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第三章 海の習い
5 奴隷のレッスンI【絡み:エシフxノモク】
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「脚を折って跪け。それから両手を後ろで組むんだ」
エシフの命令にノモクが素直に従うやいなや、異教徒のペニスがノモクの口のなかにさらに深く押しこまれた。ノモクは、舌のうえを熱い塊が辷るのを感じた。遠雷の音に混じって、ああ、とエシフが掠れ声で唸る。つぎの瞬間、エシフは両手でノモクの頭を荒々しく掴んだ。
「これが欲しかったんだろ」エシフは平静な声でこう云い、ついでノモクの頭を股間に引き寄せた。「好きなだけ呉れてやる」
咽喉の奥がエシフのペニスによって塞がれた。ノモクは、息苦しさから逃れるために鼻から大きく息を吸った。豊饒の性毛に焚きこまれた濃い潮の香が、ノモクの鼻孔を強く刺激する。ノモクはエシフの股間に顔を埋めたまま、しばらくのあいだエシフの匂いに酔いしれた。そうしているうちに全身が震え、目に涙が泛んだ。
「泣くほど嬉しいのか?」エシフは、ノモクの髪を掴んで頭を少し上げさせた。「可愛い顔をしている。奴隷にするには勿体無いくらいだ」
ノモクは、エシフのペニスを口に含んだまま顔を左右に振って、エシフに赦しを乞うた。
エシフがにやりと笑って、ノモクの頭をゆっくりと後ろに引いた。ノモクの唇からペニスが引きだされてゆく。ノモクは反射的に唇を窄め、エシフのペニスを吸いつづけた。やがて唇の輪っかに異教徒の徴が引っかかる。ノモクはそこに、乳飲み児のようにむしゃぶりついた。
「どうやら奴隷の素質があるみたいだな」
エシフの声にノモクは、はっとなって舌の動きを止めた。エシフがノモクの頭をさらに引く。唇から引きぬかれたペニスが勢いよく跳ねあがり、ノモクの目の前に堂々と聳えた。
エシフのペニスは、ランプの灯りを受けて、その黒光りをよりいっそう強めた。じっと見つめていると、ペニスの腹が海の空に泛ぶ頑丈な船底のように見えた。舳先にあたる異教徒の徴は、猛々しい龍の頭のようだった。
「休むな。さっさと続けろ」
エシフがまた命令した。
ノモクは視線を下ろした。張りつめた陰嚢が目に這入る。ノモクは誘われるように、その片方に唇を重ねた。胡桃のように硬い。顔をあちこちに傾けながら、満遍なく口吻をし、もう片方にも同じように唇を押しあてていった。
つぎの命令はまだない。ノモクは、口を大きく開けて陰嚢を吸いこんだ。すぽん、と軽快な音と俱に肉の実が口のなかに収まった。ノモクは、精いっぱいの奉仕をした。舌を蠢かせて睾丸を転がし、強く吸いこみ、甘く噛んだりした。
エシフが低く唸った。ノモクの頭を掴んで引く。ノモクの唇から陰嚢がこぼれ落ちた。
ノモクは、もう片方の陰嚢を口に含んで同じように奉仕しながら、ふしぎな心持ちになっていった。ただひとつ確実なのは、乳母アイラムの教えは正しかったということだ。ノモクの慰撫によってエシフは回復した。それは、ニナクの神の縛めを解くほどの効果があったのだ。そのおかげで、今こうして、美しい奴隷の肉體を、それも素裸かを、恣にしている。それは背徳のようでもあり祝福のようでもあり、また屈辱のようでもあり名誉のようでもあった。
ひととおりの慰撫がすむと、ノモクは陰嚢の縫い目からペニスの先端に向けて舌先をゆっくりと這わせた。ペニスの胴体と異教徒の徴を結びつける舫い綱を舌先で数回しごき、ペニスの尖端に唇をそっと被せた。ノモクは、エシフの顔を見上げてつぎの命令を待った。
エシフはノモクを見下ろして、
「自分から奴隷になりたがるなんて、ふしぎな人だ」
ノモクは先端の丸みを銜えたまま、舌を右廻りにぐるりと巡らせた。エシフの両脚が魔法陣の絨毯から離れた。縛めが完全に解かれたようだった。
自由の身になったエシフは、ノモクの腋窩に両手を差しこんで引きあげた。そうしてノモクを立たせると背後の寝台へ突き倒して、
「寝台に上がるときは腰布を取るんだ」
ノモクは、みっつ目の命令に従った。屹立したペニスが露わになった。エシフは、ふっと笑って床から鞭を拾いあげ、寝台に上がるとノモクの脚のあいだに膝をつき、両脚を左右に割り展げた。
「わたしを望んでいるのであれば、なぜそう云わなかったのです」エシフは鞭の舌でノモクのペニスを撫でまわした。「こうして私の奴隷にならずとも、あなたを悦ばせることが出来たのに」
鞭の手を止めて、エシフがノモクに覆いかぶさった。片方の腕がノモクの頸を支える筋肉の枕となり、もう片方の腕がシーツと腰のあいだに差しこまれた。異教徒のペニスとノモクのペニスが重なりあい、そして互いの肌がぴたりと吸いつくように貼りあわさった。
ノモクはエシフの重みを感じながら、ようやく口にした。
「エシフ、奴隷ごっこはお仕舞いにして!」
「もう好いのですか?」
ノモクの訴えに、エシフは腰を少し泛せた。
「エシフ、もう何もしないで好いからね」
ノモクは、ことの成り行きをエシフにどう説明すべきか考えを巡らせようとした。しかし互いのペニスが重なりあったままだった。それはノモクにとって甘い疼きをもたらした。離れてくれ、と云わなければ……。頭のなかではわかっている。しかしそれ以上にノモクのペニスは、エシフのペニスにすがりつき、甘えようとしている。
「王子、どうしたのです?」
エシフが困惑したように訊いた。
ノモクは、これには応えず、両腕をエシフの背中に回し、両脚をエシフの太腿に絡め、屹立したペニス同士を擦りあわせるように腰を揺らした。
「お手伝いが必要ですか?」
エシフがまた訊いた。
ノモクは、顔を左右に振ってそれを断り、腰を揺らしつづけた。これまで味わったことのない甘い快感が全身に行きわたる。エシフの匂い、体温、素肌の感触。エシフのすべてがノモクを快楽の頂きへ導こうとする。
「あ」
ノモクは、全身がふわりと宙に舞いあがる心地がした。つぎの瞬間、互いの肌の隙間――腹から胸にかけて――に、熱い迸りが広がった。
エシフの命令にノモクが素直に従うやいなや、異教徒のペニスがノモクの口のなかにさらに深く押しこまれた。ノモクは、舌のうえを熱い塊が辷るのを感じた。遠雷の音に混じって、ああ、とエシフが掠れ声で唸る。つぎの瞬間、エシフは両手でノモクの頭を荒々しく掴んだ。
「これが欲しかったんだろ」エシフは平静な声でこう云い、ついでノモクの頭を股間に引き寄せた。「好きなだけ呉れてやる」
咽喉の奥がエシフのペニスによって塞がれた。ノモクは、息苦しさから逃れるために鼻から大きく息を吸った。豊饒の性毛に焚きこまれた濃い潮の香が、ノモクの鼻孔を強く刺激する。ノモクはエシフの股間に顔を埋めたまま、しばらくのあいだエシフの匂いに酔いしれた。そうしているうちに全身が震え、目に涙が泛んだ。
「泣くほど嬉しいのか?」エシフは、ノモクの髪を掴んで頭を少し上げさせた。「可愛い顔をしている。奴隷にするには勿体無いくらいだ」
ノモクは、エシフのペニスを口に含んだまま顔を左右に振って、エシフに赦しを乞うた。
エシフがにやりと笑って、ノモクの頭をゆっくりと後ろに引いた。ノモクの唇からペニスが引きだされてゆく。ノモクは反射的に唇を窄め、エシフのペニスを吸いつづけた。やがて唇の輪っかに異教徒の徴が引っかかる。ノモクはそこに、乳飲み児のようにむしゃぶりついた。
「どうやら奴隷の素質があるみたいだな」
エシフの声にノモクは、はっとなって舌の動きを止めた。エシフがノモクの頭をさらに引く。唇から引きぬかれたペニスが勢いよく跳ねあがり、ノモクの目の前に堂々と聳えた。
エシフのペニスは、ランプの灯りを受けて、その黒光りをよりいっそう強めた。じっと見つめていると、ペニスの腹が海の空に泛ぶ頑丈な船底のように見えた。舳先にあたる異教徒の徴は、猛々しい龍の頭のようだった。
「休むな。さっさと続けろ」
エシフがまた命令した。
ノモクは視線を下ろした。張りつめた陰嚢が目に這入る。ノモクは誘われるように、その片方に唇を重ねた。胡桃のように硬い。顔をあちこちに傾けながら、満遍なく口吻をし、もう片方にも同じように唇を押しあてていった。
つぎの命令はまだない。ノモクは、口を大きく開けて陰嚢を吸いこんだ。すぽん、と軽快な音と俱に肉の実が口のなかに収まった。ノモクは、精いっぱいの奉仕をした。舌を蠢かせて睾丸を転がし、強く吸いこみ、甘く噛んだりした。
エシフが低く唸った。ノモクの頭を掴んで引く。ノモクの唇から陰嚢がこぼれ落ちた。
ノモクは、もう片方の陰嚢を口に含んで同じように奉仕しながら、ふしぎな心持ちになっていった。ただひとつ確実なのは、乳母アイラムの教えは正しかったということだ。ノモクの慰撫によってエシフは回復した。それは、ニナクの神の縛めを解くほどの効果があったのだ。そのおかげで、今こうして、美しい奴隷の肉體を、それも素裸かを、恣にしている。それは背徳のようでもあり祝福のようでもあり、また屈辱のようでもあり名誉のようでもあった。
ひととおりの慰撫がすむと、ノモクは陰嚢の縫い目からペニスの先端に向けて舌先をゆっくりと這わせた。ペニスの胴体と異教徒の徴を結びつける舫い綱を舌先で数回しごき、ペニスの尖端に唇をそっと被せた。ノモクは、エシフの顔を見上げてつぎの命令を待った。
エシフはノモクを見下ろして、
「自分から奴隷になりたがるなんて、ふしぎな人だ」
ノモクは先端の丸みを銜えたまま、舌を右廻りにぐるりと巡らせた。エシフの両脚が魔法陣の絨毯から離れた。縛めが完全に解かれたようだった。
自由の身になったエシフは、ノモクの腋窩に両手を差しこんで引きあげた。そうしてノモクを立たせると背後の寝台へ突き倒して、
「寝台に上がるときは腰布を取るんだ」
ノモクは、みっつ目の命令に従った。屹立したペニスが露わになった。エシフは、ふっと笑って床から鞭を拾いあげ、寝台に上がるとノモクの脚のあいだに膝をつき、両脚を左右に割り展げた。
「わたしを望んでいるのであれば、なぜそう云わなかったのです」エシフは鞭の舌でノモクのペニスを撫でまわした。「こうして私の奴隷にならずとも、あなたを悦ばせることが出来たのに」
鞭の手を止めて、エシフがノモクに覆いかぶさった。片方の腕がノモクの頸を支える筋肉の枕となり、もう片方の腕がシーツと腰のあいだに差しこまれた。異教徒のペニスとノモクのペニスが重なりあい、そして互いの肌がぴたりと吸いつくように貼りあわさった。
ノモクはエシフの重みを感じながら、ようやく口にした。
「エシフ、奴隷ごっこはお仕舞いにして!」
「もう好いのですか?」
ノモクの訴えに、エシフは腰を少し泛せた。
「エシフ、もう何もしないで好いからね」
ノモクは、ことの成り行きをエシフにどう説明すべきか考えを巡らせようとした。しかし互いのペニスが重なりあったままだった。それはノモクにとって甘い疼きをもたらした。離れてくれ、と云わなければ……。頭のなかではわかっている。しかしそれ以上にノモクのペニスは、エシフのペニスにすがりつき、甘えようとしている。
「王子、どうしたのです?」
エシフが困惑したように訊いた。
ノモクは、これには応えず、両腕をエシフの背中に回し、両脚をエシフの太腿に絡め、屹立したペニス同士を擦りあわせるように腰を揺らした。
「お手伝いが必要ですか?」
エシフがまた訊いた。
ノモクは、顔を左右に振ってそれを断り、腰を揺らしつづけた。これまで味わったことのない甘い快感が全身に行きわたる。エシフの匂い、体温、素肌の感触。エシフのすべてがノモクを快楽の頂きへ導こうとする。
「あ」
ノモクは、全身がふわりと宙に舞いあがる心地がした。つぎの瞬間、互いの肌の隙間――腹から胸にかけて――に、熱い迸りが広がった。
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