123 / 184
王都街道編 6・7日目
2-6-1 抑止剤の満足度?邪香?
しおりを挟む
優ちゃんから、今回の騒動もちゃんと報告するようにいわれた。
俺は言わない方が良いんじゃないかと思っていたのだが、『ほうれんそう』は大事だと優ちゃんに言われてしまった。黙っていて、次来た時に何かあった場合に何で言わなかったと責められるのは自分たちだからだそうだ。報告・連絡・相談は最近では時間の無駄という意見もあるようだが、やはり行うべきだそうだ。
「信じらんない! 男ってどうしてこうなの?」
「ん、でもなんとなく解る。お腹が空くと狂暴になるのは必然」
「そんな奴ら放っておけば良いとも思うんだけど、食事事情で精神的に荒んで、優ちゃんの友人に危害が出る可能性もあるかと思ってね」
「そもそも優ちゃんの友人は、どうして体育館に移籍しなかったの?」
「元は男子寮に居たのですが、彼氏が居るそうなんです……その彼氏の方も男子寮から出るなら、外で会った時はもう敵だと佐竹たちの仲間に言われて、怖くて移籍したいと言えなかったみたいです」
パラサイト男子と思っていたけど……そういう風に脅されていた奴もいたのか。教員棟の男子は本当のパラサイト系だけど、男子寮の奴は脅されてたのもあるんだな。
「その彼女、佐竹たちに何もされなかったの? 彼氏の前でわざとエッチされたとかじゃないの?」
「なんか、逆にブスだからどっか他に行けとか言われてたそうです……彼氏と一緒ならって言ったみたいなのだけど、彼の方は最初に中級回復魔法の獲得に結構レベルをもらっていたようで、解放してくれなかったようです」
うゎ~、ブスだから襲われなかったと……。
「ホント死んでからもムカツク奴らね! 全員何もされてないの?」
「なんか2名は毎日のようにいろいろされてたらしいですが……可哀想なので詳しくは聞いていません」
話し合いの結果、パラサイト男子にも事情があったという事で、3日に一度ぐらいで余裕があったら食事提供するという結論になった。
「何も無ければ後4、5日の距離だしね。街道に出れれば道は舗装されているのでペースも上がると思うんだ」
「舗装ってアスファルトとかで整地されてるの?」
「土だけど、馬車が通れるように草木は伐採されて、ちゃんと踏み固めて均されているようだよ」
自分たちの夕飯だが、例のヤバい鳥……めちゃくちゃ旨い! 夕食に一品追加でソテーで食べたのだが、水炊きが旨そうだと意見が一致した。肉にコクがあるので、良い出汁が出そうだ。
勿体ないが、カレーにも合いそうだ。異世界の食材は素晴らしい!
今晩のお相手に今日こそフィリアを誘おうと思っていたのだが……なんか機嫌が悪そうだ。
「え~と? フィリア?」
「其方が沙織や美弥を優先するから、妾はあの日になってしもうたではないか!」
あの日? ああ~~生理が来たのか。そういえばもうそろそろだって、最初フィリアが来たころナビーが言ってたな。生理中なので機嫌悪いんだな……菜奈も生理中は機嫌悪かったし、ここはあまり刺激しないようにしておこう。
「ごめんよ……ちゃんと埋め合わせはするから」
「約束じゃぞ! 其方の埋め合わせとやらに期待しておるぞ!」
うっ……なんかハードルが高そうなんだが。
桜は昨日で排卵周期も終えたようだし……という訳で、今晩も盛りがついてる美弥ちゃん先生にお願いしよう。
2日目というか、排卵日当日が一番きついそうなので、頑張ってお相手をする。
早朝目が覚めると、美弥ちゃん先生とまた目が合う。どうも、今日も先に目が覚めて俺を眺めていたようだ。
「美弥ちゃん先生おはよう……今日も眺めていたの?」
「龍馬君おはよう! 先生こんなに幸せで良いのかな?」
「不幸ならダメだろうけど……幸せなら良いんじゃないか?」
「教師という立場を考えたら、見殺しにした娘たちになんか申し訳なくて……」
「もう教師じゃないんだし、ちょっとの差で立場は変わっていたかもしれないんだ。考えても辛いだけだよ」
「そうなんだけどね……」
「一番気に病んでるのはフィリアだろうし、俺たちが幸せ一杯ならフィリアも少しは気が紛れるんじゃない?」
「そうね。うん、みんなで幸せになって、転移ミス自体をフィリアに感謝しなきゃね」
出発前のミーティングだ。
「今日の昼前には街道に出ます。街道に出たら道が良くなるので、少しは楽になると思います」
やっと街道かと口々に声が上がる。
「街道を東に向かうのですが、明日通る場所が今回一番危険なエリアです。危険な森を掠めて通る事になるので、何が起きるか分かりません」
「それって狼より危険なの?」
「狼もその危険の中に含まれています。後はネコ科の魔獣が超危険だそうです。サーベルタイガーとか出たら、この中では数人しか対処できないです」
「対処はできるのですね?」
「ええ、探索魔法に引っかかった時点で、対処できる者でこちらから迎撃します」
簡単に今後の進路の説明をし、本日できたての抑止剤を高畑先生に渡す。
「小鳥遊君、昨日一通り全員分使ってみました」
「えっ!? 山本先生、昨日1日で5本も使ったのですか?」
「ええ、効果のほどなのですが、小鳥遊君の薄めていないモノ>小鳥遊君の薄めたモノ>三田村君のモノ>三月君のモノ>水谷君のモノの順で効果というか、満足度が違いました」
「効果は皆有ったのですね?」
「ええ、効果は十分あると思います。ただ満足度が全く違うので……」
なんか口コミで抑止剤の使用者が増えているようで、俺のモノは余ってないそうだ。薄めてないヤツを使ってみたいという人まで現れる始末で、本来の目的より絶頂薬として流行りそうで怖い。
「龍馬……俺のも何人か使ってくれたみたいだな?」
「そのようですね……なんか複雑な気分ですけど、嫌ではないですよね?」
「ああ、正直嬉しい。全員に使用拒否されたら寝込むレベルだった」
街道に向けて移動中にナビーが声を掛けてきた。
『……マスター、例の邪香の混じった娘なのですが、どうもその中の1人が皆に仲間外れにされているようです』
『虐めか?』
『……いえ、虐めというほどではないのですが、話しかけてもその娘があまり返事をしないものですから、今では誰も話しかけようとしません』
『そりゃ、自業自得だろ……』
『……そうなのですが、これまでにクラス内で虐めを中等部より受けていたものですから、急に普通に話せと言われても無理があるかと……』
休憩時にうちのグループ内で相談してみた。
「先生、こっちで引き取ったらどうかと思うな~」
「問題児を引き取るのですか?」
「俺もなんか嫌だな……折角良い雰囲気なのに、そんな娘が1人入るだけで雰囲気がガラッと変わっちゃうよ?」
「そもそもその娘はどうして孤立したのかな?」
『ナビー? 分かる?』
『……お待ちください……彼女が中等部一年の文化祭の時が事の発端になってます』
全てナビーに聞いたのだが、なんだかな~。
「どうも彼女が中等部の一年の文化祭の時にお金が無くなったそうなんだ。たまたま教室に最後まで居た彼女が疑われたそうだ。でも犯人は別にいて、その犯人の娘も盗むつもりはなく、教室に誰も居なくなるので気を利かせて自分が預かっておくつもりで持ち出したそうなんだ。でも教室に戻ったら盗まれたと大騒ぎになっていて、今更預かるつもりで持って出たとその娘も言い出せなかったようなんだ」
「あ! その事件知ってる! なに? 冤罪でクラスに盗人扱いされていたの? その実際お金を持って出た娘はそれを知っていてずっと黙ってたって事?」
そうか、桜は中等部から居るんだったな。
「そうなるね……でも、今の彼女は腹いせに寮内で実際に物を隠したり、壊したりして仕返しをやっているようなんだ。気持ちは解るけど、そんな事ばっかりやってるから、妬みや僻みが強くなって、今じゃハティが避けるほど歪んだ性根になっちゃってるみたいなんだよね」
「その歪んだ性格って治るの?」
「性格なのでなかなか治らないと思うけど、改善はできると思う。何かの拍子で悪人でも一切悪さをしなくなる事あるだろ? 改心したとかいうヤツかな。きっかけがあれば変わると思う」
「龍馬、お主【精神回復】というスキルを持っておったじゃろ? あれを毎日施せば邪気が取れてあっという間に改心するぞ?」
「え? そうなんだ?」
「で、その娘どうするの? 冤罪で捻くれちゃったのは可哀想だけど、不和を招くような娘を敢えて迎え入れるほど、私はお人好しじゃないよ?」
「俺も桜の意見に賛成なんだけどね……」
「兄様は中等部で完全に孤立していていつも1人でしたからね……兄様のようにそれでも平気な人なら良いのですが、捻くれて個人香に悪臭が混じるほどとなると、本当は1人で居るのは結構きついんじゃないでしょうか?」
「龍馬君は凄く良い匂いがするけど……という事は1人でも平気だったの?」
「俺は他校のトラブルに巻き込まないようにと自分から突き放してた方だしね……もし、冤罪で泥棒扱いとかだったら、多分めっちゃ捻くれてるよ」
「ん! 蛇龍じゃなくて邪龍って言われてたかも!」
「上手い! 雅に座布団1枚!」
うっ……あまり受けなかった。雅を抱っこして2人で大人しくしてよ。
「あの、その娘先生に預けてくれないかな? 精神カウンセリングも少しは勉強してるのだけど……ダメかな?」
「美弥ちゃん先生が面倒見たいの?」
「妾も協力するぞ? 元癒しの女神故、小娘1人ぐらい妾に任せておくのじゃ!」
「ん! フィリア可愛い! フィリアの方が小娘に見える!」
無い胸を張って任せろというフィリアは、確かに子供っぽくて可愛い。
美弥ちゃん先生たっての希望で、その娘を引き受ける事になった。
面倒が起きなければいいのだが……。
俺は言わない方が良いんじゃないかと思っていたのだが、『ほうれんそう』は大事だと優ちゃんに言われてしまった。黙っていて、次来た時に何かあった場合に何で言わなかったと責められるのは自分たちだからだそうだ。報告・連絡・相談は最近では時間の無駄という意見もあるようだが、やはり行うべきだそうだ。
「信じらんない! 男ってどうしてこうなの?」
「ん、でもなんとなく解る。お腹が空くと狂暴になるのは必然」
「そんな奴ら放っておけば良いとも思うんだけど、食事事情で精神的に荒んで、優ちゃんの友人に危害が出る可能性もあるかと思ってね」
「そもそも優ちゃんの友人は、どうして体育館に移籍しなかったの?」
「元は男子寮に居たのですが、彼氏が居るそうなんです……その彼氏の方も男子寮から出るなら、外で会った時はもう敵だと佐竹たちの仲間に言われて、怖くて移籍したいと言えなかったみたいです」
パラサイト男子と思っていたけど……そういう風に脅されていた奴もいたのか。教員棟の男子は本当のパラサイト系だけど、男子寮の奴は脅されてたのもあるんだな。
「その彼女、佐竹たちに何もされなかったの? 彼氏の前でわざとエッチされたとかじゃないの?」
「なんか、逆にブスだからどっか他に行けとか言われてたそうです……彼氏と一緒ならって言ったみたいなのだけど、彼の方は最初に中級回復魔法の獲得に結構レベルをもらっていたようで、解放してくれなかったようです」
うゎ~、ブスだから襲われなかったと……。
「ホント死んでからもムカツク奴らね! 全員何もされてないの?」
「なんか2名は毎日のようにいろいろされてたらしいですが……可哀想なので詳しくは聞いていません」
話し合いの結果、パラサイト男子にも事情があったという事で、3日に一度ぐらいで余裕があったら食事提供するという結論になった。
「何も無ければ後4、5日の距離だしね。街道に出れれば道は舗装されているのでペースも上がると思うんだ」
「舗装ってアスファルトとかで整地されてるの?」
「土だけど、馬車が通れるように草木は伐採されて、ちゃんと踏み固めて均されているようだよ」
自分たちの夕飯だが、例のヤバい鳥……めちゃくちゃ旨い! 夕食に一品追加でソテーで食べたのだが、水炊きが旨そうだと意見が一致した。肉にコクがあるので、良い出汁が出そうだ。
勿体ないが、カレーにも合いそうだ。異世界の食材は素晴らしい!
今晩のお相手に今日こそフィリアを誘おうと思っていたのだが……なんか機嫌が悪そうだ。
「え~と? フィリア?」
「其方が沙織や美弥を優先するから、妾はあの日になってしもうたではないか!」
あの日? ああ~~生理が来たのか。そういえばもうそろそろだって、最初フィリアが来たころナビーが言ってたな。生理中なので機嫌悪いんだな……菜奈も生理中は機嫌悪かったし、ここはあまり刺激しないようにしておこう。
「ごめんよ……ちゃんと埋め合わせはするから」
「約束じゃぞ! 其方の埋め合わせとやらに期待しておるぞ!」
うっ……なんかハードルが高そうなんだが。
桜は昨日で排卵周期も終えたようだし……という訳で、今晩も盛りがついてる美弥ちゃん先生にお願いしよう。
2日目というか、排卵日当日が一番きついそうなので、頑張ってお相手をする。
早朝目が覚めると、美弥ちゃん先生とまた目が合う。どうも、今日も先に目が覚めて俺を眺めていたようだ。
「美弥ちゃん先生おはよう……今日も眺めていたの?」
「龍馬君おはよう! 先生こんなに幸せで良いのかな?」
「不幸ならダメだろうけど……幸せなら良いんじゃないか?」
「教師という立場を考えたら、見殺しにした娘たちになんか申し訳なくて……」
「もう教師じゃないんだし、ちょっとの差で立場は変わっていたかもしれないんだ。考えても辛いだけだよ」
「そうなんだけどね……」
「一番気に病んでるのはフィリアだろうし、俺たちが幸せ一杯ならフィリアも少しは気が紛れるんじゃない?」
「そうね。うん、みんなで幸せになって、転移ミス自体をフィリアに感謝しなきゃね」
出発前のミーティングだ。
「今日の昼前には街道に出ます。街道に出たら道が良くなるので、少しは楽になると思います」
やっと街道かと口々に声が上がる。
「街道を東に向かうのですが、明日通る場所が今回一番危険なエリアです。危険な森を掠めて通る事になるので、何が起きるか分かりません」
「それって狼より危険なの?」
「狼もその危険の中に含まれています。後はネコ科の魔獣が超危険だそうです。サーベルタイガーとか出たら、この中では数人しか対処できないです」
「対処はできるのですね?」
「ええ、探索魔法に引っかかった時点で、対処できる者でこちらから迎撃します」
簡単に今後の進路の説明をし、本日できたての抑止剤を高畑先生に渡す。
「小鳥遊君、昨日一通り全員分使ってみました」
「えっ!? 山本先生、昨日1日で5本も使ったのですか?」
「ええ、効果のほどなのですが、小鳥遊君の薄めていないモノ>小鳥遊君の薄めたモノ>三田村君のモノ>三月君のモノ>水谷君のモノの順で効果というか、満足度が違いました」
「効果は皆有ったのですね?」
「ええ、効果は十分あると思います。ただ満足度が全く違うので……」
なんか口コミで抑止剤の使用者が増えているようで、俺のモノは余ってないそうだ。薄めてないヤツを使ってみたいという人まで現れる始末で、本来の目的より絶頂薬として流行りそうで怖い。
「龍馬……俺のも何人か使ってくれたみたいだな?」
「そのようですね……なんか複雑な気分ですけど、嫌ではないですよね?」
「ああ、正直嬉しい。全員に使用拒否されたら寝込むレベルだった」
街道に向けて移動中にナビーが声を掛けてきた。
『……マスター、例の邪香の混じった娘なのですが、どうもその中の1人が皆に仲間外れにされているようです』
『虐めか?』
『……いえ、虐めというほどではないのですが、話しかけてもその娘があまり返事をしないものですから、今では誰も話しかけようとしません』
『そりゃ、自業自得だろ……』
『……そうなのですが、これまでにクラス内で虐めを中等部より受けていたものですから、急に普通に話せと言われても無理があるかと……』
休憩時にうちのグループ内で相談してみた。
「先生、こっちで引き取ったらどうかと思うな~」
「問題児を引き取るのですか?」
「俺もなんか嫌だな……折角良い雰囲気なのに、そんな娘が1人入るだけで雰囲気がガラッと変わっちゃうよ?」
「そもそもその娘はどうして孤立したのかな?」
『ナビー? 分かる?』
『……お待ちください……彼女が中等部一年の文化祭の時が事の発端になってます』
全てナビーに聞いたのだが、なんだかな~。
「どうも彼女が中等部の一年の文化祭の時にお金が無くなったそうなんだ。たまたま教室に最後まで居た彼女が疑われたそうだ。でも犯人は別にいて、その犯人の娘も盗むつもりはなく、教室に誰も居なくなるので気を利かせて自分が預かっておくつもりで持ち出したそうなんだ。でも教室に戻ったら盗まれたと大騒ぎになっていて、今更預かるつもりで持って出たとその娘も言い出せなかったようなんだ」
「あ! その事件知ってる! なに? 冤罪でクラスに盗人扱いされていたの? その実際お金を持って出た娘はそれを知っていてずっと黙ってたって事?」
そうか、桜は中等部から居るんだったな。
「そうなるね……でも、今の彼女は腹いせに寮内で実際に物を隠したり、壊したりして仕返しをやっているようなんだ。気持ちは解るけど、そんな事ばっかりやってるから、妬みや僻みが強くなって、今じゃハティが避けるほど歪んだ性根になっちゃってるみたいなんだよね」
「その歪んだ性格って治るの?」
「性格なのでなかなか治らないと思うけど、改善はできると思う。何かの拍子で悪人でも一切悪さをしなくなる事あるだろ? 改心したとかいうヤツかな。きっかけがあれば変わると思う」
「龍馬、お主【精神回復】というスキルを持っておったじゃろ? あれを毎日施せば邪気が取れてあっという間に改心するぞ?」
「え? そうなんだ?」
「で、その娘どうするの? 冤罪で捻くれちゃったのは可哀想だけど、不和を招くような娘を敢えて迎え入れるほど、私はお人好しじゃないよ?」
「俺も桜の意見に賛成なんだけどね……」
「兄様は中等部で完全に孤立していていつも1人でしたからね……兄様のようにそれでも平気な人なら良いのですが、捻くれて個人香に悪臭が混じるほどとなると、本当は1人で居るのは結構きついんじゃないでしょうか?」
「龍馬君は凄く良い匂いがするけど……という事は1人でも平気だったの?」
「俺は他校のトラブルに巻き込まないようにと自分から突き放してた方だしね……もし、冤罪で泥棒扱いとかだったら、多分めっちゃ捻くれてるよ」
「ん! 蛇龍じゃなくて邪龍って言われてたかも!」
「上手い! 雅に座布団1枚!」
うっ……あまり受けなかった。雅を抱っこして2人で大人しくしてよ。
「あの、その娘先生に預けてくれないかな? 精神カウンセリングも少しは勉強してるのだけど……ダメかな?」
「美弥ちゃん先生が面倒見たいの?」
「妾も協力するぞ? 元癒しの女神故、小娘1人ぐらい妾に任せておくのじゃ!」
「ん! フィリア可愛い! フィリアの方が小娘に見える!」
無い胸を張って任せろというフィリアは、確かに子供っぽくて可愛い。
美弥ちゃん先生たっての希望で、その娘を引き受ける事になった。
面倒が起きなければいいのだが……。
10
お気に入りに追加
8,870
あなたにおすすめの小説

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中
レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。
おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。
ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。
落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。
機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。
覚悟を決めてボスに挑む無二。
通販能力でからくも勝利する。
そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。
アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。
霧のモンスターには掃除機が大活躍。
異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。
カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)
葵セナ
ファンタジー
主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?
管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…
不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。
曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!
ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。
初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)
ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。

異世界転移ボーナス『EXPが1になる』で楽々レベルアップ!~フィールドダンジョン生成スキルで冒険もスローライフも謳歌しようと思います~
夢・風魔
ファンタジー
大学へと登校中に事故に巻き込まれて溺死したタクミは輪廻転生を司る神より「EXPが1になる」という、ハズレボーナスを貰って異世界に転移した。
が、このボーナス。実は「獲得経験値が1になる」のと同時に、「次のLVupに必要な経験値も1になる」という代物だった。
それを知ったタクミは激弱モンスターでレベルを上げ、あっさりダンジョンを突破。地上に出たが、そこは小さな小さな小島だった。
漂流していた美少女魔族のルーシェを救出し、彼女を連れてダンジョン攻略に乗り出す。そしてボスモンスターを倒して得たのは「フィールドダンジョン生成」スキルだった。
生成ダンジョンでスローライフ。既存ダンジョンで異世界冒険。
タクミが第二の人生を謳歌する、そんな物語。
*カクヨム先行公開
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる