ν - World! ――事故っても転生なんてしなかった――

ムラチョー

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四章

二百七十五話 竜ヶ峰Ⅰ

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「半日どころか、丸一日近くかかるとはなぁ」
「無理もあるまい、アレだけ畜生共に絡まれるようではな」

 獣共を切り払いつつなんとか山の中腹辺りまで登ったところで、ようやくひと心地つくことが出来た。
 アレから、一体何百匹を斬り伏せたのか。普通の森なら獣が絶滅してるんじゃないかと思えるほどの数を撃退した。それでも一向に数を減らしているようには見えなかったのだからシャレにならない。
 しかし、どうやら無軌道に暴れまわっていたように見えた獣共も、ここまでは踏み込まないようだ。
 というのも、竜ヶ峰という名の通り、ここは元々は竜種のなわばりらしい。流石に頭に血が上って……或いは気が大きくなった獣共も、竜のなわばりに踏み込むほど我を忘れてはいないということか。

 まぁなわばりと言っても、ヴォックスが言うにはここ百年竜の目撃情報はないらしい。なのであまり気にしすぎる必要もないらしいが。
 以前アーマードレイクっていう竜種と戦ったことがある身としては、そんな適当に警戒を解いて大丈夫なのかと思ったが、一応根拠があるらしい。
 山に住む竜種は翼竜、所謂ワイバーンって奴が主流だそうで、その名の通り空を飛ぶ。なわばりの主張のために定期的に飛び回る習性があるのだとかで非常に目立つのだそうだ。その目立つ姿が目撃されていないので、恐らく以前は縄張りだったのかもしれないが今は留守なのだろうという話だった。
 ちなみに、翼竜の寿命は長くて200年。普通は100年程だそうで、少なくとも20年に一度は卵を生むらしい。産卵期に入った翼竜はつがいの餌の確保に周囲を荒らすらしく、そういった行動がここ100年見られないという事も、ここに竜が居ないという根拠の一つとのこと。
 まぁ、そういう理屈があるなら納得もできる。
 しかし、20年に一度しか卵を産まないのか……と思ったらそれにもちゃんと理由があるらしい。どうも竜種は暴食らしく、増えすぎると周囲の生き物を食い尽くして餌場を枯らしてしまうのだとか。そうなると困るのは等の竜種なので、自然と繁殖機会を少なくしていると言われているんだそうな。
 
 思わぬところで竜の豆知識を覚えてしまった。

「それで、山頂を目指すんだっけか?」
「うむ。山頂に湖があるから、まずはそこを目指す。目的の場所はその湖にある島じゃがな」
「なら、渡る方法も考えねぇといけねぇのか」

 流石にこんな見るからに険しい山登った直後に湖を泳いで渡るとか考えたくねぇぞ。

「それに関しては、……まぁついてからじゃな。この先、雨風がしのげる洞窟があるかどうかも判らんし、ここできっちり休息を取るべきじゃ。幸い、獣共もここまでは追って来ぬようじゃし、コレまでの疲れも溜まっておろう」
「賛成。流石にしんどいわ」
「そうですね、念の為私は周囲を警戒しておくので皆さんは体力回復に……」
「いや、ヴォックス。お主も休息に勤めろ。警戒は儂がしておく」
「しかし」
「この先、先導役の集中力が切れていては話にならん。この洞穴なら入り口を儂が固めるだけで中は安全じゃから気にせず休め」
「……わかりました」

 確かに、今このパーティの生命線は先導役でもあるヴォックスだ。最も体調に気を使うべきはヴォックスで間違いない。

「なら、警戒は俺達3人で……」
「いや、それは儂とキョウがやろう」

 え? 俺も?
 結構俺もいっぱいいっぱいなんですけど?

「え? でも……」
「判っておるじゃろ。お前たちと儂等では未だ実力差は大きいという話じゃ。体力は儂等のほうが多く残しておる」

 いやいや、シアは兎も角、俺は4人相手に張り合って、かなり体力も使い切ってるんだが。

「この先は荒れた山道じゃ。万全の体調でなければすぐに脱落者が出るぞ? お前達はその有様で儂等について来られるのか?」
「うっ……」

 アレだけ一人で大暴れしていたシアが一番体力が余っているとか、もはやギャグだな。獣を倒した数で言えば、俺とエレク達四人が仕留めたのを足して倍にしてもまだ足らないだろうってくらいに無双してたってのに。

「わかりました。それでは足手まといにならないように休ませて頂きます」
「それで良い。お主らも良いな?」
「判ったっス。確かにこの中で俺らが弱いのは間違いないっスからね」

 いやぁ、ココはもう少し頑張ってくれねぇかなぁ? 俺も疲れてるから、せめて交代制で……と、言い出せないNOと言えない日本人の自分が恨めしい。
 ただなぁ。

「ほれ、さっさと行くぞ」
「判った判った」

 シアの馬鹿力に引きずられるようにして洞窟の入り口まで連れ出された訳だが、ここまで来ると流石に奥のエレクたちの気配も解らないな。

「で、あんなわざとらしく俺を連れ出して、どういう話なんだ?」
「アレくらいあからさまにしないと、お主気づかんからのう」

 流石にそこまで鈍くない……とは口が裂けても言えないくらい察しが悪い自覚があるから、迂闊に反論できねぇな。非常に遺憾だが。

「それで? アイツ等には聞かせられん話なのか?」
「いや、そういう訳ではないが、あえてここで会わせる理由も思い当たらんでな」
「あわせる?」

 あわせるって何だ? 何か前もって決められてた符牒なんてあったか? 都合? 何のだ?
 人? こんな人里離れた場所で?
 いや、たしかにここには人に会いに来たはずだけど、それはこの竜ヶ峰の上の筈だよな?

「いい加減出てくるが良い。隠れてるつもりじゃろうがバレバレじゃぞ」
「?」

 いや、いきなり何さ? 周囲を見回してみても、見える範囲には誰も……

「あ、やっぱり?」
「!?」

 気がつけば、入り口に女の子が立っていた。マントとフードで体を覆った小柄な子だ。エリスより少し大きいくらいか? 小柄なシアよりも更に小さい。
 サイズの合っていないぶかぶかなマントで全身を覆っているので口元も隠れている。見えるのは目元だけだが、翡翠色の瞳と、アレは桃色の髪だろうか? チェリーさんのは赤いメッシュが入っているが、地の髪色はかなり近い。プレイヤーと違って、現実的な髪色の多いこの世界のNPCの中で、ここまでエキセントリックな色の髪のキャラは初めて見たかもしれない。
 それにしてもだ。

「お前では儂相手にかくれんぼなぞ成立せんのはよう判っておるじゃろうに」
「ホント、ずるいよねーシア姉のソレ」
「そう思うなら、通用するようになるしかあるまい。少なくともお主の母親や、その姉は儂相手にも姿を隠してみせるぞ?」
「父さんは?」
「ありゃ駄目じゃ。才能がない。お前よりな」
「あ、やっぱそう?」

 ……なんて、和やかに話しているが、正直こっちはかなり驚いていた。心臓なんてもうバクバクよ。
 なんせ、シアが「いい加減に出てくるが良い」なんて言葉を放った時点で、誰かが来ているのかとまっさきに入口側を確認したからだ。そして、入口を見た俺は、当然その外側にも目を凝らしていた。俺からは見えにくくてもシアならその視力で遠くを見通して居る可能性が高いからだ。そうして中止した上で俺は誰もそこに見つけられず、ならばと他の場所へ目を向けた。
 なのに、再び声をかけられたのはその直後だ。振り向いた先に少女が立っていた。
 すぐ近く。洞窟の入口から顔を覗かせていたとかではなく、俺やシアのすぐ目の前に立っていた訳だ。驚くのが普通だろう。

「それで、このお兄さんは?」
「偶然、儂の寝床に転がり込んできてな。一時的に儂が面倒見ておる。どうにも特殊な『迷子』のようじゃから、お前の父親の話を聞きに来たと言う訳じゃ」
「あ、そういう事。ずいぶん早く起きてるからどうしたのかと思ったよ」
「そういうお前はどうした? なぜこんな所をほっつき歩いておる。お前も本来寝ておるはずじゃろ?」
「あ、わたしは最初から寝てないから。父さんが仕事に根詰めて睡眠とか食事とかろくに取らなくなるのは目に見えてたもん」
「……そういうことか」

 せっかく女の子が俺の方に話を振ってくれたのに、シアが答えちまったせいで俺が喋る機会がまるでないんだが?
 というか二人でどうやら通じ合ってるようだが、話だけ聞くとろくでも無い親父に聞こえるのは気のせいか?

「それで、お前が出向いた理由は?」
「特に無いよ? 偶然居るはずのない人を見かけたから様子を見に来ただけ。つい今しがたまでシア姉が起きていることすら知らなかったもん」
「ふむ、偶然か」

 そこで少しなにか悩んでみせたシアだが、考え込んだのは一瞬だった。

「なら、あ奴に儂が来ておることを伝えておいてくれ。あ奴の事じゃから、この国に入った時点で恐らく気づいておるとは思うが、まぁ念の為じゃ」
「え? それならサクッと行って自分で伝えればいいじゃないのさ? シア姉の方が絶対はやいでしょ?」
「ここの登頂は此奴やこの奥に居る連中の為も兼ねて居るのでな」
「あ~……もしかして何か影響受けてる?」
「……否定はせん」

 何の話だろう?
 ……というか、いい加減このままだと俺の存在意義が疑問すぎる。

「なんか身内同士でわかり合ってるところ悪いが、俺、完全に置いてきぼりで、何で呼ばれたのかさっぱり判らんのだけど……」
「む、それはすまなんだ。お主を呼んだのは単純に顔つなぎの為じゃ。儂が居らんでも此奴と面識を持っておけば目的の相手とは会うことが出来るからの」
「話の流れから察するに、この子のお父さんとやらが、シアが会おうとしていた相手って事でいいのか?」
「そういう事じゃな」

 つまり、本来は直接会いに行かないと連絡の取りようがなかったところで、想定外に目覚めていた昔の仲間の一人と偶然接触できたという訳か。

「それは判ったが、何で顔つなぎなんて必要なんだ?」
「早く帰りたいじゃろ?」
「いや、まぁそりゃそうなんだが」
「あぁ、ナルホドね」

 え、何がナルホドなの? 会話に参加できたのに未だに置いてきぼりなんですけど?

「このお兄さんをシア姉の代わりに父さんに会わせればいいの?」
「そうじゃ。恐らく、儂の知己の中で此奴を元の場所に戻せるのはあ奴をおいて他にないであろうからな」
「まぁ、確かにここは隔離されているし、父さんくらいしかいないだろうね」
「そういう訳じゃ」
「シア姉は一緒に来ないの?」
「儂は連中の面倒を見なければならんからな。此奴は元いた場所に仲間が居るらしいからの。帰ることが出来るなら早いことに越したことはないじゃろ」

 そういう事か。全員で移動するとどうしても時間がかかるが、ゴールを知っている案内人と二人で行けば、全員で移動するよりも早く目的地にたどり着けると。

「でも、良いのか?」
「良いとは?」
「色々お前には世話になってきたのに、最後の最後で一人だけ抜け駆けするみたいな感じでさぁ?」
「何に対しての抜け駆けじゃというんじゃ」
「まぁ、そりゃそうなんだけど」

 元々この度の目的はシアが竜ヶ峰にいる某と出会うため。そしてその某かは、俺が帰るための手がかりを知っているかもしれないから、互いの目的のためにこの竜ヶ峰まで一緒に旅してきた訳だ。
 だから、てっきり旅の終わりは俺とシアが二人共で目的の人物と出会った時に……と勝手に思い込んでいた。

「気にする必要がどこにある。確かに儂は此処に至るまでの道程の中で、あ奴に色々と聞く必要ができた。当初ほどのんびりとことを構えていられぬ程度にはな。じゃがそれでも儂は特別急いで居るわけではない。エレクたちを鍛えつつ登っていく程度には余裕を持っておる。じゃが、お主は違うじゃろ? 突然飛ばされて、お主も、お主の仲間も互いに連絡も取れず引き離されたんじゃ。出来るだけ早く合流してやったほうが良いのは間違いないじゃろう?」

 そう言われてしまうとたしかにその通りだ。エリスもチェリーさんも心配しているに違いない。
 ステータスウィンドウも相変わらずフリーズしっぱなしだし、多分チェリーさんとか連絡取ろうとして色々とやって、それでも連絡取れなくて気を揉んでるかもしれない。帰れるというのなら一刻も早く帰ったほうが良いに決まっている。
 ここで優先させるべきは、シアへの義理ではなく、一番最初の大目的であるエリス達との合流だろう。
 というか、当のシアが望んでないのに俺ばかりそれに拘っていたら、それは単なる俺の我儘になっちまうしな。

「判った。じゃあ、その言葉に甘えさせてもらおうかな」
「そうするが良い」

 思っていたよりも、呆気ない別れになってしまったが、こういうもんだろうか?
 あ、でもコレが最後とは限らないか。後からシア達が追いついてくるかもしれないしな。

「話は決まったかな?」
「うむ。此奴のことをくれぐれも頼む」

 思い立ったが吉日……というのとは違うが、結局そのまま俺とレンという娘だけが先行することになった。
 エレクたちにはシアから説明しておくとのこと。

「それじゃ、急いでるみたいだし少し飛ばすよ?」

 そんな言葉を聞いて、俺も結構な強行軍を覚悟した。
 だが、俺は失念していた。
 この小柄な女の子もまた、シアの仲間だったということを。

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