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二章

四十九話 チャレンジバトルⅣ

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「さて、準備が整った所で公式プレイヤーによるチャレンジバトル、ラスト4回戦! かなりの無茶振りですがこの難局をキョウさんとチェリーブロッサムさんはどう乗り越えるのか!?」
「正直勝てるような相手ではないので、如何にプレイヤーの皆さんに情報を渡せるかが公式プレイヤーの腕の見せ所ですね」
「チャレンジバトルなのに勝てるような相手ではないなどと出来レースを匂わせる意味不明の供述をするディレクターがいますが、ここはお二人には意地を見せていただきたい所! それでは第四回戦! レディー、GO!」

 さっきからディレクター達が滅茶苦茶言っているけど、多分アレって俺達が負けたとしてもプレイヤースキルが足りてないわけじゃないって言い訳できるように言ってるんだよなぁ。
 まぁ、言われてるこっちからしてみれば『フザケンナ!』って答えしか無いわけだが。

「我が名は栄えある王国近衛騎士団長エドワルトである。王命により御前試合にて我直々に腕を披露せよとの命が降った。その力、その技のすべてを持って我に力を示してみよ!」
「「喋った!?」」

 おっと、チェリーさんとハモってしまった。
 いや、だって驚くでしょ。
 人形モンスターだとおもったらこれNPCのAI入ってるぞ。
 というか純粋にNPCなのか?

「では参るぞ。であぁ!」
「うぉっ!?」

 踏み込み早っ!?
 つか先手取られた!
 普通ここは「どこからでもかかってこい!」ってな感じで格下相手にどっしり構えるもんじゃないのかよ!?
 何でいきなり全力全開なわけ!?

「おっとぉ! エドワルトの名乗りに二人共驚いている! というか相手はモンスターじゃないのかー!?」
「王国近衛騎士はプレイヤーアバターと同じボディにNPC用のAIが入っているので、普通に会話もできるんですよ。ただ、NPCと同じAIが搭載されているという事は会話できるというだけではなく……」

「ぐっ……お」

 馬鹿げた速度の踏み込みからの薙ぎ払いをなんとか潜り懐に潜り込む。
 あの速度の踏み込みを持っているなら、この狭い闘技場で距離を取る意味はないな。
 あの速度で翻弄されれば為す術がない。
 ここは強引にでも張り付いて……
 ――まて、なんで踏み込みの足が浮いて……?
 あ、これアカンやつ――

「見え透いておる!」
「くぬぅ……!」

 声が聞こえるより先に、持ち上げられた脚に嫌な予感がして自分から転ぶようにして横に倒れ込んだこめかみをかすめて鎧をまとった膝が振り抜かれていた。

「む、咄嗟に避けたか。よくぞ反応できたものであるな」

 あっぶねぇ!?
 薙ぎ払いを潜った所を顔面狙いの膝蹴りで迎撃されたのか!

「ご覧の通り、人と同レベルの思考能力を持つNPC用AI搭載型はフェイントや誘いによるカウンター等の高度な技も使用してきます」

 ご覧のように、じゃねぇよ!?
 一撃で首から上もってかれるところだったぞ!

 剣だけじゃなく蹴りまで使ってくるのか。
 NPCと……つまり人間と同じ思考が出来るって言うなら、場合によっては武器を手放して投げやパンチも使ってきかねない。
 しかも腰にはコレまた強そうなサブウェポンが2つもぶら下がっている。
 持ってる剣を弾き飛ばしたとしてもすぐに次の武器を抜かれちまうって訳だ。
 おまけに背中にはデカイタワーシールドを背負っている。
 今回はアレを使うような火力を俺達は持っていないが、それは逆に背後側に常に盾を背負っているということで、闇雲に背後から攻撃するだけではあの盾に弾かれてしまうだろう。
 バカ正直に今後ろから攻めかかって駄目なのはチェリーさんも判ってるのか、まだ手を出す気配はない。

 だが視視線はこちらに向かせられた。
 偶然だが、上手いことチェリーさんと挟み込む状況になっている。
 正確にバックアタックを決めもらうためにも、もう少しこちらに注意を引き付けないとな……

 会話は成立するが、いきなり突っかかってくるようなタイプが戦闘中にのんびりと話を聞いてもらえるとは思えんし、攻めて注意を俺に集中させるしか無いか。
 ……やってることは撹乱や遊撃じゃなくて、事実上メイン盾だよなコレ。

「おおっと、キョウさんが突っ込んだ! それに対してチェリーブロッサムさんはなんとかエドワルトの死角に潜るように動いている模様! 槍使いではありますが暗殺系のようなバックアタック狙いのようです。これはお互いに役割を変更した変則的な組み合わせですね!」
「低レベルのキョウさんを敢えて囮役とすることで、高レベルで攻撃力の高いチェリーブロッサムさんの一撃によるダメージ判定勝ちを狙っているという所でしょうか」
「さて、そんなお二人の紹介なのですが……チェリーブロッサムさんはご存知NEW WORLDのナビゲーションフェアリーの声を演じていただいている結城桜さん御本人です。かなりガッツリとβテストを遊んで頂いた模様で、到達レベルは全プレイヤー中トップ1%に入るツワモノです!」

 マジで!?
 いくら仕事がなかったと言ってもやりすぎでしょうよ!?

「メイン武器は槍で、攻撃力に特化したスタイルのようですね。ネットゲームでは割とスタンダードなスタイルの一つで、パーティ戦闘を見越して役割に特化した成長を進めている模様です」
「この辺りは廃ゲーマーを自称するだけあってきっちり基本を抑えていますね。このゲームは知識も大事な要素の一つです。廃人ゲーマーと自称する程様々なゲームをやりこんでいるのならその知識を武器にしてこの難局に当たっていただきたいですね」
「まぁ、知ってるだけでも体が動かなきゃどうにもならないのがこのゲームでもありますけどね!」

 いや、そこで落とすなよ!?

「隙だらけであるぞ?」
「うおっ!?」

 実況に一瞬気を取られた瞬間にあっさり踏み込みを許してしまった。
 馬鹿げた速度の踏み込みと剣速だが、正統派の剣術か何かだろうか?
 非常にまっすぐで、モーションに入ってからどういう攻撃が来るのかが非常にわかりやすい。
 とはいえ判っていても速度も勢いも半端ではないから、ラクラク躱せるわけではないのだが。

「ぐぬっ!?」

 振り抜いた筈の剣が、まるで最初からそういう攻撃であったかのように一瞬で切り替えされてくる。
 巌流某の燕返しかよ!?
 注意していたからなんとか剣の腹を使って受け流せたが、避けようとしてたら斬られてたな。
 やったことは打ち下ろしの剣を避けた俺に対して、応撃に横薙ぎの一撃を振ってきただけなのに、早すぎて不意打ち狙いの連続攻撃のように見える程だった。

「む!? 今のに対応できたのは流石である。我が近衛騎士団の騎士たちにも見習ってほしいものであるな」

 おっと、お褒めの言葉はいりました。
 でも正直なところ勘弁して欲しい、
 それで「見直したぞ!」とかいって油断を捨てたりされると、最初から絶望的な戦力差なのに付け入る隙がなくなって、こっちがますます不利になる。

「どこぞの兵士見習いか、はたまた傭兵風情と侮っておったが見直したぞ! 我が直々にこの試合をつかって稽古をつけてやろう! ゆくぞ!」

 あああああああ……!
 反応がテンプレ過ぎる……

「さて、今エドワルトの猛攻にさらされているのは外部協力のテストプレイヤーのキョウさんです。彼は2週間前からテストに参加して頂いているため公式プレイヤーの中ではあつしさんについで低いLV2に上がりたてなのですが……プレイヤーの皆さんなら判りますよね? 二週間で、しかもソロでLV2に到達というその意味が」
「バトルチームでよく話題に上げられるテストプレイヤーですね。狙っているわけではないようですが、事あるごとに高レベルのモンスターとの戦いに巻き込まれ、しかも生き残ってきたために凄まじい勢いでレベルやスキルが上昇しているんですよね」

 殴られりゃ痛いとか言う危険な状況なのに、誰が好き好んで狙って高レベルに喧嘩売るような真似するんだっつの。

「あまりの成長速度に、仕様の隙をついた高速レベリングをしているのではないかとバトルチームが彼のバトルログを解析し、実際に状況再現をして同じレベル、同じ装備、同じ敵と状況をすべて整えて検証しましたが、結論は「これが出来るならレベルが上っても文句はない」という凄まじい結論が出るほどでしたからね。ちなみに私もその検証に参加させてもらいましたが、ステータスもスキルも全く上げる暇もなく即死でした」
「それでいて、彼はこの2週間でまだ一度も死んでいないんですよね、彼。先日のバトルログで、LV1でバジリコックをソロ撃破したうえアーマードレイクとも交戦とか、何でこれで生き延びられるんだって開発一同絶句していましたよ」
「だからこそ、期待してしまう! 圧倒的なレベル差の壁を乗り越えて何かをやらかしてくれるのではないかとつい期待してしまいます!」

 おい、何でここで俺だけピンポイントに狙ってハードル上げてくるんだよ!?
 必死過ぎて最後の方しか何言ってたのか聞いてられなかったが、最後だけははっきり聞こえてんぞ!
 さっきの勝てる相手ではない宣言は何だったんだ……っと。
 腰を突き出すような踏み込み、手首は……返した。 
 なら、水平斬り……!
 目と鼻の先を駆け抜ける剣閃に軽くビビりつつ、だけど想定通りの結果が出たなら後は繰り返し対応だ。
 凄まじい反応速度と攻撃速度だけど、動き自体はかなり丁寧で、だからこそ素人の俺でも癖がすぐに見抜ける。
 これが正解とでも言わんばかりに攻撃が最適の行動で行われるもんだから、完全に動きが型にはまってる訳だ。
 本物の達人であればこんな初歩的な弱点を克服していない筈がない。
 これが速成AIと人間との違いか。
 ……まぁ、そのAIを仕込んだのもまた人間なんだが、剣の達人がAIの教育するわけじゃないからな。

 モーションが判明したなら後はパターン化だ。
 派手に動く必要はない、潜っても狙い撃ちにされるなら、むしろ動きは小さく一歩だけでいい。
 振ってる最中ですら対応されるなら、踏み込むのは振り切ったあとでいい。
 攻撃から攻撃につなげることで高速の連携に転化するのなら、攻撃自体を寸断してやればいい。
 目と鼻の先を薙ぎ払われた剣の戻しに合わせて懐に入り……

 首を傾げて更に一歩

 直前まで頭があった場所をぶち抜くような突きが貫いていた。
 だが、連携が途切れたそれはただの早くて強い突きでしか無い。
 構えた所から突きが飛んでくるという事が分かるだけで対処のしようはいくらでもある。
 そして、如何に戻しが早かろうと、手首の可動上すぐさま脇の下への斬撃に転じるには剣を逆手に持ち直すか、体を開くしか無い。
 更に一歩、踏み出すと同時に脇腹のプレートメイルの隙間にショートソードを叩き込んで――

「あぶねぇ!?」

 その勢いのまま飛び込み前転の形で離脱する。
 突きを放った状態から、引き戻す腕で肘を叩きつけてきたのが見えたからだ。

「良い眼であるな。攻め時も常に応手に気を配っている」
「そっちこそ……常にこっちの不意打ちに対応してくれちゃって」
「あらゆる攻撃に対する対応が出来てこその王の盾である。正統派剣術とは様々な使い手による長年の研鑽の果てに合理を求め無駄を排した、いわば磨かれた宝石のようなもの。なまなかな邪剣が通用するとは思わぬことである!」

 それもそうか。
 道場剣術とは違い、実践で磨かれた正統派剣術って要するに闘う上での合理性をとことん追求した形になるというのは聞いてみれば確かにナルホドと納得できるところがある。
 まぁ……そういう正統派剣術の歴史と練度を語る近衛団長殿が実際のところ作られてから何日なのかとかはちょっと気になる所ではあるが……そこは気にしたら負けか。

 とはいえ、こっちが必死に対応してるのを邪剣邪道の扱いってのはちょっと気に入らねぇな。
 少々見栄えの悪い七転八起を繰り返しちゃいるが、正道だろうが邪道だろうが研鑽の中で必ず通る道だろうに。
 自分と同じものしか正しいと認めないその懐の狭さは、妙に癇に障る。

 これは……倒せないまでも一発イわせてやらんと俺の気が済まん。
 NPC相手に何をと思わなくもないが、気に入らないものは気に入らんのだ。

 このままジリジリと牽制し合うのもやってる方はヒリついたスリリングなやり取りだが、視聴者的には見た目的に地味でつまらない戦いだろうし、ここは一つ公式プレイヤーとして盛り上げてみようか。
 ステータスの高さと反応速度に誤魔化されかけたが、ある程度のパターン化はできた。
 そろそろ、少しつついてみるか。


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また、仕事の都合で投稿間隔に間が空きます。
それほど長期間ではありませんが修羅場が過ぎたらまたもとに戻します。
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