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あれ?と違和感を確かめる前に、噛み付く様なキスが降ってきた。
ボクの口をまるごと飲み込んでしまうんじゃないだろうかと錯覚するほどの大きな口が、覆い被さってきて、息ができない。
鋭い犬歯が唇に当たる。
長いザラザラとした舌が、歯列を割って潜り込んできたかと思うと、あっという間にボクの舌を絡め取った。
ちょっと待って。ボクがリードするつもりだったから、こんなの、全然心の準備が出来ていない。
ボクはその奪われる様なキスに、思考の全てを奪われようとしている。
ボクがキスを受け止めるのに精一杯になっている間にも、ライランド様の性急な手がボクを撫で回してくる。
まるで、ボクが自分のものになったことを確かめるかの様な手つきがくすぐったい。
ツノを辿り、垂れ耳を辿り、頬を辿り、首を辿り、肩を辿り…やがて、割開かれた太ももを辿り、ボクの後孔へ触れた。
「もう充分柔らかいね」
ライランド様はそう言うと、指を2本突き入れた。さすが武人でもある王子様の手だ
。ボクの指3本と同じくらいの太さがある。
「もう一本いけた方が安心だな」
ライランド様はそう言いながら香油の瓶を傾け、3本目の指を突き入れた。
この半年間、練習を重ねてきたボクの後孔は、多少の圧迫感はあれど、それを難なく受け入れた。
「良かった。これなら大丈夫そうだね」
ライランド様は、凄く幸せそうに微笑みながら、猛スピードで服を脱いでいく。
あれ?これ、もしかしてボク、このままじゃライランド様に入れられちゃうんじゃ……。あれ?
でも、ライランド様のその有無を言わさぬ雰囲気が、勢いが、ボクの口をふさぐ。
取り出されたのは、従軍娼夫をしている時に何度もみた、あの逸物で……。
え?それをボクに入れるの?大きさ的に、ボクのをライランド様に入れた方が絶対に無理がなくて合理的だと思うんだけど、なんで??
それに、ボクの方が夫になるんだって、お父さまとの間で、もう話はついたんじゃなかったの?
やっぱりボクが草食獣人で、ライランド様が肉食獣人だから?
ボクはこの世の不条理に晒されようとしていた。
「ほんっとうにごめん、余裕がない」
まぁ、ライランド様がそこまでボクに入れたいのなら、今日のところは夫役を譲ってあげてもいいけど……。
「だっ大丈ぶっ」
と言ったと同時に、ボクの狭路をかき分けて、ライランド様の逸物がメリメリと入ってきた。
え!大きいのは知ってたけど、こんなに圧迫感があるんだ。指とは全然違う隙間が一切ない、ぎゅうぎゅうとした圧倒的な質量に、ボクは息をするタイミングを忘れた。
それに気がついたのか、ライランド様がキスを落として、ボクに息継ぎのタイミングを作ってくれる。
「頑張って息をしてね。ごめんね。動くよ」
あっ待って…まだ…。その言葉はキスに飲み込まれた。
ボクは嵐の様な未知の感覚に翻弄されながら、内臓を圧迫される違和感と、それに負けず劣らず襲ってくる快感に耐えた。
だって、ライランド様のあの圧倒的な質量が、ボクの良いところを毎回押し潰していくのだもの。感じているというよりは、強制的に感じさせられているという状況だ。
「あっ!まっ…あっ!」
声を出すつもりはないのに、勝手に声が出てしまう。
ちょっと待ってと言いたいのに、ライランド様が抽送をどんどん大きく、どんどん激しくしていくものだから、全く声にならない。
だめっもうっイクッ!!!
ボクの白濁が、お腹の上に広がった。あっ今っもうボク、イッたからぁ!!
「ハァ、メリノ。愛してる。メリノ、やっと、やっと俺のものになってくれた。メリノ…」
普段は寡黙なのに、ライランド様は本当に嬉しそうに、そのしなやかな筋肉でボクをぎゅっと抱きしめながら、ボクの名前を連呼している。
時々ツノや垂れ耳にも落ちてくるキスとボクの太ももに巻きついてくる尻尾が、ライランド様の愛をつたえてくる。
あぁ、ボク、今、幸せかもしれない。ライランド様をこんなに夢中にさせて、こんなに嬉しそうな顔をさせているのはボクなのだと思うと、なんとも言えない充足感が湧き上がってくる。
「ごめん、もうっ…」
やがて、ライランド様の時計塔が、びくんびくんとボクの中で弾けて跳ねた。
眉を顰めて気持ち良さそうな顔をしているライランド様は、少し可愛い。
こういう妻の愛で方も、アリかもしれないなと、絶賛賢者タイムのボクは思っていた。そう、この時までは、まだ余裕があったはずだった。
「はぁ、俺ばっかりごめん。やっとメリノが俺のものになったかと思ったら、嬉しすぎてつい……」
うんうん。余裕がないボクの妻はかわいい。
ライランド様は、なんと、お腹の上に広がっていたボクの白濁を長い舌で舐め始めた。
「ちょっ汚い!ダメ!!」
逃げようとするボクの腰を、ライランド様は難なく引き寄せ、綺麗に舐め取ってしまった。
「ご馳走さま。少し余裕が出来たから、今度はメリノをとろけさせてあげるね」
え?二人とも無事に出せたし、当初の想定とは場所は違えど、ボクの白濁は一応ライランド様の身体の中には入った訳だし、初夜はもう終わったのでは?と思っていたボクは、続けて開始された2回戦目、3回戦目に、ライランド様の本気を見た。
肉食獣人はスタミナと持久力が無いと言ったのは、一体誰なんだ。全然違うじゃないか。
その夜は、ライランド様から好きだ、愛してるのシャワーを浴びながら、ボクの良いところをその圧倒的な密度で的確に抉られ、延々と鳴かされた。
ボクが出した涙も、涎も、白濁も、全部愛おしそうに舐め取られてしまったのも恥ずかしい。
ロマノフ王家の食事は野菜中心だから、もしかしたら肉食のライランド様にはタンパク質と塩分が足りないのかもしれない。
出るたびに、ボクのを舐められるのは恥ずかし過ぎるから、コックさんに濃い味のタンパク質を沢山出してもらう様にお願いしなくては。
ボクの口をまるごと飲み込んでしまうんじゃないだろうかと錯覚するほどの大きな口が、覆い被さってきて、息ができない。
鋭い犬歯が唇に当たる。
長いザラザラとした舌が、歯列を割って潜り込んできたかと思うと、あっという間にボクの舌を絡め取った。
ちょっと待って。ボクがリードするつもりだったから、こんなの、全然心の準備が出来ていない。
ボクはその奪われる様なキスに、思考の全てを奪われようとしている。
ボクがキスを受け止めるのに精一杯になっている間にも、ライランド様の性急な手がボクを撫で回してくる。
まるで、ボクが自分のものになったことを確かめるかの様な手つきがくすぐったい。
ツノを辿り、垂れ耳を辿り、頬を辿り、首を辿り、肩を辿り…やがて、割開かれた太ももを辿り、ボクの後孔へ触れた。
「もう充分柔らかいね」
ライランド様はそう言うと、指を2本突き入れた。さすが武人でもある王子様の手だ
。ボクの指3本と同じくらいの太さがある。
「もう一本いけた方が安心だな」
ライランド様はそう言いながら香油の瓶を傾け、3本目の指を突き入れた。
この半年間、練習を重ねてきたボクの後孔は、多少の圧迫感はあれど、それを難なく受け入れた。
「良かった。これなら大丈夫そうだね」
ライランド様は、凄く幸せそうに微笑みながら、猛スピードで服を脱いでいく。
あれ?これ、もしかしてボク、このままじゃライランド様に入れられちゃうんじゃ……。あれ?
でも、ライランド様のその有無を言わさぬ雰囲気が、勢いが、ボクの口をふさぐ。
取り出されたのは、従軍娼夫をしている時に何度もみた、あの逸物で……。
え?それをボクに入れるの?大きさ的に、ボクのをライランド様に入れた方が絶対に無理がなくて合理的だと思うんだけど、なんで??
それに、ボクの方が夫になるんだって、お父さまとの間で、もう話はついたんじゃなかったの?
やっぱりボクが草食獣人で、ライランド様が肉食獣人だから?
ボクはこの世の不条理に晒されようとしていた。
「ほんっとうにごめん、余裕がない」
まぁ、ライランド様がそこまでボクに入れたいのなら、今日のところは夫役を譲ってあげてもいいけど……。
「だっ大丈ぶっ」
と言ったと同時に、ボクの狭路をかき分けて、ライランド様の逸物がメリメリと入ってきた。
え!大きいのは知ってたけど、こんなに圧迫感があるんだ。指とは全然違う隙間が一切ない、ぎゅうぎゅうとした圧倒的な質量に、ボクは息をするタイミングを忘れた。
それに気がついたのか、ライランド様がキスを落として、ボクに息継ぎのタイミングを作ってくれる。
「頑張って息をしてね。ごめんね。動くよ」
あっ待って…まだ…。その言葉はキスに飲み込まれた。
ボクは嵐の様な未知の感覚に翻弄されながら、内臓を圧迫される違和感と、それに負けず劣らず襲ってくる快感に耐えた。
だって、ライランド様のあの圧倒的な質量が、ボクの良いところを毎回押し潰していくのだもの。感じているというよりは、強制的に感じさせられているという状況だ。
「あっ!まっ…あっ!」
声を出すつもりはないのに、勝手に声が出てしまう。
ちょっと待ってと言いたいのに、ライランド様が抽送をどんどん大きく、どんどん激しくしていくものだから、全く声にならない。
だめっもうっイクッ!!!
ボクの白濁が、お腹の上に広がった。あっ今っもうボク、イッたからぁ!!
「ハァ、メリノ。愛してる。メリノ、やっと、やっと俺のものになってくれた。メリノ…」
普段は寡黙なのに、ライランド様は本当に嬉しそうに、そのしなやかな筋肉でボクをぎゅっと抱きしめながら、ボクの名前を連呼している。
時々ツノや垂れ耳にも落ちてくるキスとボクの太ももに巻きついてくる尻尾が、ライランド様の愛をつたえてくる。
あぁ、ボク、今、幸せかもしれない。ライランド様をこんなに夢中にさせて、こんなに嬉しそうな顔をさせているのはボクなのだと思うと、なんとも言えない充足感が湧き上がってくる。
「ごめん、もうっ…」
やがて、ライランド様の時計塔が、びくんびくんとボクの中で弾けて跳ねた。
眉を顰めて気持ち良さそうな顔をしているライランド様は、少し可愛い。
こういう妻の愛で方も、アリかもしれないなと、絶賛賢者タイムのボクは思っていた。そう、この時までは、まだ余裕があったはずだった。
「はぁ、俺ばっかりごめん。やっとメリノが俺のものになったかと思ったら、嬉しすぎてつい……」
うんうん。余裕がないボクの妻はかわいい。
ライランド様は、なんと、お腹の上に広がっていたボクの白濁を長い舌で舐め始めた。
「ちょっ汚い!ダメ!!」
逃げようとするボクの腰を、ライランド様は難なく引き寄せ、綺麗に舐め取ってしまった。
「ご馳走さま。少し余裕が出来たから、今度はメリノをとろけさせてあげるね」
え?二人とも無事に出せたし、当初の想定とは場所は違えど、ボクの白濁は一応ライランド様の身体の中には入った訳だし、初夜はもう終わったのでは?と思っていたボクは、続けて開始された2回戦目、3回戦目に、ライランド様の本気を見た。
肉食獣人はスタミナと持久力が無いと言ったのは、一体誰なんだ。全然違うじゃないか。
その夜は、ライランド様から好きだ、愛してるのシャワーを浴びながら、ボクの良いところをその圧倒的な密度で的確に抉られ、延々と鳴かされた。
ボクが出した涙も、涎も、白濁も、全部愛おしそうに舐め取られてしまったのも恥ずかしい。
ロマノフ王家の食事は野菜中心だから、もしかしたら肉食のライランド様にはタンパク質と塩分が足りないのかもしれない。
出るたびに、ボクのを舐められるのは恥ずかし過ぎるから、コックさんに濃い味のタンパク質を沢山出してもらう様にお願いしなくては。
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