魔拳のデイドリーマー

osho

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第18章 異世界東方見聞録

第373話 唐突なバトル

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「……何がどうしてこんなことになってんの?」

「いや、わかんないのよ私も……」

 今現在、僕らは、目の前に広がっている光景に理解が追いつかないでいる。

 場所は、僕らが使わせてもらっている屋敷の裏手、開けた大きな庭の部分。
 何もない空き地みたいになっているここは、僕らが普段、訓練とかをする時に使っている場所なんだけども……

「それではサクヤ殿、よろしくお願いします!」

「ええ……これであなたの気が晴れるのでしたら」

 今、その空き地で……ギーナちゃんとサクヤさんが、それぞれ武器を手にして向き合っている。
 どう考えても、これから決闘か何か始めそうな雰囲気である。

 ……いや、ホントまじめにコレ、何があったの?



 どうやらシェリーと義姉さんが事情を知っているようだったので聞いてみたら、何でも、話は今日の朝早くに遡るらしい。
 ところどころ、彼女達としても伝聞の部分があるようだけど、聞かせてくれた。

 昨日の『お説教』を受けて色々と考えるところがあったらしいギーナちゃんは、サクヤさんをどうやって説得するか、一晩じっくり考えて決めたらしい。
 そしてその結果がなぜか、模擬戦をするというものに……

「何でも『口で言ってわからないのなら体でぶつかるしかない』って思ったらしいんだけど……」

「何、その一昔前の漫画の熱血主人公みたいな超理論……」

 個人的には、拳で語り合ってわかるのは、互いの戦闘能力くらいだと思うんだけど……いや、そういうマンガのそう言う展開が嫌いなわけじゃないけど、実際にやるとなるとさあ……
 そんなんで心が通じ合うとか、そういうのってあんまりないと……

 しかし、どうやらシェリーと義姉さんはその方法に肯定的なようで……
 自分達が使っていたところにギーナちゃんとサクヤさんが来たところ、事情を聴いて『よし、やれやれ!』って場所を譲って、現在に至るらしい。

「むむっ! ミナト君、その顔は……『そんなんでどうにかなるのかよ』って思ってるわね?」

「え? あー……まあ、うん。隠してもアレだから正直言うけど、思ってる」

「ついでに言うなら、私も思ってるわ」

 シェリーの指摘に、隠すこともなく白状する僕とエルク。
 そんな僕らに、シェリーは『やれやれ』って感じで首を横に振って肩をすくめる。本気でじゃないだろうけど、子馬鹿にしたような、呆れたような仕草。

「わかってないなあ、ミナト君もエルクちゃんも。時に戦いっていうのは、ただ普通に言葉を交わすよりも濃密で率直的なコミュニケーションになるのよ?」

「そういうのはあんたみたいな人種だけでしょうが……。そもそもあんたの言うコミュニケーションは、酒だの戦いだのベッドだの、突拍子もないものが多いのよ。そこそこ長い付き合いだけど、あんたのそういうとこだけは未だに理解できないわ」

「えー、何よエルクちゃんってば、冷たいなー。これは一回、本格的にそういうコミュニケーションしてみて効果を実感してもらうべき?」

「やめなさい、剣の柄に手をかけて目を輝かせてそんなこと言うのは。怖いから普通に」

「ていうか、普段からエルクもシェリーも普通に模擬戦とかしてるじゃん。今更じゃないの?」

「言葉が要らなくなるほどの熱のこもった戦いってのはまた違うのよ。空気が張り裂けそうな緊張感、1秒が永遠に感じられるような不思議な感覚の共有、そんな極限状態の中で、言葉を介さずして思いが伝わるあの何とも言えない感覚は、体験した人しかわからないわ」

「聞く限り模擬戦どころじゃない物騒なやり取りになりそうなのでリーダー権限で却下」

 えー、と不満そうなシェリー。

 そんなガチっぽい戦いなんかしたら、君自身もエルクも無事じゃ済まないでしょうが。とても許可なんか出せるか。

 ていうか、今からギーナちゃんとサクヤさん、そんなガチバトルするわけじゃないよね? だとしたらいくらなんでも止めなきゃいけないけど……と思っていると、

「まあ、シェリーちゃんが今言ったのはちょっと極端な例にしても、意外とそういうのってあるわよ、実際」

 と反対側に座っている義姉さんが言う。

 あり、セレナ義姉さんもそういう感じの価値観?
 同じように破天荒な性格で、酒好きっていう共通点こそあるものの、特にバトルジャンキーとかじゃない義姉さんも? 意外なようなそうでもないような……

 ……でも、義姉さんがこういう話題でそういう風に言うってことは、結構マジな話なのかも?

 この人、今でこそ冒険者ギルドの職員だけど、元は軍人だ。それも、『中将』なんて地位まで上り詰めていて……本人の戦績や戦闘能力なんかはもちろんのこと、その実力は『後進の指導』という分野でも遺憾なく発揮されてきた。

 ナナやクロエ、アリスに加え、あのイーサさんを育てたのも義姉さんなのだ。普段の姿を見てると想像しづらくはあれど、その能力自体には疑いの余地はない。

 そんなセレナ姉さんが『こうするのがいい』と思っているのなら、それにはきちんと意味があるはず。なら、ここはこのまま見ておくのが正解か……いやでもしかし、いくら何でもガチバトルでコミュニケーションなんてのは、流石に飛躍しすぎなんじゃ……

「バトルっていう手段がどうなのかはともかくとして、お互いに共通する趣味、ないし特技を持っているなら、そういう分野でコミュニケーションを取ると上手くいきやすい、ってのはミナトも経験あるんじゃない? 今回はそれがたまたま戦いだっただけよ」

「ってことは、彼女……サクヤさんも戦闘が得意だってことですか? そんな風には見えませんでしたけど……」

 と、エルクは言うが、僕は少しそれはわかっていた。

 歩く姿なんかを見ているとうっすらわかるんだけど……サクヤさんは、動きに軸がある。
 武術経験者や、戦闘訓練を修めた者なんかに見られる、日常生活にも現れる特徴が、あの子にも見て取れたのだ。加えて、あの夜に僕の奇襲を察知して回避して見せた勘の鋭さといい、確かに単なる町娘、って感じじゃないだろう。

 けどだからって、いきなり戦わせんでも……いや、そんなこといったら、そもそもそれを考え付いて実行したのはギーナちゃんだっけな。
 彼女、真面目ではあるけど、そんな脳筋な感じじゃなかったはずだけど……

「まあ、あんたの考えてることはだいたいわかるけどさあ……一応コレ、全く根拠のない根性論、ってわけでもないのよ? 条件さえかみ合えば、きちんと効果が期待できる方法でもあるの」

「……? どゆこと、義姉さん?」

「見ててみ」

 そう言われて視線を向けると、構えを取るギーナちゃんに対して、サクヤさんも同じように身構えるところだった。試合自体は真面目にやるつもりなのか、やや無気力ながらも、やけっぱちになったりしているような様子ではない……と思う。

 どうやらサクヤさん、刀使いのようで……模造刀と思しき抜身のそれを、片手で持っている。

 2人の間には、どうやら審判を頼まれたらしいナナがいて、

「それでは、両者悔いの残りませんように。尋常に…………始め!」



「……上手いな」

「ええ、確かにね」

 しばしの間、ギーナちゃんとサクヤさんの攻防を見ていて、僕らが抱いた感想がそれだった。

 開始と同時に突貫したギーナちゃんは、手甲に包まれた右手を握りしめて拳を突き出した。

 それをサクヤさんは、手にした刀で危なげなく受け流し、そこから流れるように、文字通り斬り込んでカウンターの一撃を放つ。

 しかし、あっさりいなされたことに驚きつつも……ギーナちゃんもまた相応の訓練を積んでいる実力者である。きっちりとそれに反応して、左手の手甲で防いでいた。

 そこから始まる攻防は、僕らが危惧していたような展開は微塵もなく、危なげない、しかし見ごたえのある戦いだった。

 どちらも接近戦というか、インファイターと言うべきなんだろうか、これは。
 物理攻撃用の武器で戦っている以上、ある程度当たり前ではあるんだけど……相手との距離を一気に詰めて、そのままショートレンジで打ち合い、あるいは斬り合う攻防。
 しかしその、間の距離僅か1mにもみたないやり取りの中に、互いの技巧が光っている。

 模擬戦に付き合っているから知ってはいたけど、ギーナちゃんの拳足は、素早く小回りが利くと同時に、込められている威力は、当たれば甚大なダメージは避けられないレベルのそれだ。
 それこそ、場合によっては鎧を着ていてもその上から気絶級のダメージが通ることすらある。

 単純な威力はもちろん、『鎧通し』やら『貫手』やらの技も、最近は覚えてきてるから。

 ギーナちゃんが『剛』に対して、サクヤさんは『柔』とでも言えばいいのか、攻撃をいなし、踏み込み、斬りつけ……その動作1つ1つが、凄くスムーズと言うか、流れるように繰り出される。

 しかも、ただふわっとした動きで斬りつけてるわけじゃなく、重心の移動、各部を動かすタイミングや、それに乗せられる力の動きといったものが、よどみなく一続きになっている。
 斬り込みの角度や力の入れ具合もほぼ完ぺきと言っていいくらいで……きちんと『刀を使っている』ではなく『刀で戦っている』になっている。

 動きの完成度自体は、多少オーバーかもしれないが……ノエル姉さんのそれにまさるとも劣らない、かもしれない。

 もっとも、あっちはそもそもの戦闘技能やらフィジカルそのものが別次元な感じだから、ちょっと比べるのが難しい部分もあるんだけどさ。スピードもパワーも違うし。
 けど、それにしたってここまでの動きができるってすごい気がするな。

 そんな風によどみなく繰り出されているサクヤさんの太刀だが、よく見ると……稀に、そしてごくわずかに、動きに妙な『ずれ』や『ぶれ』があることに気づく。

 攻撃と攻撃の間のつなぎ方が少し無理やりだったり、タイミングがコンマ数秒合わなかったり……普通に見ていれば気づかない程度のそれだけど、それ以外の動きがよりよどみない感じなので、どうしても目につくと言うか、気になってしまうのだ。

 それに加えて、僕はその『理由』を多分知ってるから、余計に……

「………………」

 それを考えて少し嫌な気分になっていると、目の前で一気に状況が動こうとしていた。

 鋭く踏み込んで拳を突き出し、それをいなして切り返しで刀を振るい……そんな、何度も繰り返された動きの中に見られたわずかな『ぶれ』に、ギーナちゃんも気づいたらしい。
 コンマ数秒のそれを見逃さず、彼女が動いた。

「――はっ!」

 本来ならそこでいったん距離を取るタイミングで、ギーナちゃんはあえて前に出て……驚きつつも刀を振り下ろすサクヤさんだが、『ぶれ』のせいでその迎撃は間に合わない。

 前に出ることで攻撃をかわしたギーナちゃんが、がらあきの胴体にストレートパンチを叩き込むかと思われた……その時、

「!?」

 突如、そのギーナちゃんの首筋目掛けて振るわれる銀の閃き。

 とっさにギーナちゃんは、体を斜め後ろにのけぞらせるようにして回避しようとして、しかしそれが間に合わず……


 ――ギィン!!


 響く金属音。
 その瞬間、一瞬だけ両者の動きは止まり……僕らの目に、今、何が起こったかのか、その答えとなる光景が飛び込んでくる。

 クロスレンジで交差した両者。

 サクヤさんは、懐から取り出したらしい小太刀を逆手に持ってギーナちゃんを斬りつけていて、

 ギーナちゃんは、『エクシア族』としての彼女の特殊能力である『金属化』を発動し、全身を光沢のある鋼の肉体(文字通り)にして、その一撃を防御していた。

 奇しくも、互いが隠していた切り札(たぶん)のぶつかり合いとなったその光景は一瞬で……次の瞬間には、2人共、ばっと後ろに跳んで距離を取っていた。

「……驚きました。あなたも『妖怪』だったのですね」

 一瞬にして全身がぎんぎらぎんになったギーナちゃんを見て、純粋に思い浮かんだ感想なのだろうそれを、サクヤさんは口にしていた。
 
「こちら国の言い方で言えば……ええ、そうなりますね。唐突にこんなことをして、驚かせてしまったかもしれませんが……」

「いえ、確かに驚きましたが……私の方こそ、こんな不意打ちのようなことをしてしまいました」

 言いながらサクヤさんは、左手に持っている小太刀をちらりと見る。逆手から順手に持ち替えて。
 懐に、鞘らしきものがちょっと見えている。やはりあそこに隠し持ってたのか。

 鞘の位置や角度から察するに、胸の間、ないし谷間に差し込んで持ってたっぽいな。
 ……いや、だからどうっていうか、変なこと考えてるわけじゃなくてね? 単に、だから着物の上から見えなかったのか、と思って。うん、他意はないよ。

「構いませんよ、サクヤ殿。模擬戦とはいえ尋常の勝負です、戦いで使う手なら何でも使っていただいて結構……私もここからは、これを使って行きますので」

 そう言って、ガキン、と拳を打ち合わせるギーナちゃん(メタルモード)。

 気風のいい感じで言ってるけど……あの状態のギーナちゃん、生半可な打撃・斬撃はもちろん、魔法すらほとんど通らなくなるからな……それこそ、テクニックなし、回避なしでも大抵の魔物はごり押しできちゃうくらいに。

 加えて、肉体の魔力伝導率が極限まで上がるから、強化魔法とかもブーストかかって、身体能力もかなり強化されるし。結構きついぞ、アレの相手するの。

 最近では、その体質や身体能力に合った技や装備を僕が作ったりもしてるから、より凶悪なことになってるし……いやまあ、そうなるとわかっていて彼女は『魔改造』を受け入れたわけだから、それに関して何か反省するとかはないけども。

 しかしそれに向き合っているサクヤさんも……どうやらここから本気、という感じで、さっきまでに増して隙のない、威圧感すら感じる構えを見せている。

 今取り出した左手の小太刀。それをしまうことはせず……そのまま持っている。
 つまり今、彼女は右手に刀、左手に小太刀を持っている形なわけだ。

 二刀流……か。
 見せかけだけ、付け焼刃……そのどちらでもない、な。この感じは。

 こっちもどうやら、本気ってことか。
 サクヤさんの、妖怪としての『能力』はともかく……戦闘技能については。

(いや、正確には『今の』かな……まあ、考えても仕方ないけど……)

「不謹慎な物言いかもしれませんが……嬉しいですよ、サクヤ殿。こんな、いきなりの……おせっかいを通り越した、突拍子もない申し出に応じてくれた上に、そうして真剣に立ち会ってくれて」

 ギーナちゃんが言うように、サクヤさんの目は、いつしか模擬戦開始直後よりもさらに鋭く、力強さを感じる眼光を放っていた。
 敵意や殺意とは違う。単にこれは……武芸者としての強い意志、って奴だな。

「……こちらこそ、昨日はあのように勝手で失礼なことを言った上で、不謹慎かもしれませんが……今、少々熱くなっているような気がします。引き続きお願いします、ギーナ殿」

 ……なんだか、どうやら彼女も結構気分ノってきてるっぽいな。
 ギーナちゃん、どういう考えを経てこの模擬戦を思いついたのか知らないけど……案外この肉体言語による説得、上手くいってるの……かも?

 いずれにせよ、ここからが本番ということらしいな。
 メタルモードになったギーナちゃんに……二刀流になったサクヤさん。

 サクヤさんの方は……ただ手数が増えるだけ……ってわけじゃなさそうだな。
 さて、『説得』の方も含めて、この模擬戦どうなるやら……?



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