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秘密の部屋
秘密の部屋7
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瀾は、急いでティーセットのカートを置いてくると再び乙の部屋へ駆け戻ってきた。
「そんなに急がなくても俺は逃げたりしないぞ?」
「ハァハァ…だ、だって…待たせるといけないと思って…!!」
乙に案内されるまま、初めて見るドアの前まで来た。
ゆっくりドアが開かれたその小部屋の中は小さな理科室のようだった。
よく解らない薬品やビーカー達が所狭しとテーブルに並んでいる。
瀾は、恐る恐る一歩ずつ中に入ると物珍しそうにキョロキョロしながら乙に話し掛けた。
「何かの研究でもなさってたんですかぁ?」
「まぁ…そんな所だ」
ふとテーブルに目をやると、小さな皿にチョコレートらしき物が乗っていた。
「乙様、もしかしてお菓子作りでもしてたんですか?
あ、解った!!
クールな乙様がお菓子作りなんてイメージに合わない事を皆に見られるのが恥ずかしくて、こっそり作ってたんでしょう?」
そう言いながら瀾は皿の上のチョコレートを口に入れた。
それを見た乙は慌てて口を開いた。
「ぅわっ!!バ、バカ!!
瀾何してるんだ!!」
「何ですかぁ?
美味しいですよ?」
完全にチョコレートを飲み込んでしまった瀾を見て、乙は額に手を当てハァっとため息をついた。
───ドクン!!!
瀾の眼に映る風景が大きく脈を打った。
「…ぁ…!!!」
途端にクラッと目眩が瀾の体のバランスを奪う。
「瀾!!」
乙が瀾の身体を支えると、瀾はビクンと大きく身体を跳ねさせる。
「ひゃあぁん///」
乙の腕の中でヒクヒクと身体を痙攣させ息を荒くし、眼を潤ませていた。
乙は、眼を細め瀾に囁いた。
「油断しすぎだ。
何でもかんでも警戒心なく口に入れるから、そういう目に合うんだ…」
「あ・ア・アアン///」
「瀾が今、食べたのはただのチョコレートじゃない。
俺特製の媚薬だ」
「はぁん//び…媚薬…って//ア!!」
「はぁ…、今日は仕事になりそうもないな…」
「んん///熱…い。乙様…///」
瀾をベッドまで運ぶと、そっと寝かせた。
「体の熱が冷めるまで、しばらくそこで大人しくしていろ…」
ため息混じりに乙がそう言い、ベッドから離れようすると瀾の手が乙の白衣の端を掴む。
頬を赤く染め、プルプルと身体を震わせながら小さく言葉をついた。
「い…ぃゃ…///」
「え?」
「……ッ///」
「何だ?」
「何処にも…行っちゃ…いや///」
半ば涙目で乙を引き止める瀾を見つめると、困った顔で仕方ないとばかりにベッドに座ると瀾の髪を撫でた。
「俺は、まだあの部屋でやる事が残っているんだが?」
「ふぇ…ヒック…ぃゃぁぁ…///」
「フゥ…参ったな…」
「熱いの…乙様ぁ…ふぇ~ん///」
瀾は両手を広げて、半泣き状態だった。
「抱っこぉ///」
「…仕方ないな」
瀾の身体を抱き起こし、膝に乗せると瀾は自ら抱きついて擦り寄ってきた。
「んん~///」
「…瀾、火をかけたままにしてあるから止めてきたいんだが…」
「私も行くのぉ///」
「歩けるか?」
「やぁ~あ!!!」
乙にしがみつき瀾は、すでに手が付けられない。
仕方なく瀾を抱き抱え、実験室へ。
部屋に着いても、瀾は乙から離れようとしない。
取り敢えず、火を止め資料に目を通す。
…はずだったのだが、椅子に座った乙の膝の上に瀾がちょこんと腰を下ろし、またもや乙にギュウゥとしがみつく。
「……。瀾…」
「…?」
上目遣いに小首を傾げ、乙を見つめる。
「…資料が見れない」
「んん~///瀾の事も見てくださいぃ~///」
思わず、乙には小さなため息が零れたのだった。
「そんなに急がなくても俺は逃げたりしないぞ?」
「ハァハァ…だ、だって…待たせるといけないと思って…!!」
乙に案内されるまま、初めて見るドアの前まで来た。
ゆっくりドアが開かれたその小部屋の中は小さな理科室のようだった。
よく解らない薬品やビーカー達が所狭しとテーブルに並んでいる。
瀾は、恐る恐る一歩ずつ中に入ると物珍しそうにキョロキョロしながら乙に話し掛けた。
「何かの研究でもなさってたんですかぁ?」
「まぁ…そんな所だ」
ふとテーブルに目をやると、小さな皿にチョコレートらしき物が乗っていた。
「乙様、もしかしてお菓子作りでもしてたんですか?
あ、解った!!
クールな乙様がお菓子作りなんてイメージに合わない事を皆に見られるのが恥ずかしくて、こっそり作ってたんでしょう?」
そう言いながら瀾は皿の上のチョコレートを口に入れた。
それを見た乙は慌てて口を開いた。
「ぅわっ!!バ、バカ!!
瀾何してるんだ!!」
「何ですかぁ?
美味しいですよ?」
完全にチョコレートを飲み込んでしまった瀾を見て、乙は額に手を当てハァっとため息をついた。
───ドクン!!!
瀾の眼に映る風景が大きく脈を打った。
「…ぁ…!!!」
途端にクラッと目眩が瀾の体のバランスを奪う。
「瀾!!」
乙が瀾の身体を支えると、瀾はビクンと大きく身体を跳ねさせる。
「ひゃあぁん///」
乙の腕の中でヒクヒクと身体を痙攣させ息を荒くし、眼を潤ませていた。
乙は、眼を細め瀾に囁いた。
「油断しすぎだ。
何でもかんでも警戒心なく口に入れるから、そういう目に合うんだ…」
「あ・ア・アアン///」
「瀾が今、食べたのはただのチョコレートじゃない。
俺特製の媚薬だ」
「はぁん//び…媚薬…って//ア!!」
「はぁ…、今日は仕事になりそうもないな…」
「んん///熱…い。乙様…///」
瀾をベッドまで運ぶと、そっと寝かせた。
「体の熱が冷めるまで、しばらくそこで大人しくしていろ…」
ため息混じりに乙がそう言い、ベッドから離れようすると瀾の手が乙の白衣の端を掴む。
頬を赤く染め、プルプルと身体を震わせながら小さく言葉をついた。
「い…ぃゃ…///」
「え?」
「……ッ///」
「何だ?」
「何処にも…行っちゃ…いや///」
半ば涙目で乙を引き止める瀾を見つめると、困った顔で仕方ないとばかりにベッドに座ると瀾の髪を撫でた。
「俺は、まだあの部屋でやる事が残っているんだが?」
「ふぇ…ヒック…ぃゃぁぁ…///」
「フゥ…参ったな…」
「熱いの…乙様ぁ…ふぇ~ん///」
瀾は両手を広げて、半泣き状態だった。
「抱っこぉ///」
「…仕方ないな」
瀾の身体を抱き起こし、膝に乗せると瀾は自ら抱きついて擦り寄ってきた。
「んん~///」
「…瀾、火をかけたままにしてあるから止めてきたいんだが…」
「私も行くのぉ///」
「歩けるか?」
「やぁ~あ!!!」
乙にしがみつき瀾は、すでに手が付けられない。
仕方なく瀾を抱き抱え、実験室へ。
部屋に着いても、瀾は乙から離れようとしない。
取り敢えず、火を止め資料に目を通す。
…はずだったのだが、椅子に座った乙の膝の上に瀾がちょこんと腰を下ろし、またもや乙にギュウゥとしがみつく。
「……。瀾…」
「…?」
上目遣いに小首を傾げ、乙を見つめる。
「…資料が見れない」
「んん~///瀾の事も見てくださいぃ~///」
思わず、乙には小さなため息が零れたのだった。
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