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トラップチャンス
トラップチャンス5
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翌日から輝李が学園に向かうと、瀾と由佳の2人だけの授業は始まった。
瀾にとっても毎日に色が付き、活力が出てきたようだった。
由佳の教える授業は勉強だけでなく、ちょっとした料理やお菓子作り、家事一般の時間もあった。
その事が瀾には楽しく感じる時間でもあった。
輝李が帰ってくると3人でティータイムを楽しみながら、昼間作ったお菓子を一緒に食べる。
そして由佳が帰り、夜になるといつものように一緒に入浴して…。
ポチャン…
温かな湯槽の中、瀾は輝李に寄り添い、ぽつりと口を開く。
「輝李さん…」
「ん?」
「あの…」
「どうしたの?言いにくい事?」
瀾は少し俯くと静かに口を開く。
「輝李さんの高校ってどんな所ですか…?」
「女子校だよ。
まぁ、少しゆとりのある家名の子達が来ているから少し堅苦しい感じだけど」
「もしかして…輝李さんの通っている所ってお嬢様校…」
「まぁ、そうなるかなぁ」
途端に瀾の顔が一瞬曇った。
瀾はわざと明るく振る舞ったが、徐々に声は沈んでいく。
「そ、そうですよね♪
私の病院の面倒まで見てくれて家庭教師もお世話してくれるんですもの♪
輝李さんがお嬢様校に行くのは…当たり前…ですよ・・ね…」
輝李は瀾をそっと抱き締めると、優しく瀾に笑顔を贈った。
「どうしたの?急に」
「…この間の…話…」
「ああ、気にしなくて良いんだよ。
僕が勝手に思いついた事なんだし」
「違うんです!!
私も…学校…行ってみたくて…でも…」
「でも?」
「また輝李さんに迷惑かけてしまうんじゃないかって…」
「瀾ちゃん…お金の事なら心配しないでいいんだよ。
僕が勝手にやる事なんだから」
「それに…お嬢様学校なんて…
私なんかに…お勉強も、礼儀作法も知らないのに…」
「お嬢様学校なんて名ばかりだよ。
そんなに畏まっているわけじゃないし皆普通の女の子だよ」
しかし、瀾の顔色はドンドン曇っていく。
それどころか半ば泣きそうにさえなっている。
「どうしたの?無理に決めなくて良いんだよ。
普通の高校だって構わないし、今のままでも僕は構わないし」
すると、瀾は輝李に抱きついてきた。
「他の学校は嫌!!
輝李さんと一緒にいたい!!
でも…私この前、由佳さんとお菓子作りの食材の買い物に行った時…輝李さんを見かけて…」
「なんだ♪
声かけてくれたら良かったのに」
すると瀾は小鳥のさえずりのように更に小さな声で言った。
「輝李さん…女の子と一緒だったから…」
「え?」
「輝李さん、綺麗だし…
女の子にいっぱいプレゼント貰ってた…。
いっぱいの女の子に囲まれて…。
皆、凄く可愛くて私なんて…」
「ああ…もしかして、それをずっと気にしてたの?」
キョトンとしている輝李に瀾は、悲しそうに寂しそうに頷いた。
輝李は瀾の額にキスをすると優しく微笑んだ。
「あんなの社交辞令だよ。
あの子達が欲しいのは僕じゃない。
僕の名前がステータスになるから仲良くなりたいだけなんだよ。
そんな子達を相手にするわけないでしょ。
僕が見ているのは瀾ちゃんだけなんだから」
「本当?」
「もちろん♪
だから毎日早く夕方までには帰ってくるでしょ♪」
「うん…///」
瀾は輝李の言葉にやっと、機嫌を取り戻した。
「余計な心配はしなくても大丈夫だよ」
「輝李さん…私、輝李さんと一緒の学校に行きたい…。
もっと…輝李さんと一緒にいたいから…///」
「瀾ちゃん」
湯けむりが包む中、2人の唇は甘く重なるのだった。
瀾にとっても毎日に色が付き、活力が出てきたようだった。
由佳の教える授業は勉強だけでなく、ちょっとした料理やお菓子作り、家事一般の時間もあった。
その事が瀾には楽しく感じる時間でもあった。
輝李が帰ってくると3人でティータイムを楽しみながら、昼間作ったお菓子を一緒に食べる。
そして由佳が帰り、夜になるといつものように一緒に入浴して…。
ポチャン…
温かな湯槽の中、瀾は輝李に寄り添い、ぽつりと口を開く。
「輝李さん…」
「ん?」
「あの…」
「どうしたの?言いにくい事?」
瀾は少し俯くと静かに口を開く。
「輝李さんの高校ってどんな所ですか…?」
「女子校だよ。
まぁ、少しゆとりのある家名の子達が来ているから少し堅苦しい感じだけど」
「もしかして…輝李さんの通っている所ってお嬢様校…」
「まぁ、そうなるかなぁ」
途端に瀾の顔が一瞬曇った。
瀾はわざと明るく振る舞ったが、徐々に声は沈んでいく。
「そ、そうですよね♪
私の病院の面倒まで見てくれて家庭教師もお世話してくれるんですもの♪
輝李さんがお嬢様校に行くのは…当たり前…ですよ・・ね…」
輝李は瀾をそっと抱き締めると、優しく瀾に笑顔を贈った。
「どうしたの?急に」
「…この間の…話…」
「ああ、気にしなくて良いんだよ。
僕が勝手に思いついた事なんだし」
「違うんです!!
私も…学校…行ってみたくて…でも…」
「でも?」
「また輝李さんに迷惑かけてしまうんじゃないかって…」
「瀾ちゃん…お金の事なら心配しないでいいんだよ。
僕が勝手にやる事なんだから」
「それに…お嬢様学校なんて…
私なんかに…お勉強も、礼儀作法も知らないのに…」
「お嬢様学校なんて名ばかりだよ。
そんなに畏まっているわけじゃないし皆普通の女の子だよ」
しかし、瀾の顔色はドンドン曇っていく。
それどころか半ば泣きそうにさえなっている。
「どうしたの?無理に決めなくて良いんだよ。
普通の高校だって構わないし、今のままでも僕は構わないし」
すると、瀾は輝李に抱きついてきた。
「他の学校は嫌!!
輝李さんと一緒にいたい!!
でも…私この前、由佳さんとお菓子作りの食材の買い物に行った時…輝李さんを見かけて…」
「なんだ♪
声かけてくれたら良かったのに」
すると瀾は小鳥のさえずりのように更に小さな声で言った。
「輝李さん…女の子と一緒だったから…」
「え?」
「輝李さん、綺麗だし…
女の子にいっぱいプレゼント貰ってた…。
いっぱいの女の子に囲まれて…。
皆、凄く可愛くて私なんて…」
「ああ…もしかして、それをずっと気にしてたの?」
キョトンとしている輝李に瀾は、悲しそうに寂しそうに頷いた。
輝李は瀾の額にキスをすると優しく微笑んだ。
「あんなの社交辞令だよ。
あの子達が欲しいのは僕じゃない。
僕の名前がステータスになるから仲良くなりたいだけなんだよ。
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「本当?」
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「うん…///」
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もっと…輝李さんと一緒にいたいから…///」
「瀾ちゃん」
湯けむりが包む中、2人の唇は甘く重なるのだった。
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小説が音声と映像で流れ出す!?
厳選されたCV達がお送りする臨場感!!
YouTubeにてボイスドラマ公開中!!
★アールグレイの月夜(YouTube版)
https://www.youtube.com/playlist?list=PL0mziGmecVSUVpSKdpmNMNom6F3FWffNL
★アールグレイの昼下がり(YouTube版)
https://www.youtube.com/playlist?list=PL0mziGmecVSXcYllzM7PGJbwUaHxBfz0L
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