[R-18] 奴隷のレッスン:騎士団所属の末っ子王子は、イケメン奴隷に身も心も奪われる

山葉らわん

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第七章 海嘯

11 眠らない市場【絡み:シュード(=エシフ)xイェロード(=ノモク)】

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 気がつくとイェロードは、湯のなかにいた。やがて彼はぼんやりとした頭で、ギーフの部屋で淫らな交わりを目の当たりにしたこと、そして自分がギーフの尻を貫こうとしたことを思い出した。
「気がついたようだな、イェロード」
 耳許でシュードの声がした。
「あ……」
 背中にあたっていたのは岩ではなく、裸かになったシュードの胸と腹だった。イェロードは、シュードの膝に跨っていた。両脚は大開けで、ペニスが湯のなかで魚のように揺らめいている。尻は左右に割られ、その狭間にシュードのペニスがもぐりこんでいた。
「良い仕事ぶりだったぞ」シュードの右手がイェロードのペニスを、労るようにやさしく揉みほぐす。左手はその指先で左右の乳首を交互に捏ねたてる。「三人とも満足していた……」
「あっ……ああっ……」
「褒美をやろう——」
「シュー……んんっ……」
 声を掛けようと顔をシュードに向けた瞬間、唇をふさがれた。生温かく肉厚な舌がイェロードの唇を破って辷りこんでくる。
「……んぐっ……」
 ペニスと乳首への甘い愛撫が続き、口のなかをシュードの舌がねっとりと蠢いている。イェロードは身を捩らせて逃れようとした。ふいに腰が泛く。尻の谷間をまた別の硬いものが這いまわる。
「っは、はあ……」
 舌がするりと引き抜かれ、シュードの唇が離れた。
「イェロード、尻の孔に挿れてほしいのか?」シュードが囁く。「あの鞭は、偽の第七王子に呉れてやった……」下から腰で、つんっ、と突きあげる。イェロードの腰がふわりと泛かび、そして降りてくると、肛門に硬いけれども弾力のあるものが押しあてられた。「ここが淋しいか……?」
 ぽっかりと開いた肛門に、シュードのペニスの先端がすっぽりと嵌った。
「ま、待って……シュード……あああっ——」
 シュードの異教徒のしるしが、イェロードのやわらかな肛門の肉の輪っかを、ぐわりぐわりと拡張してゆく。
「もうすぐ先っぽが凡て収まるぞ」ペニスと乳首を弄ぶシュードの指にちからがこもる。「おまえの尻の孔が、これから大きく展いて……」
「はあ………はっ、はぁ……うっ……っん……」
「そうだ。ゆっくり息を吸ってゆっくり吐くんだ。楽になるぞ」
 押し展かれ、裏返しにされるような感覚がイェロードを襲い、内腿がぶるぶると震える。
「シュード……あっ、あっ、あっ……あああっ!」
 ぷんっ、と何かが弾けるような感覚があり、その直後に最大限にまで展げられた肛門の肉の輪っかが、一瞬にしてキュッと収縮した。シュードの異教徒の徴を丸々と飲みこみ、キツく締めつける。
 シュードの手が乳首とペニスから離れ、こんどはイェロードの膝裏を抱えた。イェロードの意識が繋がれた一点に集まる。イェロードは、身を捩らせながら浮力を活かしてシュードの胸の上をせりあがり、両手を湯槽の縁に着いた。
「ああ……シュード……」
 イェロードは首を後ろに倒した。
「好い湯加減だな。それに——」シュードがイェロードの膝を抱えたまま立上る。「——見晴らしも好い」
 湯がざぶりと音を立てて波を立たせた。
 イェロードは背中をシュードに預け、両手でシュードの腕に掴まった。足裏をどこかに着けたいが、シュードによって両脚ががばりと展げられているので、宙で蝶のようにひらひらと遊んでいるだけだ。
 湯屋の奥にはさらに露天風呂があった。そこからはオシヤクの夜景が見える。シュードは湯に脚を入れると、その夜景に向って進んでいった。
「イェロード、これがオシヤクの夜景だ」
 シュードが立止まり、その場でイェロードの腰を抱えあげるのと同時に自分の腰を引いた。尻のなかに入っていたシュードのペニスがすぽんと抜けた。
「あああっ——」
「喘いでいては夜景も楽しめないだろう?」
 シュードがゆっくりとイェロードを湯のなかに立たせた。
 イェロードは湯槽の端まで進んだ。目の前にオシヤクの夜景が広がっている。満天の星空をそのまま地上に写しとったように明かりが散らばっていた。
「街明かりが川のように灯っているのが見えるだろう?」背後からイェロードを抱きしめてシュードが云った。「あれは西の市場だ」
 シュードに身を預けたままイェロードが訊いた。「夜市をやっているの?」
「ああ、市場は眠ることがないからな」
 そのとき下の方から馬の嘶きが聞こえた。イェロードが覗きこむと、館を出てゆく馬の一団があった。
「警備の交代時間か」シュードがぼそりと云った。「アイツらもあの市場に向うはずだ」
「ひょっとして……あの人たち、娼館に行くの?」イェロードは王都でのナコシュの振る舞いを思い出した。
「多分な。西の市場では女が売り、男が買う。あのいちばん大きな建物が娼館だ」
 市場のなかにひときわ目立つ建物があった。煌々と明かりが灯され、まるで市場の中心であるかのように存在している。夜のデザートとしてシュードが部屋に連れてきた三人の娘たちも、今ごろあそこで春をひさいでいるのだろうか。イェロードは気になったが、それを言葉には出来なかった。
 シュードの手が湯のなかを泳いでイェロードのペニスを包みこんだ。「おまえも本当は娼館に行ってみたいのだろう? この国の男は、ひとり残らず娼館で経験者となると聞いたぞ」
「で、でもエークみたいに神に仕える人たちだって……」
「あれは男でも女でもない」ゆるゆるとイェロードのペニスを揉みたてる。「さて、おまえはどうかな?」
「ぼくは……娼館なんか行かないよ。立派な騎士になるんだ。そして将来の伴侶と結婚するまで純潔を……」
「アルカス王子も、はじめはそう云っていた」シュードは、くくく、と笑った。「婚約の前にこの地にお忍びでやって来て、もちろん娼館に行くわけにはいかないから、この館でおまえと同じように『夜のデザート』を……」
「……そんな……あっ……」
 シュードがもう片方の手をイェロードの尻の谷間に辷らせた。人差し指と薬指で割れ目を展げ、中指の腹で肛門の表面をゆっくりと捏ねまわす。
「だが女たちを断って俺と交わった」シュードが中指をイェロードの肛門に挿しいれた。すっかり緩んだそこは、シュードの指をすんなりと飲みこんでゆく。「新婚旅行でこの地を選んだのも、俺と交わるためだ」
「でも云ったじゃないか。海の民は女を識る前に男同士で教えあうんだって。だったら、純潔は守られて……それに子供だって出来……あっ……」
 姉が産んだのはシュードの子供かもしれない、という恐ろしい考えが脳裏をよぎった。
「さあ、出ようか」
 指が突然引き抜かれた。シュードはイェロードを横抱きにすると、湯から上がり、長椅子にイェロードを寝かせ、大きな布で彼を包んだ。自分も布で水気を拭いとると、ふたたびイェロードを抱きかかえた。
「シュード?」
 シュードが片眉を吊りあげ、白い歯を見せてニィっと笑った。「話の続きは寝台でしよう。ひょっとすると、おまえは、純潔でいられるかもしれないぞ。おまえもそう望んでいるんじゃないのか?」
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