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1章 ローヌの決闘
26.ルジュマンの魂
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「だがしかし、どうすれば…。」
ローヌ方面軍隊長ルジュマンは、王都に戻っていた。
宿舎の臨時の部屋の机の上には、紙袋に包まれた干したローヌの薬湯の葉。そして、布袋に幾重にもくるまれた二槍のローヌの秘槍があった。
ルカが入手した情報は、どれも信じられないものばかりだった。
魔王軍の狙いや罠、ローヌの王の意思、闘技場の秘密。
一番の問題は、ルカが会ったというローヌの貴族の正体である。ルカが相手の素性を確認しなかったのは、明らかに判断ミスだった。
素性のわからぬ人物の証言を鵜呑みにするわけにはいかない。その人物がシュブドーに偽の情報を流している可能性もあるし、魔王の手のものである可能性も考えられた。
ルジュマンは、それでもルカが得た情報をすべて信じると決めていた。
「ルカは、工作隊もができなかったローヌ潜入を短期間で成功させ、我が国が求めた情報のすべてを入手した。出世欲があるなら虚言も考えなければならない。だがしかし、あいつの望みは戦争回避だ。」
自分の戦士魂に火が付いているのを感じた。
誇り高き騎士を目指し長年シュブドーに仕えてきたが、第一兵団に入ることもなく人生の半分以上をさまざまな辺境で費やしてきた。いつしか心は疲弊し、騎士への願望も失われていた。他国の動向を疑ううちに、同期の仲間の裏切りや部下の職務怠慢も疑うようになった。その度に、眉間のシワが深くなった。
ルカという兵士にも何も期待してなかった。正規の自分の部下でもないので、野垂れ死ね、とさえ思っていた。
消息不明になり上から捜索を命じられた時は、腸が煮えくりかえった。
だが、ルカは驚くべき方法でローヌの民の信頼を得ていた。それは人助けだった。
潜入のための偽装工作なのかと最初は疑った。だが、彼は純粋に困っている人を助けていたのである。
雷に打たれたような感覚だった。自分が入隊したてのころの気持ちをルジュマンは思い出した。
騎士を目指したのも入隊したのも、ただ人の役に立ちたかったからだった。強くなって人を守りたかった。
だが、望むような役職に付けず腐っていた自分は、すぐにそんな気持ちは忘れてしまったのである。
ルカは、それをやってのけた。医者としてやったとしても同じこと。
彼のおかげで、自分も戦士の魂を思い出したのである。
だから、この王都への連絡も部下には任せられなかった。
馬を走らせ、最短の時間で王都に帰還した。
ルカの成果を信用してないものは多い。妬むものまでもいる。以前の自分だったらその中の一人だったかもしれない。
だからこそ、正しく情報を届けるために自分が行動する必要があった。
そして、予期していたことであったが、暗礁に乗り上げてしまった。
第一兵団秘密工作隊が、ルカの潜入作戦の管轄機関だったのだが、門前払いをされてしまったのである。
「ルカには裏切りの疑惑が掛かっている。
前線の勤務を放棄して王都に戻った貴殿にも容疑が掛かっているので宿舎で謹慎するように。」
それが上官の機関、秘密工作隊の答えだった。
だが、ルジュマンは知っていた。
秘密工作隊の本心は、焦りと妬みだということを。
「それはそうだろう。新米のルカが難なく潜入を成功させてしまったのだから、秘密工作隊は顔を潰されたようなものだ。」
以前のルジュマンなら、憤慨して酒場にいって愚痴をこぼしながら酔いつぶれただろう。
だが、ルカの快挙と、秘密工作隊の面々の苦虫を噛み潰したような顔を想像して、宿舎に戻りながら一人で笑っていた。
その場にいなくても、ルカは愉快にさせてくれる。
「さて、騎士団本部に行くべきか?」
笑って終わりにするわけにはいかない。
ルカのためにも、自分の名誉のためにも、この極秘情報は必ず上層部に届けなければならない。
軍務違反になる可能性もあるが、こうなったら別ルートで高官に接触するしかない。
とはいえ、秘密工作隊が拒絶する情報を、騎士団が受け取るとも思えなかった。
ルカが貴族や騎士の生まれならば問題なかったのだが、下級兵士のルカの言葉など、神からの啓示があったとしても聞くとは思えない。
それに、秘密工作隊と騎士団は、蜜月の関係にあった。
秘密工作隊は、潜入、密偵、調査などの情報収集を統括する部隊だ。その仮定で、敵の暗殺や、砦の破壊などを手掛けることもある。
彼らの多くは貴族出身だった。もちろん、自分らは潜入など泥臭い危険な仕事はせず、雇った部下たちに仕事をさせる。潤沢な資金によってそれを実現させているのである。
金で得た情報を、報告しているのである。
つまり、信用しているのは『金』であり『人』ではない。だからこそ、金のないルカの言葉を信用したくでもできるわけがなかった。
ルカは王の信頼を得ているようなので、直接王に報告したいが、残念ながらルジュマンは王に報告するルートを持っていなかった。
王へのルート…、そんなものを持っているものがいるとすれば、この国の貴族の中でもほんの一握りであろう。
「ガラ家しかないな…。」
シュブドー有数の大貴族ガラ家との直接的な関係は、ルジュマンにはなかった。
唯一、可能性があるとすれば、第二兵団の隊長がガラ家の元養子だったということだけである。
ただ、同じ兵団の人間と言えば交流があるように思えるが、実際には面識すらなかった。繋がりとしては薄く、ほぼ無関係と言える。
さらに厄介なことに、第二兵団隊長は別の貴族の養子になったので、ガラ家の人間と呼べるのかも怪しいのである。
それでも強引にでも面会に望むしかなかった。
ルジュマンは、ルカから預かった荷物を担ぐと宿舎を後にした。
そして、酒場に出かけた。
馴染みの酒場の女主人に大切な荷物をあずけた。
「頼む。オレが戻るまで預かって欲しい。もしくは戦士の魂をもつものが来たら渡してほしい。」
「今日は飲まないのかい?」
「ああ。だがしかし…。仕事が終わったら飲みに来る。祝い酒だ。」
女主人は吹き出すように笑った。染めているものの白髪が隠せない年齢になっていた。だが、若い頃の美しさの片鱗は今でも感じる。
「珍しく王都に戻ってきたと思ったら、あんたが祝い酒かい? 嵐でも来るのかい?」
「嵐か、そうかもしれないな。だが、私は嵐を鎮める側だ。」
若い頃もそんなことを言っていた、とルジュマンも女主人も思い出していた。
女主人は微笑み、今度は茶化さなかった。
ルジュマンは、何も注文せず酒代を置いて女主人と別れた。
そして、ガラ家の屋敷に向かった。
ローヌ方面軍隊長ルジュマンは、王都に戻っていた。
宿舎の臨時の部屋の机の上には、紙袋に包まれた干したローヌの薬湯の葉。そして、布袋に幾重にもくるまれた二槍のローヌの秘槍があった。
ルカが入手した情報は、どれも信じられないものばかりだった。
魔王軍の狙いや罠、ローヌの王の意思、闘技場の秘密。
一番の問題は、ルカが会ったというローヌの貴族の正体である。ルカが相手の素性を確認しなかったのは、明らかに判断ミスだった。
素性のわからぬ人物の証言を鵜呑みにするわけにはいかない。その人物がシュブドーに偽の情報を流している可能性もあるし、魔王の手のものである可能性も考えられた。
ルジュマンは、それでもルカが得た情報をすべて信じると決めていた。
「ルカは、工作隊もができなかったローヌ潜入を短期間で成功させ、我が国が求めた情報のすべてを入手した。出世欲があるなら虚言も考えなければならない。だがしかし、あいつの望みは戦争回避だ。」
自分の戦士魂に火が付いているのを感じた。
誇り高き騎士を目指し長年シュブドーに仕えてきたが、第一兵団に入ることもなく人生の半分以上をさまざまな辺境で費やしてきた。いつしか心は疲弊し、騎士への願望も失われていた。他国の動向を疑ううちに、同期の仲間の裏切りや部下の職務怠慢も疑うようになった。その度に、眉間のシワが深くなった。
ルカという兵士にも何も期待してなかった。正規の自分の部下でもないので、野垂れ死ね、とさえ思っていた。
消息不明になり上から捜索を命じられた時は、腸が煮えくりかえった。
だが、ルカは驚くべき方法でローヌの民の信頼を得ていた。それは人助けだった。
潜入のための偽装工作なのかと最初は疑った。だが、彼は純粋に困っている人を助けていたのである。
雷に打たれたような感覚だった。自分が入隊したてのころの気持ちをルジュマンは思い出した。
騎士を目指したのも入隊したのも、ただ人の役に立ちたかったからだった。強くなって人を守りたかった。
だが、望むような役職に付けず腐っていた自分は、すぐにそんな気持ちは忘れてしまったのである。
ルカは、それをやってのけた。医者としてやったとしても同じこと。
彼のおかげで、自分も戦士の魂を思い出したのである。
だから、この王都への連絡も部下には任せられなかった。
馬を走らせ、最短の時間で王都に帰還した。
ルカの成果を信用してないものは多い。妬むものまでもいる。以前の自分だったらその中の一人だったかもしれない。
だからこそ、正しく情報を届けるために自分が行動する必要があった。
そして、予期していたことであったが、暗礁に乗り上げてしまった。
第一兵団秘密工作隊が、ルカの潜入作戦の管轄機関だったのだが、門前払いをされてしまったのである。
「ルカには裏切りの疑惑が掛かっている。
前線の勤務を放棄して王都に戻った貴殿にも容疑が掛かっているので宿舎で謹慎するように。」
それが上官の機関、秘密工作隊の答えだった。
だが、ルジュマンは知っていた。
秘密工作隊の本心は、焦りと妬みだということを。
「それはそうだろう。新米のルカが難なく潜入を成功させてしまったのだから、秘密工作隊は顔を潰されたようなものだ。」
以前のルジュマンなら、憤慨して酒場にいって愚痴をこぼしながら酔いつぶれただろう。
だが、ルカの快挙と、秘密工作隊の面々の苦虫を噛み潰したような顔を想像して、宿舎に戻りながら一人で笑っていた。
その場にいなくても、ルカは愉快にさせてくれる。
「さて、騎士団本部に行くべきか?」
笑って終わりにするわけにはいかない。
ルカのためにも、自分の名誉のためにも、この極秘情報は必ず上層部に届けなければならない。
軍務違反になる可能性もあるが、こうなったら別ルートで高官に接触するしかない。
とはいえ、秘密工作隊が拒絶する情報を、騎士団が受け取るとも思えなかった。
ルカが貴族や騎士の生まれならば問題なかったのだが、下級兵士のルカの言葉など、神からの啓示があったとしても聞くとは思えない。
それに、秘密工作隊と騎士団は、蜜月の関係にあった。
秘密工作隊は、潜入、密偵、調査などの情報収集を統括する部隊だ。その仮定で、敵の暗殺や、砦の破壊などを手掛けることもある。
彼らの多くは貴族出身だった。もちろん、自分らは潜入など泥臭い危険な仕事はせず、雇った部下たちに仕事をさせる。潤沢な資金によってそれを実現させているのである。
金で得た情報を、報告しているのである。
つまり、信用しているのは『金』であり『人』ではない。だからこそ、金のないルカの言葉を信用したくでもできるわけがなかった。
ルカは王の信頼を得ているようなので、直接王に報告したいが、残念ながらルジュマンは王に報告するルートを持っていなかった。
王へのルート…、そんなものを持っているものがいるとすれば、この国の貴族の中でもほんの一握りであろう。
「ガラ家しかないな…。」
シュブドー有数の大貴族ガラ家との直接的な関係は、ルジュマンにはなかった。
唯一、可能性があるとすれば、第二兵団の隊長がガラ家の元養子だったということだけである。
ただ、同じ兵団の人間と言えば交流があるように思えるが、実際には面識すらなかった。繋がりとしては薄く、ほぼ無関係と言える。
さらに厄介なことに、第二兵団隊長は別の貴族の養子になったので、ガラ家の人間と呼べるのかも怪しいのである。
それでも強引にでも面会に望むしかなかった。
ルジュマンは、ルカから預かった荷物を担ぐと宿舎を後にした。
そして、酒場に出かけた。
馴染みの酒場の女主人に大切な荷物をあずけた。
「頼む。オレが戻るまで預かって欲しい。もしくは戦士の魂をもつものが来たら渡してほしい。」
「今日は飲まないのかい?」
「ああ。だがしかし…。仕事が終わったら飲みに来る。祝い酒だ。」
女主人は吹き出すように笑った。染めているものの白髪が隠せない年齢になっていた。だが、若い頃の美しさの片鱗は今でも感じる。
「珍しく王都に戻ってきたと思ったら、あんたが祝い酒かい? 嵐でも来るのかい?」
「嵐か、そうかもしれないな。だが、私は嵐を鎮める側だ。」
若い頃もそんなことを言っていた、とルジュマンも女主人も思い出していた。
女主人は微笑み、今度は茶化さなかった。
ルジュマンは、何も注文せず酒代を置いて女主人と別れた。
そして、ガラ家の屋敷に向かった。
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