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第二章 カップル(ABC)編

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「おー!初キスおめでとう!!」
「……あ、ありがとう」
「そうか、エッチまではしなかったのかー」
「う、うん」
「本当に辛抱強いな、山田君」
「……うん」
初めてお家デートした日、始め触れるだけだった唇は、徐々に角度を変え、深くなった。少し苦い良ちゃんの舌先が私の口内に入ったところで、私はギブアップ。
「良ちゃん、ちょっと、待って」
と一度お願いしたら、良ちゃんはぎゅうっと一回私を抱き締めた後、もうその日は私に何もしてくれなくなってしまった。
安心した気持ちと、少し物足りない気持ち。でも、初めて良ちゃんとキス出来たことが嬉しくて、また次もしたいと思ってしまった。
「ま、今回キス出来たなら、後は早いかもねー。山田君だって、そんなに待てないだろうし」
「うん」
良ちゃんが、私と同じでキス以上の事をしたいと思ってくれていたら……嬉しい。
私がやめてと言えばやめてくれる人だし、初めてを捧げたいと思える程、私は良ちゃんが大好きだ。付き合い始めてからも、好きな気持ちは一向に減る様子がない。むしろ右肩上がりだった。


そんな私達は、何度も良ちゃんのお家デートを重ねた。良ちゃんの部屋に、私の私物が増えていく。そんな何気ないことが嬉しくて、私の滞在時間も比例して増えていった。
「んっ……は、ぁ、良ちゃ……」
「キララの口の中、甘い」
最初は戸惑って上手に出来なかった舌を絡ませ合うキスも、もう普通に出来るようになった。良ちゃんとキスをするのは大好きで、触れ合った唇から彼の優しさとか、大事にしてくれていることとか、良ちゃんの気持ちが沢山伝わってくるようだった。
そして交際を始めてから、約半年。夏休みの真っ最中に、私達はいよいよ次のステップに進む事となった。
「……ふ、んぁっ……」
「……キララ……」
良ちゃんの家で、一緒にパソコン画面で映画を見て。見終わったタイミングで、私の後ろに座っていた良ちゃんが、私の顔に手を添えて横に向けさせた。そのままいつものキスをして……私はこっそり足をすり合わせる。そう、良ちゃんとのキスで私は感じるようになってしまい、キスする度に身体の中心が濡れてしまうようになっていた。
「……キララ、胸、触ってもいい……?」
「う、ん」
良ちゃんは、ひとつひとつ私に確認を取りながら先に進んでいく。良ちゃんであれば聞かないでも良いのに……どこまでも私の反応を気になしてくれる。大事にされているという安心感と、もっと私に好かれていると自信を持ってくれても良いのにという思いが私の中で交錯した。
良ちゃんが後ろから、私の胸を持ち上げるように触る。何度かたぷたぷと重みを確かめるように持ち上げた後、五本の指が開いてボールを持つように鷲掴みにされた。
良ちゃんの指が私の胸に食い込み、やわやわと揉まれるのを、私はドキドキしながら俯き薄目で見る。すると、良ちゃんの右手の人指し指が動いて、私の頂きを掠めた。
「んっ……」
「痛かった?大丈夫?」
「大丈夫……むしろ、気持ち、良くて……」
私は答えながら赤面する。自分で胸を触っても何も感じた事ないのに、良ちゃんが触るだけでこんなに違うなんて。
「ここ?」
良ちゃんはそう私に聞きながら、指先でしっかりと先端を捉えて、薄い生地の上からくりくりと回すように刺激を送ってくる。
「ぁっ……、そ、そう……」
「キララ、乳首弱いの?……可愛い。直接触ってもいい?」
良ちゃんに耳元で囁かれ、私は頷いた。ばくばくばくと、心臓の音がやばい。
私がこの日着ていたのは、カジュアルな淡いピンクのコットンブラウスだ。ウエストに装飾がついたショートパンツを履いていたのでトップスはタックインしていたけれども、良ちゃんは器用にそのトップスをするすると裾が外に出るまで引き上げた。
「……っ」
暑い部屋はクーラーで冷やされて、少しひんやりした良ちゃんの手がするりとトップスの下から潜り込んでくる。
この日はトップスに色が響かないように、白く可愛いレースにピンクの小花柄のついたブラとショーツのセットを身に着けていた。脇高でフルカップのブラだから、ブラと胸の間に手を差し込みにくかったのか、良ちゃんは「外すね」と言ってバックベルトのホックを外した。
私の胸への圧迫感がなくなり、解放感を味わうと共に心もとなさも感じる。
ホックを外した良ちゃんの手が再び前に回り、とうとう私の胸は良ちゃんの手で直に揉まれてしまった。
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