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第17章 夢幻と創世の特異点
第321話 BATTLE JUNKIES
しおりを挟む「す、すいません……ちょっと、その……見通しが甘かったというか、やりすぎました」
「い、いや気にひなくていい、シェいンクス……尋常なしあひの中でのこどだ……」
ナナの勝利で終わった、その試合終了後。予想外の結果をもたらすこととなった最後の一撃について、ナナはちょっと慌てながら、セルリオさんに詫びていた。
セルリオさんは、特に気にした様子はなかったものの……やっぱ鼻とかいろんなところに水が入ったんだろうな。息苦しそうだし、発音も変だ。
何かヤバそうだったんで、試合終了後、速やかに回収して鎧を脱がせて……案の定おぼれかけてたので、僕作成の特製ポーションをぶっかけて応急処置にした。
フロギュリアでも使――ってはないけど、用意して使用を検討していた『GBポーション』を。
略さずに言うと『グリーン・ブレッシング・ポーション』。
名前の通りの緑色のポーションで、効果は……簡単に言えば『水中呼吸』だ。
あまり長い時間とは行かないものの、コレを飲むと水中でも呼吸ができるようになる。
より正確に言えば、コレの中に含まれている特殊な酵素により、一時的に人体で『光合成』が可能になる。しかもそれは、光を魔力で代用できるという優れもの。
つまり、光が届かない、あるいは弱い水の底とかであっても、魔力が続く限りは水中で呼吸し続けることができる、というポーションだ。
そしてあくまで『代用』であるので、普通に光が当たる場所で使えば、魔力消費なしで光合成により酸素精製を行うことも可能になる。
で、今回それを、溺れそうになっているセルリオさんに使い、ひとまず窒息で大変なことになることがないようにした。
なお、飲む余裕はないのは一目でわかったので、注射器でぷすっと直接注入した。
その結果、ほどなくして息苦しさからは解放された彼は、落ち着いて鼻や気管に入っていた水を全部出し、ようやくさっき落ち着いたところだ。
「すいません、うちの秘書が……」
「いやいや、誤ってもらう必要などありません、『災王』殿。先程も彼女に言いましたが、尋常な勝負で起こったことですから。此度は、大変貴重な経験をさせていただきましたこと、むしろ感謝させていただきたいほどで……しかも、貴重な薬をご使用いただいたのでは?」
「いえ、全然そんなことは。ともあれ、その……無事でよかったです、はい」
「ご心配、痛み入ります」
ホントに根に持っても気にしてもいない様子のセルリオさん。いやホント申し訳ない。
うちの連中、僕以外も徐々に『常識』から剥離していってるような気がしてならないんだよなあ……やっぱ僕がいろいろ振り回すせいだろうか?
僕としてはそんなつもりは何もないんだけど……いやでもこの間、エルクに『だから一番厄介なんだ』って言われたっけな。
振り回してる自覚がないのに、実質のところは盛大に振り回してるからって。
あのマジックアイテム満載の船の中なんて、連れ込む時点で常識ぶっ壊す魔窟だって。
……まあいい、そのへんはもう諦めよう。
僕という人間に関わっていく上では避けようのないことだ(開き直り)。
それはそれとして……試合後は2人は観戦側に回るようだ。
今は雑談に花を咲かせてるものの、間もなく次の試合も始まることだし、そろそろ僕らは先に移動させてもらおうかな、と。
次の対戦カードが……また、曲者なんだよなあ。
「では……シェリー・サクソン殿、アイーシャ・カーン大佐、前へ」
第二試合。こちらからは、シェリー。
装備はいつもの戦装束と……彼女愛用の炎の魔剣『ルージュクラック』。その模造刀版。
そして相対するは……黒髪ポニーテールに、ツリ目でどことなくきつそうな雰囲気の女性。
軍服に身を包んでいることから、軍部所属だってのは見た目でもわかる。
装備しているのは、最低限急所を隠す程度の鎧と、手にしている……薙刀?
見間違いでなければ、アレ、僕が持ってる『焔魔橙皇』と同じ……『青龍偃月刀』って奴では? こっちはきちんと龍の装飾も青いし、それっぽく見える。
それを手にした対戦相手……アイーシャ・カーン『大佐』は、睨むような視線を一瞬こちらにやりつつも、すたすたと試合場の中央に歩いていく。
うちのシェリーも、何も言わず、無言で同じように歩いて行った。
そして、所定の場所にほぼ2人同時に到着。向かい合い……両者、同時に武器を構える。
「ネスティア王国軍大佐、アイーシャ・カーンだ」
「AAAランク冒険者、シェリー・サクソンよ」
挨拶はそれだけだった。
互いに、多くは語らない。それ以外は……黙って向かい合っている。
シェリーの方は、いつもの笑みを顔に張り付けていて……アイーシャさんの方は、口を真一文字にして、真剣な表情だ。
この静寂に、どこか不気味……とまでは言わないまでも、なぜか、さっきにもましてぴりぴりとした緊張感を感じる。
いつも軽い感じでしゃべっているイメージのシェリーが、黙して位置につき、一言も発せずに対峙しているのが不自然、ってのもあるだろう。
けどこの感じ、それだけじゃない……シェリー1人分のそういう雰囲気だけじゃ、ここまでの張り詰めた空気にはならないだろう。いつも訓練で相手してるからわかる。
と、いうことは……だ。この空気の正体、と言うか出所は……
僕の考えがそこに至った瞬間、
「それでは、試合……開始!」
―――ガキィィイィン!!
恐らくは、『開始』の『し』を言い終わるより先に、そんな轟音が響き渡った。
開始位置に立っていた2人の姿は一瞬にして消え……次の瞬間、剣と薙刀を、試合場の中央で交差させている、2人の美女の姿がそこにあった。
さて、今の一撃……ここにいるどれだけの人数が目で追えたのかね?
つばぜり合いは一瞬のことで、次の瞬間には2人は弾かれたようにその場から飛び退って離れていた……と思ったらまた動く。今度はシェリーが地を蹴って、アイーシャさんの懐に飛び込み、横凪ぎの一撃を放とうとする。
が、それを薙刀の柄で防御しつつ、手首を柔らかく使ってくるりと刃を翻し、後退しながら切りつける。
だがそれはひらりとかわされ……そしてその直後には、今度は2人とも前に踏み込み、
―――ガギン、ギィン、ギ、ギィ、ガギギギギギギギ……!!
「「はああぁぁあああぁあ―――っ!!」」
裂帛の気合を感じさせる咆哮を上げながら、シェリーとアイーシャさんの2人は、すさまじい勢いで刃を交差させ、文字通り火花を散らしている。
シェリーはというと、常にもまして楽しそうな、獰猛な笑みを浮かべ、
アイーシャさんは、笑みこそ浮かんではいないものの、表情の真剣さや気迫は先程まで以上。
これが模擬戦であるということを忘れてしまいそうな、よく言えば濃密で真剣、悪く言えば物騒で、殺し合いにしか見えない戦いがそこにあった。
うちのシェリーと、こういう雰囲気で、こんだけの戦いになる、ってことは……もしかして?
「あの、メルディアナ王女? あのアイーシャさんって、もしかして……?」
「ああ、貴様の察しの通り……『戦闘狂』だ。ただし、シェリー・サクソンとは別系統のな」
☆☆☆
アイーシャ・カーン。階級は『大佐』。
事務・政務等様々な分野において優秀な能力を発揮し、次代の『大将』となることを嘱望されるている若手のホープであるらしい。
若くしてこの地位に上り詰めていることからも、上からの期待度が推し量れると言うものだ。
中でも戦闘能力においては、彼女自身の性格も相まって、同期・同世代では並ぶものなしとまで言われており、かの女傑『セレナ・バース』の再来とまで言われているらしい。
それについての意見を、今まさに後ろにいるご本人に求めようかとも思ったが、まあそれは後にして、
「で、その『性格』ってのは……」
「ああ、先程も言った『戦闘狂』だ。が……どちらかと言うと『堅物』とか『武力バカ』、あるいは……『求道者』と言った方が正確というか、的確かもしれん」
と、王女様は言う。なんだか、ちょうどいい表現が見つからずに難儀している……というような印象を受ける喋り方だ。
「貴様のところのシェリー・サクソンは、戦闘そのものを楽しんでいるタイプだが、アイーシャは少し違ってな。戦いを通して自分が強くなることに重点を置いている……というか、それしか考えておらん人間だ」
聞けば彼女は、遊びや趣味に時間や金を使うということを知らず、自由時間はもっぱら修行に当て、休むとしてもそれは仕事や修行の効率を上げるためだけのもの。
政務などに必要な知識を得るために勉強するのももちろん真面目にやるが、彼女が一番力を入れているのは、何と言っても戦闘訓練であるそうで……1日中訓練をしていることも珍しくない。
また、危険な任務だろうと臆すことなく志願して参加し、現地においては積極的に前線に出てその身を白刃にさらす。その上で、全て薙ぎ払って制圧し、同時にその経験を己の肥やしにする。
完結に言ってしまえば、彼女は『強くなる』ことに全てを捧げている。
その為に、己の研鑽の場ないし機会として『戦い』を、それによって得られる経験を常に渇望しており、あまりにストイックにそれに傾倒した人生を送っている。
だからこそ、シェリーとは違うタイプの戦闘狂、と表現されたのだろう。
ちなみに、そんだけ戦いを渇望しているなら、宮仕えなんかしないで傭兵とかになっててもよさそうなもんだと思ったけど、どうやら彼女、実際に傭兵だった経験もあるらしい。
しかしその時、当時まだ『中将』だったらしいイーサさんにその腕を見込まれてスカウトされ……大胆にも『勝負して負けたら入る』と宣言し、彼女と決闘。
結果は、アイーシャさんの大敗。潔く負けを認め、彼女は軍門に下ったそうだ。
それ以来、武術一辺倒だったところを、『負けたのだから潔く勝者に従うべき』という……なんとも堅い感じの持論に基づいて、軍人としての務めを果たせるように今までやってきたらしい。
持ち前の真面目さ、誠実さ、そしてストイックさを武器に、文官仕事まで上達させながら。
それでもやはり1番に優先したいのは武術で、それ自体はイーサさん他の上役たちはきちんと認めている。
傭兵時代よりも有益かつ濃密な経験ができるようになった立場で、自由時間を使って研鑽を積み重ね、どんどん彼女は強くなっていき……今に至る。
そして今、彼女は……新たな『戦い』という経験を得るために、うちの戦闘狂娘と刃を交えているのだ。
「強くなって何をしようとかいう目標があるのか、あるいは単純に強くなることだけが目的なのか……そのあたり詳しくはわからんが、己を高めるということについて、あ奴は誰よりも貪欲だ。かといって周囲をないがしろにしたりするような自己中心的な部分はほとんどない。真面目でありながら、その実自己中心な考え方ももっている……公私混同が上手い、とでも言えばいいのか」
「なるほど……珍しいタイプですね」
戦闘狂ってのは、多くの場合、よくも悪くも自己中な部分が多い連中だ。
うちのシェリーだってそう。出会ってすぐの頃は、自分の戦闘欲求を満たすために、ひたすら僕に勝負挑んできたし、任務の時は張り切って突出しては、盗賊も魔物も元気に蹴散らしていた。
その際、リーダー権限で指示すれば一応言うこと聞いてくれたけど、たいていの場合は好きなように、やりたいように、ってのがデフォルトだったし。
それを考えると、アイーシャさんは……戦闘狂だけど聞き分けはよくて、周囲への配慮もできて……それって戦闘狂とはまた違うんじゃないかな、とか思えてくる。
「だから、『堅物』とかいう表現の方がいいかも、ってことなんですね」
「そういうことだ。何を置いても戦闘第一、というわけではないが、常に自分が強くなることを第一に考え、その為の最上の手段として、奴の中で不動のNo.1に位置しているのが戦闘だ。だからあ奴は、楽しむためよりも強くなる手段として、戦いたがる」
そうこう話している間に、戦いは佳境に入っていた。
大ぶりの一撃だけでなく、時に穂先を素早く自分側に引き寄せたり、時に柄側で打撃を繰り出したりして、長物でありながら、極近距離まで含めて隙のない立ち回りを見せるアイーシャさん。
しかしこちらのシェリーも、敵の得物に長さで劣るくらいで不利になるようなことはない。鍛錬で築き上げた驚異的なフィジカルで、縦横無尽に動き回って刃を振るう。
見た感じ、スピードと魔力操作はシェリー、馬力はわずかにアイーシャさんに分があるようだ。
ガギン、とひときわ大きな音を響かせて、大上段から振り下ろされたシェリーの一撃を、アイーシャさんは下から打ち上げるように薙刀を振るってはじき返す。それにより、2人は間にそこそこ大きく距離を取る形になった。
「いや~……一目見た時から只者じゃないとは思ってたけど、強いわね、あなた」
「あなたもな……だが、1ついいだろうか?」
と、アイーシャさん、何かシェリーに言いたいことがある様子。
表情がほとんど変わらないからわかりにくいけど……何だろう、若干苛立ってるような……?
「前評判だが、貴方は魔法も使うと聞いている。そろそろそれも交えてお見せいただけないだろうか?」
「ああ、うん、まあ、確かに使うけど……いいの?」
「いいの、とは?」
「私のただの個人的な感想? みたいなのも混じっちゃうんだけど……今の、刃と刃だけでの戦いも、それだけでもすごく楽しかったからさあ……正直、このままでいいかな、とか思ってたんだど……ああもちろん、魔法使った方がいいなら、遠慮なくそうするわよ」
「お気遣い痛み入る……だが、元より実戦形式が前提となっている訓練だ、妙な遠慮はいらんし、私個人としては、持てる全てを出し切って戦い、そこから何かを学びたいと考えている」
「ふぅん……いいじゃない、私も好きよ、そういうの」
そう、ニヤリと笑って言った直後……シェリーの身に異変が起こる。
その背中、肩甲骨当たりの位置から……燃え盛る炎で形作られた、鳥の翼が生えてきた。
ばっさばっさと羽ばたくそれは、周りに膨大な熱と、揺らぎの大きい光をまき散らしながら、戦場全体に圧迫感を与えている。
明らかに、さっきまでとは違う、ということが一目でわかる光景だ。
「で……あなたは魔法とか使わないの、アイーシャさん?」
「私は不器用なものでな……魔法は不得手だ。その分、魔力による身体強化に絞って鍛えている」
「あらそう、それでいいなら私は構わないけど……」
一拍、
「ちょっと意地悪な言い方になっちゃうけど……それならこっから先、絶対油断しないでね? 自分で言うのもなんだけど……今の私、さっきまでより数段ヤバいから」
決着は、それから1秒でついた。
こう言っちゃなんだけど……意外でも何でもない、当然の結果だ。
シェリーのあの炎の翼は、僕の『ダークジョーカー』の系統の技をベースにして作られた、言わば強化変身の亜種である。
飛行可能になるのみならず、全能力が上昇し、特に攻撃の火力は倍加どころじゃない。
本来ならそこにさらに、剣に炎を纏わせて、斬撃と同時に爆炎で相手を焼き尽くす技になるんだけど……さすがにそれはオーバーキルなので、強化された攻撃力による物理攻撃だけ。
しかし、それでも十分オーバーキルだった気がする。
鋭い踏み込みから逆袈裟に斬りつけたその一撃で、アイーシャさんの薙刀はカチ上げられて盛大に体勢を崩すこととなった。
それまで受け止められていた攻撃とは明らかに違う威力の攻撃に、アイーシャさんは驚いていたが……その隙が致命的だった。
その瞬間、返す刀で横一文字に振るわれた一撃で、アイーシャさんは武器を手放すことになり……その直後、とどめの一撃として、その喉元を狙って鋭い突きが放たれた。
それ自体は寸止めだったものの、追撃とばかりにやってきた余波の熱風……もとい爆風により、アイーシャさんは場外にまで吹き飛ばされて墜落、気絶と相成った。
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