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第一部 ―幼少期編―
ep.9 課題(2)
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「よう、ボウズ」
「こ、こんにちは」
妖鳥の仮面へ遠慮がちに会釈し、青は藍鬼の側に寄る。
「一師のご子息、ではありませんよね」
白頭巾が青を向く。目許は隠れているが、全身を値踏みするように見つめられている事は感じられた。
そういえば「イッシ」とはどういう意味だろうと疑問を抱きつつ、青は黒い仮面と白い頭巾を交互に見やる。
「弟子だ」
「!」
藍鬼の答えに驚きを見せたのは、ハクロと白頭巾だけではなかった。
「本当!?」
初めて師から弟子と呼ばれて青は文字通り飛び上がり、師の腰に抱きついた。「くっつくな」と片手で頭を鷲掴みにされて引きはがされるが、それも何だか嬉しい。
「正弟子なのですか?まだ初等学校の子では」
セイデシ。
また知らない単語が出てきた。
女の問いに師は「正弟子はとらない」と短く返す。
「そう、ですか」
納得しかねる、といった色が女の声には混在していた。
「彼女はホタルだ。式術の獅子を持っている」
「シキ?」
式術が何かは分からないが、技能職である事は分かった。確かに白い甲当ての銀板には、獅子が刻印されている。
青の目の前には今、龍と獅子二人が居並んでいる。これがどれだけ特殊な状況であるかその価値を、今の青には知る由もない。
「ホタル、ハクロ。わざわざ悪かった。話は以上だ」
藍鬼が話を締めると両者は頷きをもって返答し、
「では」
「これにて」
短い言葉を残して姿を消した。
「話がある」
二人が姿を消すや否や、藍鬼はさっさと踵を返して室内へ入っていった。
追いかけて居間に上がった青の前に、一枚の半紙が置かれた。大きく墨で文字列が並んでいる。
「何これ。毒術一級、薬術一級、式術一級、罠工一級」
四字熟語が並んでいるのかと思ったが、すべて資格名だった。
「来年の夏までに取る」
「え?」
猶予は一年。
「僕、式と罠なんてまだぜんぜん」
「俺が教える」
「は」
鯉のように口をパクパクさせる弟子へ、師は頷いた。
「俺は「学校の成績が良ければ弟子にしてやる」と言ったはずだ」
さらに半紙の隣に、重ねられた冊子が置かれる。
「習得項目をまとめたものだ。必ず予習してこい。用語は丸暗記しろ」
「は」
一冊を手に取ってめくると、細かい文字列で埋め尽くされていた。
藍鬼自身が使い古したものだろうか、紙は皺だらけで日に焼けている。
「……」
冊子から顔を上げると、正面に座り腕を組む黒き仮面。中の表情はうかがえないが、蒔絵の鬼豹が厳しい真顔でこちらを見据えているように感じ取れる。
「やるのか。やらないのか」
「やります!!」
半紙と冊子をかき集めて胸に抱き、青は声を張った。
*
日が暮れる前に青を帰した後、藍鬼は一人になった小屋の奥部屋にいた。
奥部屋は寝室兼倉庫になっている。
窓はなく、棚の裏に避難用の扉があるのみ。壁はほぼ本棚と棚で埋まっていて、部屋の四隅には葛籠が積まれている。
この部屋に侵入を許したのは、青が自分を看病した時の一度きりだ。
手燭の小さな灯だけが蛍のように薄暗闇を照らす中、藍鬼はしばらく胡坐をかいた姿勢で、何を見るでもなく動かない。仮面は外されていて、だがすぐ手元に置いてある。
考えていたのは、今日をもって弟子と認めた青のことだ。
一年後までに達成する課題を与えた時や、冊子を突きつけた時の青の面持ちは、まるで新しい玩具を与えられた幼子のよう。
未知なる知識や技術への期待と、何より成長への渇望があった。あれは強くなるだろう。
青との出逢いは、偶然以外の何ものでもなかった。
あの夜。
真夜中に妖獣の咆哮が小屋まで聞こえてきた。
一度であれば放っておこうとも思ったが、二度目の咆哮が続いた。
珍しい事もあるものだと様子を見に行ってみれば、三度目の咆哮がして、子どもが襲われていた。
青が抵抗を見せたことで妖獣に二度、三度と吠えたけらせたのは、今思えば出逢いは偶然ではなく、青が引き寄せた縁だったのかもしれない。
青が凡庸であれば、音もなく食われていたことだろう。
あの子の母親のように。
小屋へ連れ帰って手当をしたのは、その時すでに青を特別視していたのかもしれない。
長の言う通り、本来であれば、助けたその足で陣守の村へ連れて行き、衛兵に引き渡せばそれで終わるはずの話だった。
自分は青に、何かを期待していた。
「五歳のガキにか」
自嘲の苦笑が虚しく響く。
青を入れた孤児院「霽月院(せいげついん)」は、長の許可を得た特別な事情を持つ子どもたちだけが入所を許される施設だ。
例えばやんごとなき身分の落とし種や、遺伝性の強い特殊能力を持つ血族の末裔、そして才を見込まれた子どもなど。
また青が学んでいる初等学校は凪全土に設立されており、国民であれば誰でも入学は可能である。
だが都の本校は、格が違う。
法軍および国の高官など、凪之国の将来を支える人材の育成場所であり、通っている子どもたちも名のある家柄か、もしくは将来性を見込まれた子ばかりなのだ。
そのような環境下、青は、どこぞから流れ来て、ものの一年でよく食らいついている。
運動神経や術の素地といった才能の点で上回る子は、他にいくらでも存在している。
だが青には努力できる力と素直さという才能が備わっていた。
それは何よりの武器となる。
二十年後、いや十年後。
あの子はどのような大人になるだろうか。
「……」
ジジッと手燭の火が焦げ付いた音を立てた。
藍鬼は立ち上がり、部屋の隅に鎮座する葛籠の一つを開ける。しばらく中を探り、絹の風呂敷に包まれた直方体の物体を取り出した。
軽くはたいて埃を払い、片手で風呂敷を開ける。
そこには、漆塗りに蒔絵が施された文箱。中は空。
「これにするか」
いつかの任務で他国へ赴いた時に礼だと押し付けられた工芸品ではあったが、美しい蒔絵と螺鈿の細工がそこそこ気に入っていた。
愛鬼は小さな文机の前に腰を下ろし、箱をその上に置く。
半紙と筆を手にとった。
手燭の心もとない灯りの中で、短くさらりと筆を動かす。
形見
そこまでしたためて筆を止めて、
「…ふ…」
苦笑と共に紙を丸めた。
「こ、こんにちは」
妖鳥の仮面へ遠慮がちに会釈し、青は藍鬼の側に寄る。
「一師のご子息、ではありませんよね」
白頭巾が青を向く。目許は隠れているが、全身を値踏みするように見つめられている事は感じられた。
そういえば「イッシ」とはどういう意味だろうと疑問を抱きつつ、青は黒い仮面と白い頭巾を交互に見やる。
「弟子だ」
「!」
藍鬼の答えに驚きを見せたのは、ハクロと白頭巾だけではなかった。
「本当!?」
初めて師から弟子と呼ばれて青は文字通り飛び上がり、師の腰に抱きついた。「くっつくな」と片手で頭を鷲掴みにされて引きはがされるが、それも何だか嬉しい。
「正弟子なのですか?まだ初等学校の子では」
セイデシ。
また知らない単語が出てきた。
女の問いに師は「正弟子はとらない」と短く返す。
「そう、ですか」
納得しかねる、といった色が女の声には混在していた。
「彼女はホタルだ。式術の獅子を持っている」
「シキ?」
式術が何かは分からないが、技能職である事は分かった。確かに白い甲当ての銀板には、獅子が刻印されている。
青の目の前には今、龍と獅子二人が居並んでいる。これがどれだけ特殊な状況であるかその価値を、今の青には知る由もない。
「ホタル、ハクロ。わざわざ悪かった。話は以上だ」
藍鬼が話を締めると両者は頷きをもって返答し、
「では」
「これにて」
短い言葉を残して姿を消した。
「話がある」
二人が姿を消すや否や、藍鬼はさっさと踵を返して室内へ入っていった。
追いかけて居間に上がった青の前に、一枚の半紙が置かれた。大きく墨で文字列が並んでいる。
「何これ。毒術一級、薬術一級、式術一級、罠工一級」
四字熟語が並んでいるのかと思ったが、すべて資格名だった。
「来年の夏までに取る」
「え?」
猶予は一年。
「僕、式と罠なんてまだぜんぜん」
「俺が教える」
「は」
鯉のように口をパクパクさせる弟子へ、師は頷いた。
「俺は「学校の成績が良ければ弟子にしてやる」と言ったはずだ」
さらに半紙の隣に、重ねられた冊子が置かれる。
「習得項目をまとめたものだ。必ず予習してこい。用語は丸暗記しろ」
「は」
一冊を手に取ってめくると、細かい文字列で埋め尽くされていた。
藍鬼自身が使い古したものだろうか、紙は皺だらけで日に焼けている。
「……」
冊子から顔を上げると、正面に座り腕を組む黒き仮面。中の表情はうかがえないが、蒔絵の鬼豹が厳しい真顔でこちらを見据えているように感じ取れる。
「やるのか。やらないのか」
「やります!!」
半紙と冊子をかき集めて胸に抱き、青は声を張った。
*
日が暮れる前に青を帰した後、藍鬼は一人になった小屋の奥部屋にいた。
奥部屋は寝室兼倉庫になっている。
窓はなく、棚の裏に避難用の扉があるのみ。壁はほぼ本棚と棚で埋まっていて、部屋の四隅には葛籠が積まれている。
この部屋に侵入を許したのは、青が自分を看病した時の一度きりだ。
手燭の小さな灯だけが蛍のように薄暗闇を照らす中、藍鬼はしばらく胡坐をかいた姿勢で、何を見るでもなく動かない。仮面は外されていて、だがすぐ手元に置いてある。
考えていたのは、今日をもって弟子と認めた青のことだ。
一年後までに達成する課題を与えた時や、冊子を突きつけた時の青の面持ちは、まるで新しい玩具を与えられた幼子のよう。
未知なる知識や技術への期待と、何より成長への渇望があった。あれは強くなるだろう。
青との出逢いは、偶然以外の何ものでもなかった。
あの夜。
真夜中に妖獣の咆哮が小屋まで聞こえてきた。
一度であれば放っておこうとも思ったが、二度目の咆哮が続いた。
珍しい事もあるものだと様子を見に行ってみれば、三度目の咆哮がして、子どもが襲われていた。
青が抵抗を見せたことで妖獣に二度、三度と吠えたけらせたのは、今思えば出逢いは偶然ではなく、青が引き寄せた縁だったのかもしれない。
青が凡庸であれば、音もなく食われていたことだろう。
あの子の母親のように。
小屋へ連れ帰って手当をしたのは、その時すでに青を特別視していたのかもしれない。
長の言う通り、本来であれば、助けたその足で陣守の村へ連れて行き、衛兵に引き渡せばそれで終わるはずの話だった。
自分は青に、何かを期待していた。
「五歳のガキにか」
自嘲の苦笑が虚しく響く。
青を入れた孤児院「霽月院(せいげついん)」は、長の許可を得た特別な事情を持つ子どもたちだけが入所を許される施設だ。
例えばやんごとなき身分の落とし種や、遺伝性の強い特殊能力を持つ血族の末裔、そして才を見込まれた子どもなど。
また青が学んでいる初等学校は凪全土に設立されており、国民であれば誰でも入学は可能である。
だが都の本校は、格が違う。
法軍および国の高官など、凪之国の将来を支える人材の育成場所であり、通っている子どもたちも名のある家柄か、もしくは将来性を見込まれた子ばかりなのだ。
そのような環境下、青は、どこぞから流れ来て、ものの一年でよく食らいついている。
運動神経や術の素地といった才能の点で上回る子は、他にいくらでも存在している。
だが青には努力できる力と素直さという才能が備わっていた。
それは何よりの武器となる。
二十年後、いや十年後。
あの子はどのような大人になるだろうか。
「……」
ジジッと手燭の火が焦げ付いた音を立てた。
藍鬼は立ち上がり、部屋の隅に鎮座する葛籠の一つを開ける。しばらく中を探り、絹の風呂敷に包まれた直方体の物体を取り出した。
軽くはたいて埃を払い、片手で風呂敷を開ける。
そこには、漆塗りに蒔絵が施された文箱。中は空。
「これにするか」
いつかの任務で他国へ赴いた時に礼だと押し付けられた工芸品ではあったが、美しい蒔絵と螺鈿の細工がそこそこ気に入っていた。
愛鬼は小さな文机の前に腰を下ろし、箱をその上に置く。
半紙と筆を手にとった。
手燭の心もとない灯りの中で、短くさらりと筆を動かす。
形見
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