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きっかけは自業自得だったり

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あー‥‥私、このまま魔王ベルゼ様に犯されぬかもしれません‥‥

私がこの世に生を受けて100年とちょっと。
初めて、そう思いました。


私は、淫魔という種族です。
基本、性行為では主導権を握れる立場にいるつもりです。
しかし、いっくら私のナカ射精しよはなとうともすぐに元気を取り戻してしまう魔王ベルゼ様が相手では、その手綱を握ろうと必死で機会を探ろうとも、全く隙がございません。


ぐちゃ、ぐちゃ、パンっパンっパンっ!!!

「ふぅ‥‥ん、あん、あぁっっ」
「あぁ、最高だ、カルラ」


はぁっはぁ、はぁ‥‥


私の耳元で、荒い息遣いが絶え間なく続きます。
魔王ベルゼ様は、私のお尻を高く掲げ、緩急つけて後ろから突き続けております。
初めての性行為の割には、性技に長けております。


私は、淫魔という種族です。
生きていくのに必要な食事は性行為そのもので可能ですので、ナイフとフォークを持ってテーブルにつかないと死ぬ、という訳ではございません。
けれども、私が魔王ベルゼ様の初めてを頂いて、早一週間。(‥‥先程の「初めての性行為」という言葉はやはり「性行為を最近覚えたにしては」という言葉に訂正させて頂きます‥‥)
魔王ベルゼ様は、私が気をっている間に食事を済ませているらしく、名実ともに私だけは飲まず食わずで魔王ベルゼ様に抱かれ続けております。


‥‥後、一体何日経てば、解放されるのでしょうか??
幾ら淫魔と言えども、お腹いっぱいです。
もう沢山です。
一週間前、私がお世話係を勤めさせて頂いております、魔王ベルゼ様に求められた時。「上質なお食事にありつけられるなんて、ラッキーですね」なんて思ってしまった私をハリセンでしばきたいです。


「カルラ、カルラ‥‥貴女をこの腕に抱けるなんて、夢みたいだ‥‥」


私も、そろそろこの夢から覚めたいです。性行為中に、気絶する程の快感で失神するなんて、正直淫魔としてのプライドが傷付きます。私はこの一週間で、魔王ベルゼ様に散々プライドをメタメタにされました。

そんな事を考えていた、たった今も。油断した隙に、下半身から脳天に向けて衝撃が走り‥‥私は真っ白な世界に身を委ねる羽目になりました。


‥‥っ、‥‥

‥‥くちゃり、くちゅ‥‥

ぐっちゅ!ぐっちゅ!


再度、意識を取り戻した私は、今度は正常位で魔王ベルゼ様と繋がっておりました。
誰か助けて下さい(切実)。
私がその・・決心を固めたのは、自衛手段として当然の事かと思います。


(カルラとしての私は、魔王様からおいとまを頂きましょう‥‥!!!!)
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