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横文字なのはいいことなのか否か
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『これ、リスケしておいてもらえます?』
ん?
リスケ?
何??
というやり取りが今日……会社であった。
リスケとはリスケジュール。
こっそりインターネットを検索して調べた。
てゆうか……日程変更でいいではないか。
大体、なぜ日本人のくせに横文字を使いたがるのか?
数百年前までは攘夷だとかバカ騒ぎして外国人を打ち払おうとしてたではないか。
アホなのか?
日本人は??
あたしは疲れた身体に鞭打って、なんとかアパートの自分の部屋に入った。
もう今日は何もしたくない。
身体的というより精神的に疲れた。
あたしは横文字が苦手なのだ。学生時代、一番苦手な教科は英語だったし、街で外国人に話しかけられても、ひきつった笑顔と身振り手振りでなんとかするのだ。
まさか同じ日本人から未知の横文字が発声されるとは思いもよらなかった。
そういえば……仕事で使う用語には横文字が多いような気がする。
最近では仕事の形も外国から影響されているものが多いからなのだろうか?
そういうのは良いことだ。
あたしだって何も時代錯誤に『攘夷』とか言って生麦で外国人に襲い掛かったりしたいわけではない。
ただそういう仕事の形は日本語にして、だれにでも分かるようにすべきではないだろうか。
横文字は分からん。
こちとら日本人だ。
日本語しか理解できんのだ。
そんな出来事があったので今日はすでに午前中で疲れ切っていた。だから一人でランチに行こうと思ったのだが……何人かに一緒に行くように誘われた。
好意は無駄にしたくないので一緒に行くことにした。
でも食べたいものは妥協したくない。
『今日はラーメンにしない?』
あたしは空気を壊さない程度に提案した。
不愛想だと思われることの多いあたしはこれでもけっこう気を使っているのだ。
ラーメンを提案した理由は単純。久々に塩ラーメンが食べたくなったのだ。そしてその塩ラーメンのお店には、あたしのお気に入りのチャーシュー丼がある。
『それ、アグリー』
アグリー?
何??
朝ドラ?
……なわけないよね。
てゆうかもう横文字使うなよ。
こっちはそれで疲れてるんだ。
いちいち調べるのも面倒だったのであたしはその場で聞くことにした。
『何? アグリーって』
『いや……同意って意味ですけど……』
『賛成でいいんじゃないの?』
さすがに我慢できなかったあたしがうんざりした顔でそう言うと、『アグリー』と発言した彼以外のその場にいた人間がこう言った。
『アグリー……』
ふーーーん……
思い出しても疲れる出来事だった。
ピンポーン
玄関のチャイムが鳴る。
ふと我に返る。
今日はやらかしてないはずだ。
どうやら考え事をしても動き回る元気もなければ、壁を叩く元気もないらしい。
その証拠にあたしは今、ベッドにいる。
『はあーい』
あたしが玄関を開けると目の前には夕凪ちゃんがいた。
『こんばんわ。ママがお姉ちゃんと夕飯、シェアしませんか?って……』
少し、あたしは頭が固いのかもしれない……
ん?
リスケ?
何??
というやり取りが今日……会社であった。
リスケとはリスケジュール。
こっそりインターネットを検索して調べた。
てゆうか……日程変更でいいではないか。
大体、なぜ日本人のくせに横文字を使いたがるのか?
数百年前までは攘夷だとかバカ騒ぎして外国人を打ち払おうとしてたではないか。
アホなのか?
日本人は??
あたしは疲れた身体に鞭打って、なんとかアパートの自分の部屋に入った。
もう今日は何もしたくない。
身体的というより精神的に疲れた。
あたしは横文字が苦手なのだ。学生時代、一番苦手な教科は英語だったし、街で外国人に話しかけられても、ひきつった笑顔と身振り手振りでなんとかするのだ。
まさか同じ日本人から未知の横文字が発声されるとは思いもよらなかった。
そういえば……仕事で使う用語には横文字が多いような気がする。
最近では仕事の形も外国から影響されているものが多いからなのだろうか?
そういうのは良いことだ。
あたしだって何も時代錯誤に『攘夷』とか言って生麦で外国人に襲い掛かったりしたいわけではない。
ただそういう仕事の形は日本語にして、だれにでも分かるようにすべきではないだろうか。
横文字は分からん。
こちとら日本人だ。
日本語しか理解できんのだ。
そんな出来事があったので今日はすでに午前中で疲れ切っていた。だから一人でランチに行こうと思ったのだが……何人かに一緒に行くように誘われた。
好意は無駄にしたくないので一緒に行くことにした。
でも食べたいものは妥協したくない。
『今日はラーメンにしない?』
あたしは空気を壊さない程度に提案した。
不愛想だと思われることの多いあたしはこれでもけっこう気を使っているのだ。
ラーメンを提案した理由は単純。久々に塩ラーメンが食べたくなったのだ。そしてその塩ラーメンのお店には、あたしのお気に入りのチャーシュー丼がある。
『それ、アグリー』
アグリー?
何??
朝ドラ?
……なわけないよね。
てゆうかもう横文字使うなよ。
こっちはそれで疲れてるんだ。
いちいち調べるのも面倒だったのであたしはその場で聞くことにした。
『何? アグリーって』
『いや……同意って意味ですけど……』
『賛成でいいんじゃないの?』
さすがに我慢できなかったあたしがうんざりした顔でそう言うと、『アグリー』と発言した彼以外のその場にいた人間がこう言った。
『アグリー……』
ふーーーん……
思い出しても疲れる出来事だった。
ピンポーン
玄関のチャイムが鳴る。
ふと我に返る。
今日はやらかしてないはずだ。
どうやら考え事をしても動き回る元気もなければ、壁を叩く元気もないらしい。
その証拠にあたしは今、ベッドにいる。
『はあーい』
あたしが玄関を開けると目の前には夕凪ちゃんがいた。
『こんばんわ。ママがお姉ちゃんと夕飯、シェアしませんか?って……』
少し、あたしは頭が固いのかもしれない……
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