55 / 68
2章 カタハサルの決闘
16.逃亡
しおりを挟む
次の日、計画について説明すると、王女は迷いを見せた。
「今ですか? カタサハルに着いてからでは…」
「祖国に近づけば近づくほど、父上や兄上の戦力が増えてしまいます。周辺国の影響も強くなるでしょう。海上では手を出せなかったものが、動きやすくなっています。すでに追手がこの街にも派遣されている可能性もあります。」
「しかし、それでは祖国に帰れなくなります。」
「ヴァルテリーナ姫、オレ一人では護衛を続けるのは無理です。姫のコールを増やし、姫の軍隊を作らなければ、祖国に帰る前に姫が捕まってしまいます。」
「軍隊…。」
物騒な言葉だった。だが、力が無ければ何もできない。平和的な、という言葉は力を持ってこそ使える言葉だ。
ローヌ国は非戦を望み、軍隊を持たなかった。100年以上もの長期間それが維持できたのは、地形的優位があったからだ。きれい事だけで守ることなどできない。
相手が力を行使してくる以上、対抗する力が必要なのだ。
「姫が守りたいのは、祖国と家族ですよね? それには、父上と兄上の軍勢に勝たねばなりません。それだけでは終わりません。周辺の国々とも戦わなければならないと思います。サロスに来られた時に、それは決まっていたと思います。ちがいますか?」
「……。」
ヴァルテリーナにとって、戦いという言葉は怖かった。強い決意をして城を飛び出したとき、なんとなくわかっていたつもりだったが、今思えば深くは考えてなかったように感じる。
ダオスタに優秀な奴隷を分けてほしいと相談したとき、彼は絶句していた。今思えば、彼も私が戦うつもりだと思ったのかもしれない。
「そうでした。私は戦わなければならないのでした。ルカに会ったことで安心しきっていました。愚かでした。
まだ、終わりではありません。ルカの言うとおりです。」
◇
カタサハルへ帰国するために新しい衣装が必要だ。ということで、他の護衛を伴って王女とオレはラタンジュの街に出かけた。
王女が大きな仕立て屋を見つけて中に入った。女の服選びには時間がかかると、オレ以外の護衛は外に待たせた。護衛や侍従はなんの疑い持たなかった。オレが従う以前は侍従だけは王女に付きそっていたが、サロスから戻る帰路からはオレがその役目も引き受けていたので不自然には映らなかったようだ。
店の者に前払いと称して金品を渡し、王女とオレは急用ができたと、裏口に案内させた。
裏口から出ると、用意していた黄色いフードを王女にかぶせた。王女のトレードマークともいうべき純白のフードは、すれ違う通行人に渡した。通行人の女は一瞬驚いていたが、美しいフードに目を奪われ喜んでいた。彼女がフードを使用してくれれば、撹乱に役立つだろう。
オレのほうは、露天販売されていた緑色のローブを購入して、羽織った。いつもベージュの服装だったので、この色であれば印象が違って見えるだろう。
王女を伴って鍛冶屋や防具屋を探した。シュブドー兵団街時代のころの話になるが、鍛冶屋や防具屋には大抵使われてない部屋があり、手伝いや見習いの職人が下宿できるようになっていた。隠れ家にするなら適していると思ったのだ。
だが、予想に反して、なかなか空き部屋を貸してくれる店は見つからなかった。王女を妻として紹介すると、皆、一様に抵抗を示したのだ。女付きは、仕事をしない、面倒事が多い、と毛嫌いされたようだった。
そこで妹だということにした。乱暴な亭主から逃げているということにすると、哀れに思ったのか、ようやく下宿を認めてくれる防具屋を見つけることができた。
7件目の店だった。
ありがたいことに部屋には鍵が付いていた。店は午後しか開かず、老店主は別の場所に住んでいる。つまり夜と朝は、店の店主もいない防具屋ということになる。人間ではない王女を匿うには最適の場所だった。
オレは、旅人にもらったと言ってアメクモの糸の束を老店主に渡した。老店主は、目を丸くしてホクホク顔になっていた。これで、しばらくは好意的に下宿を提供してくれるだろう。
防具屋の2階に部屋に落ち着くと王女も疲労と緊張からの解放された。小さな部屋の粗末なベットに横になると、彼女はすぐに寝息を立てはじめた。主が神経質な性格でなくて、ルカはありがたく思った。
しばらくすると、日が暮れて、一階の防具屋の主人が店を閉めて家路につくのが見えた。
王女に声を掛けたが、目を覚まさない。オレはしかたなく置き手紙を残して、防具屋を出ることにした。部屋の鍵はもちろん、防具屋の合鍵も店主から預かってたので、しっかり施錠して出かけた。
王女を一人にするのは不安だったが、オレは一刻も早くレシーに会う必要があった。
レシーは、港近くの酒場の入り口付近で待っていた。昨夜のシュブドーの隊服姿ではなく、この地域の服装にしっかり着替えていた。さすがは元秘密工作部隊の人間だと感心した。
酒場で軽い食事と飲み物を注文し、二階席の隅のテーブルに座った。まだ、日が暮れたばかりの時間だったので、空席のほうが多かった。
「怪我をされたそうですが、もう大丈夫なのですか?」
開口一番、レシーはオレの腕を見ながら言った。
「だいぶん良くなった。痛みはない。」
オレは左腕を振ってみせた。
「よかった。心配でした。ルカ様が決闘に出場されたときも驚きましたが…。」
つい1ヶ月前のことなのに、随分昔の話に感じる。
「ナイヤ様が心配されてました。報告によると、ルカ様が志願されて旅に出られたということになっていますが、奴隷商人に売られたのですよね?」
ローヌ戦後、ガラ家の地位は向上したが、ギュネスのほうは自ら役職を辞退しただけで失脚には至らなかったらしい。
ギュネスの陰謀を感じたガラ家は、秘密工作隊に似た組織をガラ家に創設することにした。そこで雇われたのがレシーだった。
ルカの捜索についてはガラ家の中でも意見が別れたが、最終的にレシーが志願し、ここまできたということだった。
「シュブドーへの帰国を望むのであればもちろん、他のことでもルカ様が困っているようなら『力になるように』と、ナイヤ様から直々に命じられています。今は私一人ですが、報告すれば私以外にも私兵を派遣されると思います。」
「それは、ありがたいな。」
ナイヤの協力は心強かった。だが、同時に目立つ行動はできないとも思った。
シュブドーでギュネスが目を光らせている以上、下手に動けば、ナイヤが危なくなる。ギュネスは間接的とはいえ、ナイヤの命を狙っていた。
ガラ家が今はローヌを統治しているが、たとえばギュネスの手の者が統治者になったら、ローヌの人々にも危険が及ぶ可能性がある。
それに、異国の争いに加担すれば、シュブドーと南方諸国との国際的な問題にもなりかねない。
心配なのは、シュブドーだけではない。
外国勢力の介入によって、南方諸国の反感を買うことになれば、ヴァルテリーナを今以上に危険な状況にしてしまう可能性もある。
背に腹は変えられない状況ではあるが、慎重に行動する必要があった。早計な協力要請は返って危険を招くことになる。
「レシー、悪いんだが頼みがある。」
レシーの目が輝いた。
「なんなりと、私はそのためにここにいるのです。」
嬉しい答えだった。
◇
「今ですか? カタサハルに着いてからでは…」
「祖国に近づけば近づくほど、父上や兄上の戦力が増えてしまいます。周辺国の影響も強くなるでしょう。海上では手を出せなかったものが、動きやすくなっています。すでに追手がこの街にも派遣されている可能性もあります。」
「しかし、それでは祖国に帰れなくなります。」
「ヴァルテリーナ姫、オレ一人では護衛を続けるのは無理です。姫のコールを増やし、姫の軍隊を作らなければ、祖国に帰る前に姫が捕まってしまいます。」
「軍隊…。」
物騒な言葉だった。だが、力が無ければ何もできない。平和的な、という言葉は力を持ってこそ使える言葉だ。
ローヌ国は非戦を望み、軍隊を持たなかった。100年以上もの長期間それが維持できたのは、地形的優位があったからだ。きれい事だけで守ることなどできない。
相手が力を行使してくる以上、対抗する力が必要なのだ。
「姫が守りたいのは、祖国と家族ですよね? それには、父上と兄上の軍勢に勝たねばなりません。それだけでは終わりません。周辺の国々とも戦わなければならないと思います。サロスに来られた時に、それは決まっていたと思います。ちがいますか?」
「……。」
ヴァルテリーナにとって、戦いという言葉は怖かった。強い決意をして城を飛び出したとき、なんとなくわかっていたつもりだったが、今思えば深くは考えてなかったように感じる。
ダオスタに優秀な奴隷を分けてほしいと相談したとき、彼は絶句していた。今思えば、彼も私が戦うつもりだと思ったのかもしれない。
「そうでした。私は戦わなければならないのでした。ルカに会ったことで安心しきっていました。愚かでした。
まだ、終わりではありません。ルカの言うとおりです。」
◇
カタサハルへ帰国するために新しい衣装が必要だ。ということで、他の護衛を伴って王女とオレはラタンジュの街に出かけた。
王女が大きな仕立て屋を見つけて中に入った。女の服選びには時間がかかると、オレ以外の護衛は外に待たせた。護衛や侍従はなんの疑い持たなかった。オレが従う以前は侍従だけは王女に付きそっていたが、サロスから戻る帰路からはオレがその役目も引き受けていたので不自然には映らなかったようだ。
店の者に前払いと称して金品を渡し、王女とオレは急用ができたと、裏口に案内させた。
裏口から出ると、用意していた黄色いフードを王女にかぶせた。王女のトレードマークともいうべき純白のフードは、すれ違う通行人に渡した。通行人の女は一瞬驚いていたが、美しいフードに目を奪われ喜んでいた。彼女がフードを使用してくれれば、撹乱に役立つだろう。
オレのほうは、露天販売されていた緑色のローブを購入して、羽織った。いつもベージュの服装だったので、この色であれば印象が違って見えるだろう。
王女を伴って鍛冶屋や防具屋を探した。シュブドー兵団街時代のころの話になるが、鍛冶屋や防具屋には大抵使われてない部屋があり、手伝いや見習いの職人が下宿できるようになっていた。隠れ家にするなら適していると思ったのだ。
だが、予想に反して、なかなか空き部屋を貸してくれる店は見つからなかった。王女を妻として紹介すると、皆、一様に抵抗を示したのだ。女付きは、仕事をしない、面倒事が多い、と毛嫌いされたようだった。
そこで妹だということにした。乱暴な亭主から逃げているということにすると、哀れに思ったのか、ようやく下宿を認めてくれる防具屋を見つけることができた。
7件目の店だった。
ありがたいことに部屋には鍵が付いていた。店は午後しか開かず、老店主は別の場所に住んでいる。つまり夜と朝は、店の店主もいない防具屋ということになる。人間ではない王女を匿うには最適の場所だった。
オレは、旅人にもらったと言ってアメクモの糸の束を老店主に渡した。老店主は、目を丸くしてホクホク顔になっていた。これで、しばらくは好意的に下宿を提供してくれるだろう。
防具屋の2階に部屋に落ち着くと王女も疲労と緊張からの解放された。小さな部屋の粗末なベットに横になると、彼女はすぐに寝息を立てはじめた。主が神経質な性格でなくて、ルカはありがたく思った。
しばらくすると、日が暮れて、一階の防具屋の主人が店を閉めて家路につくのが見えた。
王女に声を掛けたが、目を覚まさない。オレはしかたなく置き手紙を残して、防具屋を出ることにした。部屋の鍵はもちろん、防具屋の合鍵も店主から預かってたので、しっかり施錠して出かけた。
王女を一人にするのは不安だったが、オレは一刻も早くレシーに会う必要があった。
レシーは、港近くの酒場の入り口付近で待っていた。昨夜のシュブドーの隊服姿ではなく、この地域の服装にしっかり着替えていた。さすがは元秘密工作部隊の人間だと感心した。
酒場で軽い食事と飲み物を注文し、二階席の隅のテーブルに座った。まだ、日が暮れたばかりの時間だったので、空席のほうが多かった。
「怪我をされたそうですが、もう大丈夫なのですか?」
開口一番、レシーはオレの腕を見ながら言った。
「だいぶん良くなった。痛みはない。」
オレは左腕を振ってみせた。
「よかった。心配でした。ルカ様が決闘に出場されたときも驚きましたが…。」
つい1ヶ月前のことなのに、随分昔の話に感じる。
「ナイヤ様が心配されてました。報告によると、ルカ様が志願されて旅に出られたということになっていますが、奴隷商人に売られたのですよね?」
ローヌ戦後、ガラ家の地位は向上したが、ギュネスのほうは自ら役職を辞退しただけで失脚には至らなかったらしい。
ギュネスの陰謀を感じたガラ家は、秘密工作隊に似た組織をガラ家に創設することにした。そこで雇われたのがレシーだった。
ルカの捜索についてはガラ家の中でも意見が別れたが、最終的にレシーが志願し、ここまできたということだった。
「シュブドーへの帰国を望むのであればもちろん、他のことでもルカ様が困っているようなら『力になるように』と、ナイヤ様から直々に命じられています。今は私一人ですが、報告すれば私以外にも私兵を派遣されると思います。」
「それは、ありがたいな。」
ナイヤの協力は心強かった。だが、同時に目立つ行動はできないとも思った。
シュブドーでギュネスが目を光らせている以上、下手に動けば、ナイヤが危なくなる。ギュネスは間接的とはいえ、ナイヤの命を狙っていた。
ガラ家が今はローヌを統治しているが、たとえばギュネスの手の者が統治者になったら、ローヌの人々にも危険が及ぶ可能性がある。
それに、異国の争いに加担すれば、シュブドーと南方諸国との国際的な問題にもなりかねない。
心配なのは、シュブドーだけではない。
外国勢力の介入によって、南方諸国の反感を買うことになれば、ヴァルテリーナを今以上に危険な状況にしてしまう可能性もある。
背に腹は変えられない状況ではあるが、慎重に行動する必要があった。早計な協力要請は返って危険を招くことになる。
「レシー、悪いんだが頼みがある。」
レシーの目が輝いた。
「なんなりと、私はそのためにここにいるのです。」
嬉しい答えだった。
◇
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
僕は君を思うと吐き気がする
月山 歩
恋愛
貧乏侯爵家だった私は、お金持ちの夫が亡くなると、次はその弟をあてがわれた。私は、母の生活の支援もしてもらいたいから、拒否できない。今度こそ、新しい夫に愛されてみたいけど、彼は、私を思うと吐き気がするそうです。再び白い結婚が始まった。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

王妃はもうここにいられません
なか
恋愛
「受け入れろ、ラツィア。側妃となって僕をこれからも支えてくれればいいだろう?」
長年王妃として支え続け、貴方の立場を守ってきた。
だけど国王であり、私の伴侶であるクドスは、私ではない女性を王妃とする。
私––ラツィアは、貴方を心から愛していた。
だからずっと、支えてきたのだ。
貴方に被せられた汚名も、寝る間も惜しんで捧げてきた苦労も全て無視をして……
もう振り向いてくれない貴方のため、人生を捧げていたのに。
「君は王妃に相応しくはない」と一蹴して、貴方は私を捨てる。
胸を穿つ悲しみ、耐え切れぬ悔しさ。
周囲の貴族は私を嘲笑している中で……私は思い出す。
自らの前世と、感覚を。
「うそでしょ…………」
取り戻した感覚が、全力でクドスを拒否する。
ある強烈な苦痛が……前世の感覚によって感じるのだ。
「むしろ、廃妃にしてください!」
長年の愛さえ潰えて、耐え切れず、そう言ってしまう程に…………
◇◇◇
強く、前世の知識を活かして成り上がっていく女性の物語です。
ぜひ読んでくださると嬉しいです!

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

とある元令嬢の選択
こうじ
ファンタジー
アメリアは1年前まで公爵令嬢であり王太子の婚約者だった。しかし、ある日を境に一変した。今の彼女は小さな村で暮らすただの平民だ。そして、それは彼女が自ら下した選択であり結果だった。彼女は言う『今が1番幸せ』だ、と。何故貴族としての幸せよりも平民としての暮らしを決断したのか。そこには彼女しかわからない悩みがあった……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる