蛇の狂人図鑑

ハライツキ

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写るもの

写るもの 聞き込み

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  記憶喪失の彼女の病室の外にいる、警官に話しかける。
  「特に、何もないです。ぱっと見普通の女の子ですよ。」
   監視と警護を兼ねている彼からは、何も情報は得られない。
  「それにしても、可愛いこですよね。」
  「まあ、かまわないけど、捜査に私情を挟まないように。」
  どうやら、彼は、彼女に好意があるようだ。少し不安があったが、これなら、警護は大丈夫だろう。

   「はあ、気になった点ですか。特に、なにも。警護をしている、警官さんの視線が熱い位ですかね。」
   担当看護師は、ふふっと笑いながら答えた。小宮も、頭をかきながら愛想笑いで合わせる。配置転換でもした方が良いのだろうか、彼はそんなことを考える。 
  「ちなみに彼女は、どんな事件に巻き込まれてるんですか?」
  「それは、ちょっと・・」
  「ですよね・・色々な事が起きてるから、気になっちゃって。ごめんなさい。」
   看護師はそういうと、頭を下げる。異常なことが続けて起きると人間警戒心が高くなる。そして、警戒心に圧迫され、心を病むものも多いのだ。
   「隣町の病院で、人が殺しあいをしてる場面が何度も見えるって言う人が入院してるらしいし、今後どうなるんでしょうね。」
   看護師は、不安そうに答えていた。 異常な出来事がうちの街だけではないことに対して、不安を感じつつも少しをの安堵を覚えている自分を、小宮は憎んだ。
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