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カーテンが揺れ、窓ガラスから朝日が私の部屋に入り込みます。
その朝日に照らされて、私――エミリアは目が覚めました。
「もう朝かぁ……」
昨日、あまり眠れなかったせいでまだわずかに眠気が残っていた私はグーっと背伸びをして脳を覚醒させます。
「ふぅ……これでだいぶすっきりしたわね。それにしても……遂にこの日が来てしまったわ」
まだ、時刻は朝の六時です。こんな早くに私が起きた理由は一つ。今日はブリタニア王国で年に一度しかないビックイベントが行われる日なのです。
「私……ちゃんとクロードの運命の人に選ばれるのでしょうか……」
運命の人――それは神の国と言われているブリタニア王国にしかない特殊な制度で、二人で神殿に行き、運命の人なのか信託を受けるという制度で、付き合い始めて一年がたった二人はこの洗礼を受けることとなります。
そして、今日私とクロードは付き合い始めて一年がたちました。
だから今日が私、いえ私たちの洗礼の日なのです。
「うぅぅ!!! 心配しても仕方がないわ! 絶対うまくい行くはずなのよ!!!」
神が選定する運命の人というのは噓偽りはないです。だからこそ絶対失敗するわけにはいきません。
大丈夫、大丈夫です。私はちゃんとクロードのことが好きですし、尽くしてきたつもり、いえ尽くしてきました! だからぜぇーーったい大丈夫!
いくら心でそう自分を奮い立たせても不安な気持ちはなくなりません。
だけど結果はもうすぐわかります。逃げるわけにもいかないいですし、やるしかなのです。
がんばれ私!
私は自分自身を奮い立たせ、家を出る準備を始めました。
その朝日に照らされて、私――エミリアは目が覚めました。
「もう朝かぁ……」
昨日、あまり眠れなかったせいでまだわずかに眠気が残っていた私はグーっと背伸びをして脳を覚醒させます。
「ふぅ……これでだいぶすっきりしたわね。それにしても……遂にこの日が来てしまったわ」
まだ、時刻は朝の六時です。こんな早くに私が起きた理由は一つ。今日はブリタニア王国で年に一度しかないビックイベントが行われる日なのです。
「私……ちゃんとクロードの運命の人に選ばれるのでしょうか……」
運命の人――それは神の国と言われているブリタニア王国にしかない特殊な制度で、二人で神殿に行き、運命の人なのか信託を受けるという制度で、付き合い始めて一年がたった二人はこの洗礼を受けることとなります。
そして、今日私とクロードは付き合い始めて一年がたちました。
だから今日が私、いえ私たちの洗礼の日なのです。
「うぅぅ!!! 心配しても仕方がないわ! 絶対うまくい行くはずなのよ!!!」
神が選定する運命の人というのは噓偽りはないです。だからこそ絶対失敗するわけにはいきません。
大丈夫、大丈夫です。私はちゃんとクロードのことが好きですし、尽くしてきたつもり、いえ尽くしてきました! だからぜぇーーったい大丈夫!
いくら心でそう自分を奮い立たせても不安な気持ちはなくなりません。
だけど結果はもうすぐわかります。逃げるわけにもいかないいですし、やるしかなのです。
がんばれ私!
私は自分自身を奮い立たせ、家を出る準備を始めました。
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