419 / 611
第19章 妖怪大戦争と全てを蝕む闇
第419話 妖刀『耳長切』
しおりを挟むしばらくの間、皆、無言のまま時が過ぎた。
無理もないけどね……告げられた事実が強烈すぎた。
皆……それこそ、タマモさんですらも、この事態を噛み砕いて飲み込むのに苦労している、ってところだろう。僕もそうだし。
テロリストが表側の権力者を巻き込んで、国盗りを画策しているだけかと思いきや――いやそれだって結構な異常事態だけども――その裏でオカルト的な意味でヤバい儀式を進めていた。
しかもそれは、ただ単に内容が倫理的に問題あったり法に触れる……なんて生易しいもんじゃなく、国全体を巻き込んでヤバい病気(比喩表現)を感染させ、それによって戦いを広め、そしてさらに、それを足掛かりにして自分達がもっと強くなろうと……
(情報量多いな……そして濃い!)
ホント消化に困る……これからどうすべきかも含めて。
いや、どうすべきかはむしろ決まった。
コレを放置しておくわけにはいかない。多少強引にでも、『終わらせる』べきだ。
理由はいくらでもある。むしろ、やらない理由を探す方がコレは難しい。
武力介入になるわけだから、外交的にはちょっと問題アリ、かもしれないけど……コレを実行されればそれこそ国交の樹立どころじゃなくなるし、紛争が終わってみれば全く別な国になっていたということすらありうる。どちらにしろ、今までの努力はパーだ。
そもそも、この紛争、ほっといて終わるのかどうかも怪しいしな……聞いた限りじゃ、『感染源』自体は限られるとはいえ、『感染』を繰り返せば爆発的に呪いの範囲は広まっていくんだろうし……時間をかければそれこそ、『感染源』自体が増えていく。
そうなる前に……恐らくは、『鬼』の幹部格だけが感染源として機能している今のうちにどうにかしないと、取り返しのつかない事態になりかねない。
これについては多分、いや確実に……タマモさん達も同じことを思っているはずだ。
「……情報ありがとう、おばあ様。おかげで……一刻も早くあの若造を止めなければならない、ということがよくわかったわ。手段を選んでいる余裕もなさそうね」
「タマモちゃんならそう言ってくれると思っていたよ。……すまないが、あたしはあまり力になれそうにないがね……うちの領地のコ達は、戦いが苦手なのが多いから……あたしはあそこにいなくちゃいけない。そうでなくとも、もうあたしもすっかり老いてしまったからね」
「『八妖星』の存在はその土地の妖怪たちの心の安定と直結しています、おばあ様は気にせず、『リューキュー』の者達を守ることだけお考え下さい……この国で無法を働くならば、それは私の敵。私が他の、既に戦いに発展している『八妖星』達に声をかけて手を打ちましょう」
きっぱりと目を見て、タマモさんはそう言い切った。
「……それ、僕も乗らせてもらいます、タマモさん。もう既に巻き込まれてるっぽいし……こんな状態が長く続いたら、国交も何もあったもんじゃないですからね。ここまでの半年間がパーだ。何より……向こうはうちのサクヤを狙ってる」
で、そこに僕もこう付け加える。
恐らく、申し出自体は予測、あるいは期待してたんだろう。そこにいた面々に驚きとかの反応はなく、こくり、とうなずくだけだった。
ただ、鳳凰さんは心配するような優しい目を浮かべた気がしたし……エルシーさんは、また少し申し訳なさそうな表情になった気がしたけど。
「相手が何だろうと関係ない。売られた喧嘩は買った上で、必要に応じて二度と売られないようにするのがうちのやり方なんで」
「……やはり、リリンの息子ね」
ぼそっと呟かれたその声には、少しの呆れと、嬉しさ? が含まれているように感じたけど……その直後、すぐにタマモさんは、今度はエルシーさんの方を向いた。
「方針はこれで決定、詳細は後日、他の『八妖星』にも声をかけた上でつめるとして……おばあ様、1つ確認しておきたいことがあるのですが」
「言わなくてもわかるよ。この話をするにあたって、ここにエルシーちゃんを連れて来た理由、だろう?」
そう、僕もそれは気になってた。
彼女の身元にはまあ、びっくりしたけど……そして、もう1つ確認しなきゃいけないことも残ってるけど……それだけなら今回の件には無関係だ。
この『鬼』の戦乱や、『百物語』という禁忌の術を語るにあたって、一体なぜ彼女をここに、鳳凰さん自らが護衛するような形で連れて来たのか。それがまだわからない。
言っちゃ悪いが、戦力にはならなそうだし……。
『ハイエルフ』だけあって、感じ取れる魔力はかなりというか、一般人から比べればけた違いに多く強力だ。戦ってもそれなりに強いんだろう。
けどそれでも、僕の仲間なら、装備による部分もあれど、相手にもならないレベルだ。
ネリドラとか非戦闘員や、接近されると弱いミュウなんかはともかく、彼女の力は何が何でも必要ってわけじゃない。『邪香猫』や、この『キョウ』にいるタマモさんの傘下の妖怪たち全部と比べても、下から数えた方が早いだろう……恐らく、戦力としての価値ではない。
視線が集中している中、流石に緊張してる様子ではあるようだけど……震えそうな体を意思の力で抑え、口を真一文字に結んだエルシーさんは……横に置いていた自分の荷物の中から、何やら長細いものを取り出し…………
「「「…………!!」」」
……取り出した瞬間、僕らは息をのみ、身をこわばらせた。
鞄の大きさに反して、取り出した荷物はやけに大きいというか、長い。
おそらく、あの鞄が収納系のマジックアイテムの類なんだろう。
……けど、僕らがびっくりした理由はそれじゃない。
「……何、それ?」
「……おばあ様。何やらとんでもないものを持ち込んでいただいた様子ですね」
「……すまないね。でも……恐らく必要になるだろうと思ってね。無論、封印は施してあるよ」
「それで『これ』ですか……!」
思わず敬語を忘れてしまった僕と、尊敬している鳳凰さんにすら、どこか刺々しい言葉を投げかけるタマモさん。
しかし、その視線は同じように、今エルシーさんが取り出した『何か』に向けられたままだ。とてもじゃないけど、目を離せない。
……いや、ホント何なんだアレ……?
何であんな……感じ取れるぐらいに悍ましいオーラとか、気配みたいなものを纏ってるんだ?
何やら、僕の中の『霊媒師』の力が酷くざわつく。どうやらあの禍々しい気配は、霊的なものを含む、あるいは原因としているようであるらしい。
だとすると、あれって怨念の塊か何かか? 直接見るまでもなくその危険度がわかるほどの……
細長い袋の中から、エルシーさんは……持っている彼女自身も辛そうにしながら、その中身を……1本の刀を取り出した。
袋から取り出し、直接見ることになったことで、より一層そのヤバい気配にさらされる。強烈な直射日光が肌を刺すようにジリジリと感じられるような……あんな感覚に近い。
できることなら、同じ空間に長くいたくない、とすら思えてしまう。
どうやら僕やタマモさんみたいに、『陰陽術』や『妖力』、『霊媒師』の力によって、霊的な要素に日常的に触れている、そういう力を持っている面々でなくても、アレは感じ取れるようで……横にいるエルク達も、ヤバいものを前にして表情を引きつらせている。
師匠ですら、眉間にしわが寄っている。
「妖刀『耳長切』……この刀につけられた名です」
「趣味の悪い名だよ……そのままの使い方をされているだけにね」
目を伏せ、辛そうに言うエルシーさんと、吐き捨てるように言う鳳凰さん。
……名前から察するに、『耳長』……エルフを斬る、っていう意味の刀、とか?
地球の日本でも、『酒吞童子』を斬った刀っていう意味で、『童子切』っていう名前の刀があったはずだ。国宝だっけ?
それはともかく……その刀についての説明を聞こう。
「その名の通り、この刀は、『耳長』……すなわち、我々『ハイエルフ』を殺すための刀です。今までに幾人もの我々の同胞が、この刀によって殺されました」
辛そうな様子のまま、エルシーさんは話してくれた。
この刀を作ったのは、ある名のある刀鍛冶らしいのだが……その人は、毎度おなじみ唯我独尊のハイエルフ達によって、『我々のために武器を作れ』的なことを命令され、それを断って突っぱねた結果、一族郎党を皆殺しにせんとしたハイエルフの襲撃を受けた。
村ごと焼き討ちにされ、どうにか命が助かったのは自分だけ。その他は、妻も子供も老いた親も、仲良くしていた村の仲間達も……皆、ハイエルフに殺されてしまった。
哀しみと憎しみに捕らわれた刀鍛冶は、その数年後、1本の刀を打った。
裏社会でしか出回らないような危ない妖怪の素材を使って作られ、さらに刀鍛冶の恨みと憎しみがこれでもかと詰め込まれていたその刀には……『ハイエルフ』を斬れば斬るほど、その力を増すという恐ろしい能力があった。
刀鍛冶は、とある剣客にその刀と、刀鍛冶として稼いだ金の全てを渡して仇討ちを願った。
その結果起こったのは……ハイエルフの虐殺である。
さっき聞いた通り、ハイエルフにも2種類いた。他種族を支配せんとする傲慢な連中と、他種族と友好的な関係を結ぼうとする穏健派の連中。
『月の使者』をやってたのは前者で、エルシーさんみたいなのが後者だな。
しかし、刀を託されたその剣客は、そんな区別などせずに目の前に現れたハイエルフを片っ端から斬り殺し、己と刀の力を高めるための贄とした。
傲慢な連中はその力を恐れてより慎重に隠れて行動するようになり――ハイエルフを正面からの戦いで斬り殺すだけの腕だったのか――穏健派はひたすら遠くに逃げた。その末に行き着いたのが『リューキュー』だったんだそうだ。
その名も知らぬ剣客は、『リューキュー』まで見つけて追いかけてきて、エルシーさん達を殺そうとしたが……最終的に、鳳凰さんの配下の強力な妖怪が討伐したらしい。
そしてその際に、刀も破壊しようかと思ったものの……そうはできない理由があった。
吸い上げた怨念が膨大かつ強力すぎて、下手に依代である刀を破壊してしまうと、それらが周囲に害を及ぼすかもしれないという危険が出てきたのだ。
結果、刀は『封印』という形で収めておくしかなく、徐々に徐々に怨念のエネルギーを弱めていくことで対処とした……んだけども、今回それを引っ張り出してきたわけだ。
「この『耳長切』は、細部は違うとはいえ……『百物語』と同様の『蟲毒』の原理によって力を増していく仕組みになっています。ですから、これを解析してもらうことで……また違った角度から、『百物語』に対抗する何らかの手段を模索するための参考になれば、と思い、お持ちしました」
「エルシーちゃんに来てもらったのは、この刀について、そして『はいえるふ』について一番よく知っているのが彼女だからだよ。ミナト君やミフユちゃんにコレを調べてもらう際に、どうしてもそのあたりの知識が必要になるだろうからね……」
「加えて……この刀は、かつて私が戦った際に、いくらかですが私の血や力を吸っています。解析の際に、私自身をサンプルとして扱ってもらうことでわかることもあるかと」
と、エルシーさんは言う。
なるほどね、そういう理由だったか……確かに、そういう意味で見れば有用だ。
しかしまさか、自分から研究材料になりに来るとは……非常事態とはいえ、相当な覚悟だな。鳳凰さんへの恩義からかはわからないけど、見上げたもんだ。
もちろん、『研究材料』だからって、何かヤバいことする気はないし……せいぜい、髪の毛や血液なんかをわけてもらったり、魔力を解析させてもらうくらいにするつもりだ。恐らくエルシーさんだってそう思ってるだろうし、そうじゃなきゃ鳳凰さんが許さないだろう。
だとしても、見知らぬ相手にこうして身を預けるようなことも許諾というか覚悟して、安住の地から出てまでこんなとこにくるんだから、根性あるなあ……つくづく『ステイルヘイム』の連中や『月の使者』共とは大違いだ。
比較対象が酷いだけかもしれないが、少し好感持てるわ、この時点で。
『ステイルヘイム』やその傘下かどうかはわからんけど、その影響下にあった集落の出身みたいだし……よくこんな風にまともに育ったもんだ。
「しかしすると、あなたはこれからしばらくの間、『キョウ』に滞在するということかしら?」
「はい、そのつもりでおります。この後どこか宿を取るつもりですが……」
「このご時勢だからね、見慣れない『妖』のエルシーちゃんが宿を取るのも難しいだろうから、そこだけタマモちゃん、助けてやっちゃくれないかね?」
「わかりました、手配しましょう。宿泊費はこちらで持つから気にしなくていいわ、いくらでも泊まっていってちょうだい。その代わりではないけど……解析への協力、よろしく頼むわね」
「はい、よろしくお願いします」
こうして、鳳凰さんから預けられる形で、しばらくの間、ハイエルフのエルシーさんが、協力者としてキョウの都に住まうことになった。
主に『耳長切』に込められた術式と怨念の解析と、それを流用して敵方の『蟲毒』をどうにかするための研究の手助けをしてもらう予定だ。
加えて、彼女自身そこそこ戦えはするらしいので、戦力としても数えてもらって構わないとのこと。実力はそこそこのようだけど、『ハイエルフ』だけあって魔法関係はかなり強力だ。
後でうちのメンバーと顔合わせしないとな。僕同様、『ハイエルフ』に対しては色々と思う所がある、っていう価値観で共通してる面々だし……
さーて……また忙しくなるぞ。
0
お気に入りに追加
8,533
あなたにおすすめの小説
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?
みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。
なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。
身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。
一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。
……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ?
※他サイトでも掲載しています。
※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
父が死んだのでようやく邪魔な女とその息子を処分できる
兎屋亀吉
恋愛
伯爵家の当主だった父が亡くなりました。これでようやく、父の愛妾として我が物顔で屋敷内をうろつくばい菌のような女とその息子を処分することができます。父が死ねば息子が当主になれるとでも思ったのかもしれませんが、父がいなくなった今となっては思う通りになることなど何一つありませんよ。今まで父の威を借りてさんざんいびってくれた仕返しといきましょうか。根に持つタイプの陰険女主人公。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。