66 / 166
猫遊戯
猫遊戯(ねこじゃらし)3
しおりを挟む
瀾が部屋を出ると、また難しい顔をして先程の事を考えていた。
編入の手続きの妨害…。
確かに先程、瀾に言った通り、編入の一つや二つどうと言う事ではないのだが。
一体、誰が何の為に…。
ピリリリリ…ピリリリリ…
途端に乙の携帯が鳴る。
「誰だ?」
乙は携帯を手に取ると、受話ボタンを押し電話に出た。
「Hi, is this Kinoto? It's me, Rialein.」
(もしもし乙?私よ、リアレイン)
電話の相手は聞き覚えのある声だった。
乙が答える。
「Ria? What's the matter?
It's rare to have a call from you.」
(リア?どうした?
お前から電話してくるなんて珍しいなぁ)
「You went back to Japan after you fascinated me without a notice...
You're such a play boy...」
(貴方、急に日本に帰るんですもの
私を魅了しておいて放っておくなんて…
クス…いけない人)
リアと名乗った少女は、まるで弄ぶようにクスクスと笑う。
乙は『ふぅ』とため息をつく。
すると、リアは日本語で楽しそうに話し始めた。
「今、日本に来てイルの。
日本語も勉強したのよ♪」
「…んで、何しに来たんだ?」
「乙に逢いによ」
「…本気で言っているのか…?」
「冗談よ。旅行に来たの。
でも、乙に逢いたいのは嘘じゃないわ」
「…ほぅ」
「それとも日本には、もう可愛いペットの子猫ちゃんでも出来たのかしら?」
乙は不適な笑みを浮かべ、静かにこう答えた。
「OK!すぐ行ってやるよ」
バイクに股がり、エンジンをかけると颯爽と走りだした。
待ち合わせ場所につき、リアの前にバイクが停まる。
「Kinoto…」
「Hi.」
リアは、駆け寄り乙の腕にしがみ付いてきた。
フワリと香水の匂いが鼻をくすぐった。
乙は黙ってヘルメットを渡すとリアは、それを被りバイクの後ろに乗ると嬉しそうに乙の腰に腕を回す。
二人を乗せたバイクは街へ消えていく。
一通り買い物に付き合い、リアの泊まるホテルへ。
部屋に入るなり、リアは乙の唇を求めた。
乙の首に腕を回し、ゆっくり背伸びをすると乙の唇に触れる。
「Kinoto…」
「……」
潤んだ瞳は、絶えず乙を求める。
乙をベッドに誘導し、乙がベッドに腰を下ろすとリアは、乙の膝に股がり再びキスをすると乙を押し倒した。
クールなポーカーフェイスで、見つめられるだけでリアの躰は熱をおび始める。
しばらく逢わなくとも躰は感覚を忘れないものなのだろう。
胸の高鳴りと躰の熱はリンクし、これからの二人の時間をカウントダウンするようだった。
編入の手続きの妨害…。
確かに先程、瀾に言った通り、編入の一つや二つどうと言う事ではないのだが。
一体、誰が何の為に…。
ピリリリリ…ピリリリリ…
途端に乙の携帯が鳴る。
「誰だ?」
乙は携帯を手に取ると、受話ボタンを押し電話に出た。
「Hi, is this Kinoto? It's me, Rialein.」
(もしもし乙?私よ、リアレイン)
電話の相手は聞き覚えのある声だった。
乙が答える。
「Ria? What's the matter?
It's rare to have a call from you.」
(リア?どうした?
お前から電話してくるなんて珍しいなぁ)
「You went back to Japan after you fascinated me without a notice...
You're such a play boy...」
(貴方、急に日本に帰るんですもの
私を魅了しておいて放っておくなんて…
クス…いけない人)
リアと名乗った少女は、まるで弄ぶようにクスクスと笑う。
乙は『ふぅ』とため息をつく。
すると、リアは日本語で楽しそうに話し始めた。
「今、日本に来てイルの。
日本語も勉強したのよ♪」
「…んで、何しに来たんだ?」
「乙に逢いによ」
「…本気で言っているのか…?」
「冗談よ。旅行に来たの。
でも、乙に逢いたいのは嘘じゃないわ」
「…ほぅ」
「それとも日本には、もう可愛いペットの子猫ちゃんでも出来たのかしら?」
乙は不適な笑みを浮かべ、静かにこう答えた。
「OK!すぐ行ってやるよ」
バイクに股がり、エンジンをかけると颯爽と走りだした。
待ち合わせ場所につき、リアの前にバイクが停まる。
「Kinoto…」
「Hi.」
リアは、駆け寄り乙の腕にしがみ付いてきた。
フワリと香水の匂いが鼻をくすぐった。
乙は黙ってヘルメットを渡すとリアは、それを被りバイクの後ろに乗ると嬉しそうに乙の腰に腕を回す。
二人を乗せたバイクは街へ消えていく。
一通り買い物に付き合い、リアの泊まるホテルへ。
部屋に入るなり、リアは乙の唇を求めた。
乙の首に腕を回し、ゆっくり背伸びをすると乙の唇に触れる。
「Kinoto…」
「……」
潤んだ瞳は、絶えず乙を求める。
乙をベッドに誘導し、乙がベッドに腰を下ろすとリアは、乙の膝に股がり再びキスをすると乙を押し倒した。
クールなポーカーフェイスで、見つめられるだけでリアの躰は熱をおび始める。
しばらく逢わなくとも躰は感覚を忘れないものなのだろう。
胸の高鳴りと躰の熱はリンクし、これからの二人の時間をカウントダウンするようだった。
0
お気に入りに追加
60
あなたにおすすめの小説
【ママ友百合】ラテアートにハートをのせて
千鶴田ルト
恋愛
専業主婦の優菜は、娘の幼稚園の親子イベントで娘の友達と一緒にいた千春と出会う。
ちょっと変わったママ友不倫百合ほのぼのガールズラブ物語です。
ハッピーエンドになると思うのでご安心ください。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
モヒート・モスキート・モヒート
片喰 一歌
恋愛
「今度はどんな男の子供なんですか?」
「……どこにでもいる、冴えない男?」
(※本編より抜粋)
主人公・翠には気になるヒトがいた。行きつけのバーでたまに見かけるふくよかで妖艶な美女だ。
毎回別の男性と同伴している彼女だったが、その日はなぜか女性である翠に話しかけてきて……。
紅と名乗った彼女と親しくなり始めた頃、翠は『マダム・ルージュ』なる人物の噂を耳にする。
名前だけでなく、他にも共通点のある二人の関連とは?
途中まで恋と同時に謎が展開しますが、メインはあくまで恋愛です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる