アリスと女王

ちな

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「見つけた」

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「なんだ。兄さんの調教、全然上手くいってねーじゃん」
彼がぼそりと呟きます。ただ痛い痛いと叫ぶ凛は、自分の悲鳴でその呟きが聞こえませんでした。
スライムの鞭は本当にただ痛いだけなのです。開脚させられ固定された足の間は、確かに先程零れた蜜の名残はありますが、痛がるばかりの凛が美味しい蜜を生成するはずがないのです。
顎に手を置き、彼は赤と白の鮮やかなコントラストを描く足の間を覗きこみました。
「ひっ…」
鞭打ちでボロボロ涙を零す凛は、その視線を追って体を強ばらせます。何をされるか分からない恐怖と、得体のしれない全くの他人にそんなところを覗き込まれる羞恥、開放されることがないと分かり切っている未来への絶望…。綯交ぜになった凛の顔は血の気を失くし、唇がぶるぶる震えていました。
そんな凛の顔を一瞥もしないまま、彼はじっと足の間を見詰めました。宝石か、その類の品定めのような視線はべたべたとねちっこく、凛のクリトリスや泉の入口や、ちいさなアナルまでを舐るようです。
見ないで、と呟く声は、鞭に掻き消されてしまいます。
「お前のクリトリス小せぇな」
怒り滾っていた目は、いつの間にか眉間に浅く皺を寄せる程度になっていました。まじまじと見詰める凛のクリトリスは怯え、分厚い皮の中に顔を隠したままです。勿論蜜など一滴も零れてきません。
ふむ、と鼻から息を吐き出した彼は徐に鞭の一本を乱暴に掴むと、緩く振って見せました。
「やめて…NO…やめて…」
あの鞭がどれほど痛いか身をもってい知っている凛は、蚊の鳴くような声で懇願しました。NOに意味がないと知りながら、まるでお守りのように言うのです。
先は細く、そして竹のように硬いスライムの一部は振れる度にぼよぼよとブレて、僅かな振動を伝えます。
彼は無言でした。その目に何を映し出しているのか、表情から感情を知ることが出来ません。それが凛の恐怖を助長し、止まない胸への鞭に叫びました。
凛の人差し指ほどの細さしかないその鞭を、彼は足の間に向けました。
振り下ろされると思って恐怖で固まる凛でしたが、その鞭は一向に振れません。心臓が口から飛び出してしまいそうな緊張の中、彼はその先を皮の中に隠れたクリトリスへ伸ばしました。
「え、…?やっん!」
凛の乳首目掛けてぱしんぱしんと叩き上げた鞭のような触手は細く伸び、すっかり勃起した乳首にきゅっと絡みつきます。ぴりっとした痛みを両方に感じた瞬間に、凛は電気を浴びたように体を跳ねさせました。
「うーん…全然勃起してない。なんでだ?」
「やっ!やめてっやぁぁっ」
細い棒でくりくりとクリトリスを穿ります。幼い子どもがアリの巣に木の棒を突っ込む仕草に似ていました。
「俺を見て勃起しなかったのも濡らさなかったのも、お前が初めてだ…何故濡れない?」
ぐりんぐりんとクリトリスを穿る彼は、心底不思議そうに首を傾げます。
恐怖と緊張に襲われていた凛ですが、これには流石に反応してしまいました。
分厚い皮の中に突っ込まれた鞭の先は、その皮の中をくりくり探り、ちいさな赤い実を擦ります。恥垢を掻き出すようにくりくり探られれば、否応なしに血液が集まりだしました。
彼は試しに、その鞭でまだ勃起しきっていないクリトリスをトントンと叩きます。
「やんっあぁっ!あっやめっあぁぁっ!」
途端に凛の腰に甘い痺れが広がって、頭の芯までびりびりと突き抜けていきました。
泉はひくひくとお喋りしだしたことに、彼に気が付かれてしまったのです。
無邪気に遊ぶ子どもみたいな顔をしていた彼は、口元をにんまりと三日月に仕立て、あは、と笑いを零しました。
「女王もやっぱりクリ責めが好きなんだ?なんだよ、兄さんはクリ調教をしていたのか」
「やっ…ちがっ…!」
違わなくないのですが、嫌な予感を感じた凛は必死で否定しました。彼の口元が悪魔のように弧を描き、口の端から透明な液がだらりと零れたのを見て、絶対にいい事は無いと確信しました。
彼の涎は止まりません。僅かな刺激に反応した凛の蜜壷が、ふわりと甘い匂いを撒いたせいでした。
「蜜は…クリ責めが一番効率的なんだね…」
じゅるりと唾液を啜る彼に、凛は頭を殴られたように、目眩を覚えました。
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