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狂愛の慈愛
狂愛の慈愛5
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「う、うう~ん…」
鈴音が目を覚ますと、そこは広く綺麗な部屋の一室でベッドの上に寝かされていた。
手足をバスローブの紐で固定されて…。
「!! な、何これ!!」
「…気が付いた?
逃げられても困るからさ、縛らせてもらったよ」
「輝李!! これはどういうこと!!」
ソファーに座ってシャンパンを飲みながら、キラキラと光る黄金色をウットリと見つめながら鈴音の問いに答えた。
「ここは、さっきのレストランの最上階のホテル。
わざわざ君の為にスイートを頼んだんだから感謝してよね?」
「こんな事して、どういうつもりなの!!」
「それはこっちが聞きたいよ…。
わざわざ日本から来てさ。
面白い事してくれるよね?
楽しかった?疑似恋愛は…」
「何の事!!
貴方、こんな事して乙が知ったら悲しむわよ!!」
鈴音のその言葉に辛そうに眉間にシワを寄せ目を伏せた。
「乙が知ったら…
そうだね…悲しむよね…」
自らの栗色の髪を掴み、スルリと引っ張るとズルッと髪は手と共に頭を離れた。
それを見ると鈴音は目を見開き、息を飲んだ。
「ッ!!!」
「…残念だよ、鈴音。
まさかお前が、月影を陥れるために俺に近付いていたなんて…」
チラリと哀しそうに鈴音を見つめていたのは乙だったからだ!!
「乙!!! どうして貴方が!!」
目の前に居たのが、輝李ではなく乙だった事にショックを隠せない鈴音にゆっくり近づくと鈴音の上に手を突いた。
「こうでもしなきゃ、俺とは会ってはくれないだろ…。
俺を避けてた理由はこれか…。
もう、用済みって事かっ!!!!
…どうなんだよ…」
「私は…!!」
辛そうに言葉を濁した鈴音に激しくキスをすると哀しそうに言葉をついた。
「…嫌いだよ。
俺を利用したお前なんか…愛していたのに…」
「…乙」
「最後に抱いてやるよ…。
そしてもう、二度と会わない…」
鈴音を束縛していた紐を外し、一晩中愛し合った。
鈴音は最後の時を惜しむように、その瞳から一筋の涙を流した。
鈴音が求める数だけ、愛を贈り、キスをして肌を重ねた。
もうすぐ夜が明けるという時間まで、優しく…何度も…。
鈴音が目を覚ますと、そこは広く綺麗な部屋の一室でベッドの上に寝かされていた。
手足をバスローブの紐で固定されて…。
「!! な、何これ!!」
「…気が付いた?
逃げられても困るからさ、縛らせてもらったよ」
「輝李!! これはどういうこと!!」
ソファーに座ってシャンパンを飲みながら、キラキラと光る黄金色をウットリと見つめながら鈴音の問いに答えた。
「ここは、さっきのレストランの最上階のホテル。
わざわざ君の為にスイートを頼んだんだから感謝してよね?」
「こんな事して、どういうつもりなの!!」
「それはこっちが聞きたいよ…。
わざわざ日本から来てさ。
面白い事してくれるよね?
楽しかった?疑似恋愛は…」
「何の事!!
貴方、こんな事して乙が知ったら悲しむわよ!!」
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「乙が知ったら…
そうだね…悲しむよね…」
自らの栗色の髪を掴み、スルリと引っ張るとズルッと髪は手と共に頭を離れた。
それを見ると鈴音は目を見開き、息を飲んだ。
「ッ!!!」
「…残念だよ、鈴音。
まさかお前が、月影を陥れるために俺に近付いていたなんて…」
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「乙!!! どうして貴方が!!」
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もうすぐ夜が明けるという時間まで、優しく…何度も…。
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小説が音声と映像で流れ出す!?
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