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噂
噂2
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そんな時だった。
休憩室に1人のメイドが勢い良く入ってくる。
何やらだいぶ興奮気味に息を荒くし朗報!!
とばかりに口を開いた。
「ねぇ!!大変よ!!
乙様が帰ってくるんですって~!!」
途端に休憩室中にメイド達の黄色い悲鳴が響き渡る。
まるで学生寮の様な騒めきが辺りを埋め尽くした。
「輝李様も帰ってくるかしら?」
「美容院行ってこようかなぁ?」
「乙様とするチャンス!!」
「きゃ~ん!!
私、乙様に抱かれたらどうなっても良い!!」
「辞めちゃった乙様のお部屋番の空席、まだ決まってないんだってえ」
物凄い騒ぎように瀾や留奈達の新人は気後れどころか、若干引きさえしている。
「凄いな…」
「う、うん…」
こんなにまで騒がれる程の存在の乙と輝李という人物とは、一体どんな人なんだろうか?
瀾は、そんな事を思った。
騒めきも治まる事もなく、ふと1人のメイドが口を開いたのが聞こえた。
「私も一晩で良いから乙様とすごしたいなぁ。
ああ~ん!!
乙様のペットになりたーい!!」
「…でもさ、ミステリアスな乙様には、タブーがあるってもっぱらの噂だよね」
「私も聞いたことある!!
タブーって何だろう?」
「それがわかれば専属になれるかも!!」
騒いでいたメイド達も口々に答える。
「なんでも、それをするとアッサリ捨てられるんですって」
「ああ、この間もペットの1人が、乙様を訪ねて来てたよね?」
「そういえばさ、だいぶ前に辞めたメイド!
実は乙様のお気に入りだったって本当?」
「ああ、そんな子いたよねぇ。
輝李様にも色目を使ってたって話じゃない?
あんな子、辞めて当然よ!!」
「だいたいさぁ、乙様と輝李様の二股なんておこがましいわよ!!
タブーじゃなくても捨てられて当然だよ」
女の争いとは恐ろしい。
しかし、気になるのはペットという存在だ…。
瀾は、先輩達の話から耳を避け、留奈達に話かけた。
「ねぇ…ペットって何の事かな?」
「いやぁね、瀾ったら。
決まってるでしょ?
アッチのお相手のお友達の事よ」
舞緋流が小声で答えた。
「アッチ?アッチって何?」
きょとんとした瀾の質問に留奈、舞緋流、かなえは、たまらずクスクスと笑いだした。
瀾は、皆のその反応に少し膨れると留奈が笑いなら答える。
「クスクス…愛人の事だよ」
「愛人?」
「そ、つまり……の事」
留奈は瀾に耳打ちをした。
「セッ…!!!!」
それを聞いた瀾は途端に顔を真っ赤にして思わず口から、その単語を発しそうになった。
「何でも、結構な数の愛人がいるらしいわよ」
舞緋流が口を開いた。
「いくらハンサムでも私、そういう男の人嫌い!!」
「あら、瀾は知らなかったの?
乙様と輝李様は女の人よ」
「ええ!!!!」
舞緋流の言葉にさらに目を丸くして唖然とした。
かなえも考え込みながら口を開く。
「確かにあの写真だけでは女の人なんて普通、気付きませんわぁ」
「まぁ、イケメンだしねぇ。
仕方ないよなぁ」
「もう、留奈まで!!
男の人だろうが女の人だろうが、私はそういうのは嫌いだよぉ!!」
瀾はまた、ぷぅと膨れっ面になる。
休憩室に1人のメイドが勢い良く入ってくる。
何やらだいぶ興奮気味に息を荒くし朗報!!
とばかりに口を開いた。
「ねぇ!!大変よ!!
乙様が帰ってくるんですって~!!」
途端に休憩室中にメイド達の黄色い悲鳴が響き渡る。
まるで学生寮の様な騒めきが辺りを埋め尽くした。
「輝李様も帰ってくるかしら?」
「美容院行ってこようかなぁ?」
「乙様とするチャンス!!」
「きゃ~ん!!
私、乙様に抱かれたらどうなっても良い!!」
「辞めちゃった乙様のお部屋番の空席、まだ決まってないんだってえ」
物凄い騒ぎように瀾や留奈達の新人は気後れどころか、若干引きさえしている。
「凄いな…」
「う、うん…」
こんなにまで騒がれる程の存在の乙と輝李という人物とは、一体どんな人なんだろうか?
瀾は、そんな事を思った。
騒めきも治まる事もなく、ふと1人のメイドが口を開いたのが聞こえた。
「私も一晩で良いから乙様とすごしたいなぁ。
ああ~ん!!
乙様のペットになりたーい!!」
「…でもさ、ミステリアスな乙様には、タブーがあるってもっぱらの噂だよね」
「私も聞いたことある!!
タブーって何だろう?」
「それがわかれば専属になれるかも!!」
騒いでいたメイド達も口々に答える。
「なんでも、それをするとアッサリ捨てられるんですって」
「ああ、この間もペットの1人が、乙様を訪ねて来てたよね?」
「そういえばさ、だいぶ前に辞めたメイド!
実は乙様のお気に入りだったって本当?」
「ああ、そんな子いたよねぇ。
輝李様にも色目を使ってたって話じゃない?
あんな子、辞めて当然よ!!」
「だいたいさぁ、乙様と輝李様の二股なんておこがましいわよ!!
タブーじゃなくても捨てられて当然だよ」
女の争いとは恐ろしい。
しかし、気になるのはペットという存在だ…。
瀾は、先輩達の話から耳を避け、留奈達に話かけた。
「ねぇ…ペットって何の事かな?」
「いやぁね、瀾ったら。
決まってるでしょ?
アッチのお相手のお友達の事よ」
舞緋流が小声で答えた。
「アッチ?アッチって何?」
きょとんとした瀾の質問に留奈、舞緋流、かなえは、たまらずクスクスと笑いだした。
瀾は、皆のその反応に少し膨れると留奈が笑いなら答える。
「クスクス…愛人の事だよ」
「愛人?」
「そ、つまり……の事」
留奈は瀾に耳打ちをした。
「セッ…!!!!」
それを聞いた瀾は途端に顔を真っ赤にして思わず口から、その単語を発しそうになった。
「何でも、結構な数の愛人がいるらしいわよ」
舞緋流が口を開いた。
「いくらハンサムでも私、そういう男の人嫌い!!」
「あら、瀾は知らなかったの?
乙様と輝李様は女の人よ」
「ええ!!!!」
舞緋流の言葉にさらに目を丸くして唖然とした。
かなえも考え込みながら口を開く。
「確かにあの写真だけでは女の人なんて普通、気付きませんわぁ」
「まぁ、イケメンだしねぇ。
仕方ないよなぁ」
「もう、留奈まで!!
男の人だろうが女の人だろうが、私はそういうのは嫌いだよぉ!!」
瀾はまた、ぷぅと膨れっ面になる。
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