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ルクシオ皇子×悪役令息
失言
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前世の記憶を思い返し終わったと同時に、ジェノヴィはサーッと顔が真っ青になった。
すぐさま乱れた服を整えて、窓から出られないかと画策している。しかし、はめ込み型の窓から出られる訳もなく、唯一の出入口である部屋の扉の取っ手に手をかける。
やばい……前世で見させてもらった小説の通りだとしたら……このあとの展開は……!
「に、逃げー」
「今、『逃げる』って言ったのかな?……ジェノヴィ?」
ジェノヴィが手をかけた扉が開かれた瞬間、目の前にルクシオが怖いくらいの満面の笑顔で立っている。
「あ、いや、え、えと……の、喉乾いたから……水……」
「水ならほら、僕が持ってるよ。それに、わざわざ外に出なくても使用人が持ってきてくれるから心配ないよ。……なんでここから出ようとしたのかな?」
キメ細やかな硝子細工がされた水差しを持つルクシオ。水差しを扉近くのサイドテーブルに置いて、ジェノヴィの手首をつかむ。
「もしかして、僕の妻になるのが嫌になったのかな?……僕以外に好きな人ができた……とか?」
キスする直前まで顔を近づけるルクシオ。その美麗な顔を近くで見つめると、普段であればドキッとするところだが、今はなんだか恐怖でいっぱいになる。
「ちちちち違う!違うけど、その、あのえと……逃げたいとかじゃなくて、ちょっと外に……」
「外なら僕と一緒に行こうか。ね?」
「え、えと、1人でちょっと散歩したいなー……って、思っ」
ーバタンッ、ガチャッ
大きな音をたてて、扉と鍵が閉められた。
ジェノヴィはびくり、と肩を震わすとルクシオが口付けをする。
ちゅくちゅくと、舌を絡ませ深いキスをする。
ルクシオによって、口の中もより感じやすくなるように毎日キスをされているジェノヴィは腰を抜かしてへたりこんだ。
ふわふわのカーペットの上で、体も起こせないほどになり、ゆっくり寝転ぶように倒れ込む。
「ふ、あ、……う……イオッ……、や」
「今日はね、特に"特別"なんだよ。ジェノヴィ……絶対に逃がさないからね……僕の可愛いお嫁さん?」
ルクシオは、ジェノヴィを抱き上げてベッドに寝かせる。そして、懐から薬を取り出した。
「これで、僕との赤ちゃんつくろうね……ジェノヴィ?」
すぐさま乱れた服を整えて、窓から出られないかと画策している。しかし、はめ込み型の窓から出られる訳もなく、唯一の出入口である部屋の扉の取っ手に手をかける。
やばい……前世で見させてもらった小説の通りだとしたら……このあとの展開は……!
「に、逃げー」
「今、『逃げる』って言ったのかな?……ジェノヴィ?」
ジェノヴィが手をかけた扉が開かれた瞬間、目の前にルクシオが怖いくらいの満面の笑顔で立っている。
「あ、いや、え、えと……の、喉乾いたから……水……」
「水ならほら、僕が持ってるよ。それに、わざわざ外に出なくても使用人が持ってきてくれるから心配ないよ。……なんでここから出ようとしたのかな?」
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「もしかして、僕の妻になるのが嫌になったのかな?……僕以外に好きな人ができた……とか?」
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「ちちちち違う!違うけど、その、あのえと……逃げたいとかじゃなくて、ちょっと外に……」
「外なら僕と一緒に行こうか。ね?」
「え、えと、1人でちょっと散歩したいなー……って、思っ」
ーバタンッ、ガチャッ
大きな音をたてて、扉と鍵が閉められた。
ジェノヴィはびくり、と肩を震わすとルクシオが口付けをする。
ちゅくちゅくと、舌を絡ませ深いキスをする。
ルクシオによって、口の中もより感じやすくなるように毎日キスをされているジェノヴィは腰を抜かしてへたりこんだ。
ふわふわのカーペットの上で、体も起こせないほどになり、ゆっくり寝転ぶように倒れ込む。
「ふ、あ、……う……イオッ……、や」
「今日はね、特に"特別"なんだよ。ジェノヴィ……絶対に逃がさないからね……僕の可愛いお嫁さん?」
ルクシオは、ジェノヴィを抱き上げてベッドに寝かせる。そして、懐から薬を取り出した。
「これで、僕との赤ちゃんつくろうね……ジェノヴィ?」
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