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二章
百八話 騒乱一過Ⅰ
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「おーい、エリス。朝だぞー」
「うにゅ……」
チェリーさんと別れて翌日。
この街に来て今日で五日目か。
ずいぶんと濃い五日間だなぁおい。
「おはよう……」
「ホイ、おはよう。目覚ましに顔洗ってきな」
「ふぁ~い」
昨日この宿舎に戻る際、緋爪の「今後襲うことはない」という言葉を完全に信じていた訳は無かったので、ハティを隠して気配を消してこっそり戻ってみたのだが、どうやらあの言葉に嘘はなかったらしく緋爪の連中は全て撤退していた。
というか、律儀なことに俺達がターゲットから外れたことが書き置きで残されていた。
つまり、あの場で遭遇したのも完全に想定外だったということなんだろう。
ただ、緋爪は居なかったが、招かれざる客が実は居た。
いまこの街には盗賊団の連中が侵入している。
で、俺達が泊まっているのは王の客人等を泊めるための高級宿舎な訳だ。
まぁそんな訳で、そんな高級な宿舎の高級な何かを狙って盗賊共が入り込んでいたのだ。
待ち伏せでもしていたのか廊下の角で出会い頭に切りかかってきたんだが、正直バレバレだったし素人に毛が生えたような動きだったのでその場で切り捨てておいた。
ただのコソ泥なら詰め所にでも引き連れていこうかとも考えたが、連中の持っていた剣にベットリと血糊がついていたので慈悲を掛ける気は引っ込んでしまった。
こういう奴は見逃しても他で人を殺すだろうし、今このクソ忙しい中詰め所の手を煩わせるのも悪いだろう。
そもそも出合い頭に切りかかってくるような連中だし、正当防衛ということで構わんだろう。
我ながら人間とまるで遜色ないような思考をすることが出来るNPCを、悪人とはいえ慈悲無く処せる事にちょっと驚いたが、無意識に人間とNPCを似て非なるものだと仕分けているんだろうか?
まぁ、そんなこんなで、ちょっとした盗賊退治はあったが特に問題なく寝床を確保することに成功したと言うわけだ。
で、俺達が盗賊の死体を庭に捨てていた所でちょうど兵士達と一緒にこの宿舎の管理人の人達や、他の客連中も戻ってきた。
その中には村長も混ざっていて、どうやら昨夜の襲撃の時、俺達が脱出してすぐ他の客達をまとめて管理人の人と一緒に避難していたらしい。
緋爪はターゲットの俺達以外に手を出すつもりはなかったようで、すんなりと避難することが出来たそうだ。
宿舎は襲撃でところどころ壊れたり、俺達が斬り捨てた盗賊の死体とかいろいろ散らかっていたが、細かいことは兵士や管理人の人たちに任せて俺達はさっさと部屋に引っ込むことにした。
流石に眠気がやばかったからな。
その際に兵士の人から教えてもらったのだが、城の方はあの『鬼』がどこぞへ立ち去ったとのことでようやく落ち着いたとのことらしい。
緋爪とも詳しい話はわからないが何やら話し合いがついたらしく、城前からは撤退して街の近くで合流してるのだとか。
その事を聞いてようやく、緋爪の言葉を全面的に信用していいだろうと腹をくくることが出来た。
緋爪が今回の件から手を引くのであれば、後は街の中に入り込んだ盗賊たちの掃除と、それを引き込んだという貴族の処分だけだ。
これでようやく、今回の騒動にも一段落つくだろう。
チェリーさんが聞いたら『結局蚊帳の外のままイベントが終わった!』とか騒ぎそうだが、実際の事件――しかも国絡みの大事件となれば一般人である俺やチェリーさんの立場ではこんなものだろう。
深く関わりたければそれこそ近衛騎士に入隊するとか、国から助っ人を頼まれるくらい知名度を高めるとかする必要があるだろうさ。
ちなみにそのチェリーさんなのだが、なにか用事があったのか昨夜は予定の時間から一時間ほど別れた場所で待ってみてが、結局ログインしてこなかった。
ただまぁ、会議が長引いたりして夜にログインできなかった時用に、別途集合場所はこの宿舎で、と事前に約束してあったしここで待っていればそのうち現れるだろう。
結局エリスと二人で宿舎に戻ってみれば、なにやら兵士の数が増えていた。
何事かと訪ねてみたら、どうやら事態が落ち着くまでは兵士達がこの宿舎の警護につくということで、それを聞いた俺とエリスはようやく安心して熟睡することが出来たというわけだ。
「お前も昨日は色々運んでもらってサンキューな」
「わふ」
なんだかんで昨日の一番の功労賞はハティだろう。
俺達を背中に乗せてずっと走り続けてくれたわけだし。
「なんか、事情話してご褒美にいい肉とかもらえたら良いんだけどな」
「わう!」
あの王様に言えば二つ返事でくれそうな気もするが、そんな理由でこのクソ忙しい時期に城を訪ねるほど空気の読めないことはするつもりはない。
とはいえ、王様の命令でいろいろ走り回ったのは事実だし、ここの管理人さんにちょっと事情話してハティ用に何か融通してもらえないか後で聞いてみるか。
「顔洗ってきた~」
「お、エライぞ」
さて、問題はこの後だな。
飯は朝昼晩と用意してくれるみたいだから飢える心配はなさそうだ。
けど、この街の様子じゃ祭りの最終日……なんて訳にも行かないだろうし、そもそも盗賊共が居ると解っていて街中を無意味にぶらつく訳にもいかんし、さてどうしたもんか。
露天の家族風呂をゆっくりと……とも思ったがよくよく考えると、襲撃の時にぶっ壊れて壁がなくて外から丸見えだし、湯にもゴミが浮いちまってるからなぁ。
村長達の会議は明日が本番だって話だから、今日明日と完全に時間が浮いちまったんだよな。
「エリスは今日何かしたい事あるか?」
「ん~……またお祭り行きたいけど、今日はお店閉まってるよね?」
「だろうなぁ」
「うぅん……じゃあハティとお昼寝」
「わふぅ」
おや、何処か遊びに行きたいと言い出すかと思ったが、また空気を読んだか?
ただまぁ、やたら寝覚めの良いエリスが今日は妙に眠そうに目を覚ましていたし、昨日の騒動の疲れが溜まってるのかも知れない。
いつもならわざわざ声をかけなくても、俺が起きる音で目を覚まして朝の鍛錬にくっついてくるからな。
エリス自身が昼寝を望むのなら、俺の手持ち無沙汰言い訳に連れ出すのも無粋か。
「なら、そこの壁が壊れた所で寝ると良い。今日は晴れてるし、日向ぼっこにもなるだろ」
「うん、わかったー」
「って、まだ朝飯も食べてないし、ちゃんと食事してからだぞ?」
「はーい」
よし、兎にも角にも飯にしよう。
空腹ではろくな案も浮かばないだろうしな。
確か、給仕の人たちは一度家に帰させたから、人手不足で各部屋へ食事を運べないとかで、今日からは食事の時は食堂に行くように言われてたんだっけな。
「よし。じゃあ食堂に行くか」
と、丁度部屋を出ようとした所でノックがあった。
「あれ? 飯は運んでもらえなくなったんじゃなかったっけか?」
他の俺達の部屋を訪ねてくる人なんて居たっけか?
村長か?
「ハイハイ、今開けますよっと」
宿の用意してくれた浴衣っぽい上着を羽織り直し、引き戸を開け顔を出してみれば、そこに居たのは
「よっす。最近良く顔を合わせるな」
昨日も顔を合わせた緋爪のあのアサシンだった。
「うにゅ……」
チェリーさんと別れて翌日。
この街に来て今日で五日目か。
ずいぶんと濃い五日間だなぁおい。
「おはよう……」
「ホイ、おはよう。目覚ましに顔洗ってきな」
「ふぁ~い」
昨日この宿舎に戻る際、緋爪の「今後襲うことはない」という言葉を完全に信じていた訳は無かったので、ハティを隠して気配を消してこっそり戻ってみたのだが、どうやらあの言葉に嘘はなかったらしく緋爪の連中は全て撤退していた。
というか、律儀なことに俺達がターゲットから外れたことが書き置きで残されていた。
つまり、あの場で遭遇したのも完全に想定外だったということなんだろう。
ただ、緋爪は居なかったが、招かれざる客が実は居た。
いまこの街には盗賊団の連中が侵入している。
で、俺達が泊まっているのは王の客人等を泊めるための高級宿舎な訳だ。
まぁそんな訳で、そんな高級な宿舎の高級な何かを狙って盗賊共が入り込んでいたのだ。
待ち伏せでもしていたのか廊下の角で出会い頭に切りかかってきたんだが、正直バレバレだったし素人に毛が生えたような動きだったのでその場で切り捨てておいた。
ただのコソ泥なら詰め所にでも引き連れていこうかとも考えたが、連中の持っていた剣にベットリと血糊がついていたので慈悲を掛ける気は引っ込んでしまった。
こういう奴は見逃しても他で人を殺すだろうし、今このクソ忙しい中詰め所の手を煩わせるのも悪いだろう。
そもそも出合い頭に切りかかってくるような連中だし、正当防衛ということで構わんだろう。
我ながら人間とまるで遜色ないような思考をすることが出来るNPCを、悪人とはいえ慈悲無く処せる事にちょっと驚いたが、無意識に人間とNPCを似て非なるものだと仕分けているんだろうか?
まぁ、そんなこんなで、ちょっとした盗賊退治はあったが特に問題なく寝床を確保することに成功したと言うわけだ。
で、俺達が盗賊の死体を庭に捨てていた所でちょうど兵士達と一緒にこの宿舎の管理人の人達や、他の客連中も戻ってきた。
その中には村長も混ざっていて、どうやら昨夜の襲撃の時、俺達が脱出してすぐ他の客達をまとめて管理人の人と一緒に避難していたらしい。
緋爪はターゲットの俺達以外に手を出すつもりはなかったようで、すんなりと避難することが出来たそうだ。
宿舎は襲撃でところどころ壊れたり、俺達が斬り捨てた盗賊の死体とかいろいろ散らかっていたが、細かいことは兵士や管理人の人たちに任せて俺達はさっさと部屋に引っ込むことにした。
流石に眠気がやばかったからな。
その際に兵士の人から教えてもらったのだが、城の方はあの『鬼』がどこぞへ立ち去ったとのことでようやく落ち着いたとのことらしい。
緋爪とも詳しい話はわからないが何やら話し合いがついたらしく、城前からは撤退して街の近くで合流してるのだとか。
その事を聞いてようやく、緋爪の言葉を全面的に信用していいだろうと腹をくくることが出来た。
緋爪が今回の件から手を引くのであれば、後は街の中に入り込んだ盗賊たちの掃除と、それを引き込んだという貴族の処分だけだ。
これでようやく、今回の騒動にも一段落つくだろう。
チェリーさんが聞いたら『結局蚊帳の外のままイベントが終わった!』とか騒ぎそうだが、実際の事件――しかも国絡みの大事件となれば一般人である俺やチェリーさんの立場ではこんなものだろう。
深く関わりたければそれこそ近衛騎士に入隊するとか、国から助っ人を頼まれるくらい知名度を高めるとかする必要があるだろうさ。
ちなみにそのチェリーさんなのだが、なにか用事があったのか昨夜は予定の時間から一時間ほど別れた場所で待ってみてが、結局ログインしてこなかった。
ただまぁ、会議が長引いたりして夜にログインできなかった時用に、別途集合場所はこの宿舎で、と事前に約束してあったしここで待っていればそのうち現れるだろう。
結局エリスと二人で宿舎に戻ってみれば、なにやら兵士の数が増えていた。
何事かと訪ねてみたら、どうやら事態が落ち着くまでは兵士達がこの宿舎の警護につくということで、それを聞いた俺とエリスはようやく安心して熟睡することが出来たというわけだ。
「お前も昨日は色々運んでもらってサンキューな」
「わふ」
なんだかんで昨日の一番の功労賞はハティだろう。
俺達を背中に乗せてずっと走り続けてくれたわけだし。
「なんか、事情話してご褒美にいい肉とかもらえたら良いんだけどな」
「わう!」
あの王様に言えば二つ返事でくれそうな気もするが、そんな理由でこのクソ忙しい時期に城を訪ねるほど空気の読めないことはするつもりはない。
とはいえ、王様の命令でいろいろ走り回ったのは事実だし、ここの管理人さんにちょっと事情話してハティ用に何か融通してもらえないか後で聞いてみるか。
「顔洗ってきた~」
「お、エライぞ」
さて、問題はこの後だな。
飯は朝昼晩と用意してくれるみたいだから飢える心配はなさそうだ。
けど、この街の様子じゃ祭りの最終日……なんて訳にも行かないだろうし、そもそも盗賊共が居ると解っていて街中を無意味にぶらつく訳にもいかんし、さてどうしたもんか。
露天の家族風呂をゆっくりと……とも思ったがよくよく考えると、襲撃の時にぶっ壊れて壁がなくて外から丸見えだし、湯にもゴミが浮いちまってるからなぁ。
村長達の会議は明日が本番だって話だから、今日明日と完全に時間が浮いちまったんだよな。
「エリスは今日何かしたい事あるか?」
「ん~……またお祭り行きたいけど、今日はお店閉まってるよね?」
「だろうなぁ」
「うぅん……じゃあハティとお昼寝」
「わふぅ」
おや、何処か遊びに行きたいと言い出すかと思ったが、また空気を読んだか?
ただまぁ、やたら寝覚めの良いエリスが今日は妙に眠そうに目を覚ましていたし、昨日の騒動の疲れが溜まってるのかも知れない。
いつもならわざわざ声をかけなくても、俺が起きる音で目を覚まして朝の鍛錬にくっついてくるからな。
エリス自身が昼寝を望むのなら、俺の手持ち無沙汰言い訳に連れ出すのも無粋か。
「なら、そこの壁が壊れた所で寝ると良い。今日は晴れてるし、日向ぼっこにもなるだろ」
「うん、わかったー」
「って、まだ朝飯も食べてないし、ちゃんと食事してからだぞ?」
「はーい」
よし、兎にも角にも飯にしよう。
空腹ではろくな案も浮かばないだろうしな。
確か、給仕の人たちは一度家に帰させたから、人手不足で各部屋へ食事を運べないとかで、今日からは食事の時は食堂に行くように言われてたんだっけな。
「よし。じゃあ食堂に行くか」
と、丁度部屋を出ようとした所でノックがあった。
「あれ? 飯は運んでもらえなくなったんじゃなかったっけか?」
他の俺達の部屋を訪ねてくる人なんて居たっけか?
村長か?
「ハイハイ、今開けますよっと」
宿の用意してくれた浴衣っぽい上着を羽織り直し、引き戸を開け顔を出してみれば、そこに居たのは
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昨日も顔を合わせた緋爪のあのアサシンだった。
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