74 / 166
猫遊戯
猫遊戯(ねこじゃらし)11
しおりを挟む
コンコン…
不意にノックが響く。
ノックにビックリしたメイドは、サッと乙から離れた。
『……ッ。誰だ…こんな時に?』
残念そうにドアを開けると、瀾がお茶のカートと一緒に立っていた。
「あ、あの!!
それでは乙様、私はこれで…!!」
「…ああ」
メイドは一礼をすると、顔を真っ赤にして逃げるように部屋を出ていった。
思わず目で追っていたが、その横で明らかに目を細めて瀾が疑いの視線を送る。
「乙様ぁ…、お茶のお時間ですけど」
「あ、ああ、そうだったな」
部屋に瀾を入れると、乙はソファーに腰をかける。
静かに乙の前に紅茶が置かれる。
「…どうぞ!!」
「あ、ありがとう…」
瀾の声は明らかに虫の居所が悪いようだ。
乙が紅茶に口をつける。
「ッ!!!お、おい…!!
これ、少し熱くないか?」
「知りません!!」
瀾はプイッと顔を背け、明らかに不貞腐れている。
乙は、瀾の腕をひっぱると自分の膝の上に乗せた。
「きゃ…!!」
「クス、なんだ?…焼いてるのか?」
「さっきのメイドさんと何をなさってたんですか!!」
乙の膝の上で瀾は、疑いの眼差しを向け不貞腐れている。
乙は優しく見つめると、こう返した。
「何もしていないよ」
「どうだかぁ!
乙様はお華見が大っ好きらしいですからぁ!!」
「……。だ、誰がそんな事を…」
「知りません!!」
またしてもプイッと顔を背ける。
乙は笑顔ながら、半ば冷や汗をかいている。
『誰だ…?余計なことを吹き込んだ奴は…参ったな…』
「瀾…」
「何ですかぁ!!」
「こっちを向いて…」
「嫌ですぅ!!」
「仕方ないな…」
乙は瀾の頬に手を添え、クイッと自分に向けさせキスをする。
「ン///んん…//」
唇が離れると乙は、クールながらも優しく囁いた。
「瀾のせいで舌を火傷してしまった。
主人を傷つけた罪は重いぞ♪
勿論、看病してくれるんだろ?」
瀾が答える暇も与えず、また唇が重なる。
乙の舌が瀾の唇をなぞり、静かに瀾の中に侵入する。
「んん…///ンウ…//」
瀾の頬は徐々に赤みをまし、一生懸命に乙を受けとめる。
やがて唇が離れると少し瞳を潤ませて、またしても頭に垂れ耳を生やしたように困ったような、照れているような顔を見せる。
「き、乙様…ズルいですぅ///こんな時だけぇ…///」
「クス…俺にこうされるのは嫌なのか?」
「うう…///」
惚れた弱みというやつだろうか、瀾は乙の胸に顔を埋め、困ったような甘えた瞳で視線を送った。
乙は、満足そうに瀾の頭を撫でると頬にキスをする。
「主人付きの瀾専用のメイド服、一緒に選ぼうか…?」
「え…///」
「似合うの選んでやるから」
「本当ですか?」
「ああ…、もちろん」
瀾を膝から下ろし、乙がパンフレットを持ってくるとソファーの瀾の後ろに座り、後ろから抱きながらパンフレットを開く。
その態勢に、瀾の中であの別宅の時の素敵な時間が蘇った。
不意にノックが響く。
ノックにビックリしたメイドは、サッと乙から離れた。
『……ッ。誰だ…こんな時に?』
残念そうにドアを開けると、瀾がお茶のカートと一緒に立っていた。
「あ、あの!!
それでは乙様、私はこれで…!!」
「…ああ」
メイドは一礼をすると、顔を真っ赤にして逃げるように部屋を出ていった。
思わず目で追っていたが、その横で明らかに目を細めて瀾が疑いの視線を送る。
「乙様ぁ…、お茶のお時間ですけど」
「あ、ああ、そうだったな」
部屋に瀾を入れると、乙はソファーに腰をかける。
静かに乙の前に紅茶が置かれる。
「…どうぞ!!」
「あ、ありがとう…」
瀾の声は明らかに虫の居所が悪いようだ。
乙が紅茶に口をつける。
「ッ!!!お、おい…!!
これ、少し熱くないか?」
「知りません!!」
瀾はプイッと顔を背け、明らかに不貞腐れている。
乙は、瀾の腕をひっぱると自分の膝の上に乗せた。
「きゃ…!!」
「クス、なんだ?…焼いてるのか?」
「さっきのメイドさんと何をなさってたんですか!!」
乙の膝の上で瀾は、疑いの眼差しを向け不貞腐れている。
乙は優しく見つめると、こう返した。
「何もしていないよ」
「どうだかぁ!
乙様はお華見が大っ好きらしいですからぁ!!」
「……。だ、誰がそんな事を…」
「知りません!!」
またしてもプイッと顔を背ける。
乙は笑顔ながら、半ば冷や汗をかいている。
『誰だ…?余計なことを吹き込んだ奴は…参ったな…』
「瀾…」
「何ですかぁ!!」
「こっちを向いて…」
「嫌ですぅ!!」
「仕方ないな…」
乙は瀾の頬に手を添え、クイッと自分に向けさせキスをする。
「ン///んん…//」
唇が離れると乙は、クールながらも優しく囁いた。
「瀾のせいで舌を火傷してしまった。
主人を傷つけた罪は重いぞ♪
勿論、看病してくれるんだろ?」
瀾が答える暇も与えず、また唇が重なる。
乙の舌が瀾の唇をなぞり、静かに瀾の中に侵入する。
「んん…///ンウ…//」
瀾の頬は徐々に赤みをまし、一生懸命に乙を受けとめる。
やがて唇が離れると少し瞳を潤ませて、またしても頭に垂れ耳を生やしたように困ったような、照れているような顔を見せる。
「き、乙様…ズルいですぅ///こんな時だけぇ…///」
「クス…俺にこうされるのは嫌なのか?」
「うう…///」
惚れた弱みというやつだろうか、瀾は乙の胸に顔を埋め、困ったような甘えた瞳で視線を送った。
乙は、満足そうに瀾の頭を撫でると頬にキスをする。
「主人付きの瀾専用のメイド服、一緒に選ぼうか…?」
「え…///」
「似合うの選んでやるから」
「本当ですか?」
「ああ…、もちろん」
瀾を膝から下ろし、乙がパンフレットを持ってくるとソファーの瀾の後ろに座り、後ろから抱きながらパンフレットを開く。
その態勢に、瀾の中であの別宅の時の素敵な時間が蘇った。
0
お気に入りに追加
60
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる