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幸せの場所
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「うわぁー、盛況だね」
「フフン」
悠は樹也に伴われて『ゆり画廊』に来ていた。今日から樹也の作品が展示されているのだ。今までに描いた作品や、新たに描いた絵が展示されているのだが、他の作家の作品も展示されてるが、特に樹也の作品の周りには人だかりができている。
「たっ君は風景画が得意なんだね」
「うん。昔から色んな風景を描くのが好きだった。でも、でもね」
そう言うと悠を奥へ引っ張って行く。
「えっ?」
小さいがそこには人物画が掛けられていた。
「こ、これって?」
「初めての人物画なんだ。モデルは……」
言わなくてもわかる。それはどこから見ても悠だった。しかし、他の絵には何人もの人が集まって見ているが、この人物画の周りには誰も居ない。
「俺の絵じゃないと思われてる様だ」
「でも嬉しいよ。俺がモデルなんて……でも、綺麗に描きすぎじゃない。俺はこんなにハンサムじゃないよ」
「いや。俺は忠実に描いた。悠君は可愛いし、ハンサムだよ」
「そ、そう? ありがとう」
「うん」
樹也はずっと悠の手を繋いで移動している。今もしっかりと悠の手を握りしめてる。
「お兄ちゃん」
「!」
背後から声を掛けららた。後ろには母の和実と悠によく似た女の子。
「優花か」
「優花かはないでしょ。ずっと居るのに無視して」
妹の優花はまだ中学生らしく、小柄で可愛い少女だった。
「初めまして、優花です。悠お兄ちゃん」
「は、初めまして。悠です」
「ずっと『はるか』お兄ちゃんだと思ってたから変な感じ」
「俺も初めて知ったんだ」
「優花と悠で『ゆう』繋がりだね」
「そうだね。よろしくね、優花ちゃん」
「よろしく、悠お兄ちゃん」
二人は握手をした。
(力強い……)
スポーツクライミングをしている事を思い出した。
「優花ちゃんは山を素手で登るの?」
「ええ。楽しいですよ。今度一緒に登りましょう」
「ええ~~、登れるかな?」
「冗談ですよ。悠お兄ちゃん、真面目」
初めて紹介された妹はとても親しみやすい、明るい子だった。
「島崎樹也としてはイマイチ迫力に欠ける作品だな」
そう評したのは英だった。
「英さん。来てたんですか」
「まあ、俺としても島崎樹也には一目置いてるからな。その作品となれば観に来ない訳はない」
「これは特別な作品なので……」
「・・・なるほど。それよりいつまで手を握ってるつもりなんだ」
「えっ?」
そう言えばずっと樹也に手を握られていた事に気がついた。
「えー、だって悠君が迷子にならないか心配で……」
「迷子になるほど広いとは思えないが」
「えー、結構広いですよ、ねぇ、悠君」
「え?」
こんな場合なんと答えて良いのか、悠は戸惑ってしまった。
(なんか……火花が見える)
悠は上を見上げてそう感じた。
「恋のライバル?」
優花が放った言葉に二人は優花を見た。
「あれ? 違った?」
「ありえない」
英はそう言うと事務所の方は歩いていく。そこには姉である小百合が待っていた。小百合は悠に気がつくと小さく手を振った。
「しかし、英さんてイケメンよね。画廊のオーナーも美人だけど……」
「うん。でも、たっ君もイケメンだし、優花ちゃんも美人だよ」
「まあ、そうだけど。イケメンの度合いが違うのよね」
「負けてるって言うのか?」
「完全に負けてるでしょう。悠お兄ちゃんは毎日英さんを見てて気にならない?」
「ん・・・?」
「はいはい、聞いた私が馬鹿でした」
しかし、去り際に優花は悠の耳元でそっと囁いた。
「心境に変化が起きたら教えてね」
それは自分が英を好きになると言う事なのか?
「変な事言うな、優花!」
舌をベェーと出して、優花は母と共に消えて行った。
「今日からまたお願いします」
悠はしばらくの休みを経て仕事に復帰した。
「良かったわ真柴君。また一緒に仕事出来て……」
「復帰おめでとう」
何時もの様に朝の清掃を終えると、午後の仕事場に向かう。
「そう言えば、島崎花梨、ネイルサロン辞めるそうよ」
「えっ、花梨さんが……?」
「居づらくなったのかな。随分と非難されたみたいだから」
「・・・そうですか」
休憩を終え仕事に向かう為二階に上がると、ネイルサロンの前の廊下で、花梨が腕組みをして立っていた。
(えっ?)
悠達が上がって来たのを見ると、きつい眼差しで悠を見た。ドキッと悠の胸が高鳴る。
ツカツカと悠に歩み寄って来た花梨が悠の前に立ちふさがる様に立った。
「話があるの」
「えっ?」
「良いわよね」
有無を言わさない言葉。
「はい。分かりました」
悠は花梨の後に着いて行く。
「大丈夫か」
心配そうに石田が囁いて来た。
「はい。大丈夫です」
心配する石田に笑顔を向けると花梨の後を追う。花梨はこの前と同じ様に非常口の扉を開けた。
悠が扉を閉めると振り返った。
「あなた、母の昔捨てた子供だったのね」
「あ、いえ、捨てられたとは……」
「と言うことは私の義理の弟って事になるのね」
「まあ、そうなる……のかな」
「母と暮らすの?」
「いいえ。俺は独立してる様なものだから……」
「ふうん。英さんの所に居るって事ね」
「・・・もうしばらくは……」
「自分を捨てた親を簡単に許せるんだ」
「あ、いや、それは……」
捨てたと言えばそうなのだろうけど、悠には辛い状況にあった母をどうしても責められない。母の事を思い出して恨んだことも無い。育ててくれた祖父母に恩返ししたいとそればかり考えていたから。
花梨が何を言いたいのかわからない。二人の間に沈黙の時間が過ぎる。
「あ……お店辞めるそうですね」
「あら、随分と耳が早いわね」
「ははは……」
花梨は遠くを見つめたままポツリと言った。
「私ね、留学するの」
「えっ?」
悠に振り返ると真剣な眼差しで話し始めた。
「父が再婚する前に私は一人娘で甘やかされて育った事は言ったわね」
「は、はい」
「再婚して、弟が生まれるまではわたしが父の会社の跡を継ぐものだと思っていた」
だが、弟の樹也が生まれて父の関心は変わった。跡継ぎが生まれたと喜んだ。花梨は父に裏切られた様な思いだった。
「でも、弟は跡を継ぐ意思は無いし、妹も同じ。だから、決心したの。私が跡を継ぐって」
(凄い……花梨さん、本気だ)
「養子を貰って奥様になる訳では無いわ。この私が父の跡を継ぐのよ」
「花梨さん……凄いです」
「その事言ったらみんな本気にしないの。今まで散々わがまま言って来てたからね。でもね、私は本気よ。だから、経営の勉強する為に留学する事にしたの」
「花梨さん!」
「な、何よ、急に大声出して……」
「花梨さんなら大丈夫です。花梨さんならきっとできると思います! 俺、応援しますから」
悠は握りこぶしを作って花梨を見た。
「ああ、まあ、ありがとう……」
「はい!」
花梨はすぅーとため息吐くと悠を見つめた。
「誰も私の話を真剣に聞いてはくれなかった。でも、貴方になら話したいと思った。貴方なら、理解してくれるんじゃないかなぁ……と」
「花梨さん・・・」
「変ね。貴方になら本心を言える……」
「花梨さん……」
「話はそれだけ。足止めさせて悪かったわね」
「いいえ。花梨さんの本心を聞かせてくれてありがたかったです。花梨さんなら良い経営者になれると俺は思います」
花梨の気の強さならできると悠は思った。
「そ、そう。期待に添える様に頑張るわ」
「はい!」
「・・・・」
悠の期待する瞳を見て、やろうと言う思いか湧き出てくるのを花梨は感じた。
「じゃあ、会うのはこれが最後になると思うから…」
「はい。頑張ってくださいね」
花梨が非常口の扉を開けると、石田と町田さんが慌てて花梨に背を向けた。心配してたのだろう。
「ふん」
心配してくれる同僚がいる事を羨ましいと思いながらも、反対に嫌な態度を取ってしまう。
ハイヒールの靴音をわざと高く響かせ歩いて行く。
花梨が去ったのを見届けて二人は悠の側に走りよった。
「大丈夫、真柴君?」
「何かされた?」
心配してくれる二人の顔を見て、悠は笑った。
「大丈夫ですよ。心配してくれてありがとうございます」
つくづく俺は幸せ者だなぁと、悠は思った。
「フフン」
悠は樹也に伴われて『ゆり画廊』に来ていた。今日から樹也の作品が展示されているのだ。今までに描いた作品や、新たに描いた絵が展示されているのだが、他の作家の作品も展示されてるが、特に樹也の作品の周りには人だかりができている。
「たっ君は風景画が得意なんだね」
「うん。昔から色んな風景を描くのが好きだった。でも、でもね」
そう言うと悠を奥へ引っ張って行く。
「えっ?」
小さいがそこには人物画が掛けられていた。
「こ、これって?」
「初めての人物画なんだ。モデルは……」
言わなくてもわかる。それはどこから見ても悠だった。しかし、他の絵には何人もの人が集まって見ているが、この人物画の周りには誰も居ない。
「俺の絵じゃないと思われてる様だ」
「でも嬉しいよ。俺がモデルなんて……でも、綺麗に描きすぎじゃない。俺はこんなにハンサムじゃないよ」
「いや。俺は忠実に描いた。悠君は可愛いし、ハンサムだよ」
「そ、そう? ありがとう」
「うん」
樹也はずっと悠の手を繋いで移動している。今もしっかりと悠の手を握りしめてる。
「お兄ちゃん」
「!」
背後から声を掛けららた。後ろには母の和実と悠によく似た女の子。
「優花か」
「優花かはないでしょ。ずっと居るのに無視して」
妹の優花はまだ中学生らしく、小柄で可愛い少女だった。
「初めまして、優花です。悠お兄ちゃん」
「は、初めまして。悠です」
「ずっと『はるか』お兄ちゃんだと思ってたから変な感じ」
「俺も初めて知ったんだ」
「優花と悠で『ゆう』繋がりだね」
「そうだね。よろしくね、優花ちゃん」
「よろしく、悠お兄ちゃん」
二人は握手をした。
(力強い……)
スポーツクライミングをしている事を思い出した。
「優花ちゃんは山を素手で登るの?」
「ええ。楽しいですよ。今度一緒に登りましょう」
「ええ~~、登れるかな?」
「冗談ですよ。悠お兄ちゃん、真面目」
初めて紹介された妹はとても親しみやすい、明るい子だった。
「島崎樹也としてはイマイチ迫力に欠ける作品だな」
そう評したのは英だった。
「英さん。来てたんですか」
「まあ、俺としても島崎樹也には一目置いてるからな。その作品となれば観に来ない訳はない」
「これは特別な作品なので……」
「・・・なるほど。それよりいつまで手を握ってるつもりなんだ」
「えっ?」
そう言えばずっと樹也に手を握られていた事に気がついた。
「えー、だって悠君が迷子にならないか心配で……」
「迷子になるほど広いとは思えないが」
「えー、結構広いですよ、ねぇ、悠君」
「え?」
こんな場合なんと答えて良いのか、悠は戸惑ってしまった。
(なんか……火花が見える)
悠は上を見上げてそう感じた。
「恋のライバル?」
優花が放った言葉に二人は優花を見た。
「あれ? 違った?」
「ありえない」
英はそう言うと事務所の方は歩いていく。そこには姉である小百合が待っていた。小百合は悠に気がつくと小さく手を振った。
「しかし、英さんてイケメンよね。画廊のオーナーも美人だけど……」
「うん。でも、たっ君もイケメンだし、優花ちゃんも美人だよ」
「まあ、そうだけど。イケメンの度合いが違うのよね」
「負けてるって言うのか?」
「完全に負けてるでしょう。悠お兄ちゃんは毎日英さんを見てて気にならない?」
「ん・・・?」
「はいはい、聞いた私が馬鹿でした」
しかし、去り際に優花は悠の耳元でそっと囁いた。
「心境に変化が起きたら教えてね」
それは自分が英を好きになると言う事なのか?
「変な事言うな、優花!」
舌をベェーと出して、優花は母と共に消えて行った。
「今日からまたお願いします」
悠はしばらくの休みを経て仕事に復帰した。
「良かったわ真柴君。また一緒に仕事出来て……」
「復帰おめでとう」
何時もの様に朝の清掃を終えると、午後の仕事場に向かう。
「そう言えば、島崎花梨、ネイルサロン辞めるそうよ」
「えっ、花梨さんが……?」
「居づらくなったのかな。随分と非難されたみたいだから」
「・・・そうですか」
休憩を終え仕事に向かう為二階に上がると、ネイルサロンの前の廊下で、花梨が腕組みをして立っていた。
(えっ?)
悠達が上がって来たのを見ると、きつい眼差しで悠を見た。ドキッと悠の胸が高鳴る。
ツカツカと悠に歩み寄って来た花梨が悠の前に立ちふさがる様に立った。
「話があるの」
「えっ?」
「良いわよね」
有無を言わさない言葉。
「はい。分かりました」
悠は花梨の後に着いて行く。
「大丈夫か」
心配そうに石田が囁いて来た。
「はい。大丈夫です」
心配する石田に笑顔を向けると花梨の後を追う。花梨はこの前と同じ様に非常口の扉を開けた。
悠が扉を閉めると振り返った。
「あなた、母の昔捨てた子供だったのね」
「あ、いえ、捨てられたとは……」
「と言うことは私の義理の弟って事になるのね」
「まあ、そうなる……のかな」
「母と暮らすの?」
「いいえ。俺は独立してる様なものだから……」
「ふうん。英さんの所に居るって事ね」
「・・・もうしばらくは……」
「自分を捨てた親を簡単に許せるんだ」
「あ、いや、それは……」
捨てたと言えばそうなのだろうけど、悠には辛い状況にあった母をどうしても責められない。母の事を思い出して恨んだことも無い。育ててくれた祖父母に恩返ししたいとそればかり考えていたから。
花梨が何を言いたいのかわからない。二人の間に沈黙の時間が過ぎる。
「あ……お店辞めるそうですね」
「あら、随分と耳が早いわね」
「ははは……」
花梨は遠くを見つめたままポツリと言った。
「私ね、留学するの」
「えっ?」
悠に振り返ると真剣な眼差しで話し始めた。
「父が再婚する前に私は一人娘で甘やかされて育った事は言ったわね」
「は、はい」
「再婚して、弟が生まれるまではわたしが父の会社の跡を継ぐものだと思っていた」
だが、弟の樹也が生まれて父の関心は変わった。跡継ぎが生まれたと喜んだ。花梨は父に裏切られた様な思いだった。
「でも、弟は跡を継ぐ意思は無いし、妹も同じ。だから、決心したの。私が跡を継ぐって」
(凄い……花梨さん、本気だ)
「養子を貰って奥様になる訳では無いわ。この私が父の跡を継ぐのよ」
「花梨さん……凄いです」
「その事言ったらみんな本気にしないの。今まで散々わがまま言って来てたからね。でもね、私は本気よ。だから、経営の勉強する為に留学する事にしたの」
「花梨さん!」
「な、何よ、急に大声出して……」
「花梨さんなら大丈夫です。花梨さんならきっとできると思います! 俺、応援しますから」
悠は握りこぶしを作って花梨を見た。
「ああ、まあ、ありがとう……」
「はい!」
花梨はすぅーとため息吐くと悠を見つめた。
「誰も私の話を真剣に聞いてはくれなかった。でも、貴方になら話したいと思った。貴方なら、理解してくれるんじゃないかなぁ……と」
「花梨さん・・・」
「変ね。貴方になら本心を言える……」
「花梨さん……」
「話はそれだけ。足止めさせて悪かったわね」
「いいえ。花梨さんの本心を聞かせてくれてありがたかったです。花梨さんなら良い経営者になれると俺は思います」
花梨の気の強さならできると悠は思った。
「そ、そう。期待に添える様に頑張るわ」
「はい!」
「・・・・」
悠の期待する瞳を見て、やろうと言う思いか湧き出てくるのを花梨は感じた。
「じゃあ、会うのはこれが最後になると思うから…」
「はい。頑張ってくださいね」
花梨が非常口の扉を開けると、石田と町田さんが慌てて花梨に背を向けた。心配してたのだろう。
「ふん」
心配してくれる同僚がいる事を羨ましいと思いながらも、反対に嫌な態度を取ってしまう。
ハイヒールの靴音をわざと高く響かせ歩いて行く。
花梨が去ったのを見届けて二人は悠の側に走りよった。
「大丈夫、真柴君?」
「何かされた?」
心配してくれる二人の顔を見て、悠は笑った。
「大丈夫ですよ。心配してくれてありがとうございます」
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