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神竜誕生編
2-6 ガスト村へ(中編)
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今朝も指に違和感を感じて目覚めた。【痛覚無効】を使っている為触覚はあるのだが痛覚が無い為感覚が鈍いのだ。とりあえず俺とフェイの【痛覚無効】をOFFにした。
昨日あんなに注意しておいたのに今日はきちんと怒る必要があるな。確かに子犬の頃にはうちの飼ってた犬もやっていたのだが、毎朝これで起こされる方の俺はたまったものじゃない。
部屋の中はまだ真っ暗で日が昇ってる気配すらない。網膜上にステータス表示で時間を確認したらまだ深夜の2時だった。流石にまだ起きるには早いし、正直体に疲れが残っている。怒るのは朝になってからにして、2度寝することにした。いい匂いがするのはフェイの個人香かなとか思ってる間にまたすぐにうとうとしてきて知らない間に寝たようだ。
目が覚めた……自然にではない。
またファイが俺の指をガジガジやっているのだ……完全に頭に来た。
捕まえて懲らしめようと半覚醒のまま手を伸ばして抱きとめたのだが、フェイじゃない? ナナ?
30cmほどのフェイを抱きとめるつもりで伸ばした手の中に柔らかい人の感触が伝わってきたのだ。
「ひゃん!」
なんだ!? 可愛らしい声が聞こえてきた。俺は慌ててシーツを剥ぎ取ったのだが……女の子がいた。
ひょっとしたらナナかもと思ったがナナではない。全裸の美少女がこっちを見ている。
「お前ひょっとして、フェイなのか?」
「創主様おはようございます。フェイだよ」
そう言って俺に抱き着いてきた。
ちょいまてーぃ!
ナナはかろうじてセーフだがこの娘はアウトだ!
何がアウトだって? 俺のナニが完全に反応してしまっている。この時点でもう駄目だろう。
すぐに俺から引っぺがしてシーツをかけ、とりあえず事情を聴くことにした。
『ナビー、おはよう! 緊急事態だ!』
夜間のナビーとの遮断モードも解除して緊急会議だ!
『……おはようごさいますマスター。あらまぁ……これはまた……』
「フェイ、自分から話せ。なんでいきなり裸で寝ている? それに喋れるのになんで昨日は黙ってた」
「うーん、昨日はレベル1だったので人化できなかったのです。竜状態だともともと上手く話せません。でも、これからは竜状態の時でも念話で話せるようになります。念話もレベルが足りなかったので念話できるようになったのは今日からです」
俺同様レベルが1だったから、昨日は色々制限があったという事か。
「なんで裸で寝てたんだ?」
「だってフェイは服持ってないもん。せっかく人化できるようになったので試したかったし、創主様とはやくお話ししたかったんだもん。フェイはず~~~と待ってたんだよ」
そう言ってまた飛びついてきた。
フェイの見た目は14、5歳ぐらいだろうか? 俺の髪が青色がかった銀髪なら、フェイはパールホワイトに近い銀髪だ。細い毛で直毛、光沢のあるシルクのような髪質で腰近くまでの長さがある。目の色は俺と同じく赤い瞳だが、まつげやまゆ毛まで白い。これは世間で言うアルビノってやつじゃないか?
身長は150cm・体重40kg程だろうか。小柄で細見だが、さっき見た限りでは胸はそれなりにあった。
見た感じとか雰囲気を言葉にするなら妖精・天使・清純・可憐・純潔とかそういう厳かな感じがする。
間違いなく美少女なのだが普通のやつなら話しかけてナンパできるような雰囲気ではない。
思わず拝んでしまいそうになるほどのオーラが出ている。
お年寄りなんか見ただけで「ありがたや、ありがたや」と口ずさみそうだ。
「フェイ離れろ! フィリアやナナと違って、お前は裸で俺にくっついちゃダメだ!」
「どうしてですか! フェイはずーと待ってたのに、ナナちゃんやフィリアはいいのに、なんでフェイは創主様に抱き着いたらだめなんですか! フェイが嫌いなのですか?」
泣きそうな目で俺に訴えるが、俺的にフェイはダメだ。
フィリアやナナの事を知ってる風な口を利くが、神竜だし知っているのだろう。
「理由は言いたくなかったが、仕方ない。神竜に嘘を言ってもどうせばれるんだし、いいだろう! 俺はフェイの裸を見て少し欲情しているんだ。言っとくが俺は別にロリコンではないぞ。だがお前は俺の趣向にど真ん中だ! フェイの気持ちなんて関係なくここは反応してしまう。フェイにその気はないのだろうが、あまり挑発的な行動はするんじゃない。お前は自分が今やってる裸で男に抱き着く行為の危険さがが解ってないようだな。神竜なら人の思考にリンクして学習できるだろう? 今すぐフィリア・サクラ・カリナの思考をトレースして学習しろ」
言われたとおりに三人からある程度の性教育を学習したのだろう。真っ白い肌がほんのり桜色に染まり恥ずかしそうにシーツで胸を隠した。どうやら羞恥心を学んだようだな。あの三人からならちょっと過剰すぎるだろうがいい貞操観念が植えつけれただろう。
「どうだ? 解ったか?」
「うん、創主様ごめんなさい。でもフェイは創主様が望むなら別にいいんだよ?」
『……マスターがフェイに好意を持つのは当然なのですけどね。だってフェイはあの当時のマスターの理想の少女像を顕現したようなものですから』
「あーそういう事になるのか。可愛く思っても仕方ないんだな。他の七竜より当時の思い入れも格別強いし」
『……マスター、フェイですが、竜形態だと冒険者や商人、最悪貴族とかに必ず狙われると思います。竜自体が稀少で高価な個体なのに、フェイは現存確認されてない超レア種、狙われないはずがないのです』
「そうだろうな。今の俺の実力だと完全には守りきれないか?」
『……どんな手でも使ってこられたら守りきれないかと思います。例えば「街に入る際に従魔として安全か少し確認するために1日預かる」と領主命令が出たとします。次の日受け取りに言ったら「そんな従魔は知らない」と突っぱねられた場合どうしますか? 街の領主と問題を起こせば国レベルでの指名手配になりますよね』
「ありえそうな例えで怖いな」
『……極端な例えですけどね。実際フェイに何かしようものなら、例え国が相手だろうが神々が放っておかないでしょう。フェイやマスターに敵対することは世界を敵に回すと同意語ですから。それでもリスクは少ない方がいいので提案なのですが』
「お? 何か良い案があるのか?」
『……フェイは常時人化しておけば多少はリスクも軽減されるでしょう。超美少女なのでそれでもトラブルはあると思いますが、あの愛らしい竜状態よりいくらかマシだと思います。偶然なのでしょうけど、フェイとマスターってどう見ても兄妹に見えます。髪や目、顔だちなんかそっくりです。兄妹として世間で振るまえば宿なんかのリスクも他人のいやらしい変な勘繰りも事前に解消できるのではないでしょうか?』
「それいいな。フェイどうだ? 人化の状態を維持してずっといられるか? それともやっぱ竜状態の方がいいか? お前の意見を尊重するから遠慮なく言うんだぞ」
「うん、ずっと竜化もずっと人化もどっちでもいけるよ。ただ戦闘力は他の神竜と一緒で竜化の時の方が圧倒的に強いけど……でも巨大化して創主様乗せて走ったり、空飛んだりするのが当初の設定ですよね?」
「うーん、確かにそうなんだが、フェイが人前で竜化でうろつくリスクが高すぎるんだよな。基本は人型で、時と場合で使い分けるか?」
『……そうですね。探索スキルで人が近くに来ればすぐ分かるのですから使い分ければいいと思います。そうなると服が必要ですね。マスター昨日の糸蜘蛛を私にくださいませんか?』
「うん? 服とか作るのか?」
『……【裁縫工房】とかつくっていろいろ私の趣味にしたいです』
「へー、そんな趣味があったのか? 俺が直接創造した方が良い物が出来るんだったっけ?」
『……はいそうです。ありがとうございます、楽しみです』
【魔法創造】
1、【服飾工房】
2、服全般の作成ができる
出来上がり品は各服飾に係わる熟練度に反映される
3、イメージ
4、【魔法創造】発動
【裁縫職人】
・裁縫技術が飛躍的向上する
・ 技術レベルは服飾工房に反映される
【ファッションデザイナー】
・服に関するデザイン画がつくれる
・デザイン画はパタンナーや服飾工房で活用できる
・ネットやナビー経由でイメージをデザイン画におこせる
【パタンナー】
・ネットやデザイン画から型紙が作れる
・型紙を服飾工房で活用できる
【スタイリスト】
・この世界の価値観に合わせた服飾センスが飛躍的向上する
・熟練度に合わせデザイン画やパタンナーに反映されさらに磨きがかかる
【ヘアースタイリスト】
・髪特化のセンスが飛躍的向上する
・髪に関する技術に反映される
【ヘアーカット】
・魔法で髪の毛をカットできる
・【ヘアースタイリスト】の熟練度が反映される
・対象者の希望イメージをユグドラシル経由で読み込みカットできる
・その人に一番合った髪形にカットできる
うーん、関係ない物まで創ってしまったがそのうち使う機会もあるだろう
「ナビー、こんな感じでどうだろう? 足りないものはあるかな?」
『……マスター、ありがとうございます。ナビー的に【裁縫工房】とか作って糸をつむいだりしてそれをツールクリエイトで織り機とか作って服にしようぐらいにしか考えていませんでした。【服飾工房】ですか……流石です』
「気に入ってくれたのなら何よりだ。やたらAPが余ってるようだから、服に関する熟練度をレベル5まで上げておくので、後はナビーの好きにやってくれていいよ」
『……はい、マスター。嬉しいです!』
「それからフェイ、昨日人が寝ている時に指をガジガジして起こすような事はしちゃいけないって言ったよね? 今度約束破ったからもう一緒に寝てやらないからね。本来従魔は宿屋とかだと外にある獣舎で寝泊まりするのが普通なんだから、今度寝てるのを起こして安眠妨害するようなら外にお前用の獣舎を作るからな」
「うー、ごめんなさい創主様。無意識なんです……気付いたらガジガジしちゃってました。もうしませんから外は嫌です」
「無意識でやってたんだろ? だったらなんでもうしないって言えるんだ?」
「創主様は意地悪です。ごめんなさい、もうしません」
「いくらフェイが可愛くても、寝ているのを起こされるのは我慢ならないんだよ。これで2回注意したからな。次やったらフェイは暫く別に寝てもらうぞ」
【魔法創造】
1、【家具工房】
2、【倉庫内工房】に家具専用工房を作成
インターネットや【プランクリエイト】を活用できる
完成品は熟練度が反映される
手作業でも作成は可能だが作成速度は格段に落ちる
3、イメージ
4、【魔法創造】
【家具職人】
・家具作成時の技術が飛躍的にあがる
・完成品は熟練度に反映される
「ナビー、ポケットコイルマットレスのセミダブルサイズとシングルサイズのベッドをインターネットで調べて作ってくれないか? 俺が向こうの世界で使ってたものなんだが、こっちのベッドは板に薄いマットを一枚引いただけのものだから痛くて寝苦しい。作製できないかな?」
『……可能ですが、意外と部品が多いので5日程かかりそうです』
「製作日数は慌てなくていい。できるだけ良い物が欲しいので厳選して頼むね。コイルの硬さは少し硬めでお願いね。ナナにもプレゼントしてやりたいから、あまり柔らかいと子供の成長に良くないらしいからね」
「またナナちゃんばかり可愛がって……ずるいです。フェイにも優しくしてください」
「ナナは朝まで大人しく寝ているし、個人香にリラックス効果と睡眠導入効果があるんだぞ。フェイみたいに安眠妨害なんてしないからな。今日はとりあえず昨日風呂に入ってないから、俺は今から風呂に入る。それから朝飯食って出発前にフェイのステータス確認でもするか」
「フェイも一緒に入る!」
「う~~ん……じゃあ、竜化したら一緒に入ってもいいぞ。そのままだと俺が困ってしまうからな」
一人より賑やかでいいのだが、なんだか騒がしい朝の始まりだった。
昨日あんなに注意しておいたのに今日はきちんと怒る必要があるな。確かに子犬の頃にはうちの飼ってた犬もやっていたのだが、毎朝これで起こされる方の俺はたまったものじゃない。
部屋の中はまだ真っ暗で日が昇ってる気配すらない。網膜上にステータス表示で時間を確認したらまだ深夜の2時だった。流石にまだ起きるには早いし、正直体に疲れが残っている。怒るのは朝になってからにして、2度寝することにした。いい匂いがするのはフェイの個人香かなとか思ってる間にまたすぐにうとうとしてきて知らない間に寝たようだ。
目が覚めた……自然にではない。
またファイが俺の指をガジガジやっているのだ……完全に頭に来た。
捕まえて懲らしめようと半覚醒のまま手を伸ばして抱きとめたのだが、フェイじゃない? ナナ?
30cmほどのフェイを抱きとめるつもりで伸ばした手の中に柔らかい人の感触が伝わってきたのだ。
「ひゃん!」
なんだ!? 可愛らしい声が聞こえてきた。俺は慌ててシーツを剥ぎ取ったのだが……女の子がいた。
ひょっとしたらナナかもと思ったがナナではない。全裸の美少女がこっちを見ている。
「お前ひょっとして、フェイなのか?」
「創主様おはようございます。フェイだよ」
そう言って俺に抱き着いてきた。
ちょいまてーぃ!
ナナはかろうじてセーフだがこの娘はアウトだ!
何がアウトだって? 俺のナニが完全に反応してしまっている。この時点でもう駄目だろう。
すぐに俺から引っぺがしてシーツをかけ、とりあえず事情を聴くことにした。
『ナビー、おはよう! 緊急事態だ!』
夜間のナビーとの遮断モードも解除して緊急会議だ!
『……おはようごさいますマスター。あらまぁ……これはまた……』
「フェイ、自分から話せ。なんでいきなり裸で寝ている? それに喋れるのになんで昨日は黙ってた」
「うーん、昨日はレベル1だったので人化できなかったのです。竜状態だともともと上手く話せません。でも、これからは竜状態の時でも念話で話せるようになります。念話もレベルが足りなかったので念話できるようになったのは今日からです」
俺同様レベルが1だったから、昨日は色々制限があったという事か。
「なんで裸で寝てたんだ?」
「だってフェイは服持ってないもん。せっかく人化できるようになったので試したかったし、創主様とはやくお話ししたかったんだもん。フェイはず~~~と待ってたんだよ」
そう言ってまた飛びついてきた。
フェイの見た目は14、5歳ぐらいだろうか? 俺の髪が青色がかった銀髪なら、フェイはパールホワイトに近い銀髪だ。細い毛で直毛、光沢のあるシルクのような髪質で腰近くまでの長さがある。目の色は俺と同じく赤い瞳だが、まつげやまゆ毛まで白い。これは世間で言うアルビノってやつじゃないか?
身長は150cm・体重40kg程だろうか。小柄で細見だが、さっき見た限りでは胸はそれなりにあった。
見た感じとか雰囲気を言葉にするなら妖精・天使・清純・可憐・純潔とかそういう厳かな感じがする。
間違いなく美少女なのだが普通のやつなら話しかけてナンパできるような雰囲気ではない。
思わず拝んでしまいそうになるほどのオーラが出ている。
お年寄りなんか見ただけで「ありがたや、ありがたや」と口ずさみそうだ。
「フェイ離れろ! フィリアやナナと違って、お前は裸で俺にくっついちゃダメだ!」
「どうしてですか! フェイはずーと待ってたのに、ナナちゃんやフィリアはいいのに、なんでフェイは創主様に抱き着いたらだめなんですか! フェイが嫌いなのですか?」
泣きそうな目で俺に訴えるが、俺的にフェイはダメだ。
フィリアやナナの事を知ってる風な口を利くが、神竜だし知っているのだろう。
「理由は言いたくなかったが、仕方ない。神竜に嘘を言ってもどうせばれるんだし、いいだろう! 俺はフェイの裸を見て少し欲情しているんだ。言っとくが俺は別にロリコンではないぞ。だがお前は俺の趣向にど真ん中だ! フェイの気持ちなんて関係なくここは反応してしまう。フェイにその気はないのだろうが、あまり挑発的な行動はするんじゃない。お前は自分が今やってる裸で男に抱き着く行為の危険さがが解ってないようだな。神竜なら人の思考にリンクして学習できるだろう? 今すぐフィリア・サクラ・カリナの思考をトレースして学習しろ」
言われたとおりに三人からある程度の性教育を学習したのだろう。真っ白い肌がほんのり桜色に染まり恥ずかしそうにシーツで胸を隠した。どうやら羞恥心を学んだようだな。あの三人からならちょっと過剰すぎるだろうがいい貞操観念が植えつけれただろう。
「どうだ? 解ったか?」
「うん、創主様ごめんなさい。でもフェイは創主様が望むなら別にいいんだよ?」
『……マスターがフェイに好意を持つのは当然なのですけどね。だってフェイはあの当時のマスターの理想の少女像を顕現したようなものですから』
「あーそういう事になるのか。可愛く思っても仕方ないんだな。他の七竜より当時の思い入れも格別強いし」
『……マスター、フェイですが、竜形態だと冒険者や商人、最悪貴族とかに必ず狙われると思います。竜自体が稀少で高価な個体なのに、フェイは現存確認されてない超レア種、狙われないはずがないのです』
「そうだろうな。今の俺の実力だと完全には守りきれないか?」
『……どんな手でも使ってこられたら守りきれないかと思います。例えば「街に入る際に従魔として安全か少し確認するために1日預かる」と領主命令が出たとします。次の日受け取りに言ったら「そんな従魔は知らない」と突っぱねられた場合どうしますか? 街の領主と問題を起こせば国レベルでの指名手配になりますよね』
「ありえそうな例えで怖いな」
『……極端な例えですけどね。実際フェイに何かしようものなら、例え国が相手だろうが神々が放っておかないでしょう。フェイやマスターに敵対することは世界を敵に回すと同意語ですから。それでもリスクは少ない方がいいので提案なのですが』
「お? 何か良い案があるのか?」
『……フェイは常時人化しておけば多少はリスクも軽減されるでしょう。超美少女なのでそれでもトラブルはあると思いますが、あの愛らしい竜状態よりいくらかマシだと思います。偶然なのでしょうけど、フェイとマスターってどう見ても兄妹に見えます。髪や目、顔だちなんかそっくりです。兄妹として世間で振るまえば宿なんかのリスクも他人のいやらしい変な勘繰りも事前に解消できるのではないでしょうか?』
「それいいな。フェイどうだ? 人化の状態を維持してずっといられるか? それともやっぱ竜状態の方がいいか? お前の意見を尊重するから遠慮なく言うんだぞ」
「うん、ずっと竜化もずっと人化もどっちでもいけるよ。ただ戦闘力は他の神竜と一緒で竜化の時の方が圧倒的に強いけど……でも巨大化して創主様乗せて走ったり、空飛んだりするのが当初の設定ですよね?」
「うーん、確かにそうなんだが、フェイが人前で竜化でうろつくリスクが高すぎるんだよな。基本は人型で、時と場合で使い分けるか?」
『……そうですね。探索スキルで人が近くに来ればすぐ分かるのですから使い分ければいいと思います。そうなると服が必要ですね。マスター昨日の糸蜘蛛を私にくださいませんか?』
「うん? 服とか作るのか?」
『……【裁縫工房】とかつくっていろいろ私の趣味にしたいです』
「へー、そんな趣味があったのか? 俺が直接創造した方が良い物が出来るんだったっけ?」
『……はいそうです。ありがとうございます、楽しみです』
【魔法創造】
1、【服飾工房】
2、服全般の作成ができる
出来上がり品は各服飾に係わる熟練度に反映される
3、イメージ
4、【魔法創造】発動
【裁縫職人】
・裁縫技術が飛躍的向上する
・ 技術レベルは服飾工房に反映される
【ファッションデザイナー】
・服に関するデザイン画がつくれる
・デザイン画はパタンナーや服飾工房で活用できる
・ネットやナビー経由でイメージをデザイン画におこせる
【パタンナー】
・ネットやデザイン画から型紙が作れる
・型紙を服飾工房で活用できる
【スタイリスト】
・この世界の価値観に合わせた服飾センスが飛躍的向上する
・熟練度に合わせデザイン画やパタンナーに反映されさらに磨きがかかる
【ヘアースタイリスト】
・髪特化のセンスが飛躍的向上する
・髪に関する技術に反映される
【ヘアーカット】
・魔法で髪の毛をカットできる
・【ヘアースタイリスト】の熟練度が反映される
・対象者の希望イメージをユグドラシル経由で読み込みカットできる
・その人に一番合った髪形にカットできる
うーん、関係ない物まで創ってしまったがそのうち使う機会もあるだろう
「ナビー、こんな感じでどうだろう? 足りないものはあるかな?」
『……マスター、ありがとうございます。ナビー的に【裁縫工房】とか作って糸をつむいだりしてそれをツールクリエイトで織り機とか作って服にしようぐらいにしか考えていませんでした。【服飾工房】ですか……流石です』
「気に入ってくれたのなら何よりだ。やたらAPが余ってるようだから、服に関する熟練度をレベル5まで上げておくので、後はナビーの好きにやってくれていいよ」
『……はい、マスター。嬉しいです!』
「それからフェイ、昨日人が寝ている時に指をガジガジして起こすような事はしちゃいけないって言ったよね? 今度約束破ったからもう一緒に寝てやらないからね。本来従魔は宿屋とかだと外にある獣舎で寝泊まりするのが普通なんだから、今度寝てるのを起こして安眠妨害するようなら外にお前用の獣舎を作るからな」
「うー、ごめんなさい創主様。無意識なんです……気付いたらガジガジしちゃってました。もうしませんから外は嫌です」
「無意識でやってたんだろ? だったらなんでもうしないって言えるんだ?」
「創主様は意地悪です。ごめんなさい、もうしません」
「いくらフェイが可愛くても、寝ているのを起こされるのは我慢ならないんだよ。これで2回注意したからな。次やったらフェイは暫く別に寝てもらうぞ」
【魔法創造】
1、【家具工房】
2、【倉庫内工房】に家具専用工房を作成
インターネットや【プランクリエイト】を活用できる
完成品は熟練度が反映される
手作業でも作成は可能だが作成速度は格段に落ちる
3、イメージ
4、【魔法創造】
【家具職人】
・家具作成時の技術が飛躍的にあがる
・完成品は熟練度に反映される
「ナビー、ポケットコイルマットレスのセミダブルサイズとシングルサイズのベッドをインターネットで調べて作ってくれないか? 俺が向こうの世界で使ってたものなんだが、こっちのベッドは板に薄いマットを一枚引いただけのものだから痛くて寝苦しい。作製できないかな?」
『……可能ですが、意外と部品が多いので5日程かかりそうです』
「製作日数は慌てなくていい。できるだけ良い物が欲しいので厳選して頼むね。コイルの硬さは少し硬めでお願いね。ナナにもプレゼントしてやりたいから、あまり柔らかいと子供の成長に良くないらしいからね」
「またナナちゃんばかり可愛がって……ずるいです。フェイにも優しくしてください」
「ナナは朝まで大人しく寝ているし、個人香にリラックス効果と睡眠導入効果があるんだぞ。フェイみたいに安眠妨害なんてしないからな。今日はとりあえず昨日風呂に入ってないから、俺は今から風呂に入る。それから朝飯食って出発前にフェイのステータス確認でもするか」
「フェイも一緒に入る!」
「う~~ん……じゃあ、竜化したら一緒に入ってもいいぞ。そのままだと俺が困ってしまうからな」
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