じざるを得なかっただけです」

 呪い、って言おうとせんかったか今?

「……気のせいですよ」

「わあ、棒読み。まあいいや……あ、それはそうとリィンさん、久々に出てきてもらっといてなんですけど……リィンさんってまだ僕の担当職員ですか?」

「ええ……一応、任は解かれていませんので、そうなりますね。以前同様、応対させていただきますよ」

 ここまで来る頃には、リィンさんの疲れたような目も引っ込み……若干『やれやれ』って感じの、困ったやんちゃ坊主を見るような感じは残っているが……見慣れた優しいお姉さんの表情で応対してくれるようになった。
 そうそう、これこれ、いやー懐かしい。……さっきからコレばっかり言ってるな僕。

 でもホントそう思うからなあ。
 懐かしさもそうだけど……こんな風に、SSランクである僕にも物怖じせずに、いい意味で雑に応対してくれるってのが地味に嬉しい。
 自意識過剰とかじゃなく、最近はもうなんか、僕が窓口に来るとすごい緊張してガッチガチになる人がほとんどなんだよ。フロギュリアのギルドでもだいたいそうだったし……僕が窓口を離れた直後に、安心したのか、気絶した子までいたっけ。

 そこへ行くと、このむしろ『相変わらずしょーがない人だな』的な対応は、逆に安心するのだ。

「そこはそれ、あなたがどういう人かくらい、長い付き合いで知っていますからね。何せ、あなたが登録した時からの付き合いですし。それで……本日はどういったご用件ですか、ミナトさん?」

 さらりとそう言って、用件を聞いてくるリィンさん。

「あ、はい。最近……何か変わったこととかってありました?」

「……できればもうちょっと具体的にお願いできます?」

「ええっと……もしかしたら『ウォルカ』周辺のこととかではないかもなんですけど……新しい素材が取れるような鉱山が見つかったとか、未探索のダンジョンが見つかったとか……そういう情報ってあるかな、と」

 たしか、王女様がそんな感じに言ってたなと思いつつ聞いてみる。あの時貰ったのはオリハルコン鉱石だったから、多分そういう何か、あるいは近いものだと思ったんだけども……

「ああ、そういう……ええ、ありますよ」

 そう答えて、リィンさんはすぐ後ろの書類棚から、何冊かのバインダー的な形になっている書類の束を取り出し、ぱらぱらと慣れた手つきでめくり始めた。お目当ての情報を探している様だ。

 その間、ちらっと周囲を見ると……最初ほどではないとはいえ、依然としてこちらを観察、ないしは値踏みするような視線はいくつも感じる。

 もっとも、もう早くも慣れて来た。何か実害があるわけでもないので、無視してリィンさんの調べものが終わるのを待って……ほんの十数秒くらいでそれは終わった。早いな。

「……このあたりがわかりやすいですね。これを」

 そう言って、リィンさんは資料を180度反転させ、開いたページを僕らに見せるようにする。

 そのページは、地図だった。ネスティア王国全土の地図だ。
 紙の状態を見るに、割と真新しいもののようだけど……しかし、そこには何カ所も記号やら何やらが書き込まれ、さらにその記号の脇にはびっしりと何か、メモみたいなものが綴られている。

 同じようにしてまた別な冊子を見せてくる。こっちも同じようになってる、書き込み満載の地図が開かれてるが……こっちのはネスティア王国だけでなく、大陸全土の地図だな。

 その内容を読んでみると……え、何だコレ?

「……新規に発見されたダンジョンの位置……ですか?」

「しかも、この日付……え、どれもここ最近じゃない?」

 と、僕の隣で一緒に覗き込んでいたエルクも、驚いたように言う。
 反対側からは、ザリーやナナ、シェリーも同じように覗き込んでいるが、反応は……程度は違えど似たようなもんだ。

 地図に書かれていたのは、今言った通り、ここ最近で新しく発見されたダンジョン、あるいは、既存のダンジョンに新しい階層やエリアが発見されたものを示す記号だった。
 そして、その近くに、今の時点までに分かっている情報がびっしり書き込まれていたわけだ。

 その情報も、あくまで簡易的にメモされただけのものであり、現在進行形で冒険者達が潜り、色々と情報を仕入れてきている。当然それらの情報は、地図の端にちょっとメモする程度ではまとまりはしないので、それぞれのダンジョンごとに冊子を作って編纂している最中だそうだ。

 まあ、これが1つや2つなら……ダンジョンつったってたまには見つかるもんらしいし、特に不思議なこともなかったんだけど……コレ、明らかに多いよな、数が。
 しかも、これ全部ここ数か月の間に発見されたってんだから……

「ネスティア王国内だけでも……大小合わせて10個以上あるわね」

「しかも、どれもここ数か月の間に発見されたもの……短期間にこれだけの数のダンジョンが見つかるなんて……まさしく前代未聞ですね」

「こんなことになってたのか、今の大陸……僕らが海の向こうに行ってた間に……」

 シェリー、ナナ、ザリーも驚いた様子で、そんなことを呟いている。
 中でもザリーは情報屋の血が騒ぐのか、『早く情報色々仕入れないと……』って今からやる気のようだった。まあ、ここ数か月、大陸から離れてて、そういうの手元に入ってこなかったわけだしな。
 情報は鮮度が命、っていう言葉もある。今のザリーの手元には、そういう『商売道具』がないに等しいわけだ。

 と言っても最近は、ローザンパーク在住でそういう稼業もそこまで忙しくはしてなかったんだが。そっちで稼がなくても、専業で冒険してても十分お金になってるしね。

 もっとも、そういうのを半ば楽しんでやってる節もあるからな、こいつの場合。
 僕にとっての研究とか、その辺と似たり寄ったりなのかもしれない。ある種の、好きこそものの上手なれ、って奴だろうか? ……微妙に違うか?

 まあ、そのへんはいいとして……今言った通り、ここ数か月で何カ所もダンジョンが発見されたり、あるいは、今すでにあるダンジョンに新たなエリアが発見されたりしている。
 ちょっとした洞窟や遺跡とかならともかく、それなりの規模のものがここまで短期間にいくつも……うん、誰がどう考えても異常事態だよな。

 冒険者ギルドでは、この現象を『ダンジョンラッシュ』と暫定的に呼んでいるらしい。
 金鉱脈が見つかった時に『ゴールドラッシュ』とか呼ばれるのになぞらえてか……安直だが理にかなっているし、わかりやすくもあるな。

 加えて、それらのうちのいくつかでは……希少な、あるいは未知の素材やら、価値のある財宝やらが見つかっており……それこそゴールドラッシュよろしく、多くの冒険者が手近な新ダンジョンに挑んでいっているようなのだ。
 財宝や素材はもちろん、そこの情報自体も売れるからな、今の段階なら。

 そういうのもあって、今のギルドはそれらのダンジョンに絡んだ商売で空前の好景気。持ち込まれる素材を買い取ったり、それらにかかる依頼が舞い込んだりで、結構な忙しさだとか。

 僕が王女様からもらったあのオリハルコン鉱石も、その新ダンジョンの1つで採取されたもののようだ。様々な鉱物が採取できる地下空洞に通じる道が見つかって、そこで採れたって。
 
 ただ、景気のいい話ばかりではなく……中にはかなり危険な魔物が跋扈していたり、凶悪なトラップが仕掛けられているものも多々あり、少なくない犠牲者も出ているとのことだ。
 冒険者に危険はつきものとはいえ……まあ、聞いていて気分のいい話じゃないな。
 
 ま、でもその辺はどんな冒険者も、自分の責任の範疇であるし、挑戦するもしないも自分の判断と責任でやることだ。僕らが考えたって仕方ない。

 それよりも僕らが気にしなきゃいけないのは……これからどうするかってことだな。

「さて……じゃ、なんかうちのリーダーが興味持ち始めたみたいだから、当面の目標をどうするかチーム会議でも始めましょうか。リィン、そこのテーブル借りるわね」

「あ、この資料ってお借り……するのはまずいですよね」

「冊子の資料は確かにそうですけど……配布用に簡単な写しを用意していますので、ご用意できますよ。少々お待ちいただけますか?」

 エルクとナナ、それにリィンさんの間で素早くそんなやり取りが交わされた。
 ……まあ、僕に対して読心術……を通りこして、未来予知じみた理解を示してくれるエルクはもちろんだが、この2人も大体僕の扱いとか対応の仕方ってもんをわかってるからなあ……助かるというか、楽でいいというか。

 苦笑する他のメンバー達に『そういう感じだから』って、3人が話していた通り、資料もらってチーム会議する旨を伝える。

 うん……ぶっちゃけ、この話聞いて……久々に冒険者らしい、自由な探索活動って奴をやりたくなった。いいじゃん、新ダンジョン。初心に戻って、そういうの探検してみたい。見た感じ、ここから近場にもいくつかあるみたいだしさ。

 リィンさんがまた別の棚から取り出した地図と、各ダンジョンの簡単な説明所もセットになっている書類をもらう。

 その地図には……ん? さっきの地図にはなかった記載が混じってる気が……何だろう? この、ダンジョンの場所ごとについてる○印は?
 しかも、色分けされてて……赤、青、そして黄の3色ある。……何コレ?

「僭越ながら、話し合いの際に参考になればと思いまして、少々情報を書き足させていただきました。ダンジョンについている○印ですが、赤色が、既に多くの冒険者が探索に参加していて、過密気味な場所になっています。黄色は、貴族や大商人などの子飼いの傭兵や冒険者が探索に参加している場所です。青色は、現在まだあまり手がないっていない、比較的ねらい目な場所ですね」

「なるほど……」

 つまり……赤色の○がついてるダンジョンは、商売敵が多い。場合によっては……まあ別にこの『ダンジョンラッシュ』に限ったことではないとはいえ、いさかいが起こる可能性高め、と。

 黄色の○がついてるダンジョンは、同じく商売敵が多いのに加え、貴族とか大商人なんかの利権やら何やらの思惑が絡んでくる可能性があり、もしいざこざになった場合さらに面倒。

 青色の○は、そのへんの心配が少ない場所ってわけね。リィンさん、ナイス情報。

 ただ、個別の情報が書いてある資料を参照して見ると……理由はそれなりにわかるな、この区分。

 赤色や黄色の○がついてる……人気のあるというか、倍率が高いダンジョンは、採れる素材とかが高価だったり希少だったりして、当たれば稼げるというような場所のようだ。
 中には、相当にレア度が高い素材なんかが取れる場所もあるようで……そういう所には大体、黄色の○がついてるな。

 逆に青の○がついてるところは、現時点でだけど、あまり旨味がなかったり……あっても危険度が不釣り合いに高くて下手に立ち入れない、っていうパターンで、人気がないからみたいだ。

 選ぶ身には大変助かる情報だな。さて、どうするかね。

 やっぱり、他の冒険者や貴族の子飼いなんかとのトラブルは面倒だし、青色のところから選ぶのが吉かな? 危険度については……まあ、僕らなら大概のところは大丈夫だろうし、なんなら気分転換とかリフレッシュ目的で、旨味とか度外視で選ぶのも悪くないだろう。

 ……それはそうと、さあ……

 その、色はともかく、○がついてる場所のいくつかに見覚えがあるんだけど……コレ、偶然か?


『ナーガの迷宮 深部』 青○
『深紅の森 深部』 赤○
『花の谷 中北部』 赤○
『山村トロン 外縁部の湖』 黄○
『港町チャウラ 海岸の洞窟』 赤○
『サンセスタ島』 ※国外 青○
『常夜の谷 北西部』 青○


「……何コレ? 総集編でも始まるの? それとも最終回が近いの?」

「またわけの分かんないことをあんたは……」

 いやだって、ことごとく僕らが……その、今まで行ったことのある場所なんだもの。
 っていうか何なら、その中でも思い出深い場所が狙ったようにチョイスされてるよ?

 エルクと初めて行った、僕自身初挑戦のダンジョンである『ナーガの迷宮』、
 アルバと出会い(って言うか孵化する瞬間に立ち会い)、ザリーやスウラさんと一緒に撤退戦を戦った『深紅の森』、
 シェリーと一緒に戦い、ネールちゃんと、そして奴……ゼットと出会った『花の谷』、
 ナナと出会った、強化合宿の行先だった山村『トロン』、
 ミュウとシェーンと出会い、『幽霊船オルトヘイム号』を手に入れた港町『チャウラ』、
 セレナ義姉さんが担当になってから初めて行った、絶海の火山島『サンセスタ島』、
 『常夜の谷』は、クロエとネリドラと出会った『ラグナドラス大監獄』がある場所だ。

 まるで、僕らが今まで行ってきた場所……その中でも、特に大きなイベントがあった場所をなぞるかのように……

 正直、個人的な感情からも……これらの場所が気になって仕方ないんですけど。
 いやホント……何が起こってるんだろ、この大陸に……?

 とりあえず……どこから行って調べるか、決めよっか。



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