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第20章 双月の霊廟
第451話 久しぶりのネスティアで
しおりを挟む「送迎ご苦労。手間を取らせたな、ミナト・キャドリーユ」
「いえ、文字通り乗り掛かった船ですから。船は自前ですけど」
ちょっと上手いこと言ってみたわけだが、僕は今ちょうど、ネスティア王国王都『ネフリム』の王城……に直接は流石にまずいので、郊外にある演習場に来たところだ。
目的というか用件はもちろん、『タランテラ』のメンバーの送迎である。
『オルトヘイム号』に全員載せて、今到着して……迎えに来た第一王女様に引き渡したところだ。
もちろん、彼女単体で来たわけじゃなく、護衛とか色々いるし……というかイーサさんも来てるし。
なおこっちからは、いつも通り、エルクとナナが一緒である。仕事ってことで、副リーダーと秘書が。
第一王女様は、再会したマリーベル達に、二言三言ねぎらいの言葉をかけて、自分が乗ってきた『竜車』に乗り込むように指示を出していた。それに従い、きびきびと動いて身柄を運ぶ5人。
去り際に軽くこっちに会釈を寄こして、乗り込んでいった。よし、これで任務完了だな。
あとは、用意しておくって言ってた報酬を受け取って、今日は終わりだ。
「イーサ、報酬を」
「はっ。度は世話をかけたな……喜んでもらえると嬉しいが」
「あ、ども」
王女様の指示で、イーサさんが差し出してきた、アタッシュケースみたいな鞄を受け取る。
中を見ると、恐らくは金貨が入っているであろう袋と……それとは別に、鉱石みたいなのがいくつか梱包されて入っていた。
開けて中を見て見ると……ほぉ、これはまた大盤振る舞いな。
「オリハルコン鉱石……しかもまだ新しいっぽいですね。鉱脈でも新しく出たんですか?」
「似たようなものだな。それについては……冒険者ギルドに行けば、詳しい話を聞けると思うぞ?」
「? ギルドに?」
「ああ。お前、最近は拠点に設置されてる『出張所』に持ち込まれる依頼にしか目を通しておらんだろう? たまにでもいい、現場に顔を出してみると、色々と面白いことがあるものだぞ?」
……? よくわかんないけど……僕のとこ、というか、アイドローネ姉さんのとこにまで話が来ないような案件で、何か面白いことでも起こってるのかな?
まあ、うちの拠点に設けてもらってる『ギルド出張所』には、僕への名指しの依頼か、SSランクに相当する、あるいは近いレベルの依頼しか最早来ないようになってるからな……零細なところであれば、ちょっと僕らも把握はできてないだろう。
もっとも、調べようと思えば調べられるけどね、拠点でも。
でも……確かに最近、引きこもってばっかりで……かと思えば遠征で『ヤマト皇国』やらあちこちに行ってばっかで、とんと現場のギルドに顔出してなかったな……。
下手したら……SSランク昇格の時、ギルドカード貰って……その頃からご無沙汰じゃないか? もう1年以上前だな……
……思えば、それまでは僕、『ウォルカ』に拠点置いてたんだよなあ……樹海から出てきてから、ターニャちゃんの元の職場兼家である『バミューダ亭』が閉まるまで、ずっと。
そこからは『オルトヘイム号』を拠点兼移動手段にしてたものの、依然として拠点はウォルカに置いたままで、ギルドもそこのを使ってたし……何だかんだで、町自体にも愛着あったからな。
けど、SSランクになって、色んな人や団体から、良くも悪くも注目を集めるようになって……同業者のみならず、大商人や貴族とかからの勧誘やら何やらが来るようになって。
正確には、そうなるのが嫌だから先手を打って、さっさと『キャッツコロニー』に引きこもったんだよなあ。ただでさえ一般人が近づけないような危険区域の中に拠点を作って、その上さらに周囲の環境いじくってもっと危険にして、誰も入って来れないレベルの人外魔境にして。
それ以来、ずっとお世話になってたウォルカのギルドにもとんと顔出してないな……。
いや別に、出す理由がなきゃそうする必要もないんだろうし、そうなっても困らないために『出張所』を作ってもらったわけなんだけど……何かこんな風に思いだしてみると、ちょっとのぞきたくなってくる気がする……かも。
さっき、王女様が言ってたことも少し気になるし……今日というか、直近で別に用事もない。この後、帰る前によってみてもいい気がしてきた。
実のところ、せっかくネスティアまで足伸ばして来たわけだし……送迎だけして、このままトンボ返りってのもつまんないな、と思ってたとこなのだ。帰りにどっかで軽く、観光とか買い物でもできないかな、って。
なんてことを考えてたら、ふと思いだしたように王女様が、
「そうだミナト・キャドリーユ。ちょうどいいからもう1つ教えておくか」
「? もう1つって……何です?」
「ちょっとした情報提供……ないしは、注意喚起だな。『タランテラ』の者達から、チラノース帝国にかかる調査のために潜入していた、という話は聞いているんだろう?」
その問いかけに、こくりと肯いて答える。
事情聴くときに、ある程度だけどその辺の話も聞いた。何やらあの国がきなくさいことになっているため、詳しく探るために、マリーベル達は潜入捜査を行っていた。
依頼キャンセルの時から、こないだ保護した時までだから、中々の長期任務だな。
その捜査の中で見聞きした詳しい内容までは聞かなかったけどね。
「それについて『注意喚起』ってことは……あの国、そんな切羽詰まってめんどくさいことになってるんです?」
「今すぐどうこうではないが、油断できない様子なのは確かだ。それこそ、何かきっかけがあれば……何かをおっぱじめてもおかしくないゆえ、国境を接しているネスティアとフロギュリアを中心に警戒を強めている、というのが現状だな」
「……けっこうガチ目ですね」
「まあ、な。と言っても、あの国が要注意国家なのは、今に始まったことではないが。ただ、ここ最近、以前までにはなかったような……ちと気になる動きを見せていてな」
「あ、待ってください、それ僕聞いても大丈夫な奴ですか?」
「安心しろ、大丈夫だ……というか、噂話レベルであれば市井に出回っている話でもあるし、ギルドで調べればわかることでもある。私の口から聞いたとて何も変なことは起こらん」
ならいいんですけど。
例えば、普通は知ることもできない、許されないような情報を聞かされて『これを知ったからには……』みたいな……いやでも、この王女様、何だかんだでこっちがきちんと期待に応えて、誠実に応対する以上は、向こうも誠実さはきちんと持つ人だし……そういうのは流石にないだろうな。
それにこの人は、厄介事があるとすれば、普通に正面から持ち込んできて交渉し始めるだろう。相応の対価やメリットをきちんと用意して。
……近々そうなりそうな気がしなくもないな……今んとこ僕らに直接は関係ないとはいえ、色々と『きな臭い』自体が進行してる、ってのは、事実なわけだし。
……主従関係はないとはいえ、兄さん達がお世話になってるし、僕自身、彼女達のことは知人、ないし友人としての付き合いがある相手だ。
加えて、彼女の妹であるリンスに関しては……前に告られてまでいるし……少なくとも、他人として見るような間柄では、最早ない。何か困ったことが起こった時には、助力させてもらうのもやぶさかではない。
ただそれでも……国家間の武力衝突とかに駆り出されるのは流石に勘弁だなあ……
単なる力と力のぶつかり合いだけで終わらないのが、そういう分野の『戦い』なわけだし。政治だの外交だの、そのへん考えなきゃいけないの、面倒だし……
「で、だ。ミナト・キャドリーユ……ここ最近あの国、妙なことに、冒険者や傭兵、さらには軍の部隊を動員して……危険区域の、特に遺跡やダンジョンの探索を積極的に進めておるようでな」
「ダンジョンの探索……ですか? 国が?」
「うむ。その意図までは読めんが……軍の情報部の連中に分析させたところ、どうも、何かを探しているような動きを見せている、とのことだ」
国が、軍や冒険者を動かして、ダンジョンの探索を進めさせる……か。そりゃ確かに珍しいな。
例えば冒険者がダンジョンに潜る理由としてメジャーなのは、隠されているお宝を見つけて一攫千金とか、眠っている魔物を討伐して名声を……なんてあたりがあげられる。
その他、単に経験を積むためとか、遺跡そのものの調査のためとか……色々動機はあろうものの……いずれにしろ、国が政策とかの一環として取り組むようなものじゃないよな。
個人にとって一攫千金のお宝でも、国が扱う予算とかからすればアレだろうし……なんなら、広範囲に大規模に冒険者やら何やらを動員するとなれば、そっちの経費の方がかさむだろう。
それこそ、国の政府がどうしても欲しいものが眠ってるとかでもなければ……やりそうにない、やる意味もないであろうことだ……確かに気になるな、何を考えてる?
一体……どこのダンジョンに眠っている、何を探している?
「最近では、国内のダンジョンのみならず……他国のダンジョンの探索を進めているらしい。子飼いの冒険者を使ってな」
「冒険者は基本的に、ギルド加盟国であれば、国家間の移動を妨げられませんからね……自分達の息がかかった連中であれば、堂々と他国の遺跡やら何やらを見に行かせられるわけか。……やっぱり、ネスティアにも来てるんですか、それらしいの?」
「いくつか怪しい報告は上がってきている。もっとも、何か明確に我が国に損害をもたらしたり、害意が認められる行動をとったわけではなく……あくまで普通の冒険者としての範疇に収まる活動しかしていないため、今のところ問題は起こっていないな。一体何が目的なのかも含めて、現在はまだ不明ではあるが……ともすれば、どこかのダンジョンの探索時に、かの国の息のかかった者と鉢合わせになる可能性もある。それに、同じ危険区域ということで、もしかしたら今後、『ローザンパーク』にその手の連中が現れるかもしれん。頭の片隅に出も置いておいてほしい」
聞けば、遺跡系でなくとも、探索の手が及んでいない……まだ未踏の部分があるような場所であれば、そういうのを派遣してもいるらしい。ホント、何を考えてんだろうな?
まあ、そういう感覚でうちの庭に人寄こそうもんなら、生半可な奴じゃ恐竜の餌になって終わりだけど……別に、ダンジョンとか見るもんもないしな。
あったらとっくに、ネールちゃんとかビートから報告上がってきて、僕の方が身に行ってるし……そもそも、そういう何の面白みもない土地だったからこそ、僕がもらって思う存分改造したんだし。
それでも、向こうさんはお構いなしで来る可能性はある、ってことね。一応、覚えとこう。
後で皆にも話して、情報共有しておかないとな。
船に戻った後、一応今聞いた話を皆に伝えて……でもまあ、今いま何か注意することがあるわけでもないので、やはりというか『ふーん』くらいの反応にとどまったけども。
それよりも話題の中心になったのは……やはりというか、『久々にウォルカとか行かない?』という提案の方だった。
大半のメンバーにとって、ウォルカはけっこう長いこと滞在してて、多少なり思い入れのある街だからな。話題に上ると、『あ―懐かしいな』とか思う人はやっぱり多かったみたいだ。
エルクやシェリー、ザリーと出会った町であり、SランクやSSランクの冒険者カードを授与された『ギルド本部』があり、ギルドマスターであるアイリーンさんが縄張りにしてる土地だ。
……話してると、なんだか無性に行きたくなってきたなあ……。
「ってなわけでどうかな、皆? 久々に顔出してみるってのは?」
「いいんじゃない? 別にこの後の予定も特に決めてなかったし。まあ、いきなり私達……というか、あんたがギルドに現れたりなんかしたら、皆ビックリするでしょうけどね……」
「今まで全く姿を見せなかった、SSランクだもんね? 『何かあったのか!?』って勘ぐられちゃうかも。大半の冒険者達からは、雲の上の存在、みたいに思われてるでしょうし」
うーん、ちょっと遊びに来た程度でそんな大げさな反応されても……まあ、立場上仕方ないことかもしれないけど。
せめて、厄介事の類が降りかかってくるとかでなきゃ……周囲でざわざわされるくらいは我慢するけど。
まあ、前にフロギュリア連邦で、きちんと身分明かして冒険者として活動して……ギルドに顔を出してたりもしたけど、その時はまあ……遠巻きにじろじろ見られてざわつくくらいのもんだったし……そこまで心配する必要もないだろ!
てなわけで、じゃあ次の目的地は……懐かしき元・ホームタウン! 『ウォルカ』に決定ってことで……
「クロエ、操縦よろ……あ、そっかいないんだった」
いつもこういう時に、行き先を告げて船のかじを取ってもらう、オペレーター兼操縦士の少女……は、今日はここに来てないことを忘れていて、空振りしてしまった。
うーん……いやまあ、操縦は別に、僕やネリドラがやればいいけど……折角のウォルカなのに、クロエだけいないってのもなあ……どうせならメンバー皆で行きたい、と思わなくもない。
かといって、一回帰って連れてくるのもアレだし……もともと突発的に決めたことだしなあ……しょうがないから、今回は悪いけど、縁がなかったってことで。
後で聞いてみて、もし行きたそうにしてたら、また日程組んでいくことにしよう。
なんだったら、旅行扱いでちょっといい宿に泊まったりして……なんてのもいいかもしれない。
……そこらの高級宿より、確実にうちの拠点や『オルトヘイム号』の方が、設備も何もかも上な自信はあるけどもね。
ともあれ、そんな風に結論付けて、僕らは一路、『オルトヘイム号』でウォルカに向かうのだった。
なつかしき、元のホームタウン。僕ら『邪香猫』が、そして、僕の冒険者としての人生が始まった場所、といっても過言ではない、あの町へ。
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