24 / 39
赤い糸
しおりを挟む
「ねえ、私達赤い糸で結ばれていたんだよね。」
「そんなわけないじゃん、お前とは遊びだよ。あ、そ、び。」
男は、笑いながら答えた。悪びれる様子はない。女の顔は、鬼のような形相を表す。しかし、彼女は深い息を吐くと少し微笑む。
「じゃあ、しょうがないね・・」
「おう、赤い糸なんて言ってないで、新しい恋見つけな!!ははは。」
男は笑いながら、立ち去ろうとする。女は、鞄の中からハンカチをとりだすと彼の口と鼻を覆った。男は、突然の事にためらいながら抵抗をするも、手足の力は抜けて徐々に意識が遠のいていった。
「これから、ずっと一緒だよ。」
女は微笑みながら、男の頭を撫でる。
「ん・・ここは、どこだ・・」
男が目を覚ますと、ベッドの上に寝ていた。体は拘束されて、片方の腕だけベッドの外に出されていた。
「なんだよ・・これ・・」
「あら、起きたのおはよう。」
女は男に微笑む。男は、その笑顔に胸の奥を握られた感触を覚えた。
「なんなんだよ、これはよお。早く離せよ。」
「慌てないで、私とあなたの赤い糸をより強くするから。」
彼女の指先がキラリと光る。男は、目を凝らすと、そこには赤い糸が通された針が握られていた。
「赤い糸を強くするって・・」
「私とあなたの腕を縫い付けるの、これからずっと一緒だよ。」
彼女は、彼の腕に針を突き刺す。腕からの鋭い痛みの感覚が脳に届く。
「があっ・・お前正気かよ‼」
男は、声を荒げ暴れだす。ベッドが振動するだけで、痛みはただそこにあった。針は彼の腕の肉を通り、先端が現れる。そして、その先端を彼女は自分の腕に突き刺した。
「っつ・・・・気持ちいい・・」
彼女は光悦の表情を浮かべる。その顔は、交わった時のそのものだ。男は、狂気を目の当たりにして、下着を濡らした。
「ねぇ、見て・・私達、赤い糸でつながってるよ・・セックスより気持ちいいよ・・ねえ、もっと繋がろうよ・・」
彼女は腕から、針の先端を出した。赤黒くヌメリと輝きながら、その針は男の腕にめがけて突き刺さる。また、痛みが彼を襲う。興奮する女を前に、彼の心は完全に縛りつけられた。彼らの荒い呼吸だけが、部屋を満たしていた。
「そんなわけないじゃん、お前とは遊びだよ。あ、そ、び。」
男は、笑いながら答えた。悪びれる様子はない。女の顔は、鬼のような形相を表す。しかし、彼女は深い息を吐くと少し微笑む。
「じゃあ、しょうがないね・・」
「おう、赤い糸なんて言ってないで、新しい恋見つけな!!ははは。」
男は笑いながら、立ち去ろうとする。女は、鞄の中からハンカチをとりだすと彼の口と鼻を覆った。男は、突然の事にためらいながら抵抗をするも、手足の力は抜けて徐々に意識が遠のいていった。
「これから、ずっと一緒だよ。」
女は微笑みながら、男の頭を撫でる。
「ん・・ここは、どこだ・・」
男が目を覚ますと、ベッドの上に寝ていた。体は拘束されて、片方の腕だけベッドの外に出されていた。
「なんだよ・・これ・・」
「あら、起きたのおはよう。」
女は男に微笑む。男は、その笑顔に胸の奥を握られた感触を覚えた。
「なんなんだよ、これはよお。早く離せよ。」
「慌てないで、私とあなたの赤い糸をより強くするから。」
彼女の指先がキラリと光る。男は、目を凝らすと、そこには赤い糸が通された針が握られていた。
「赤い糸を強くするって・・」
「私とあなたの腕を縫い付けるの、これからずっと一緒だよ。」
彼女は、彼の腕に針を突き刺す。腕からの鋭い痛みの感覚が脳に届く。
「があっ・・お前正気かよ‼」
男は、声を荒げ暴れだす。ベッドが振動するだけで、痛みはただそこにあった。針は彼の腕の肉を通り、先端が現れる。そして、その先端を彼女は自分の腕に突き刺した。
「っつ・・・・気持ちいい・・」
彼女は光悦の表情を浮かべる。その顔は、交わった時のそのものだ。男は、狂気を目の当たりにして、下着を濡らした。
「ねぇ、見て・・私達、赤い糸でつながってるよ・・セックスより気持ちいいよ・・ねえ、もっと繋がろうよ・・」
彼女は腕から、針の先端を出した。赤黒くヌメリと輝きながら、その針は男の腕にめがけて突き刺さる。また、痛みが彼を襲う。興奮する女を前に、彼の心は完全に縛りつけられた。彼らの荒い呼吸だけが、部屋を満たしていた。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説



兵頭さん
大秦頼太
ホラー
鉄道忘れ物市で見かけた古い本皮のバッグを手に入れてから奇妙なことが起こり始める。乗る電車を間違えたり、知らず知らずのうちに廃墟のような元ニュータウンに立っていたりと。そんなある日、ニュータウンの元住人と出会いそのバッグが兵頭さんの物だったと知る。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
【短編】怖い話のけいじばん【体験談】
松本うみ(意味怖ちゃん)
ホラー
1分で読める、様々な怖い体験談が書き込まれていく掲示板です。全て1話で完結するように書き込むので、どこから読み始めても大丈夫。
スキマ時間にも読める、シンプルなプチホラーとしてどうぞ。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる