上 下
14 / 56

これが仕事だったら死んでいたかもしれない。

しおりを挟む
 釣り。
 キャンプ。
 野球。
 鉄道。
 車。
 読書。
 小説などの創作活動。
 そしてカメラ。

 我ながら多趣味だなあと感じることがある。
 多趣味な人間は実は少し損で、いろんなことに興味があるものだから、その分かかる費用も大きい。
 ……とは言うもののボクにはそんなにお金があるわけもないので、それなりに財力に合わせた楽しみ方を追求している。

 カメラもそんな趣味の中の一つであり、数年前に一眼レフのカメラを購入してからというもの、様々な外出先でいろんな写真を撮ってきた。

 基本的には風景を撮ったり、動くものを撮ったりするのが好きだ。
 旅先での普段見られない風景をカメラを通して切り取って、帰ってからパソコンで見返すのはとても楽しい作業である。

 つい数か月前も息子の運動会で子供たちが競技に打ち込む躍動した姿を撮ったのだけど、どれもとても良かった。

 ただこのカメラ……。
 持ち歩くのには少々、重いのだ。
 どこかに遊びに行く場合、現地では基本的に徒歩で移動することが多いと思う。
 そうするとカメラを首からぶら下げて移動すると首、肩、腰が凄まじく痛くなるのだ。

 まあ……普段から鍛えていないからこういうことになるのだけど……。

 先日も羽田空港に遊びに行った。
 大きな旅客機が着陸したり離陸したりする姿は目を見張るものがあった。

 しかも無知で申し訳ないのだが一言に旅客機といってもいろんな種類があって、大きいものから小さいものまで……そして航空会社によってもデザインが違う。
 もうこうなるとずっと見ていても飽きず、展望台ではこれでもかというぐらい長い時間、ボクは下手な写真を撮り続けていた。











 そうなると……
 座らずにずっと立ちっぱなしである。
 途中で……ああ、首痛いなあ……と思ったが『気のせいだ』と自分に言い聞かせ、シャッターを切り続けていたツケは帰り道でやってきた。
 もうとにかく首が痛い。
 そして腰も痛い。
 痛くて辛い。
 でも同行者の手前、痛い顔はできない。

 全然、どこも痛くないよって顔をしながら歩き続ける。
 同行者のみんなは、終始笑顔で誰も疲れてもいなければ、痛い顔もしていない。
 小学生の息子に至っては、最後の最後まで走り回れるぐらいの元気の良さだ。
 息子よ。
 その元気を少し父に分けておくれ。

 ああ。
 首が痛い。

 痛いには痛いのだが、楽しかったので、痛いのもとりあえず半減はしている。
 遊びだったし、楽しかったからボクは痛い顔をしなくてすんだのだ。
 これが仕事だったら、もしかしたら死んでいたかもしれない。

 ちょっと大げさかもしれないけど。

 どんなに疲れても自分が撮った写真を後で見返してみるのは楽しい作業だ。
 たくさん撮った写真をパソコンで見返してみる。
 航空機の写真はとても良かった。

 ただふと思ったのが……

 これ、誰かに見せて何か話題になるのか??
 いや、自己満足の世界でしかないな……ということだった。
 自己満足の世界でも構わないのだけど、でもそれだけでは楽しくないなと思った。

 あとで見返した時に面白い写真というのはやはり同行者が映っている写真ではないだろうかと思うことがある。
 そうは言うものの写真を取りに行くとき必ずしも誰か同行者がいるとは限らない。

 ただ、誰かと一緒に撮った写真は話題になるので、今度からはもう少しその視点からも写真を撮りたいと思う
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

書き物練習場

ポテトメーン
エッセイ・ノンフィクション
とにかく練習で書いたものをアップロードします。 面白さや、読者目線は、いっさい気にしてません。 とにかく練習することが目的です。 思ったことを、そのまま書くこともあります。 お題を設けて、書くこともあります。

発達障害の長男と母としての私

遥彼方
エッセイ・ノンフィクション
発達障害の長男と母としての私の関わり方の記録というか、私なりの子育てについて、語ろうと思います。 ただし、私は専門家でもなんでもありません。 私は私の息子の専門家なだけです。心理学とか、医学の知識もありません。きっと正しくないことも語るでしょう。 うちの子とは症状が違うから、参考になんてならない方も沢山いらっしゃるでしょう。というよりも、症状は一人一人違うのだから、違うのは当たり前です。 ですからあなたは、あなたのお子さんなり、ご家族の方の専門家になって下さい。 願わくば、その切っ掛けになりますよう。 ※私の実際の経験と、私の主観をつらつらと書くので、あまり纏まりがないエッセイかもしれません。 2018年現在、長男は中学3年、次男小6年、三男小4年です。 発達障害だと発覚した頃は、長男3歳、次男6カ月、三男はまだ産まれていません。 本作は2017年に、小説家になろうに掲載していたものを転記しました。 こちらでは、2018年10月10日に完結。

後悔と快感の中で

なつき
エッセイ・ノンフィクション
後悔してる私 快感に溺れてしまってる私 なつきの体験談かも知れないです もしもあの人達がこれを読んだらどうしよう もっと後悔して もっと溺れてしまうかも ※感想を聞かせてもらえたらうれしいです

読まれるウェブ小説を書くためのヒント

金色のクレヨン@釣りするWeb作家
エッセイ・ノンフィクション
自身の経験を踏まえつつ、読まれるための工夫について綴るエッセイです。 アルファポリスで活動する際のヒントになれば幸いです。 過去にカクヨムで投稿したエッセイを加筆修正してお送りします。 作者はHOTランキング1位、ファンタジーカップで暫定1位を経験しています。 作品URL→https://www.alphapolis.co.jp/novel/503630148/484745251

アルファポリスのヘッダー画像をPC・SP共に最適化させる画像の作り方

靣音:Monet
エッセイ・ノンフィクション
アルファポリスさんのユーザヘッダー画像を、パソコン閲覧時、スマートフォン閲覧時とも、最適化させる画像作成方法です。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

心躍るロンド ~面白き自然農の世界~

うーちゃん
エッセイ・ノンフィクション
偶然本屋で出会った一冊の本に導かれ、それまで農業経験ゼロだったぼくは「自然農」の世界に足を踏み入れることになった。そこで見たもの、感じたこと、出会った人々。自然農を実践する中でぼくも大きく成長していく。自然を感じながら作物を育てる喜び。それはまるで心躍(おど)るロンド(輪舞曲)だった。

ふと思ったこと

マー坊
エッセイ・ノンフィクション
たまにはのんびり考えるのも癒しになりますね。 頭を使うけど頭を休める運動です(笑) 「そうかもしれないね」という納得感。 「どうなんだろうね?」という疑問符。 日記の中からつまみ食いをしてみました(笑) 「世界平和とお金のない世界」 https://plaza.rakuten.co.jp/chienowa/  

処理中です...