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一章

十六話 狩る者とⅡ

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 狩りに関しては大成功だと言えるだろう。

 空は夕暮れ時。
 持ち帰れるだけの肉を荷車に積み込み、村へ帰る途中。
 今はその肉を運ぶ荷車の最後の一台の護衛として荷台を守って歩いている。

 今回の狩りで俺やエリスがやったことは動けなくなった獲物にとどめを刺すだけだったが、狩りの雰囲気や手順、注意するべき事案なんかを知ることが出来たのはデカイ。
 ただとどめを刺すだけでも注意しないといけないという失敗からの教訓も学べた。

 一人で何も知らずに狩りを繰り返しても、失敗するまで何が悪いか気がつけないだろうし、最悪気がついた時には死んでる可能性が高い。
 ゲームなんだから死んで覚えるのは上達の一番の近道の筈だが、錯覚であろうが何だろうがダメージ通りの痛みを感じてしまう俺は、迂闊に死ぬのはできるだけ避けたい。
 体の方に異常がなくても、死んでしまうほどの痛みを感じた時に俺の精神的な方がどうなるかが判らないうちは、おいそれと死ぬ訳にはいかない。

 そういった事情がある以上、安全に知識を得る事ができる機会は出来るだけ逃したくない。
 この村を離れて大都市へ向かったり冒険したりする事になった時、そういった知識の有無は生存力に直結する筈。

 普段の俺のゲームプレイは低レベルでどこまで進めるか、というやり込みじみたプレイングだが今回は石橋は叩けるだけ叩きまくる。
 スキルレベルやパラメータが上がりにくくても、数値外の知識ならいくらでも詰め込めるからな。

 しかし、移動のペースが早いな。
 肉をダメにする前に村へ帰る為とは説明受けてるが、理由云々じゃなく体力的につらい。
 肉食の獣を警戒しながらの強行軍だからはっきり言って狩りしてるときよりもキツイ。

 ……やっぱり知識だけじゃなく体力もないとダメだわ。
 それにしてもエリスはスゲーな。
 子供で歩幅も違うから俺なんかよりもずっとキツイはずなんだが息は上がってるがまるで疲れた様子を見せない。

 子供は体力おばけとはよく言うが、俺がガキの頃ってこんな体力あったっけかな?

「止まれ!」

 なんて事をつらつら考えていたら前を歩いていた人が警告を発した。
 予定されていたとおりに即座に荷車を囲うように円陣を組む。

 この辺りに住む肉食獣は、大抵群れで狩りをするから誰かが警告を発したら残りの護衛は対象……今回は肉の荷車だが、それを襲撃されないように円陣を組むのが基本なんだそうだ。
 囮役が姿を見せ、それに釣られたところを別の奴に後ろから襲われてせっかく狩った鹿を持っていかれたことがこの村でもあるんだそうな。

「気をつけろ、様子がおかしい」

 と言われても、どこがおかしいのかわからない。
 周りに獣も居ないし静かなもんだが……

「どうしたんだ?」
「静か過ぎる。この時間に虫の鳴き声すら無いのは不自然だ」

 言われてみれば、夜に聞こえてたコオロギみたいな虫の鳴き声が全くしないな。
 そういえばハティはこうならないように狩場から離されたんだよな。
 という事はハティがこの辺りにいるのか……?
 でもあいつなら俺達の前に普通に現れるよな……

 コレはアニメとかでよくある、ヤバイ敵が近くにいるから周囲から生き物が居なくなる的なやつか?
 いくらリアルでもゲームだからそういうイベントは有り得そうで嫌だな……

「エリス、気をつけろ。色んな意味で嫌な予感がする」
「ん……よくない空気……」

 え、エリスも気付いてるの?
 場の空気読めてないの俺だけか……!?
 コレでも一応気配探知スキルもってんだけどなぁ。

「このまま警戒しながら進む。全員すぐに動けるようにだけはしてくれ」

 声を抑えた指示に、全員静かに抜剣する。
 狩りで使った槍ではなく片手用の剣だ。
 野犬のような身体が小さい獣に対してはこっちのほうが有効だからだな。

 俺も自分のショートソードを、エリスは解体用のナイフをそれぞれ構える。

「よし、突っ切るぞ。肉を落とさないように一人荷車の後ろについてくれ」
「俺がやる、他の奴らは全周警戒!」
「行くぞ!」

 合図と同時に荷車を守りながら一気に駆け抜ける。
 何かが俺たちを狙ってるならコレで釣れるだろうし、そうでなければこの不穏なエリアをとっとと抜けられるって算段だろう。
 言葉にして言われてみれば理解できる。
 どっちにしろ効果があるならこの行動が確かに最善だろう。
 場慣れてるだけ合ってよく咄嗟にこういう行動を思いつけるな……

 草原を駆け抜け、一気に村を目指す。
 村にさえ入ってしまえばあの壁を使って戦えば、獣だろうがなんだろうが数の暴力で撃退できる。

「――――!」

 何だ?
 甲高い、なんの鳴き声だ?
 この鳴き声はハティとも違うな。

 鹿か何かが襲われてるとか……?

「近いぞ! 何の鳴き声だ!?」
「鹿にしては鳴き声がデカすぎる! 俺もあんなの聞いたこと無いぞ!」
「別の縄張りから移ってきたのか!?」

 この辺りで狩り慣れたこの人達でも知らない鳴き声とか嫌な予感しかしねーぞ。

「厄介事はゴメンだ! 一気に駆け抜けろ!」

 一気に緊張感が増す。
 この状況で、正体不明の大きな鳴き声。
 ゲームなら間違いなくモンスター襲撃イベントだなこの状況。

 なんて思ったのが悪かったのか、丁度森の切れ目、森を挟んだ反対側からこちらに向かってくるデカイ影が見えた。
 分厚そうな皮膚に太い四肢、そして頭に角を備えたそれがこちらを目指して突っ込んでくる。
 全身血塗れで、角には牛かなにかの後ろ足らしきものが引っ掛けられている。
 その姿は……

「ライノスだと!? 何でこの季節にあんな奴が出てくる!?」
「冗談じゃねぇぞ! 魔法使いも無しにアレは人がどうこうできる相手じゃない!」

 確かにあれは無理だろうなぁ。
 見た目は完全にサイだ。
 サイズは沼豚に比べたらやや小さい。
 しかし、立ち止まってるなら兎も角、あんな速度で爆走する上にあの分厚い肌では俺等の武器が通用するようには見えない。
 しかもあの巨体で居てやたら速い。
 その角に引っ掛けてるものを見れば、攻撃性の高さは言わずもがな。

「逃げることを優先しろ! 最悪荷車が狙われたら、肉は捨てても構わんから兎に角走れ!」

 そりゃそうだろう。
 あんなものを引きながら逃げ切れる訳がない。

「足に自慢があるやつはついて来い! やつの注意を引きつける! 他は全力で村に帰るんだ!」

 俺は……【踏み込み】と【疾走】持ちだから当然引きつけ役だよな。
 闘うのは無理でも、攻撃を避け続けるだけなら……まぁ……なんとか?

「エリス、肉は任せたぞ?」
「キョウは?」
「俺はアレを引きつける役だ。走る事に関するスキル持ってるからな」
「わたしもいっしょにやる!」

 そういうと思った。
 だけど今回はエリスのワガママを許す訳にはいかない。

「エリスは【疾走】みたいな早く走る為のスキルを持ってるのか?」
「……まだ、ない」
「なら、わかるな? 今自分ができる一番効果的な行動を取ることを考えるんだ」
「でも!」
「お前が生き返って、先に帰った村長やガーヴさんたちにこの事を伝えるんだ! 頼んだぞ!」

 そう言うだけ言って隊のリーダーの所へ向かう。
 少々強引に話を打ち切らないとエリスがゴネそうだから仕方がない。
 今はもうはっきり姿が見えるほどこっちに近づいてきている。
 本当に時間がないのだ。

 適材適所なのは本音で、エリス達は村に帰ってこの状況に対する対応を考えるためにも村長達に伝えてもらわなければ困る。
 というか、逃げることに集中するためにも、自力で逃げ切れない人がこの場に居ては困るのだ。
 
「3人か。新入りも行けるとは想定外だが、正直助かる。俺等の目的はあのライノスを荷車や逃げる連中から遠ざける事だ」

 リーダー含め囮役は3人。
 リーダーである髭のおっさん。
 俺と同年代に見える刈り上げのゴツい青年。
 そして俺だ。
 名前もまだ知らないこの人達が運命共同体だ。

「時間がない、簡潔に行く。注意点は3つ。止まるな、村の方に逃げるな、そして闘うなだ。奴は夜目が聞かないらしいから日暮れまで避け切れれば逃げ切れる可能性がある」

 この地域に居るはずのない奴らしいからな。
 可能性がある、以上のことは言うことは出来ないか。
 リーダーの言葉に無言で答える。

「一人で逃げ切るには体力が持たん。発情期のライノスは視界に入る動くものや自分の体を刺激するものに対して無差別に攻撃を仕掛けるほど過敏で攻撃的になっている。これから渡す風笛を振り回して音を出してライノスの注意を引く。追われてる奴が追い詰められそうになる前に他の奴が笛を鳴らせ。ローテーションで無理やり持たせる」

 あ、コレなんか知ってる。
 振り回すと動物が嫌がる音出るやつだ。
 なんかの漫画でみた記憶があるわ。

「そろそろ届くぞ。笛に反応しない場合投石やナイフで突くだけでいい、注意を引くためだけに攻撃を加えろ! さぁ来るぞ、生き残れよ!」

 その言葉と同時に散開。
 今の今まで俺たちが居た場所をライノスがすごい勢いで通り過ぎた。
 ヤッベェ、紙一重で避けたわけでもないのに足踏みと巻き起こされる風でよろけそうになる。
 比喩でも何でも無くトラックが突っ込んでくるようなもんだ。

 最初にライノスが向かったの進行方向寄りに逃げたヒゲのリーダーだ。
 俺たちは離れすぎないようにライノスの左右後方から追う形だ。

 まっすぐ走れないように回り込むようにして速度を殺しつつ、時折逆側に走り進行方向を左右に振っている。
 走り始めるとスピードに乗るけど、体重のせいで立ち上がりが遅いからそれを利用してるのか。

 ライノスがフラフラ左右に振られてるため、追いかけるこちらはあまり体力を使わないが、リーダーのあの動きは運動量が半端ない。
 進行方向に森が見えてきた所で刈り上げが笛を振り直しつつ横からライノスの腹にナイフを突き立てる。
 一応血は出ているが、深く刃が通らないのかかすり傷にしかなっていない。

 しかしライノスは即座にターゲットを刈り上げに切り替えた。
 敏感になりすぎてるってのはこういう事か。
 ネトゲでよくあるタンクが挑発している間にアタッカーが攻撃するとか無理だなこれ。
 どんなに目の前でタンクが煽っても一撃でターゲットが切り替わるとかアタッカー殺しに来てるな。

「いいか! 絶対に真っ直ぐ走らせるな! 勢いに乗せると逃げ切れなくなるぞ!」
「解ってまさぁ!」

 さっきまでのリーダーと同じく、しかしより深く角度をとって常に振り向かせるように周囲を回るように駆け回る。
 回り込んで後ろを取ろうとする形だ。
 真上から見たら文字通りライノスがぐるぐる回っているように見えるだろう。

 速度は出ないとは言え、危険なことには変わりない。
 角で引っ掛ければあの牛の残骸の仲間入りだ。
 突き殺された上に勢いで身体をバラバラにされるとか洒落にならない。

 それにあの暴れまわる足に巻き込まれても一発でアウトだ。
 蹴り飛ばされでもしたら良くて複雑骨折。転びでもしたら踏み潰されて終わりだ。
 どんな些細な一撃も貰う訳にはいかない。

 パーフェクト前提のチャレンジミッションとかどんだけ高難度なんだよ。
 こちとらまだレベル1だぞ。

「新入り! 交代だ!」

 リーダーの言葉に合わせて笛を振り回しながら予め拾っておいた尖った石を横腹に向かって全力投球。
 やはりダメージを与えられたような気配はないが即座にこちらに首を巡らせる。
 こっちを見たのを確認して、刈り上げとは逆側に向けて走り込む。

 俺も刈り上げに習い、周囲を回るようにして背面を取ろうとした所に唐突に背面蹴りが飛んでくる。

「何で俺の時だけ行動が違うんだよ!?」

 ヤギの時といい何で後ろ蹴りで狙われる特性でもついてんのか!?
 纏わりつかれることを嫌っての苦肉の行動だったんだろう。
 足が長いわけではないため、避けることに関してはそれほど難しくない。
 というか動かなくても多分届かなかった。
 しかし、今までと違う行動を取られるということ自体が結構な危機感を煽ってくる。
 
 こちらに振り向きながら角を振ってくるのに合わせて体を逆に振る。

 よし、俺でも行ける。

 しかし、この巨体を前に身体を左右に飛ばすという行動は思った以上に体力を使う。
 ビビって身を竦まさなければ今の俺でも十分避けきれるが、それは短時間に限ればの話だ。

 いくら気をつければ喰らわないと入っても油断して掠らせれば即終わりという状況は、その状況に直面しているというだけでも体力を削り取られる。
 それに、直ぐにサポートに入れるように他の二人も常にライノスの周囲を駆け回っている。

 このまま続ければこちらの体力は削られていく。
 夜まで持つかはかなり怪しい所だ。
 こういう持久戦は出血を強いて体力を削り取るためにするものだが、こちらからは有効打は与えられない為その戦術は使えない。
 単純に三人の体力を維持したまま夜まで逃げ切れるかという戦いだ。

 何が問題って、夜目が効かなくなると言うことだが、それで逃げ切れるかどうかは解らないと言うことだが、そこは今気にしても仕方ない。
 それを前提に動きを変えていられるほど今の俺達に余裕はない。

「そろそろ、交代お願いします!」
「俺が行く!」

 リーダーの風笛の音に合わせて視界を切りつつ離れる。
 ナイフで腹を削って注意を引いているリーダーを確認してからようやく一息だ。

 次のローレーションまでに少しでも体力を……

「キュイィィィィィィ!」

 え? 何この声? サイってこんな鳴き声すんの!?
 さっきは遠かったから鹿か何かと思ってた……ってそんな事考えてる場合じゃない!

「コイツ! こっちを見ろ!」

 リーダーが増えを振り回しながらライノスの腹を突いているが見向きもせずにこっちへ向かってくる。
 おい、どうなってんだ完全にターゲットされてるぞ!?

 不意打ち気味の頭突きを転がって避けながら何とか死角に飛び込む。
 何とか避け切れたが、このまま追い回され続けるとヤバイ。

「どうなってるんですか!?」
「わからん! 何か新入りに執着するなにかがある筈だ!」
「別に変なものは持ってないですよ!」

 そんな特殊なアイテムは今持ち合わせていない。
 ショートソードとポーチ、狩り用に渡された万能ナイフとさっき渡された風笛くらいだ。
 ポーチの中身も狩りの前に渡された携帯食としての干し肉と止血用の軟膏だけ。

 俺だけこんなに狙われる原因になるようなものは持ってないはず。

「くそっ! 膝を壊せませんか!?」
「無理だ、槍があるなら兎も角、今の我々の武器であの足に近付けば攻撃した瞬間巻き込まれてひき肉にされるぞ!」

 デスヨネー!

 だが、このままじゃヤバイ。
 左右に激しく方向を変えるやり方はもう使えない。
 アレは安全に逃げ切れるが体力の消耗が激しい。
 完全に目をつけられた以上、体力は確保しながら逃げ続けないとすぐにバテて捕らえられる。

 なら、出来るだけ動きを抑えつつサイドを取れるように動く。
 大丈夫、俺なら出来るはずだ。
 今まで色んな3Dアクションゲームでしてきたタイムアタック討伐を思い出せ。
 反撃の隙を見極めずに逃げるだけでいいんだから、やってやれないはずはない……!

 ライノスの首の可動範囲はずっと見続けたおかげで大体把握できている。

「キュイィィ!」
「今!」

 すぐ脇を通り抜けた頭とすれ違うように2歩だけ【疾走】を乗せてライノスとすれ違うように後ろに抜ける。
 方向転換出来ずに進んだライノスの後ろを追うようにして開いた距離を殺す。
 【踏み込み】は最低限に、【疾走】は歩きにつかい、走らずにライノスに纏わりつく。

 使う体力は最低限に、スキルもコンパクトに。
 動きは常に細かく、細かく……
 相手の動きを神経を集中させる。
 挙動を見逃すな。
 公式全国大会の化物共に比べれば、コイツの動きは隙だらけじゃないか。

 効率、効率、常に効率だ!
 欲張るな、我慢しろ、地味な作業を徹底しろ。
 相手の嫌がる行動こそが自分にできる最適解だ。

 リアリティに惑わされるな、判定を見極めろ。
 さぁ、お前の得意な攻略のお時間だ!
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