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暗転
89.後悔2(オメガ視点)
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正吾さんは流石に怒りがコントロールできないのか、僕の肩を持って揺さぶった。怖い。
SM行為を嫌がって暴れた僕を、体格が良い調教師がなんの苦もなく簡単に縛り上げた時の、あの絶対的な力の差を感じる。
これが、アルファとオメガの差だ。僕がこの数日間、アルファに無理やり組み敷かれる時に感じていた力の差がフラッシュバックして、身体がガタガタと震える。
このままじゃまずい。正吾さんにも暴力を振るわれたら、僕、もう本当に誰も信じられなくなってしまう。
早く何か言わなくてはと、震える声で言い訳を絞り出した。
「ごっごめんなさい。この仕事を受けると稼いだ実績になるから、査定額が上がると、言われて……。
この仕事をこなせば、僕は3日で2千万円稼げるオメガになるって。
もし病気が見つかっても査定額が上がって正吾さんの元に帰れる可能性が高まると聞いて……。
だから、自分の意思で自分を売ってしまいました。大変申し訳ありませんでしたっ!」
「それは、うまく相手の口車に乗せられたな。」
今にも火を噴くかと思う位激昂していた正吾さんは、若干冷静になった様だった。
僕の肩に込めている力も若干弱くなった。
でも、そうか。僕は正吾さんの信頼を裏切ってしまった。
正吾さんは、僕がまっさらなオメガだったから買ってくれたんだ。
まっさらで、自分だけのものになるオメガだったから。
でも僕はもう、他の男の手垢が付いてしまった。それも、二桁もの。
きっと、正吾さんは僕に物凄く失望している。
正吾さん、本当にごめんなさい。
僕が間違えてしまって、馬鹿な事をしてしまって、本当にごめんなさい。
どうやったら償えるだろうか。
いや、もう時間を巻き戻せない限り、償い様がないような事をしてしまったんだ。
取り返しがつかない事をしてしまったんだ。
だって、僕はもう正吾さんしか知らなかった綺麗な身体には二度と戻れない。
どんなことをしても、もう、戻れないんだ……。
蒼空は、やっと自分がしてしまった事の重さに気が付いた。ほんの出来心だったのに。
上手くやって、正吾さんにはバレない様にする予定だったのに。でもその考え方自体がダメだったんだ。
僕は正吾さんを騙そうとしていた。とても不誠実なオメガだ。
こんな僕は、もう正吾さんにふさわしくない。
「正吾さん、本当にごめんなさい。僕が悪かったです。
僕は、取り返しがつかない事をしてしまいました。本当に申し訳ございませんでした。
あの、僕がオメガ風俗で稼いで自分の分の借金と新しく買うオメガの支払いはするので、今なら初物オメガも安く買える事ですし、僕の事はもう捨ておいて、新しいオメガを買ってください。
そして、その人と幸せになってください!」
SM行為を嫌がって暴れた僕を、体格が良い調教師がなんの苦もなく簡単に縛り上げた時の、あの絶対的な力の差を感じる。
これが、アルファとオメガの差だ。僕がこの数日間、アルファに無理やり組み敷かれる時に感じていた力の差がフラッシュバックして、身体がガタガタと震える。
このままじゃまずい。正吾さんにも暴力を振るわれたら、僕、もう本当に誰も信じられなくなってしまう。
早く何か言わなくてはと、震える声で言い訳を絞り出した。
「ごっごめんなさい。この仕事を受けると稼いだ実績になるから、査定額が上がると、言われて……。
この仕事をこなせば、僕は3日で2千万円稼げるオメガになるって。
もし病気が見つかっても査定額が上がって正吾さんの元に帰れる可能性が高まると聞いて……。
だから、自分の意思で自分を売ってしまいました。大変申し訳ありませんでしたっ!」
「それは、うまく相手の口車に乗せられたな。」
今にも火を噴くかと思う位激昂していた正吾さんは、若干冷静になった様だった。
僕の肩に込めている力も若干弱くなった。
でも、そうか。僕は正吾さんの信頼を裏切ってしまった。
正吾さんは、僕がまっさらなオメガだったから買ってくれたんだ。
まっさらで、自分だけのものになるオメガだったから。
でも僕はもう、他の男の手垢が付いてしまった。それも、二桁もの。
きっと、正吾さんは僕に物凄く失望している。
正吾さん、本当にごめんなさい。
僕が間違えてしまって、馬鹿な事をしてしまって、本当にごめんなさい。
どうやったら償えるだろうか。
いや、もう時間を巻き戻せない限り、償い様がないような事をしてしまったんだ。
取り返しがつかない事をしてしまったんだ。
だって、僕はもう正吾さんしか知らなかった綺麗な身体には二度と戻れない。
どんなことをしても、もう、戻れないんだ……。
蒼空は、やっと自分がしてしまった事の重さに気が付いた。ほんの出来心だったのに。
上手くやって、正吾さんにはバレない様にする予定だったのに。でもその考え方自体がダメだったんだ。
僕は正吾さんを騙そうとしていた。とても不誠実なオメガだ。
こんな僕は、もう正吾さんにふさわしくない。
「正吾さん、本当にごめんなさい。僕が悪かったです。
僕は、取り返しがつかない事をしてしまいました。本当に申し訳ございませんでした。
あの、僕がオメガ風俗で稼いで自分の分の借金と新しく買うオメガの支払いはするので、今なら初物オメガも安く買える事ですし、僕の事はもう捨ておいて、新しいオメガを買ってください。
そして、その人と幸せになってください!」
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