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執事ルークス×悪役令息
レッツ、リフォームタイム!②
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(ああ…この日のために特訓してきた闇魔法!ここでよーやく日の目を見ることが出来た~!!頑張ったぞ俺!)
のび~...と背伸びをして魔法によって美しく生まれ変わった屋敷をうっとりと見つめるジェノヴィ
グッパグッパと手のひらを閉じ開きをしてフフっと微笑む。
「ああ...素晴らしきかな闇魔法【逆行せよ】!ジェノヴィはな~んでこの魔法を悪事にフル活用しちゃうかな~?」
本編…いわゆる今(転生者)の状態のジェノヴィではなくゲーム本編でのジェノヴィは、主人公チェルシーを陥れ、学園のみならず皇都を我がものとすべく、時を自在に操ることが出来る闇魔法を使ってありとあらゆる悪事を働くのだ。
基本的には、悪役令息ジェノヴィの企みを攻略相手と協力して防ぎ、ハッピーエンドにするというのが乙女ゲーム『ロマネクシア』のあらすじであるのだが…
今(転生者)のジェノヴィは、追放ルート一筋で事を進めていたため、あくまで闇魔法は生活に必要な程度の危なくない状態である。
現に、先程使用した闇魔法のひとつである【逆行せよ】も、屋敷を建てたばかりの状態に戻すといったところまでが力の上限いっぱいのため、本当に時を遡るといった超ハイレベルな魔法にまでは至っていないのだ。
「さーてと!綺麗になった御屋敷ちゃ~ん♡中はどんな感じかっ、な~?」
ギイッ、と期待を込めながら屋敷扉の取っ手を掴み開けると、玄関の床は一枚一枚ピッカピカに磨きあげられ、陽の光がステンドガラスから漏れ出ており、なんとも幻想的な雰囲気が出ている。
「おおお~!!最高最高!!こうやって扉を開けたら~…亜麻色の髪の愛しい愛しい嫁と、白い犬が迎えてくれる~…みたいなさ~…あ、リビング!うっひょ~!有難いことに家具付~!!アンティークチェア!魔導冷暖房完備!ありがたやありがたやぁ…闇魔法もありがたや…絶対これ全部直してくれてるよ…」
「キッチン広っ!!そりゃそうだよな別荘なんだから…ってかもうこれ厨房じゃん!豪華すぎんだろ~!!てかさっき見たバスルームの照明…円形のシャンデリアってなんか可愛いな。こういうのあると、女受けよさそうだし…」
「2階は部屋が3つあるとか最高かよ~!!1つは趣味部屋とかに使えそうだし…大体の家具揃ってんのありがたすぎる~……あ、でもベッドだけはフレームしかない?…布類とかは全部虫に食われておしゃかになって闇魔法でも直せなかったんかなあ…」
一通り走ったジェノヴィは、リビングに戻りアンティークチェアに腰掛ける。
(大きい家具類とかはあったけど、まだ細かい雑貨類とか絨毯とか揃えきれてないし、そのうちやっとくかあ…理想としては『北欧風』って感じの落ち着いた雰囲気出したいな…)
ふーっ、と一息ついたところで、手続きを終えたルークスがリビングへとやってくる。
「あ、おかえり!」
「ただいま戻りましたジェノヴィ様。なんと…こんなに綺麗にしてくださって…お疲れでしょう。お茶をいれますね。」
「え!?いやいやいや!そんな苦労してな…ってかルークスいつのまにか凄く荷物持ってきてない!?」
ふとルクシオを改めて見ると、布やら食器類やら両手で収まりきらないくらいの小物やら雑貨やらを持っている。
(…もしかしてルークス、めっちゃ力持ち…????)
「もしかしたら雑貨類が足りないかと考え、すぐにでもジェノヴィ様が暮らせるように先程買い揃えて参りました。こちらは寝具用の毛布に、ティーセット…あと一通り調理器具と食材も買ってまいりました。すぐにお作りいたしますので、少々お待ちください。」
ルークスがパチンッ、と指を鳴らすと
雑貨類が浮遊魔法でカチャリカチャリと綺麗に並び、殺風景なリビングがあっというまに北欧風の落ち着いた雰囲気にと様変わりした。
ーそう、ジェノヴィが頭に浮かべていた理想のリビングそのままに
(なんということでしょう…うちの執事、とんでもなく出来る子すぎるッッ!!)
「他の部屋もすぐに使えるようにしておきますね。申し訳ございませんが、今しばらくお待ちくださいジェノヴィ様」
爽やかに微笑むルークスを「はーい…」と見送るジェノヴィは、ルクシオが見えなくなった瞬間にはふう、と頭を抱えていた。
「こんなんじゃ俺…すぐにだめになっちゃう…」
のび~...と背伸びをして魔法によって美しく生まれ変わった屋敷をうっとりと見つめるジェノヴィ
グッパグッパと手のひらを閉じ開きをしてフフっと微笑む。
「ああ...素晴らしきかな闇魔法【逆行せよ】!ジェノヴィはな~んでこの魔法を悪事にフル活用しちゃうかな~?」
本編…いわゆる今(転生者)の状態のジェノヴィではなくゲーム本編でのジェノヴィは、主人公チェルシーを陥れ、学園のみならず皇都を我がものとすべく、時を自在に操ることが出来る闇魔法を使ってありとあらゆる悪事を働くのだ。
基本的には、悪役令息ジェノヴィの企みを攻略相手と協力して防ぎ、ハッピーエンドにするというのが乙女ゲーム『ロマネクシア』のあらすじであるのだが…
今(転生者)のジェノヴィは、追放ルート一筋で事を進めていたため、あくまで闇魔法は生活に必要な程度の危なくない状態である。
現に、先程使用した闇魔法のひとつである【逆行せよ】も、屋敷を建てたばかりの状態に戻すといったところまでが力の上限いっぱいのため、本当に時を遡るといった超ハイレベルな魔法にまでは至っていないのだ。
「さーてと!綺麗になった御屋敷ちゃ~ん♡中はどんな感じかっ、な~?」
ギイッ、と期待を込めながら屋敷扉の取っ手を掴み開けると、玄関の床は一枚一枚ピッカピカに磨きあげられ、陽の光がステンドガラスから漏れ出ており、なんとも幻想的な雰囲気が出ている。
「おおお~!!最高最高!!こうやって扉を開けたら~…亜麻色の髪の愛しい愛しい嫁と、白い犬が迎えてくれる~…みたいなさ~…あ、リビング!うっひょ~!有難いことに家具付~!!アンティークチェア!魔導冷暖房完備!ありがたやありがたやぁ…闇魔法もありがたや…絶対これ全部直してくれてるよ…」
「キッチン広っ!!そりゃそうだよな別荘なんだから…ってかもうこれ厨房じゃん!豪華すぎんだろ~!!てかさっき見たバスルームの照明…円形のシャンデリアってなんか可愛いな。こういうのあると、女受けよさそうだし…」
「2階は部屋が3つあるとか最高かよ~!!1つは趣味部屋とかに使えそうだし…大体の家具揃ってんのありがたすぎる~……あ、でもベッドだけはフレームしかない?…布類とかは全部虫に食われておしゃかになって闇魔法でも直せなかったんかなあ…」
一通り走ったジェノヴィは、リビングに戻りアンティークチェアに腰掛ける。
(大きい家具類とかはあったけど、まだ細かい雑貨類とか絨毯とか揃えきれてないし、そのうちやっとくかあ…理想としては『北欧風』って感じの落ち着いた雰囲気出したいな…)
ふーっ、と一息ついたところで、手続きを終えたルークスがリビングへとやってくる。
「あ、おかえり!」
「ただいま戻りましたジェノヴィ様。なんと…こんなに綺麗にしてくださって…お疲れでしょう。お茶をいれますね。」
「え!?いやいやいや!そんな苦労してな…ってかルークスいつのまにか凄く荷物持ってきてない!?」
ふとルクシオを改めて見ると、布やら食器類やら両手で収まりきらないくらいの小物やら雑貨やらを持っている。
(…もしかしてルークス、めっちゃ力持ち…????)
「もしかしたら雑貨類が足りないかと考え、すぐにでもジェノヴィ様が暮らせるように先程買い揃えて参りました。こちらは寝具用の毛布に、ティーセット…あと一通り調理器具と食材も買ってまいりました。すぐにお作りいたしますので、少々お待ちください。」
ルークスがパチンッ、と指を鳴らすと
雑貨類が浮遊魔法でカチャリカチャリと綺麗に並び、殺風景なリビングがあっというまに北欧風の落ち着いた雰囲気にと様変わりした。
ーそう、ジェノヴィが頭に浮かべていた理想のリビングそのままに
(なんということでしょう…うちの執事、とんでもなく出来る子すぎるッッ!!)
「他の部屋もすぐに使えるようにしておきますね。申し訳ございませんが、今しばらくお待ちくださいジェノヴィ様」
爽やかに微笑むルークスを「はーい…」と見送るジェノヴィは、ルクシオが見えなくなった瞬間にはふう、と頭を抱えていた。
「こんなんじゃ俺…すぐにだめになっちゃう…」
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