上 下
60 / 330
二章

五十五話 サプライズⅠ

しおりを挟む
「おかしくない?」

 トークステージでカカシとなり棒きれのようにぼけーっと立ち尽くしていたまでは良い。
 突然振られた話題にもドモらずに差し当たりのない普通な回答ができたと思う。
 立ちっぱなしなのにあまり疲れないな―、早く終わらないかなーと実に平和に過ごしていた。
 トークステージが終わるまでは!

「コレは一体どういうことなんですかねぇ?」
「どうもこうも、本日最後のイベントステージですよ? キョウさんに内容をお伝えしてはいませんでしたが」

 嵌められた……!
 完膚なきまでに嵌められたっ!

「よろしくお願いしまーす!」
「あ、宜しくおねがいします……って、いやいや、おかしいでしょコレ!?」

 いやね?
 今目の前にいるこのプレイヤーの人達は一切悪くはないと思うんですよ。
 んで、俺は逆サプライズ仕掛けられた哀れなプレイヤーだという事もまぁ理解はしたさ。
 声優さん対象のサプライズイベントじゃなかったのかよ!? と言いたい気持ちも今は抑えよう。
 あの時、確かに声優さんに視線を飛ばしてたのがブラフだったという事も理解した。
 ただね? 声優さんだけじゃなくて実は公式プレイヤー全員に対するサプライズでした! ……というのならまだ理解は出来るよ?
 ステージが始まった途端全員打ち合わせ通りといった感じで、俺一人だけ取り残されてるのはどういう事なんだよ?

 アレか、俺にだけ台本わたし忘れたとか?
 やだなぁ、運営うっかりミス多すぎでしょう?
 ――と、C1さんへ確認した俺に対して手渡されたのは「やだなぁ、ミスなんてしてませんよ」という言葉とラストステージの公式プレイヤー対一般プレイヤーのPvP対決と書かれた台本だった。
 そして、その内容にはサプライズ的なものは一切書かれておらず、俺以外の全員がちゃんと台本を持っていた。

「何で俺だけ狙い撃ちなんですかねぇ!? どう考えてもサプライズの的に掛ける人選間違ってると思うんですけど?」
「おやおや、何がおかしいんでしょうかねぇ? 開発のバトル部門のスタッフ全会一致でキョウさんの名前が上がりましたし、今日この会場に来て頂いた皆様ならキョウさんがどれだけ異質なプレイヤーなのか十分理解して頂いていると思いますよ? というかサプライズイベントなんですからバレないように企画するのは当然じゃないですか、やだなぁもう」

 ぐっ……たしかにC1さんはあの時は視線を飛ばしただけで「特別イベントについてはちょっとここでは言えませんね」としか言っていない。
 だがそのタイミングでこっそり声優さんの方に視線を飛ばすような事をすれば、声優さん相手のサプライズステージだと思うじゃない?

 だが蓋を開けてみればこの有様だよ!
 なんで一日戦い通しなんだYO!?
 このゲームは一応スローライフ系もOKなマルチ型なんじゃなかったの?

 眼の前には結構強そうな装備のプレイヤーが6人
 なんでもPvP体験会の無制限ルールでのトップスコアパーティだそうな。
 PvPテs……先行体験会でも事前告知無しで、イベントステージ直前でスコア発表と対戦カードの提示があったらしい。
 要は、目の前に人参をぶら下げないでも熱心にプレイしてくれる真のガチプレイヤーをぶつけたかったという事だが……

「嵌められたことに関してはまぁ……ちっとも良くはないけどまぁ受け入れましょう。でも対戦カードがどう考えてもおかしいでしょ!?」
「どこかおかしな所がありますか? 秋元D」
「特に問題は起きてないですよね? C1さん」

 コイツラ……!

「大体、何で一番レベルが低い俺が一人で無差別級の6人を同時に相手にする変則マッチなのに、SAD達は普通にLV1固定のパーティ対戦ルールなんですか! 普通逆でしょ!? っていうか何で1対6なんすか!?」
「いやぁ、最初は無差別級の相手は当然SAD君達にやって貰う予定だったんですけどね? そのSAD君から事前に是非にと推薦があったのと、その提案にプレイヤーさんたちも先程のキョウさんの戦いを見て是非にという声がありましてここにスペシャルマッチが実現したわけなんですよ!」
「SADおおおおおお!!!」

 なんですよ! じゃねぇよ!?
 今日だけでどんだけ無茶させる気な訳!?
 エドワルト相手でもう十分公式プレイヤーとしての仕事果たしたよね!?

「私もキョウさんのかっこいい所見てみたいな~」

 何ィ!?
 この場で数少ない味方の一人だと思っていたチェリーさんがあっさり裏切りよった!
 つか、なんでそんな所で読まないで良い空気読んでるんスか!?
 どう考えても煽ってるよねそれ!?
 キナコさんは……あれは知らない人のふりをしてるな。
 頑なに視線を合わせようとしてくれない。

「じゃ、じゃあチェリーさんも隣で一緒に……」
「私は今頑張ったじゃないですか~ 負けちゃいましたけど、ここはチームメイトのキョウさんに仇……とはちょっと違うけどいいところ見せてもらいたいな~」
「ぐっ……」

 実際、チェリーさんはこのサプライズ企画の最初の一戦で無差別級の1on1で対人ガチ勢相手にかなり良い戦いを見せて会場を沸かせていた。
 さっきの戦いでは割と地味な役割を任せてしまったけれど、今回はかなり見ごたえのある戦いで、PvPソロでの最高スコアを出したプレイヤー相手を追い詰める程の激戦を見せていた。
 あまりのガチさに、動画コメントもかなりどよめいていた程だ。
 派手で見ごたえのある試合だったために、会場の声もコメントもかなりの大絶賛だった。
 アレを見せられたら文句を言えない。
 よくぞまぁサプライズの無茶振りを跳ね返したものだと感心したものだ。

 俺の番が来るまではな!
 確かに台本の所には対戦相手は書かれていなかったけどさぁ?
 どう考えてもおかしいだろコレは……!

「大丈夫だキョウ、このゲームは量より質だぜ!」
人数Lvも負けてるんだっつってんだよ! この野郎!!」

 SADの無責任な応援で一瞬で頭が湧いた。
 こちとらLV2なりたてだってのに、相手はLV3が6人だぞ。
 明らかに弱い者いじめの構図だろうが……!
 いかんいかん、クールになれ俺。
 もう慌てるような時間はとっくに過ぎてる……
 運営側は味方が一人も居ない、となれば対応すべきはプレイヤー側だ。

「えぇ……と、普通対人ガチ勢なら俺みたいな低レベルソロ相手じゃなくて、高レベルパーティのSAD達とガチしたくなりません?」

 ここは一つ説得を……

「いやぁ、公式最強って秋元Dが断言したはずのSADさんから自分よりも強いとか知らされれば、興味湧くじゃないですか」
「いやいや、きっとそれはリップサービス的な……ね?」
「さっきの近衛騎士団長の戦いを見せられる前ならそう思ったかもしれませんけどねぇ。それにSADさんから『キョウは絶対に謙遜するから真に受けるな』って聞いてますんで」

 あ の 野 郎 !!!!!!!

「さぁ、キョウさんのマイクアピールでかなりキョウさん自身がかなり暖まってきた模様です!!」

 暖まったさ! 戦闘準備が整ったのとは全く別の意味でな!?

「なお、今回に限り特別ルールとして、観客の皆さんはアイテムを投げ入れることが出来ます!」
「はぁ!?」

 何だそれ?

「観客のみなさんがPvPエリアに向かってアイテムを投げ入れると、エリア内のどこかにランダムでアイテムが設置されますので、アイテム次第ではキョウさんが有利になるかもしれませんね! ……拾えればですが!」

 それ、拾えなきゃ余計俺が不利になるってことだよな!?
 くっそ、どうする?
 どうすればこの状況を有耶無耶にして回避できるんだ?

「あ、どうでもいいですけど駄々こねると進行が遅れるんでそろそろ始めちゃってくださいね?」

 雑ゥ!
 もうちょっと言い方ないんか!?
 クソぅ……これはもう逃げられんか。
 仕方がない……

「わかりました、始めましょうか」

 PvP対戦申請を相手のリーダーに飛ばす。
 相手側の申請と同時に、俺と相手パーティの中間点にGet Readyの表示とカウントダウンが表示される。
 PvP専有エリアとコロシアムのスペースはほぼ同じなので、舞台の中央で開始すればそのままこの舞台上がPvPエリアとなる。

 今回のルールでは無差別級。
 つまりレベル制限、装備制限、人数制限なしだ。
 アイテムはPvPルールで決まっているものが対戦開始と同時に支給される。
 ステージ上は遠距離有利にならないように試合開始と同時にランダムで障害物として柱がいくつか発生する。
 エリア外に出た場合はその場で場外負けになる。
 ……あとアイテム投げ入れ自由。
 ルールとしてはこんなもんだ。
 つまり俺に有利に働く要素が何一つない……

 良くてアイテムがランダム配置になるから、そのアイテム次第ではこの絶望的な状況をひっくり返せる可能性が無きにしもあらず……といったところか。
 そのアイテムだが、所持品の中に入っている初期品の内約はHPポーション5つ、SPポーション2つ、ステータス強化薬各種3つ。
 ポーションはPvP専用品で、強力な最大値に対する割合回復アイテムになっている。
 HPポーションは30%回復、SPポーションは50%回復、ステータス強化アイテムは各数値を30秒間だけ10上昇させるというどれも強力な効果だ。
 このアイテムの使い方次第で……まぁなんとか一人くらいはいけるか?

「さぁ、キョウさんが駄々をこねていましたが、こうなってしまえば最早カウントは止まらない! 本日ラストステージののメインイベント! 公式プレイヤーのキョウさんと、PvPテスト最優秀パーティ「ヴォーテクス」との対戦です!!」

 カウント 3……2……1……

 Fight!!

 開始の表示と同時に一番近くに発生した柱の陰に飛び込む。
 それと同時に中継で聞こえてきていた喧騒が消えていた。
 どうやらPvP中は外部の音が遮断されるらしい。
 観客からの告げ口みたいなのを防ぐためだろうか。
 だが、音が聞き取りやすいのは助かる。
 相手の位置なんかがかなり把握しやすくなるからな。
 生えてきた障害物は人が3人並んで隠れられる程度に幅があるから遮蔽物としては申し分ない。
 チェリーさんの時は石の柱だったが今回は木という事は、どうやら何が生えるかはランダムらしい。 
 こっちの装備はショートソード一本だ。
 相手には魔法使い系2人と弓使いが居た。
 一人は回復系だとして、相手には遠距離が二人居るというのはかなり状況としては悪い。
 まずは後衛を減らしたい。
 回復係を潰せれば尚良だが……

「流石にいきなりは無理か」

 魔法使い役の前には大盾を持ったタンク役がしっかり防御を整えている。
 これがパーティ戦であれば色々な対策が必要なんだろうが、今回は相手は俺だけだから、防御役は防御に徹することが出来る。
 防御を固めたタンクをメレーがソロで突破するのはほぼ無理というのが対人戦のお約束だ。
 なんとかして引き剥がすか……あるいはヒーラーのSP枯渇狙いでメレーを削るか……?

 相手側のメレーは両手剣と両手槍と……短剣使いか?
 両手剣と両手槍が俺の隠れた石柱を挟み込むように近づいてくる。
 あと6歩って所か。
 同時に相手するのは避けたいが、さて……。

「いくぞ……!」
「おう!」

 のこり2歩のところから二人同時に一気に加速。
 障害物の木を通り過ぎると同時に木の陰になっている部分を二人同時に薙ぎ払ってきた。
 しかも丁寧に胸の位置と腰の位置と高さをずらしてしゃがんでの回避を許さない徹底さだ。
 間違いなく事前に仕込んでこの状況を想定して訓練してるな。
 たった一言で互いにタイミングを合わせ完璧に連携をこなしている。
 流石パーティ戦のスコアトップパーティ。
 これが対人ガチ勢か。
 まぁ、当たらんのだが。

「は?」
「……チッ!」

 コチラの下を通り過ぎていった二つの斬撃は空振ったまま動きを止める。
 槍使いは次の対応を折り込み済みなのか、盛大に空振ったはずが既に体制を整えてる。
 木は登るものだとすぐ印象付けられてしまうのか、すぐに意識を上に向けてきているが、両手剣使いの方は周囲を見回している。
 まぁ、地面は石造りだから穴を掘る選択肢がない以上上しか逃げ場がないと少し考えればすぐに分かってしまうわけだが……
 ここは惜しまず一本目のSTR強化薬を飲み、両手剣使いに真上から落下する。

「! 上だ!」
「えっ……うわっ!?」

 肩車状態で両腕を脚で絡め、STR強化された力で首筋にショートソードを落とす。
 エドワルトやSADの時と違い、レベル差1の相手に約1レベル分のSTR上乗せの急所攻撃だからなのか、驚くほど簡単に刃が通った。
 肩骨と鎖骨の隙間からの心臓狙いだ。
 一撃で両手剣使いのHPが消し飛んだのかそのまま正座するような動きで膝から崩れ落ちて動かなくなった。
 相手のHP見えないから判りにくいな!

 倒れた両手剣使いから剣を奪おうとしたら、まるで岩のように固くなっていた。
 どうやら倒れた相手から装備を奪うことは出来ないようだ。
 動かすことすら出来ないようなので、これじゃ肉壁にも使えないな。

 両手剣を倒した俺に対して突きこんでくる槍を半身で躱す。
 突きが3になぎ払いが1か。
 数回に一度、なぎ払いが連続で来るが突きが3になぎ払い1は攻撃の癖になってるな。
 確かにこれなら前方の攻撃範囲をかなり広くをカバーできるかもしれんが、流石に読みやすすぎだろう。
 これじゃ対処してくれと言っているようなものだ。

 2度めの突きに合わせてこちらも深く踏み込む。
 が、槍使いの反応は冷静なままだ。
 恐らく自分の行動ルーチンが固定されてるのを自覚した上でなぎ払いに対応してくることを織り込み済みなんだろう。
 ただまぁ……対処するのはなぎ払いじゃなくその前の突きなんだが。

「……!?」

 突きこまれた槍ごと腕を巻き込むように背中を相手の胸にぶち当て、その流れのまま背負投の要領で両手槍使いを地面に叩きつける。
 STR薬の効果は残り4秒。
 余裕だな。
 倒れている両手槍使いの鎧の隙間からしっかりと急所にショートソードを落とす。
 そして、戦闘不能になる前に指を極めて無理やり槍をゲット。
 直後、両手槍使いは動かなくなったが……槍は……よし。使えるな。
 出来れば短剣も奪いたかったが……まぁ贅沢は言えないか。
 両手槍と短剣の二刀流とか見たこと無いし、一度戦って動きを見てみたくもあったけど、今回はそんな余裕はないから仕方ないな。

 死ぬと死体が完全ロックされるが、その前に奪えば死体からは離れているからロックされずに使えるのか。
 まぁ装備ステータスに『仮専有』ってなってる辺り流石に借りパクは出来ないようだが……
 出来たとしても流石に公式プレイヤーがやって良い行動じゃないから当然終わったら返却するがな!
 まぁ、試合中に使えるだけでも十分だ。
 
 残り4人でSTR強化薬は2こだが、こっちは良い武器手に入れたから状況的にはかなり好転している事になる。
 この槍ならVITが低いであろう後衛職なら薬なしでも致命傷を狙えるかもしれん。
 何より、一撃が怖いメレーを早々に排除できたのはデカイ。

 さて……ここからどう攻めるか……

 ――と考えを巡らせていたら、すぐ目の前にポーション瓶がPOPした。
 これが投げ込みアイテムだろうか?
 まぁ、ポーションはあって困るものでもないしリスク無しで手に入るならありがたく貰っておこう。
 えぇと、HPとSP、どっちのポーションだ?

―――――――――――――――
【ポイズンリキッド】
 様々なアイテムと調合することで毒性を付与することが出来る。
 そのまま飲用させることでモンスターを毒殺することも可能。
―――――――――――――――

「毒薬じゃねーか!!」

 誰だこんなもん投げ込みやがったのは!?
 なんつうものをポーション瓶に入れてよこしやがる!?
 間違えてうっかり飲んだらエライことになるぞ。

 ……しかしどう使えば良いんだこれ。
 戦闘中に調合とか流石に危険すぎるしそもそも俺は調合スキル持ってないし、組み合わせるのが貴重なポーション類くらいしか無い。
 飲ませれば毒殺できるみたいだけど、どう飲ませろというのか。
 相手を羽交い締めにして飲ますくらいなら、その間にやりで一突きすればそこで終わるだろうし。
 向こう側であれば、普通に武器に塗って使えるだろうが……こっちでも有効なのか?
 こんなの持ってても仕方ないし、取り敢えず武器にかけてみるか。

「ううむ……」

 槍の穂先がびしょびしょになったが、特に武器のステータスに変化は見られないな……。
 見た目はかなり毒々しいが、これは失敗か?
 まぁ、最初からそこまで期待はしてなかったから構わないが。
 というか、意味がないという知識を得られた分むしろ試してみてよかったか。
 しかし、なんかこぼれた分が床でジュウジュウいってるが、もしかして強酸的な効果もあるのか?
 ヤベェな毒薬。
 まぁ試しで半分使っちまったが、こいつの使いみちは一度置いておくか

 さて、相手の遠距離はまだ残ってるが、ここでじっとしていても仕方ないな。
 木で斜線を切ってはいるが回り込まれたら厄介だ。
 近接を二人処理できたから、恐らく距離をおいての方位狙いに切り替えるハズ。
 とは言えそこまで広くはないと行ってもこの舞台の上で斜線を斬らずに突進しても先に射られてしまうだろう。
 樹の葉に紛れようにも、木と木の感覚は結構あるからなぁ……今の俺のステータスじゃ隣の木まではギリギリ足らないだろう。
 となると……さてどうするか。
 
しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

Anotherfantasia~もうひとつの幻想郷

くみたろう
ファンタジー
彼女の名前は東堂翠。 怒りに震えながら、両手に持つ固めの箱を歪ませるくらいに力を入れて歩く翠。 最高の一日が、たった数分で最悪な1日へと変わった。 その要因は手に持つ箱。 ゲーム、Anotherfantasia 体感出来る幻想郷とキャッチフレーズが付いた完全ダイブ型VRゲームが、彼女の幸せを壊したのだ。 「このゲームがなんぼのもんよ!!!」 怒り狂う翠は帰宅後ゲームを睨みつけて、興味なんか無いゲームを険しい表情で起動した。 「どれくらい面白いのか、試してやろうじゃない。」 ゲームを一切やらない翠が、初めての体感出来る幻想郷へと体を委ねた。 それは、翠の想像を上回った。 「これが………ゲーム………?」 現実離れした世界観。 でも、確かに感じるのは現実だった。 初めて続きの翠に、少しづつ増える仲間たち。 楽しさを見出した翠は、気付いたらトップランカーのクランで外せない大事な仲間になっていた。 【Anotherfantasia……今となっては、楽しくないなんて絶対言えないや】 翠は、柔らかく笑うのだった。

異世界転生? いいえ、チートスキルだけ貰ってVRMMOをやります!

リュース
ファンタジー
主人公の青年、藤堂飛鳥(とうどう・あすか)。 彼は、新発売のVRMMOを購入して帰る途中、事故に合ってしまう。 だがそれは神様のミスで、本来アスカは事故に遭うはずでは無かった。 神様は謝罪に、チートスキルを持っての異世界転生を進めて来たのだが・・・。 アスカはそんなことお構いなしに、VRMMO! これは、神様に貰ったチートスキルを活用して、VRMMO世界を楽しむ物語。 異世界云々が出てくるのは、殆ど最初だけです。 そちらがお望みの方には、満足していただけないかもしれません。

Select Life Online~最後にゲームをはじめた出遅れ組

瑞多美音
SF
 福引の景品が発売分最後のパッケージであると運営が認め話題になっているVRMMOゲームをたまたま手に入れた少女は……  「はあ、農業って結構重労働なんだ……筋力が足りないからなかなか進まないよー」※ STRにポイントを振れば解決することを思いつきません、根性で頑張ります。  「なんか、はじまりの街なのに外のモンスター強すぎだよね?めっちゃ、死に戻るんだけど……わたし弱すぎ?」※ここははじまりの街ではありません。  「裁縫かぁ。布……あ、畑で綿を育てて布を作ろう!」※布を売っていることを知りません。布から用意するものと思い込んでいます。  リアルラックが高いのに自分はついてないと思っている高山由莉奈(たかやまゆりな)。ついていないなーと言いつつ、ゲームのことを知らないままのんびり楽しくマイペースに過ごしていきます。  そのうち、STRにポイントを振れば解決することや布のこと、自身がどの街にいるか知り大変驚きますが、それでもマイペースは変わらず……どこかで話題になるかも?しれないそんな少女の物語です。  出遅れ組と言っていますが主人公はまったく気にしていません。      ○*○*○*○*○*○*○*○*○*○*○  ※VRMMO物ですが、作者はゲーム物執筆初心者です。つたない文章ではありますが広いお心で読んで頂けたら幸いです。  ※1話約2000〜3000字程度です。時々長かったり短い話もあるかもしれません。

最強と言われてたのに蓋を開けたら超難度不遇職

鎌霧
ファンタジー
『To The World Road』 倍率300倍の新作フルダイブ系VRMMOの初回抽選に当たり、意気揚々と休暇を取りβテストの情報を駆使して快適に過ごそうと思っていた。 ……のだが、蓋をひらけば選択した職業は調整入りまくりで超難易度不遇職として立派に転生していた。 しかしそこでキャラ作り直すのは負けた気がするし、不遇だからこそ使うのがゲーマーと言うもの。 意地とプライドと一つまみの反骨精神で私はこのゲームを楽しんでいく。 小説家になろう、カクヨムにも掲載

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

アーティファクトコレクター -異世界と転生とお宝と-

一星
ファンタジー
至って普通のサラリーマン、松平善は車に跳ねられ死んでしまう。気が付くとそこはダンジョンの中。しかも体は子供になっている!? スキル? ステータス? なんだそれ。ゲームの様な仕組みがある異世界で生き返ったは良いが、こんな状況むごいよ神様。 ダンジョン攻略をしたり、ゴブリンたちを支配したり、戦争に参加したり、鳩を愛でたりする物語です。 基本ゆったり進行で話が進みます。 四章後半ごろから主人公無双が多くなり、その後は人間では最強になります。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います

霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。 得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。 しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。 傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。 基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。 が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

処理中です...