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36.馬鹿な俺の持論(side保)

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「……本当に、良いんですか?」
修平は、一気に瞳をギラつかせて低い声で言った。
「う、うん」
俺は、ずっとずっと我慢したままの修平のペニスを視界に入れたまま言う。

結構……いや、かなり長い時間俺のお尻を解して貰ったけど、俺が知る限りその時間で修平が自分に気持ち良いことを施すことは皆無だった。

けれども、修平が感じてないなんてことはなくて、修平の下半身が視界に入る度にその中心は常に天井を仰ぎ、愛撫されないことを嘆くかのように、先端からドロドロと我慢汁を垂らしていたのだ。


これ以上我慢させたら、流石に可哀想だ。
それと……ディルドじゃなくて、修平のペニスはどんな感じなのだろう?という好奇心も、あるにはある。

到底本人には言えないけれども、ディルドに慣れてその快感を味わい、その先にある体験をしたくなってしまったのだ。

「では遠慮なく、使わせて貰いますね。ああ、これから拘束を解きますが……まだ我慢、ですよ?」
修平は、俺に笑ってそう言いながら、両手を縛っていたタオルを解く。

「大丈夫ですか?」
「うん」
日常生活において腕をずっと後ろに回すことなんてないから、俺は腕が自由になると手首をぷらぷらしたり、腕を回して違和感を拭い去る。

「埋まったままのディルド抜きますから、お尻を浮かせて下さい」
「ん……」
手をベッドについて、修平の方にお尻を突き出した。

突き出してから気付いた。
いや、抜く位なら自分で出来るんじゃ……!!

ズル、ヌプ、ぬぽォ……♡♡
「ぁ……っ♡」
「抜かれるだけでも感じちゃうんですね、保先輩のケツマン」
修平は、俺を挑発するかのように、抜いたディルドを俺の目の前で持ち、プラプラとぶら下げた。
粘り気のある白いローションを纏った、ペニスを模したガラス製のディルドはとてもエロく映ったが、それよりも。


「……え」
「ん?」
「そ、そんな太いモノが俺の尻に入ってたの?」
今更ながら、血の気が引きそう。
もしディルドを先に見ていたら、多分俺はチャレンジ出来なかった気がする。

「ええ、保先輩のアナルには、これが根元までずっぽりと入ってましたよ」
「お尻って凄いな……後、女の子も」
しみじみと感想を言えば、修平は苦笑した。
「俺のを突っ込んで良いと言う位ですから、まさかこの大きさで驚愕されるとは思いませんでした」

そう言われて、俺はハッ!と修平の息子を見る。
……確かに、修平の息子の方が更にデカい。
太いし、カリ高も凄いし、何より長い。

けれども。
「オモチャって、形が決まってて固いじゃん?小さくならないし」
「確かに」
「ちんこなら、押されれば少しは小さくなりそうな気がするんだよね。同じ身体の一部だしさ」
「成る程」

ちんこは痛ければ萎える。
だから、小さくなるかも。
そんな持論を堂々と語った俺が馬鹿だったと気付いたのは、この会話のおよそ五分後だった。
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