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四章
義妹
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目がさめると、私は自分のベッドに寝ていた。見飽きた自分の部屋。ぼろぼろの布団に足が欠けて安定しないベッド。
夢だったのだろうか。
夢の方が良かった。
私は昨日、疲れて制服のまま寝てしまった。そして、変な夢を見た。きっと、真相はそういうこと。
ベッドから降りて、今日の支度を始めることにする。時計は朝の六時を指している。
学校へ行く前に身嗜みを整える。今日の時間割を確認し、鞄に教科書を放り込む。時間を確認すると、家族が起きて来るにはまだ時間があった。
簡単なものしか作れないが、朝ごはんを作って家族と顔を合わせる前に家を出ることはできそうだ。
足音を忍ばせ台所に向かう。…いつもなら、誰にも気付かれないはずだった。
台所には、既に妹がいた。自分の椅子に座り、無表情にこちらを見ている。おかしい。義妹はいつも遅刻ギリギリまで寝ているはずなのに。
「お姉ちゃん」
私のことを姉だと思ったことなどないだろうに、この妹はロクでもない時に限って私を姉と呼ぶ。
「昨日は帰ってくるの遅かったね。どこで何してたの?」
私にもわからない。昨日のアレは夢だったのか。いや、そもそも私は学校で先生を探していたはず。花蔭に襲われたのが夢だったとして、探していたところまでは現実のはずだ。
「…担任の先生に少し頼まれ事があって…先生を手伝っていたら遅れてしまったの。べ、別に、どこかで遊んでいたとかでは…」
後半は少し声が吃ってしまった。事実を言っているだけなのだが、嫌な予感がする。
「ふうん。先生に助けてもらおうとかしてないよね?」
妹は椅子から立ち上がると、私に近付いてきた。
「あんた、何処にも行く場所ないからここに置いてもらってるのに、裏切るの?」
私は唇を噛んで耐える。私には先生がいる。望月先生はいつだって私の味方をしてくれた。
「何?その顔?先生は味方してくれるとでも思ってるの?随分、舞い上がってるね。もしかして、その先生のこと好きなの?」
夢だったのだろうか。
夢の方が良かった。
私は昨日、疲れて制服のまま寝てしまった。そして、変な夢を見た。きっと、真相はそういうこと。
ベッドから降りて、今日の支度を始めることにする。時計は朝の六時を指している。
学校へ行く前に身嗜みを整える。今日の時間割を確認し、鞄に教科書を放り込む。時間を確認すると、家族が起きて来るにはまだ時間があった。
簡単なものしか作れないが、朝ごはんを作って家族と顔を合わせる前に家を出ることはできそうだ。
足音を忍ばせ台所に向かう。…いつもなら、誰にも気付かれないはずだった。
台所には、既に妹がいた。自分の椅子に座り、無表情にこちらを見ている。おかしい。義妹はいつも遅刻ギリギリまで寝ているはずなのに。
「お姉ちゃん」
私のことを姉だと思ったことなどないだろうに、この妹はロクでもない時に限って私を姉と呼ぶ。
「昨日は帰ってくるの遅かったね。どこで何してたの?」
私にもわからない。昨日のアレは夢だったのか。いや、そもそも私は学校で先生を探していたはず。花蔭に襲われたのが夢だったとして、探していたところまでは現実のはずだ。
「…担任の先生に少し頼まれ事があって…先生を手伝っていたら遅れてしまったの。べ、別に、どこかで遊んでいたとかでは…」
後半は少し声が吃ってしまった。事実を言っているだけなのだが、嫌な予感がする。
「ふうん。先生に助けてもらおうとかしてないよね?」
妹は椅子から立ち上がると、私に近付いてきた。
「あんた、何処にも行く場所ないからここに置いてもらってるのに、裏切るの?」
私は唇を噛んで耐える。私には先生がいる。望月先生はいつだって私の味方をしてくれた。
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