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24.修平の部屋にお泊り(side保)
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修平の部屋に入り、俺は早速ゴソゴソとコンビニ袋の中身を、部屋の真ん中にある丸テーブルの上にぶち撒けた。
視界の中にベッドが入ると緊張するので、ベッドに寄り掛からせて貰って、視界に入れないようにする。
「アイスだけ冷凍庫入れますね」
「うん」
修平の腕が俺の顔の横にするりと現れる。
何故か鼓動が早くなり、それを誤魔化す為に、缶チューハイを開けた。
プシュッと小気味良い音がして、少しホッとする。
さっきまで普通に接していられたのに、修平の部屋に入ると夕方の情交を思い出してしまって、急に接し方がわからなくなった。
部屋に上がり込んで今更、修平と色々エロいことをしたんだっけ、と思い出して赤面する。
それを酒のせいだと思わせる為に、ごくごくと勢いよく胃に流し込んでいった。
修平の視線が、俺に真っ直ぐ向いているのを感じる。
「保先輩、明日もバイトですか?」
「うん、そう。明日は一日、今日と同じ居酒屋のバイトだから、十一時スタートで結構ゆっくり出来るんだけど。ね、どれから食べる?あ!修平の飲み物買い忘れた、ごめん!!」
羞恥心が込み上げてきて、修平の顔を見られない。おやつを物色するフリしていても、変な汗が出てきて、普段よりも早口になった。
……俺、普通に出来てるか??
「俺はコーヒー入れるんで、大丈夫ですよ。保先輩も、飲みたい時は声掛けて下さい」
「うん、ありがとー」
何で修平はいつも通りなんだ、と俺との温度差を不満に感じる。
何だか俺だけが意識しているのが馬鹿みたいじゃないか、と思いながら、急に酒を煽って体温が上昇したのを感じた。
ダボダボトレーナーの襟首を少し摘んでパタパタと仰ぎ、顔に風を送る。
「……あ、ごめん。これやると、襟首伸びるか」
コーヒーを入れていた修平が俺の手元をガン見していた気がして、謝る。
そりゃそうか。借り物の服に、悪いことした。
俺が反省していると、「いや、そういう訳じゃないんで……どんどんやって下さい。ああ、暑かったら、Tシャツもありますよ」と修平は視線をコーヒーに戻して言った。
修平は変わらず、気遣いの出来るジェントルマンだ。
イイ男って、こういう奴のことを言うんだろうなぁ、と思いながら上を向き、ぽふ、と頭をベッドに乗せた。
……ああ、ファミレスで夕飯食べたから、空きっ腹ではないと思って缶チューハイを普段よりがぶ飲みしたけど、元々酒に弱い俺がやってはいけなかったかもしれない。
フワフワし出した感覚が気持ち良くて、俺は瞼を閉じた。
視界の中にベッドが入ると緊張するので、ベッドに寄り掛からせて貰って、視界に入れないようにする。
「アイスだけ冷凍庫入れますね」
「うん」
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プシュッと小気味良い音がして、少しホッとする。
さっきまで普通に接していられたのに、修平の部屋に入ると夕方の情交を思い出してしまって、急に接し方がわからなくなった。
部屋に上がり込んで今更、修平と色々エロいことをしたんだっけ、と思い出して赤面する。
それを酒のせいだと思わせる為に、ごくごくと勢いよく胃に流し込んでいった。
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何だか俺だけが意識しているのが馬鹿みたいじゃないか、と思いながら、急に酒を煽って体温が上昇したのを感じた。
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そりゃそうか。借り物の服に、悪いことした。
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……ああ、ファミレスで夕飯食べたから、空きっ腹ではないと思って缶チューハイを普段よりがぶ飲みしたけど、元々酒に弱い俺がやってはいけなかったかもしれない。
フワフワし出した感覚が気持ち良くて、俺は瞼を閉じた。
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