[R-18] 奴隷のレッスン:騎士団所属の末っ子王子は、イケメン奴隷に身も心も奪われる

山葉らわん

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第一章 夜を往く帆舟(ふね)

8 夜のデザート

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「エシフ……?」
 ノモクは思わず後退あとずさりした。
 エシフは入室の許可を得たと思ったのか、ノモクとの距離を縮めるように部屋に這入ってきた。ノモクのちょうど顔の位置に、エシフのたくましい胸板が広がっている。ノモクがさらに数歩退くと、潮の香のしみこんだ巨大な岩肌が、さらに迫ってきた。
 腰布トルーズは、あの体格に合っていない窮屈そうなものとは別のものだった。白く、やわらかそうな素材だ。どうやら一本の長い布をゆるやかに腰に巻いて、前で結んでいるらしい。腰布のまといは、がっしりとした腰まわりから下腹部に向うにつれて、左右から中心へとたわみながら狭まっている。豊饒の性毛をたっぷりと覗かせるように股間の低い位置で飾り結びがされていて、腰布の両端が膝頭のすぐうえあたりまで垂れさがっていた。
 エシフが歩を進めるたびに、その二本の前垂れの隙間から、異教徒のペニスが見え隠れする。
 お願い……これ以上、近づかないで……。
 一歩一歩、後退りして、いつのまにかノモクは、だいの近くまで押しやられていた。「エシフ、何しに来たの? ぼくは世話係にデザートを頼んだんだけど」おそるおそる訊いた。
 エシフは、少しかすれた低い声で云った。「王子にをお持ちしました」顔を伏せたままなので、その表情を読みとることができない。「今夜は世話係のソルブに代わって、わたしがあなたにご奉仕いたします」
 夜のデザート? でも裸かの体軀からだひとつじゃないか。それに、ご奉仕って?
 エシフがさらに云った。
「きっとよろこんでいただけるかと……」
 ノモクは、ますます混乱してしまった。
「ノモク王子の前に」
 エシフが開けっぱなしだった扉の外に顔だけを向けてこう云うと、半裸の少女たちが三人、楚々そそと部屋に這入ってきた。腰布だけを身にまとっているので、彼女たちは皆、女奴隷だとすぐにれた。髪のいろも肌のいろも三者三様だった。
「エシフ、これはどういうことなの? デザートは?」
 目の前で横一列に並んで立つ少女たちに、ノモクは戸惑った。
「王子が夜のデザートをご所望とのことでしたので……」
 エシフが顔をあげて、ようやくノモクと目を合わせた。その精悍な顔は、ノモクと同じように戸惑いをにじませていた。エシフはノモクを見つめながら、落ち着いた口調で云った。
「……ローエ様からです。どうぞ、お気に召したむすめをお選びください」
 エシフは、いったん引きさがり、扉を閉めてかんぬきを掛け、そして戻ってくると、まんなかの黒髪で白い肌をした少女の背後に立った。少女は両腕をもたげ、手頸を交叉させてエシフの太い頸に絡ませた。エシフが少女の膝裏を両腕にしっかりと抱え、彼女を軽々と持ちあげる。白い両脚があられもなく左右にひらかれた。左のブロンド髪の少女と右の赤毛髪の少女が、抱えあげられた黒髪の少女の腰布をそっとめくった。
「あ」
 エシフのさかんにむれつ濃い性毛のちょうどすぐうえに、少女のやさしく叢立つ淡い性毛と、あんずのような瑞々しく可憐なももの合わせ目があるのを、ノモクは目にした。
 エシフは、検分がすんだ少女をゆっくりと降ろし、もう一度、ノモクの前に進み出た。
みな、まだ男を識らない娘たちです」
「えっ……」
「おのぞみであれば、三人のお相手をしていただいても……」
 絶句するノモクに、エシフが静かに云った。
「ご心配には及びません。わたしが、をいたします」
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