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Present For You…
Present For You…3
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「…なんだ?これ…」
辺りを見回したが、それらしき物も見つからない。
そう言えば、家に帰ってから一度も瀾を見ていない事に気が付いた。
乙は携帯を取り出すと、コールをかけた。
「おかけになった電話は電波の届かない所にあるか、電源が入っていない為かかりません…」
「…なんだって?電源が入っていない…?」
そんな時、ドアのノックが聞こえた。
『瀾のやつ、電話に出なかったぐらいで電源を切るなんて』
乙は、急ぎ足にドアを開けた。
「きゃ!!」
「ッ!!」
ティーセットのカートを押したメイドが驚き小さく悲鳴をあげる。
「わ、悪い…」
「い、いえ…」
乙は、ソファーに腰を掛けるとティーセットを持ってきたのが瀾じゃないことに疑問を抱きメイドに言葉を投げた。
「野中 瀾はどうしたんだ?」
「…それが…昼過ぎから姿が見当たらなくて…」
「昼過ぎだって?」
「はい…」
メイドも困り果てた顔を覗かせた。
昼過ぎといえば着信があったあたりだ。
瀾が何の連絡もなしに行方が解らない?
いくらヘソを曲げたにしても行き過ぎている。
そして…
あのメッセージカード…
…嫌な予感がした。
乙は静かに口を開く。
「…おい…俺の留守中に、この屋敷に誰か来なかったか…?」
「来客はなかった気が致しましたが…。
そう言えば…輝李様をお見かけしたような…」
「ッ!!!!」
途端に乙の顔の血の気が一気に引いていった。
『…輝李…だって!!
アイツ帰ってきてたのか!!…まさか!!』
乙は素早くソファーから立ち上がるとジャケットを羽織り、ドアの方へ歩きだした。
「あ、あの!!乙様!!お紅茶は…!!」
「そんなものは、もう良い!!
出掛けてくる!!」
屋敷を出ると別宅へ向かいバイクを走らせた。
同じ敷地内でも走って行ける距離ではない。
半ばバイクスタンドもそこそこに、バイクが倒れたが気にも止めず別宅のドアを開け、室内を走る。
一部屋、一部屋開けて見るが中は誰もいない。
そして…
あの日、瀾と過ごした部屋のドアノブに手をかけると鍵がかかっていた。
部屋の中からは人の気配がする。
『この中にいる!!』
辺りを見回したが、それらしき物も見つからない。
そう言えば、家に帰ってから一度も瀾を見ていない事に気が付いた。
乙は携帯を取り出すと、コールをかけた。
「おかけになった電話は電波の届かない所にあるか、電源が入っていない為かかりません…」
「…なんだって?電源が入っていない…?」
そんな時、ドアのノックが聞こえた。
『瀾のやつ、電話に出なかったぐらいで電源を切るなんて』
乙は、急ぎ足にドアを開けた。
「きゃ!!」
「ッ!!」
ティーセットのカートを押したメイドが驚き小さく悲鳴をあげる。
「わ、悪い…」
「い、いえ…」
乙は、ソファーに腰を掛けるとティーセットを持ってきたのが瀾じゃないことに疑問を抱きメイドに言葉を投げた。
「野中 瀾はどうしたんだ?」
「…それが…昼過ぎから姿が見当たらなくて…」
「昼過ぎだって?」
「はい…」
メイドも困り果てた顔を覗かせた。
昼過ぎといえば着信があったあたりだ。
瀾が何の連絡もなしに行方が解らない?
いくらヘソを曲げたにしても行き過ぎている。
そして…
あのメッセージカード…
…嫌な予感がした。
乙は静かに口を開く。
「…おい…俺の留守中に、この屋敷に誰か来なかったか…?」
「来客はなかった気が致しましたが…。
そう言えば…輝李様をお見かけしたような…」
「ッ!!!!」
途端に乙の顔の血の気が一気に引いていった。
『…輝李…だって!!
アイツ帰ってきてたのか!!…まさか!!』
乙は素早くソファーから立ち上がるとジャケットを羽織り、ドアの方へ歩きだした。
「あ、あの!!乙様!!お紅茶は…!!」
「そんなものは、もう良い!!
出掛けてくる!!」
屋敷を出ると別宅へ向かいバイクを走らせた。
同じ敷地内でも走って行ける距離ではない。
半ばバイクスタンドもそこそこに、バイクが倒れたが気にも止めず別宅のドアを開け、室内を走る。
一部屋、一部屋開けて見るが中は誰もいない。
そして…
あの日、瀾と過ごした部屋のドアノブに手をかけると鍵がかかっていた。
部屋の中からは人の気配がする。
『この中にいる!!』
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