136 / 330
三章
百二十九話 森を抜けると
しおりを挟む
そんなこんなでキルシュから色々情報を聞き出しつつ、世間話も交えて森を進んでいたのだが、いつの間にか周囲の木が開け森から抜け出ていた。
森の先は崖になっており、つづら折りの道が崖下まで伸びており、その道を降りきった所からかなりの規模の街が広がっていた。
何で崖下に街なんか……と一瞬思ったが、街の反対側に広い平地が広がっているところを見ると、崖下に街を作った訳ではなく、崖を背に作った街から崖上に道を通したというのが正しいだろう。
要するに俺たちが通ってきた森は裏口だな。
広大な平地で背後は崖で、町を貫くように大きな川も有る。街を作るにはピッタリな地形だ。
「さぁ、ついたよ。下に見える街がクフタリアさ!」
そうキルシュが指差す街の様子は、王都のものとはまた変った印象だった。
どちらかと言うとファンタジーといえばこの街のイメージのほうがしっくり来る、石製の建造物がメインの街並みだ。
街の中央に有る円柱の施設は、闘技大会を主催しているというコロシアムだろうか?
背面と片側側面を崖で覆われ、崖の両端から斜めに伸びる市壁によって平原側と街を区切っている作りのせいで、上から見ると街の形は三角形になっている。なかなか珍しい感じの街だ。
「デケェな。王都もデカかったが、ここもソレに匹敵する広さなんじゃないのか?」
「ホント、何人住んでるのかしらこの街」
王都の祭りの間、中央通りを練り歩いてみたのだが、朝イチに北の端にある宿を出て店を冷やかしながら南の大門まで行ってから宿に戻ってみればかなりの夜更けだった。
朝イチに出て反対側までたどり着いたのが日が傾き始めた頃という事は大凡中央通りの長さは2~30km程度だろう。要するに東京と同じくらいの規模だと考えられる。
それに比べると、この都市は王都ほどではない。とはいえ平野側の街を遮る外壁の長さは10km程度ではないだろう。
これだけの巨大な街があといくつも有るということなんだろうが、そこに住むNPCは一体どれだけの数になるのか。
俺がよくやっていたネトゲは街の広さなんて、かなり大きな作りのゲームでも徒歩5分で町の外だった。ソレに引き換え、目の前に広がるこの街の広さよ。
コレがジェネレーションギャップというやつだろうか……?
「どしたの? キョウくん。目が虚ろだよ?」
「いや、何か王都に居たときは街の中に紛れていたってのもあってそこまで気にもとめなかったんだけどさ、こうやって街を俯瞰してみると俺の知ってるネトゲと改めて違うなーとか考えてたら、なんかこう自分が懐古……とは違うけど、古い人間になっちまったなぁって」
「あぁ、うん。言いたいことは何となく分かるかも」
チェリーさんも以前からネトゲ廃人だったって話だし、言わんとしてることは伝わってくれたようだ。
今までのネトゲは街の中に居住区なんてまず無かったし、あったとしてもプレイヤールームとして部屋だけあったり、住宅地っていう形のインスタンスエリアが設けられてたりって感じであくまで『隔離施設』だったんだよな。
だがこのゲームにはそもそもエリアチェンジなんて概念がない。街には普通に人が過ごして居るし、宿屋だって金を出せば無限にプレイヤーの部屋を用意してくれる訳でもない。
昔に自分がネトゲを遊びながら『こうであれば良いのに』と思った不足部分が全部適用されたかのようなそんな街が目の前に広がっている。
あれからほんの20年程で実現されちまうとはなぁ……
って、ジジ臭い思考でおかしなテンションになって手も仕方ねぇか。
「よし、深く考えるのはよそう」
「なぁ、姉ちゃん。兄ちゃんはどうしちゃったんだい? 何か街に変なところでもあったのかな?」
「ううん、彼は街が大きくて驚いてるのよ。多分」
「そっか。でも確かにこの街は王都ほど大きくはないけど、街の規模で言えばこの国で二番目の大都市だからね」
なるほど確かにこの街の規模であれば『大都市』の呼び名に偽りはない。
一年中賑わっているというのも誇張ではないだろうな。
実際、大通りを何かが動いているのがここからでもよく見える。それだけ人の流れが活発だということだろう。
「普段からこんなに賑わってるのか? 祭りの時の王都もすげぇ賑わいだったが、ここもそれに負けず劣らずって感じだぞ」
「普段はもうちょっと落ち着いてるかなぁ。闘技大会5日前って事もあって、参加者や観客なんかが他所から集まってる時期だからね。普段に比べてかなり多いよ。それでも年に一度の大祭や3月に一度の練武祭の時なんかはもっと人が集まるよ」
「そいつはスゲェな」
きっと闘技大会ってのはこの世界における最先端の娯楽なんだろうな。
人と人の戦いを商売にするなんてのは、古代ローマのコロッセオから現代のボクシングやプロレスみたいに次代を問わず娯楽として定番のショーだからな。そりゃ人気も出るだろう。
現代では娯楽が溢れているが、この世界のこの文明発展度であれば娯楽の種類はかなり限られてるはず。
であれば、最先端の娯楽である闘技大会にハマる人というのは凄まじい数に登るだろう。
それに、周りがみんな楽しんでいればそれにつられて興味なかった人も「ちょっと試しに」といった感じで振れる機会が増える。テレビ番組で取り上げられた商品が次の日スーパーから消えるアレだ。
この世界にテレビなんてものは無いから口コミなんだろうが、評判が評判を呼ぶ形で爆発的に闘技大会観戦ブームみたいなのが広がっていったんだろうな。
「これだけ大きい街で、しかも闘技大会なんてものが毎月開かれてるくらいなんだから、この槍治せる店にも期待できそうね」
「ああ、武器が曲がっちゃったのか。でもこの街なら腕のいい鍛冶屋はたくさんあるからきっと大丈夫だよ」
キルシュのその言葉にチェリーさんはほっとため息を付いていた。
だが、チェリーさんはちゃんと気付いてるんだろうか。店があっても金がなければ修理できないということを。
あの槍買うので全財産使い切っていた気がするんだが……まぁその辺りはゲームやり慣れてるんだし何とかするか。
幸い、金策するのにちょうどいい情報を聞いたばかりだしな。
「しっかし、街も石造りになってるみたいだが、この坂からはちゃんと石で舗装されてるのな」
適当に石が埋められてる訳ではなく、キッチリと石材として四角く加工されて地面に埋め込まれている。紛うこと無く石畳だ。
ここまできっちり敷き詰めるのはかなりの手間だった筈だが……
「流石になんで石が敷かれているのかなんて詳しい理由まではオイラにはわからないけど、多分雨で坂が崩れたら困るからじゃないかな」
「ま、そりゃそうだな」
「裏口とはいえ街道に繋がってるから、崩れたら一大事だからね」
林道とはいえ結構な数の人が行き交っていたからな。この街にとっては裏口であっても、結構重要な街道っぽかったし、そこに連絡するこの坂道の維持に力を入れるのも街としては当然か。
「取り敢えず街の前まで来てただ見下ろしていても仕方ないし、街に入っちまおう」
しばらくこの街を拠点にするならやっておくことは色々あるだろうしな。
森の先は崖になっており、つづら折りの道が崖下まで伸びており、その道を降りきった所からかなりの規模の街が広がっていた。
何で崖下に街なんか……と一瞬思ったが、街の反対側に広い平地が広がっているところを見ると、崖下に街を作った訳ではなく、崖を背に作った街から崖上に道を通したというのが正しいだろう。
要するに俺たちが通ってきた森は裏口だな。
広大な平地で背後は崖で、町を貫くように大きな川も有る。街を作るにはピッタリな地形だ。
「さぁ、ついたよ。下に見える街がクフタリアさ!」
そうキルシュが指差す街の様子は、王都のものとはまた変った印象だった。
どちらかと言うとファンタジーといえばこの街のイメージのほうがしっくり来る、石製の建造物がメインの街並みだ。
街の中央に有る円柱の施設は、闘技大会を主催しているというコロシアムだろうか?
背面と片側側面を崖で覆われ、崖の両端から斜めに伸びる市壁によって平原側と街を区切っている作りのせいで、上から見ると街の形は三角形になっている。なかなか珍しい感じの街だ。
「デケェな。王都もデカかったが、ここもソレに匹敵する広さなんじゃないのか?」
「ホント、何人住んでるのかしらこの街」
王都の祭りの間、中央通りを練り歩いてみたのだが、朝イチに北の端にある宿を出て店を冷やかしながら南の大門まで行ってから宿に戻ってみればかなりの夜更けだった。
朝イチに出て反対側までたどり着いたのが日が傾き始めた頃という事は大凡中央通りの長さは2~30km程度だろう。要するに東京と同じくらいの規模だと考えられる。
それに比べると、この都市は王都ほどではない。とはいえ平野側の街を遮る外壁の長さは10km程度ではないだろう。
これだけの巨大な街があといくつも有るということなんだろうが、そこに住むNPCは一体どれだけの数になるのか。
俺がよくやっていたネトゲは街の広さなんて、かなり大きな作りのゲームでも徒歩5分で町の外だった。ソレに引き換え、目の前に広がるこの街の広さよ。
コレがジェネレーションギャップというやつだろうか……?
「どしたの? キョウくん。目が虚ろだよ?」
「いや、何か王都に居たときは街の中に紛れていたってのもあってそこまで気にもとめなかったんだけどさ、こうやって街を俯瞰してみると俺の知ってるネトゲと改めて違うなーとか考えてたら、なんかこう自分が懐古……とは違うけど、古い人間になっちまったなぁって」
「あぁ、うん。言いたいことは何となく分かるかも」
チェリーさんも以前からネトゲ廃人だったって話だし、言わんとしてることは伝わってくれたようだ。
今までのネトゲは街の中に居住区なんてまず無かったし、あったとしてもプレイヤールームとして部屋だけあったり、住宅地っていう形のインスタンスエリアが設けられてたりって感じであくまで『隔離施設』だったんだよな。
だがこのゲームにはそもそもエリアチェンジなんて概念がない。街には普通に人が過ごして居るし、宿屋だって金を出せば無限にプレイヤーの部屋を用意してくれる訳でもない。
昔に自分がネトゲを遊びながら『こうであれば良いのに』と思った不足部分が全部適用されたかのようなそんな街が目の前に広がっている。
あれからほんの20年程で実現されちまうとはなぁ……
って、ジジ臭い思考でおかしなテンションになって手も仕方ねぇか。
「よし、深く考えるのはよそう」
「なぁ、姉ちゃん。兄ちゃんはどうしちゃったんだい? 何か街に変なところでもあったのかな?」
「ううん、彼は街が大きくて驚いてるのよ。多分」
「そっか。でも確かにこの街は王都ほど大きくはないけど、街の規模で言えばこの国で二番目の大都市だからね」
なるほど確かにこの街の規模であれば『大都市』の呼び名に偽りはない。
一年中賑わっているというのも誇張ではないだろうな。
実際、大通りを何かが動いているのがここからでもよく見える。それだけ人の流れが活発だということだろう。
「普段からこんなに賑わってるのか? 祭りの時の王都もすげぇ賑わいだったが、ここもそれに負けず劣らずって感じだぞ」
「普段はもうちょっと落ち着いてるかなぁ。闘技大会5日前って事もあって、参加者や観客なんかが他所から集まってる時期だからね。普段に比べてかなり多いよ。それでも年に一度の大祭や3月に一度の練武祭の時なんかはもっと人が集まるよ」
「そいつはスゲェな」
きっと闘技大会ってのはこの世界における最先端の娯楽なんだろうな。
人と人の戦いを商売にするなんてのは、古代ローマのコロッセオから現代のボクシングやプロレスみたいに次代を問わず娯楽として定番のショーだからな。そりゃ人気も出るだろう。
現代では娯楽が溢れているが、この世界のこの文明発展度であれば娯楽の種類はかなり限られてるはず。
であれば、最先端の娯楽である闘技大会にハマる人というのは凄まじい数に登るだろう。
それに、周りがみんな楽しんでいればそれにつられて興味なかった人も「ちょっと試しに」といった感じで振れる機会が増える。テレビ番組で取り上げられた商品が次の日スーパーから消えるアレだ。
この世界にテレビなんてものは無いから口コミなんだろうが、評判が評判を呼ぶ形で爆発的に闘技大会観戦ブームみたいなのが広がっていったんだろうな。
「これだけ大きい街で、しかも闘技大会なんてものが毎月開かれてるくらいなんだから、この槍治せる店にも期待できそうね」
「ああ、武器が曲がっちゃったのか。でもこの街なら腕のいい鍛冶屋はたくさんあるからきっと大丈夫だよ」
キルシュのその言葉にチェリーさんはほっとため息を付いていた。
だが、チェリーさんはちゃんと気付いてるんだろうか。店があっても金がなければ修理できないということを。
あの槍買うので全財産使い切っていた気がするんだが……まぁその辺りはゲームやり慣れてるんだし何とかするか。
幸い、金策するのにちょうどいい情報を聞いたばかりだしな。
「しっかし、街も石造りになってるみたいだが、この坂からはちゃんと石で舗装されてるのな」
適当に石が埋められてる訳ではなく、キッチリと石材として四角く加工されて地面に埋め込まれている。紛うこと無く石畳だ。
ここまできっちり敷き詰めるのはかなりの手間だった筈だが……
「流石になんで石が敷かれているのかなんて詳しい理由まではオイラにはわからないけど、多分雨で坂が崩れたら困るからじゃないかな」
「ま、そりゃそうだな」
「裏口とはいえ街道に繋がってるから、崩れたら一大事だからね」
林道とはいえ結構な数の人が行き交っていたからな。この街にとっては裏口であっても、結構重要な街道っぽかったし、そこに連絡するこの坂道の維持に力を入れるのも街としては当然か。
「取り敢えず街の前まで来てただ見下ろしていても仕方ないし、街に入っちまおう」
しばらくこの街を拠点にするならやっておくことは色々あるだろうしな。
2
お気に入りに追加
628
あなたにおすすめの小説
Anotherfantasia~もうひとつの幻想郷
くみたろう
ファンタジー
彼女の名前は東堂翠。
怒りに震えながら、両手に持つ固めの箱を歪ませるくらいに力を入れて歩く翠。
最高の一日が、たった数分で最悪な1日へと変わった。
その要因は手に持つ箱。
ゲーム、Anotherfantasia
体感出来る幻想郷とキャッチフレーズが付いた完全ダイブ型VRゲームが、彼女の幸せを壊したのだ。
「このゲームがなんぼのもんよ!!!」
怒り狂う翠は帰宅後ゲームを睨みつけて、興味なんか無いゲームを険しい表情で起動した。
「どれくらい面白いのか、試してやろうじゃない。」
ゲームを一切やらない翠が、初めての体感出来る幻想郷へと体を委ねた。
それは、翠の想像を上回った。
「これが………ゲーム………?」
現実離れした世界観。
でも、確かに感じるのは現実だった。
初めて続きの翠に、少しづつ増える仲間たち。
楽しさを見出した翠は、気付いたらトップランカーのクランで外せない大事な仲間になっていた。
【Anotherfantasia……今となっては、楽しくないなんて絶対言えないや】
翠は、柔らかく笑うのだった。

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。
羽海汐遠
ファンタジー
最強の魔王ソフィが支配するアレルバレルの地。
彼はこの地で数千年に渡り統治を続けてきたが、圧政だと言い張る勇者マリスたちが立ち上がり、魔王城に攻め込んでくる。
残すは魔王ソフィのみとなった事で勇者たちは勝利を確信するが、肝心の魔王ソフィに全く歯が立たず、片手であっさりと勇者たちはやられてしまう。そんな中で勇者パーティの一人、賢者リルトマーカが取り出したマジックアイテムで、一度だけ奇跡を起こすと言われる『根源の玉』を使われて、魔王ソフィは異世界へと飛ばされてしまうのだった。
最強の魔王は新たな世界に降り立ち、冒険者ギルドに所属する。
そして最強の魔王は、この新たな世界でかつて諦めた願いを再び抱き始める。
彼の願いとはソフィ自身に敗北を与えられる程の強さを持つ至高の存在と出会い、そして全力で戦った上で可能であれば、その至高の相手に完膚なきまでに叩き潰された後に敵わないと思わせて欲しいという願いである。
人間を愛する優しき魔王は、その強さ故に孤独を感じる。
彼の願望である至高の存在に、果たして巡り合うことが出来るのだろうか。
『カクヨム』
2021.3『第六回カクヨムコンテスト』最終選考作品。
2024.3『MFブックス10周年記念小説コンテスト』最終選考作品。
『小説家になろう』
2024.9『累計PV1800万回』達成作品。
※出来るだけ、毎日投稿を心掛けています。
小説家になろう様 https://ncode.syosetu.com/n4450fx/
カクヨム様 https://kakuyomu.jp/works/1177354054896551796
ノベルバ様 https://novelba.com/indies/works/932709
ノベルアッププラス様 https://novelup.plus/story/998963655

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

あなたがそう望んだから
まる
ファンタジー
「ちょっとアンタ!アンタよ!!アデライス・オールテア!」
思わず不快さに顔が歪みそうになり、慌てて扇で顔を隠す。
確か彼女は…最近編入してきたという男爵家の庶子の娘だったかしら。
喚き散らす娘が望んだのでその通りにしてあげましたわ。
○○○○○○○○○○
誤字脱字ご容赦下さい。もし電波な転生者に貴族の令嬢が絡まれたら。攻略対象と思われてる男性もガッチリ貴族思考だったらと考えて書いてみました。ゆっくりペースになりそうですがよろしければ是非。
閲覧、しおり、お気に入りの登録ありがとうございました(*´ω`*)
何となくねっとりじわじわな感じになっていたらいいのにと思ったのですがどうなんでしょうね?

Free Emblem On-line
ユキさん
ファンタジー
今の世の中、ゲームと言えばVRゲームが主流であり人々は数多のVRゲームに魅了されていく。そんなVRゲームの中で待望されていたタイトルがβテストを経て、ついに発売されたのだった。
VRMMO『Free Emblem Online』
通称『F.E.O』
自由過ぎることが売りのこのゲームを、「あんちゃんも気に入ると思うよ~。だから…ね? 一緒にやろうぜぃ♪」とのことで、βテスターの妹より一式を渡される。妹より渡された『F.E.O』、仕事もあるが…、「折角だし、やってみるとしようか。」圧倒的な世界に驚きながらも、MMO初心者である男が自由気ままに『F.E.O』を楽しむ。
ソロでユニークモンスターを討伐、武器防具やアイテムも他の追随を許さない、それでいてPCよりもNPCと仲が良い変わり者。
そんな強面悪党顔の初心者が冒険や生産においてその名を轟かし、本人の知らぬ間に世界を引っ張る存在となっていく。
なろうにも投稿してあります。だいぶ前の未完ですがね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる