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第五章 寝台の神話
6 甘い砂糖菓子【絡み:エシフxノモク】
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「さて、どこから味見しようか……」エシフが舌舐めずりをした。「なんだ? 期待しているのか?」
ノモクのペニスから透明な蜜が溢れおちそうになっていた。愛らしい唇のような尖端の切れこみが盛りあがり、展がり、そして蜜の珠を育ててゆく。
自分のからだで起こっている出来事にノモクは信じられないと云った面持ちだったが、エシフの大きな手が陰嚢を包んだつぎの瞬間、叫び声を上げて背中を反らした。
エシフが睾丸を揉みしだく。「まだ洩らしてはいけない。この蜜は、待てば待つほど甘くなる。酒と同じだ」
木の実のように硬く縮みあがっていた陰嚢が少しずつほぐされてゆく。ノモクはエシフの手の動きに呼応するように呻き、喘ぎ、叫んだ。両手を縛られているので抵抗が出来ない。腰を引いたり左右に動かして逃れようとしても無駄だった。ノモクに許されているのは、ただ快感に酔いしれることだけだ。
エシフの手が陰嚢から離れた。ノモクが顔を起こすと、エシフはすでに寝台から降りていて、フットベンチの蓋を開けているところだった。
——あそこには拷問の道具が!
怯えるノモクをよそにエシフは道具のひとつを取りあげて、それをノモクに見せた。
「革の鞭——痛くはないが、これで肌を撫でると舌で舐められているような責め苦を与えられる」エシフは白い歯を見せて笑った。「おまえは鞭よりも、こちらのほうが好きなようだが」
エシフは鞭の柄をノモクに見せた。「この館に買われて来たときに、ゼーゲンが腕の立つ職人にこれを彫らせた——」
ノモクはエシフのペニスと鞭の柄を交互に見た。なぜ修道僧のエークにこれを渡されたときに気づかなかったのだろう。
エシフは続けた。
「わたしを象ったものだ。三日三晩、地下の拷問部屋で磔にされ、焔で炙られながら……。もう十年も前のことだがな」
ノモクは拷問部屋での出来事を思い出した。エシフは腰布を外された全裸の状態で、全身にデオの樹液と香油を混ぜたものをたっぷりと塗られ、磔にされていた。火がくべられ、彼のペニスが青白い焔に包まれた。エシフは燃えさかるペニスを激しく屹立させながら責め苦に耐え、最後に夥しい量の精を迸らせた——。
「おまえに味比べをさせてやろう。ただし、わたしの味見がすんでからだ」
と云って、エシフは鞭を寝台に放り投げた。ノモクは両脚を曲げてそれを避けようとした。鞭の柄は、ノモクの尻の谷間近くに落ちた。
「聞き分けのないやつだ」エシフはフットベンチから細い紐を取りだした。「しばらくのあいだ、縛っておく必要がありそうだな」
エシフはその細い紐を手に寝台に戻った。鞭を脇に寄せ、太い両膝をノモクの脚のあいだに捻りこんで難なく左右に割った。片方の手で紐を握ると、もう片方の手でシーツの上に転がっていた砂糖菓子を摘みあげ、ノモクの尻のなかに埋めこんだ。
「これで多少は楽になるはずだ」
エシフの指が尻の奥をかき回す。砂糖菓子の効果だろうか。ノモクはからだじゅうに痺れとも疼きとも云えないものを感じた。
エシフが深みのある声で云った。
「わたしに従うのなら、おまえに祝福を授けよう」
ノモクは懇願するように頷いた。するとエシフは尻のなかから指をゆっくりと引きぬいた。
「海の民は、縄の使い方を熟知している——」エシフが手にした紐をノモクのペニスと陰嚢の根元に巻きつけた。「おまえに見せてやろう」
エシフは紐の両端をペニスの腹のほうに廻し、根元のところできつく結んだ。二本となった紐を編みこんで陰嚢の裏の輪に通す。陰嚢の中央を縦に疾る紐によって、睾丸がひとつずつに岐れた。左右から紐をさらに上に持ってきて、こんどはペニスに巻きつけはじめた。尖端の括れに沿わせながら左右からぐるぐると巻き、そして結びあげた。
剥けあがった尖端の丸みがぷっくりと膨らんだ。ノモクはペニスを戦慄かせた。腰の奥で何かがわだかまっているのに射精出来ない。新たな快感にノモクは言葉にならない声を上げた。
「わたしの味見がすむまで、洩らしてはならぬ」エシフが鞭を手に取った。「さあ、汝の神の名を呼べ」
「エシフ」
ノモクはこう応えて両目を閉じた。革の舌がノモクの咽喉仏をそっと舐めはじめる。ノモクは顔を仰け反らせ、いやいやをするように左右に振った。
「可愛らしい飴玉だ。味はどうかな」
エシフの声がノモクの耳に甘く響いた。
ノモクのペニスから透明な蜜が溢れおちそうになっていた。愛らしい唇のような尖端の切れこみが盛りあがり、展がり、そして蜜の珠を育ててゆく。
自分のからだで起こっている出来事にノモクは信じられないと云った面持ちだったが、エシフの大きな手が陰嚢を包んだつぎの瞬間、叫び声を上げて背中を反らした。
エシフが睾丸を揉みしだく。「まだ洩らしてはいけない。この蜜は、待てば待つほど甘くなる。酒と同じだ」
木の実のように硬く縮みあがっていた陰嚢が少しずつほぐされてゆく。ノモクはエシフの手の動きに呼応するように呻き、喘ぎ、叫んだ。両手を縛られているので抵抗が出来ない。腰を引いたり左右に動かして逃れようとしても無駄だった。ノモクに許されているのは、ただ快感に酔いしれることだけだ。
エシフの手が陰嚢から離れた。ノモクが顔を起こすと、エシフはすでに寝台から降りていて、フットベンチの蓋を開けているところだった。
——あそこには拷問の道具が!
怯えるノモクをよそにエシフは道具のひとつを取りあげて、それをノモクに見せた。
「革の鞭——痛くはないが、これで肌を撫でると舌で舐められているような責め苦を与えられる」エシフは白い歯を見せて笑った。「おまえは鞭よりも、こちらのほうが好きなようだが」
エシフは鞭の柄をノモクに見せた。「この館に買われて来たときに、ゼーゲンが腕の立つ職人にこれを彫らせた——」
ノモクはエシフのペニスと鞭の柄を交互に見た。なぜ修道僧のエークにこれを渡されたときに気づかなかったのだろう。
エシフは続けた。
「わたしを象ったものだ。三日三晩、地下の拷問部屋で磔にされ、焔で炙られながら……。もう十年も前のことだがな」
ノモクは拷問部屋での出来事を思い出した。エシフは腰布を外された全裸の状態で、全身にデオの樹液と香油を混ぜたものをたっぷりと塗られ、磔にされていた。火がくべられ、彼のペニスが青白い焔に包まれた。エシフは燃えさかるペニスを激しく屹立させながら責め苦に耐え、最後に夥しい量の精を迸らせた——。
「おまえに味比べをさせてやろう。ただし、わたしの味見がすんでからだ」
と云って、エシフは鞭を寝台に放り投げた。ノモクは両脚を曲げてそれを避けようとした。鞭の柄は、ノモクの尻の谷間近くに落ちた。
「聞き分けのないやつだ」エシフはフットベンチから細い紐を取りだした。「しばらくのあいだ、縛っておく必要がありそうだな」
エシフはその細い紐を手に寝台に戻った。鞭を脇に寄せ、太い両膝をノモクの脚のあいだに捻りこんで難なく左右に割った。片方の手で紐を握ると、もう片方の手でシーツの上に転がっていた砂糖菓子を摘みあげ、ノモクの尻のなかに埋めこんだ。
「これで多少は楽になるはずだ」
エシフの指が尻の奥をかき回す。砂糖菓子の効果だろうか。ノモクはからだじゅうに痺れとも疼きとも云えないものを感じた。
エシフが深みのある声で云った。
「わたしに従うのなら、おまえに祝福を授けよう」
ノモクは懇願するように頷いた。するとエシフは尻のなかから指をゆっくりと引きぬいた。
「海の民は、縄の使い方を熟知している——」エシフが手にした紐をノモクのペニスと陰嚢の根元に巻きつけた。「おまえに見せてやろう」
エシフは紐の両端をペニスの腹のほうに廻し、根元のところできつく結んだ。二本となった紐を編みこんで陰嚢の裏の輪に通す。陰嚢の中央を縦に疾る紐によって、睾丸がひとつずつに岐れた。左右から紐をさらに上に持ってきて、こんどはペニスに巻きつけはじめた。尖端の括れに沿わせながら左右からぐるぐると巻き、そして結びあげた。
剥けあがった尖端の丸みがぷっくりと膨らんだ。ノモクはペニスを戦慄かせた。腰の奥で何かがわだかまっているのに射精出来ない。新たな快感にノモクは言葉にならない声を上げた。
「わたしの味見がすむまで、洩らしてはならぬ」エシフが鞭を手に取った。「さあ、汝の神の名を呼べ」
「エシフ」
ノモクはこう応えて両目を閉じた。革の舌がノモクの咽喉仏をそっと舐めはじめる。ノモクは顔を仰け反らせ、いやいやをするように左右に振った。
「可愛らしい飴玉だ。味はどうかな」
エシフの声がノモクの耳に甘く響いた。
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