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MISSION
MISSION1
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輝李が天井を見上げ、深い溜め息を吐くとノックをして足森達が入って来た。
「だいぶお疲れのようですね。
輝李様」
その声に目線だけを向けると、そこには黒いパンツスーツにネクタイを締め、髪をアップにした 由香が立っていた。
「由佳!?」
由佳は輝李に笑顔を向けると、キリリと真顔になり口を開いた。
「準備は整っております」
「解った。早速、行ってくれるかな?
隙を見て回収だ」
「了解いたしました」
「 小野崎は抜け目のない男だ。
気を付けて…
こちらの正体がバレれば、勿論ただでは済まないだろうから…」
「…かしこまりました」
輝李に一礼をすると、由佳は事務所を後にした。
由佳が部屋を後にすると、輝李の瞳はギラリと鈍く光った。
「頼んだよ…、由佳…」
由佳が任務について最初の侵入成功の報告から半月経った。
学院生活を送りつつ8-の事務所を行き来する生活が続いた。
デスクで肩肘をつき、輝李は人差し指でトントンと指を付いていた。
「はぁ~あ、あれから由佳からの連絡は?」
「以前、これと言って入っておりません」
静かに足森が応えた。
「…そう」
そんなやり取りが日常的に続く。
ある時、月日は残りの半月を超し1ヶ月が経っていた。
輝李は業を煮やし足森に言葉を投げた。
「ねぇ、遅すぎると思わない?」
「ええ」
「何かあったのかな…」
「……」
そんな時だった。
事務所の内線がなり、由佳からの連絡が入った。
「…輝李様」
「由佳!!大丈夫なの?」
「それが… 野中 瀾が見つからないのです。
それと何やら目を付けられているようで…。
…!!、また連絡します…」
それだけ言うと電話は切れてしまった。
受話器を置くと輝李は少し考え込んだ。
「どうやら 小野崎 宗一って男は余程、用心深いらしいね。
それも異常な程に…。
足森、少し気になる事がある」
「…かしこまりました」
それから、 由香からの連絡はぷっつりと途絶えた。
1ヶ月経っても事務所のコールや輝李の携帯すら鳴ることはなかった。
日に日に輝李の苛立ちは増していく。
そして、足森に頼んでいた調べ物さえ時間が掛かり、何の手掛かりすらつかめずにいた。
「どうなってるわけ!!
8-の総力をあげているのに 野中 瀾ならいざ知らず、由佳の消息も何も掴めないなんて!!」
「…申し訳ありません」
輝李の荒い声に足森が静かに答えた。
「ねぇ…、8-って富豪や大物のご用達だよね」
「はい、表だって公表出来ないような裏の組織ですが」
「小野崎の依頼を受けた事が過去にあったり、依頼が被っている可能性はないわけ?」
「…いえ、そういう記録はございません。
ましてこの組織の存在の事も知ってはいないと思いますが」
「そう…」
顎に手を添え、輝李が考えこんでいると、足森は静かに口を開く。
「あの小野崎 宗一という男…
よほどの事を隠しているとしか思えません…」
「足森…」
足森は、いつになく珍しく厳しい顔でその瞳には黒く鈍い光を帯びていた。
「だいぶお疲れのようですね。
輝李様」
その声に目線だけを向けると、そこには黒いパンツスーツにネクタイを締め、髪をアップにした 由香が立っていた。
「由佳!?」
由佳は輝李に笑顔を向けると、キリリと真顔になり口を開いた。
「準備は整っております」
「解った。早速、行ってくれるかな?
隙を見て回収だ」
「了解いたしました」
「 小野崎は抜け目のない男だ。
気を付けて…
こちらの正体がバレれば、勿論ただでは済まないだろうから…」
「…かしこまりました」
輝李に一礼をすると、由佳は事務所を後にした。
由佳が部屋を後にすると、輝李の瞳はギラリと鈍く光った。
「頼んだよ…、由佳…」
由佳が任務について最初の侵入成功の報告から半月経った。
学院生活を送りつつ8-の事務所を行き来する生活が続いた。
デスクで肩肘をつき、輝李は人差し指でトントンと指を付いていた。
「はぁ~あ、あれから由佳からの連絡は?」
「以前、これと言って入っておりません」
静かに足森が応えた。
「…そう」
そんなやり取りが日常的に続く。
ある時、月日は残りの半月を超し1ヶ月が経っていた。
輝李は業を煮やし足森に言葉を投げた。
「ねぇ、遅すぎると思わない?」
「ええ」
「何かあったのかな…」
「……」
そんな時だった。
事務所の内線がなり、由佳からの連絡が入った。
「…輝李様」
「由佳!!大丈夫なの?」
「それが… 野中 瀾が見つからないのです。
それと何やら目を付けられているようで…。
…!!、また連絡します…」
それだけ言うと電話は切れてしまった。
受話器を置くと輝李は少し考え込んだ。
「どうやら 小野崎 宗一って男は余程、用心深いらしいね。
それも異常な程に…。
足森、少し気になる事がある」
「…かしこまりました」
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1ヶ月経っても事務所のコールや輝李の携帯すら鳴ることはなかった。
日に日に輝李の苛立ちは増していく。
そして、足森に頼んでいた調べ物さえ時間が掛かり、何の手掛かりすらつかめずにいた。
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