276 / 330
四章
二百六十四話 砂漠の魔物Ⅱ
しおりを挟む
「オオオォォォォォ!」
叫び声とともに突貫するヘイオスに並ぶようにして、一気に距離を詰める。
普段なら、わざわざ位置を知らせるような雄叫びを……なんて思う所だけど、今回に限っては私達は囮。だからむしろああやって目立つようにするほうが正解。
じゃあ何で私がそれをしないかと言えば、囮役ではあるものの、こっちはこっちでダメージが与えられそうなら狙っていきたいから。
ヘイオスが視線をひきつけた所で、私は側面から背後に回る。
魔物のあの顔を見る限り、恐らく複眼なのだろうけど、蟲と違ってあの魔物は肩幅が広い。目の構造的に側面もカバーする事ができたとしても、自分の身体の死角までは目が届かないでしょう?
死角からいっきに腹下へ駆ける。
狙いはさっき焼かれた腹。私の槍を受け止めた剛毛は今はもう焼け落ちてその下の肌が見えている。そこを再度……突く!
「シッ!!!」
「!!?」
どうやらこの魔物は、同じ虫のような外見をしていても、私達が遺跡で戦った魔物と違って叫び声を上げたりはしないらしい。まぁ蟲なら鳴かないのが普通なんだけどね。
ただ、蟲型とは言え痛覚はあるらしい。ヘイオスに釘付けだった魔物の視線が無言でこちらへと向いている。
こちらを突き刺すようにして脚が来る。
「……右上」
なら右手前、倒れ込む! ……いけた!
相手の攻撃の射程上から身体を外す事に成功。次は……
「どこを見てんだぁ!?」
今度は振り向いた魔物の腹をヘイオスが狙って注意をそらす。その隙に離脱に成功。
……皮膚を貫くことは出来なかったけど、刃は刺さった感触はあった。やっぱり嫌がる程度には効いている。
となれば……
「ふぅっ……!」
再び背を向けた魔物の腹を、今度は私が狙い撃つ。
大声で注意を引くヘイオスと、できるだけ静かに立ち回る私で前後挟み撃ちにして、どちらかに注意が向いたところで、もう一人が腹を狙う。
単純だけど知恵の足りない魔物の動きを封じるには十分すぎるほど効果的みたいね。
時折危険な瞬間が訪れても……
「こちらを忘れてもらっては困るね」
別の角度からファルスが白い炎で魔物を焦がすことで間を埋めてくれる。
即席だけどなかなかのコンビネーションじゃないかな。攻略サイトで予習済みメンバーでのボス攻略だってもう少しぎこちないものなんだけどね。
「クソ、ある程度の手応えはある。だが、決め手に掛けるな」
「そうね、効いてはいると思うのだけど……」
腹を破れない。致命的な一撃にまでは届かないのよね。
時間をかけられれば消耗戦に持ち込めると思うのだけど、砂漠でこの炎天下だ。蟲は疲れ知らずと言うし、多分時間を掛けるほど不利になるのはこちらの方だ。
「ただ、まぁ……私達が致命傷を与えなきゃいけないって訳でもないんだけど」
そう、あくまで努力目標。
私達の本来の目的は陽動で、本命は……
「隙だらけ。いただき」
音もなく忍び寄って魔物の背中を駆け上がったエリスが、芋虫状のキモイ何かがあったその付け根を深くえぐったのがここからでも見えた。
目に見えて苦しみ暴れた魔物だけど、勢いよく暴れすぎたのか勢い余って根本から腕がもげてしまっている。
どうやら背中が弱点ということで間違いないみたいね。しかも……
「あ~……腕やら頭やら、細い銅の割にえらく肩幅が広いと思ったら、かなり無茶なバランスで色々くっついてたのね」
「みてぇだな。根本が絶たれて継ぎ目が緩んだか」
腕がもげた痛みにさらに動きを激しくしていたが、なんとそのまま上半身までもげてしまった。完全に自滅よねあれ。
予想していたよりも遥かにあっけない幕引きで、ちょっと拍子抜けではある。地下遺跡の魔物と同じくらいの強さかと思ったけど、自滅するほど頭悪いところを差し引くと、こっちのほうが弱かったわね。
「不完全燃焼な終わり方だけど、とりあえずこれで一安心って所かしら……ね!」
念の為魔物の死体に火を放つ。
死んだふりをするほどの知能はないと思うけど、一応念の為。魔物なんて得体のしれない存在、何があってもおかしくないからね。
「ああ、ひとまずこれで安全は確保したと言っていいだろうよ」
「お疲れさまでした。いや、お二人共素晴らしい活躍でした」
「そう? まぁそれなら報酬に色を付けてくれると嬉しいわね」
「それはもう。魔物討伐の功労者ですから」
よし、ほしかった一言が引き出せた!
出資者から言質が取れたのは大きいわね。これなら魔物とやりあっただけの価値はある。
「で、遺跡の中に他の魔物は?」
「そこは問題ない。遺跡自体は単純な構造で一番奥にこいつが巣を作っていた。初手で巣を焼いたし、構造も一本道だったから、他に魔物は居ないはずだ」
「なら、これで今回の依頼は完了……って事になるのかしら?」
「そうですね。まぁ、月並みですが、報酬のお支払いは街まで無事帰還してからです。ソレまでは油断なされぬよう」
「それはそうね。大事なことよ。何にせよ、目下の驚異を排除できたのはめでたい話よ」
少なくともあとは無事に帰るだけで依頼完了。
水や食料なんかは前もってこちらに配置された時点で持ち出しているし、帰還分には十分足りるでしょ。
「全くだ。だが、まだだ。まだ問いたださなきゃならねぇ事が一つある」
「ええ、そうですね……クルド」
名前を呼ばれたクルドくんはビクリと肩を震わせる。俯いているため表情は見えないが、まぁどんな顔をしているかは察しが付く。
「何故これほどの戦力を、遠ざけるような真似をしたのですか? 職務に忠実なあなたが、安易にそのような事をするとは正直信じがたいのですが」
「あの、それは……」
こっちに視線を向けてくるが、当然無視。
彼の判断で大勢が死んでいるのだから、ここで助け船を出すのは違うでしょ。
「あの、あの方々が、和を乱す発言を……それに不敬を働いたので、場の空気を壊さないように反抗的な方々を隔離するつもりで……」
「……と、クルドは申しておりますが、あなた方の言い分を聞かせて頂けますか?」
一応、一方だけの意見を鵜呑みにするつもりはないっていうポーズかしら?
まぁ、聞く耳もたない奴よりはよっぽど好感を持てはするわね。
「言い分ねぇ。遺跡の方から戦闘音が聞こえたから、警戒すべきだと忠告したら、神子様が窮地に陥るなどありえない、神子様の実力を疑うなんて不敬だ! ……って感じだったかしら?」
クルドくんが変に誤魔化したぶんだけ、少し脚色してやろうかとも思ったけれど、どうせ後でタリスマン調べればバレちゃうし、ありのまま伝えておきますか。
「外に出たのも、私達に見られたくない儀式やるから外へ言ってろって感じね。他のパーティは中に残したままなのにね。疑うなら私達と一緒に外に追いやられたあっちのパーティに聞いてみると良いわ」
「ふむ……その言葉に偽りは有りませんね?」
「偽った所で後でどうせバレるじゃない。『コレ』しらべればさ」
多分、タリスマンの事なんて判った上で言ってるんだろうけど、まぁ私達の無実の証明になるわけだし付き合いましょうか。
まぁ、判っていなかったクルドくんは顔を青くしてるんだけど。
協会を頼るの初めてって言ってたし、多分タリスマンの事とかまでは頭に入ってなかったんでしょうね。
そもそもタリスマンって協会員どうしの報酬関連のトラブル回避のためのセーフティみたいな話だったから、依頼者側への説明はなかった可能性もあるのかしら。
「わかりました。では、街へ戻り次第、協会でタリスマンの確認した後に沙汰を決めましょう。ヘイオスもソレで良いですね?」
「事の次第がハッキリするなら、俺はソレで構わん」
「……と言う訳です。お手数おかけしますが、お二人にはもう暫く付き合ってもらう事になると思います」
「いや、別にソレは構わないと言うか、どの道報酬についても話す必要があるし、どちらにしろ一緒に帰るのは変わらないでしょ」
なんというか、すごく建前全開の会話なのだけど、神子なんてやってると、そういうのを気にしてないといけないのかしらね?
私も営業の時は色々言葉に気を使ったけど、ソレに輪をかけたようにガチガチに外面を意識した感じがする。
常にそんな所に気を使わないといけないなんて、なんだか疲れそうねぇ。
「話がついたのなら、さっさとこんな砂漠とはオサラバすんぞ。こんな所にいるだけで干からびちまうぞ」
ソレには全力で賛同するわ。
こんな所で戦ったせいで砂と汗で福の中がもうザラザラになっている。
こういう所の不快感は、本サーバの方に引き継がれなくて本当に良かったと思うわ。
叫び声とともに突貫するヘイオスに並ぶようにして、一気に距離を詰める。
普段なら、わざわざ位置を知らせるような雄叫びを……なんて思う所だけど、今回に限っては私達は囮。だからむしろああやって目立つようにするほうが正解。
じゃあ何で私がそれをしないかと言えば、囮役ではあるものの、こっちはこっちでダメージが与えられそうなら狙っていきたいから。
ヘイオスが視線をひきつけた所で、私は側面から背後に回る。
魔物のあの顔を見る限り、恐らく複眼なのだろうけど、蟲と違ってあの魔物は肩幅が広い。目の構造的に側面もカバーする事ができたとしても、自分の身体の死角までは目が届かないでしょう?
死角からいっきに腹下へ駆ける。
狙いはさっき焼かれた腹。私の槍を受け止めた剛毛は今はもう焼け落ちてその下の肌が見えている。そこを再度……突く!
「シッ!!!」
「!!?」
どうやらこの魔物は、同じ虫のような外見をしていても、私達が遺跡で戦った魔物と違って叫び声を上げたりはしないらしい。まぁ蟲なら鳴かないのが普通なんだけどね。
ただ、蟲型とは言え痛覚はあるらしい。ヘイオスに釘付けだった魔物の視線が無言でこちらへと向いている。
こちらを突き刺すようにして脚が来る。
「……右上」
なら右手前、倒れ込む! ……いけた!
相手の攻撃の射程上から身体を外す事に成功。次は……
「どこを見てんだぁ!?」
今度は振り向いた魔物の腹をヘイオスが狙って注意をそらす。その隙に離脱に成功。
……皮膚を貫くことは出来なかったけど、刃は刺さった感触はあった。やっぱり嫌がる程度には効いている。
となれば……
「ふぅっ……!」
再び背を向けた魔物の腹を、今度は私が狙い撃つ。
大声で注意を引くヘイオスと、できるだけ静かに立ち回る私で前後挟み撃ちにして、どちらかに注意が向いたところで、もう一人が腹を狙う。
単純だけど知恵の足りない魔物の動きを封じるには十分すぎるほど効果的みたいね。
時折危険な瞬間が訪れても……
「こちらを忘れてもらっては困るね」
別の角度からファルスが白い炎で魔物を焦がすことで間を埋めてくれる。
即席だけどなかなかのコンビネーションじゃないかな。攻略サイトで予習済みメンバーでのボス攻略だってもう少しぎこちないものなんだけどね。
「クソ、ある程度の手応えはある。だが、決め手に掛けるな」
「そうね、効いてはいると思うのだけど……」
腹を破れない。致命的な一撃にまでは届かないのよね。
時間をかけられれば消耗戦に持ち込めると思うのだけど、砂漠でこの炎天下だ。蟲は疲れ知らずと言うし、多分時間を掛けるほど不利になるのはこちらの方だ。
「ただ、まぁ……私達が致命傷を与えなきゃいけないって訳でもないんだけど」
そう、あくまで努力目標。
私達の本来の目的は陽動で、本命は……
「隙だらけ。いただき」
音もなく忍び寄って魔物の背中を駆け上がったエリスが、芋虫状のキモイ何かがあったその付け根を深くえぐったのがここからでも見えた。
目に見えて苦しみ暴れた魔物だけど、勢いよく暴れすぎたのか勢い余って根本から腕がもげてしまっている。
どうやら背中が弱点ということで間違いないみたいね。しかも……
「あ~……腕やら頭やら、細い銅の割にえらく肩幅が広いと思ったら、かなり無茶なバランスで色々くっついてたのね」
「みてぇだな。根本が絶たれて継ぎ目が緩んだか」
腕がもげた痛みにさらに動きを激しくしていたが、なんとそのまま上半身までもげてしまった。完全に自滅よねあれ。
予想していたよりも遥かにあっけない幕引きで、ちょっと拍子抜けではある。地下遺跡の魔物と同じくらいの強さかと思ったけど、自滅するほど頭悪いところを差し引くと、こっちのほうが弱かったわね。
「不完全燃焼な終わり方だけど、とりあえずこれで一安心って所かしら……ね!」
念の為魔物の死体に火を放つ。
死んだふりをするほどの知能はないと思うけど、一応念の為。魔物なんて得体のしれない存在、何があってもおかしくないからね。
「ああ、ひとまずこれで安全は確保したと言っていいだろうよ」
「お疲れさまでした。いや、お二人共素晴らしい活躍でした」
「そう? まぁそれなら報酬に色を付けてくれると嬉しいわね」
「それはもう。魔物討伐の功労者ですから」
よし、ほしかった一言が引き出せた!
出資者から言質が取れたのは大きいわね。これなら魔物とやりあっただけの価値はある。
「で、遺跡の中に他の魔物は?」
「そこは問題ない。遺跡自体は単純な構造で一番奥にこいつが巣を作っていた。初手で巣を焼いたし、構造も一本道だったから、他に魔物は居ないはずだ」
「なら、これで今回の依頼は完了……って事になるのかしら?」
「そうですね。まぁ、月並みですが、報酬のお支払いは街まで無事帰還してからです。ソレまでは油断なされぬよう」
「それはそうね。大事なことよ。何にせよ、目下の驚異を排除できたのはめでたい話よ」
少なくともあとは無事に帰るだけで依頼完了。
水や食料なんかは前もってこちらに配置された時点で持ち出しているし、帰還分には十分足りるでしょ。
「全くだ。だが、まだだ。まだ問いたださなきゃならねぇ事が一つある」
「ええ、そうですね……クルド」
名前を呼ばれたクルドくんはビクリと肩を震わせる。俯いているため表情は見えないが、まぁどんな顔をしているかは察しが付く。
「何故これほどの戦力を、遠ざけるような真似をしたのですか? 職務に忠実なあなたが、安易にそのような事をするとは正直信じがたいのですが」
「あの、それは……」
こっちに視線を向けてくるが、当然無視。
彼の判断で大勢が死んでいるのだから、ここで助け船を出すのは違うでしょ。
「あの、あの方々が、和を乱す発言を……それに不敬を働いたので、場の空気を壊さないように反抗的な方々を隔離するつもりで……」
「……と、クルドは申しておりますが、あなた方の言い分を聞かせて頂けますか?」
一応、一方だけの意見を鵜呑みにするつもりはないっていうポーズかしら?
まぁ、聞く耳もたない奴よりはよっぽど好感を持てはするわね。
「言い分ねぇ。遺跡の方から戦闘音が聞こえたから、警戒すべきだと忠告したら、神子様が窮地に陥るなどありえない、神子様の実力を疑うなんて不敬だ! ……って感じだったかしら?」
クルドくんが変に誤魔化したぶんだけ、少し脚色してやろうかとも思ったけれど、どうせ後でタリスマン調べればバレちゃうし、ありのまま伝えておきますか。
「外に出たのも、私達に見られたくない儀式やるから外へ言ってろって感じね。他のパーティは中に残したままなのにね。疑うなら私達と一緒に外に追いやられたあっちのパーティに聞いてみると良いわ」
「ふむ……その言葉に偽りは有りませんね?」
「偽った所で後でどうせバレるじゃない。『コレ』しらべればさ」
多分、タリスマンの事なんて判った上で言ってるんだろうけど、まぁ私達の無実の証明になるわけだし付き合いましょうか。
まぁ、判っていなかったクルドくんは顔を青くしてるんだけど。
協会を頼るの初めてって言ってたし、多分タリスマンの事とかまでは頭に入ってなかったんでしょうね。
そもそもタリスマンって協会員どうしの報酬関連のトラブル回避のためのセーフティみたいな話だったから、依頼者側への説明はなかった可能性もあるのかしら。
「わかりました。では、街へ戻り次第、協会でタリスマンの確認した後に沙汰を決めましょう。ヘイオスもソレで良いですね?」
「事の次第がハッキリするなら、俺はソレで構わん」
「……と言う訳です。お手数おかけしますが、お二人にはもう暫く付き合ってもらう事になると思います」
「いや、別にソレは構わないと言うか、どの道報酬についても話す必要があるし、どちらにしろ一緒に帰るのは変わらないでしょ」
なんというか、すごく建前全開の会話なのだけど、神子なんてやってると、そういうのを気にしてないといけないのかしらね?
私も営業の時は色々言葉に気を使ったけど、ソレに輪をかけたようにガチガチに外面を意識した感じがする。
常にそんな所に気を使わないといけないなんて、なんだか疲れそうねぇ。
「話がついたのなら、さっさとこんな砂漠とはオサラバすんぞ。こんな所にいるだけで干からびちまうぞ」
ソレには全力で賛同するわ。
こんな所で戦ったせいで砂と汗で福の中がもうザラザラになっている。
こういう所の不快感は、本サーバの方に引き継がれなくて本当に良かったと思うわ。
2
お気に入りに追加
628
あなたにおすすめの小説
最強と言われてたのに蓋を開けたら超難度不遇職
鎌霧
ファンタジー
『To The World Road』
倍率300倍の新作フルダイブ系VRMMOの初回抽選に当たり、意気揚々と休暇を取りβテストの情報を駆使して快適に過ごそうと思っていた。
……のだが、蓋をひらけば選択した職業は調整入りまくりで超難易度不遇職として立派に転生していた。
しかしそこでキャラ作り直すのは負けた気がするし、不遇だからこそ使うのがゲーマーと言うもの。
意地とプライドと一つまみの反骨精神で私はこのゲームを楽しんでいく。
小説家になろう、カクヨムにも掲載
チートなガチャ運でVRMMO無双する!?~没入型MMO「ラスト・オンライン」
なかの
ファンタジー
「いきなり神の剣が出たんですけど」
僕はチートなガチャ運でVRMMO無双する!?
330万PV(web累計)突破!
超大手ゲームメーカーの超美麗グラフィックな大型RPGの最新作「ラスト・オンライン」
このゲームは、新技術を使った没入型MMO、いわゆるVRMMOだった。
僕は、バイト代をなんとか稼いで、ログインした先でチートのようなガチャ運で無双する!!
著/イラスト なかの
沢山寝たい少女のVRMMORPG〜武器と防具は枕とパジャマ?!〜
雪雪ノ雪
ファンタジー
世界初のフルダイブ型のVRゲーム『Second World Online』通称SWO。
剣と魔法の世界で冒険をするVRMMORPGだ。
このゲームの1番の特徴は『ゲーム内での3時間は現実世界の1時間である』というもの。
これを知った少女、明日香 睡月(あすか すいげつ)は
「このゲームをやれば沢山寝れる!!」
と言いこのゲームを始める。
ゲームを始めてすぐ、ある問題点に気づく。
「お金がないと、宿に泊まれない!!ベットで寝れない!!....敷布団でもいいけど」
何とかお金を稼ぐ方法を考えた明日香がとった行動は
「そうだ!!寝ながら戦えばお金も経験値も入って一石三鳥!!」
武器は枕で防具はパジャマ!!少女のVRMMORPGの旅が今始まる!!
..........寝ながら。
Anotherfantasia~もうひとつの幻想郷
くみたろう
ファンタジー
彼女の名前は東堂翠。
怒りに震えながら、両手に持つ固めの箱を歪ませるくらいに力を入れて歩く翠。
最高の一日が、たった数分で最悪な1日へと変わった。
その要因は手に持つ箱。
ゲーム、Anotherfantasia
体感出来る幻想郷とキャッチフレーズが付いた完全ダイブ型VRゲームが、彼女の幸せを壊したのだ。
「このゲームがなんぼのもんよ!!!」
怒り狂う翠は帰宅後ゲームを睨みつけて、興味なんか無いゲームを険しい表情で起動した。
「どれくらい面白いのか、試してやろうじゃない。」
ゲームを一切やらない翠が、初めての体感出来る幻想郷へと体を委ねた。
それは、翠の想像を上回った。
「これが………ゲーム………?」
現実離れした世界観。
でも、確かに感じるのは現実だった。
初めて続きの翠に、少しづつ増える仲間たち。
楽しさを見出した翠は、気付いたらトップランカーのクランで外せない大事な仲間になっていた。
【Anotherfantasia……今となっては、楽しくないなんて絶対言えないや】
翠は、柔らかく笑うのだった。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
【完結】VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました
鳥山正人
ファンタジー
フルダイブ型VRMMOゲームの『スペードのクイーン』のオープンベータ版が終わり、正式リリースされる事になったので早速やってみたら、いきなりのサーバーダウン。
だけどボクだけ知らずにそのままチュートリアルをやっていた。
チュートリアルが終わってさぁ冒険の始まり。と思ったらもう一度チュートリアルから開始。
2度目のチュートリアルでも同じようにクリアしたら隠し要素を発見。
そこから怒涛の快進撃で最強になりました。
鍛冶、錬金で主人公がまったり最強になるお話です。
※この作品は「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過した【第1章完結】デスペナのないVRMMOで〜をブラッシュアップして、続きの物語を描いた作品です。
その事を理解していただきお読みいただければ幸いです。
ゲーム内転移ー俺だけログアウト可能!?ゲームと現実がごちゃ混ぜになった世界で成り上がる!ー
びーぜろ@転移世界のアウトサイダー発売中
ファンタジー
ブラック企業『アメイジング・コーポレーション㈱』で働く経理部員、高橋翔23歳。
理不尽に会社をクビになってしまった翔だが、慎ましい生活を送れば一年位なら何とかなるかと、以前よりハマっていたフルダイブ型VRMMO『Different World』にダイブした。
今日は待ちに待った大規模イベント情報解禁日。その日から高橋翔の世界が一変する。
ゲーム世界と現実を好きに行き来出来る主人公が織り成す『ハイパーざまぁ!ストーリー。』
計画的に?無自覚に?怒涛の『ざまぁw!』がここに有る!
この物語はフィクションです。
※ノベルピア様にて3話先行配信しておりましたが、昨日、突然ログインできなくなってしまったため、ノベルピア様での配信を中止しております。
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる