[R-18] 奴隷のレッスン:騎士団所属の末っ子王子は、イケメン奴隷に身も心も奪われる

山葉らわん

文字の大きさ
上 下
52 / 93
第六章 ぼくの名は——イェロード

3 揺れる尻尾【絡み:シュード(=エシフ)xイェロード(=ノモク)】

しおりを挟む
「よく耐えたな、イェロード」
 シュードが云った。
「枷をといてやれ」
 シュードの命令に従ってソルブと少年奴隷がイェロードの手枷と足枷をといた。イェロードはそのまま床に倒れこんだ。ソルブがイェロードを抱えて四つん這いにさせると、少年奴隷がイェロードの尻の側に回って後ろから手を差しいれ、イェロードのペニスと睾丸を労わるように愛撫しはじめた。
「実に見事だった。褒めてやる」
「あ、あっ……シュード……」
 イェロードは、四つん這いで股間に愛撫を受けながら、顔をあげた。
 シュードが腰に両手を宛てて堂々と立っていた。白い湯気がその裸身の輪郭をなぞるように立ち、彼の美しさを際立てている。そしてイェロードは拝むように見つめた、その素晴らしい裸身の中心にあって、天を突んざかんばかりに雄々しくそびえたつ、たくましく長大な肉の鐘楼を——。
 厚みのあるシュードのトルソーは、紋様が深く刻まれた古代から伝わる聖なる石碑のようであり、どっしりとした腰の土台に据えられ、下から聖堂の柱のような太い両脚に支えられている。それは陽の光と波しぶきと潮の香が作りあげた天然の美そのものだ。
 ——ああ! ぼくは、なんてことを……。
 しかしその美を不敬にも穢すものがあった。夥しい量の白濁した液体がシュードの裸身を濡らしている。それは胸から腹へ、そして足先へと流れ落ちながら、夏の雑草が雨上がりに放つ青く蒸れた匂いを立てていた。
 少年奴隷が愛撫の手を止め、イェロードのペニスと睾丸が解放された。イェロードはもどかしげに顔を後ろに向けた。少年奴隷が、あの鞭を手にしていた。彼はその柄の尖端を、イェロードの肛門に押しあてた。イェロードは尻を高く吊りあげて顔を床に伏せ、挿入のときを待った。
 ——イェロードは絶叫した。これまで覚えたことのない痛みが尻を襲ったのだった。少年奴隷は、まだこの道具を使い慣れていないのだろう。ぐいぐいと押しこむばかりでイェロードのことなど考えてもいないようだった。イェロードは思わず尻に手を回し、鞭の柄をつかんで挿入を拒んだ。
 少年奴隷は尚も押し込もうとする。「ねえ、イェロード。ちからを抜いてよ」
「お願い……抜いて……」イェロードは哀願した。
 そのようすを見ていたシュードが云った。
「ソルブ、代わってやりなさい」
「はい」ソルブが鞭の柄を手に取った。一度イェロードの尻からそれを引きぬき、指の腹で肛門の表面を捏ねて落ちつかせてから、ふたたび鞭の柄を肛門にあてがった。「イェロード、ちからを抜け」
「あ……ああ……あうっ……」
 ほぐされた肛門に尖端を少しだけ埋めこみ、そして引きぬく。それをソルブは何度もくり返した。埋める、抜く、埋める、抜く……。ソルブの道具づかいは巧みだった。
「ああっ」
 イェロードは腰を押しかえした。そのタイミングを狙ったかのようにソルブがさらに奥に鞭の柄を挿入した。イェロードは最大限まで焦らされ、尻を震わせて挿入をせがんだ。
 やがてソルブが云った。「そうれ、一気にいくぞ」
 つぎの瞬間、イェロードは床に両手両膝をついたまま背中を反らせ、犬の遠吼えのような声を上げた。
「イェロード、全部這入ったよ」少年奴隷が感嘆の声を洩らした。「これ、君にとても似合ってるね」垂れさがった鞭の舌を、まるでそれが動物の尻尾であるかのように撫でさすった。
 シュードが命令した。
「イェロード、ここに来い。手と膝は床についたままだ」
 ソルブがイェロードの尻肉をぴしゃりと叩いた。それを合図にイェロードはゆっくりと前に進みでた。
 イェロードはまずシュードの左の足先に垂れおちた汚れを舌で舐め、口をつけて啜った。そして両脚の汚れを左右交互に舌と口で清めながら這いあがっていく。そうして脚の付け根に達したとき、イェロードは許しを乞うようにシュードの顔を見上げた。
 しかしシュードは顔を横に振った。まだ汚れたところがある、おまえが穢したところだ、という表情だった。イェロードは目の前のペニスをいったん諦めて、前脚でシュードの腰にしがみつき、その胸を左右交互に叮嚀に清めていった。
「愛らしい番犬だ……」
 シュードが感慨深げにこう云った。
 イェロードは嬉しくなって尻を振った。鞭の革が尻尾のように揺れる。
「前の番犬よりも愛らしい……」
 その言葉に軽い嫉妬を覚えたので、イェロードは気に入ってもらおうと、犬がじゃれつくように、シュードの乳首にむしゃぶりついた。左右の乳首を舌で舐め、転がし、唇で強く吸った。それから顔を少しずつ下ろしてゆき、臍の周りも舌と唇で汚れを清めた。屹立したシュードのペニスが何度も頬に触れ、鼻先を叩いたが、イェロードはシュードの命令を待った。
「おまえは実に我慢強い。アルカスとはちがって賢い番犬のようだな……」シュードはイェロードを見下ろして、くくっ、と笑った。「あれは今おまえの尻に刺さっている鞭を、国に持ちかえりたいと我儘を云っていた」
 アルカス——隣国の第三王子で、イェロードの姉のフィアンセだった男の名だ。しかしイェロードは動揺することなく、ただシュードの裸身に夢中で奉仕した。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

禁断の祈祷室

土岐ゆうば(金湯叶)
BL
リュアオス神を祀る神殿の神官長であるアメデアには専用の祈祷室があった。 アメデア以外は誰も入ることが許されない部屋には、神の像と燭台そして聖典があるだけ。窓もなにもなく、出入口は木の扉一つ。扉の前には護衛が待機しており、アメデア以外は誰もいない。 それなのに祈祷が終わると、アメデアの体には情交の痕がある。アメデアの聖痕は濃く輝き、その強力な神聖力によって人々を助ける。 救済のために神は神官を抱くのか。 それとも愛したがゆえに彼を抱くのか。 神×神官の許された神秘的な夜の話。 ※小説家になろう(ムーンライトノベルズ)でも掲載しています。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

【完結】国に売られた僕は変態皇帝に育てられ寵妃になった

cyan
BL
陛下が町娘に手を出して生まれたのが僕。後宮で虐げられて生活していた僕は、とうとう他国に売られることになった。 一途なシオンと、皇帝のお話。 ※どんどん変態度が増すので苦手な方はお気を付けください。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は無い ・悲しい過去🐜のたまにシリアス ・話の流れが遅い

皇帝陛下の精子検査

雲丹はち
BL
弱冠25歳にして帝国全土の統一を果たした若き皇帝マクシミリアン。 しかし彼は政務に追われ、いまだ妃すら迎えられていなかった。 このままでは世継ぎが産まれるかどうかも分からない。 焦れた官僚たちに迫られ、マクシミリアンは世にも屈辱的な『検査』を受けさせられることに――!?

平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです

おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの) BDSM要素はほぼ無し。 甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。 順次スケベパートも追加していきます

処理中です...