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第7話 神様との逢瀬①
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【鑑定の儀】を終えて、ひとしきりゆっくりした後、家族全員で夕食を食べた。その間の議題は勿論、僕のダブルユニークスキルについてだ。レオ兄はびっくりしてたけど、素直に祝福してくれた。エミィは「なんかよく分からないけど凄いです! ユーリに―さま!!」って言ってくれた。なんかよく分からないなりに褒めてくれてお兄ちゃんは嬉しいぞ!
スキルのことはいったん様子見ということになった。何かあれば報告しろと父上が言っていた。どうせ国王になるのはレオ兄だし、僕が継ぐことはないし、継ぐ気もない。
ダブルスキルだとしてもどちらも戦闘系のスキルではなさそうだし、一つのスキルは【領地内政】だから、どこかの領地を任せられたら何かしら効果があるんじゃないかと思ってる。国を治めるのは絶対にしんどい!! そこまでの勇気はない。
スキルについての詳しいことは全部神様にぶつけよう!!
◆
僕の寝室にて……
「それにしてもダブルスキルにユニークスキルとは凄いですね!ユーリ様!」
「ありがとう。ミリア。でも、戦闘系じゃないから戦えないぞ?」
「それでも凄いです! いざとなれば私が命を懸けてでも戦いますから!(フンスッ)」
ミリアが凄いやる気だ。ミリアさ~ん? 貴方メイドですよ? 戦わなくていいんですよ?
ミリアに戦わせないようにすることが僕の仕事だ。弱いと思われないようにやっぱりちゃんと鍛錬はしておかないと。ミリアが僕が守らないとね。でも、それは物理の力ではなくて、知略の方でね。
「そうだ! そういえばミリアのスキルって何だったの? 王城で務める時に、やってもらうんじゃなかったっけ?」
「言ってなかったですっけ? 私のスキルは【格闘家】です!(ニコッ)」
こわっ!!! 笑顔で拳を握らないで!? 絶対にミリアの機嫌は損ねてちゃいけないやつだ! 鉄拳が待ってる気がする......
「おおう…… それはまた逞しい……」
「ユーリ様をお守りするために鍛錬は欠かしてないですよ! ほら!」
あのぅ…… あんまりシュッシュしないでください? 風切り音がしてるんですけど? 軽くやってるように見えて拳がブレて見えないんですけど? 頼もしいけど、怖っ!!!
でも気持ちだけ受け取っておくにする。ミリアに戦わせないようにすることが僕の役目でもあり、当然のことだからな。
「頼りにしてるよ。ミリア! これからも僕を助けてね!」
「はい!」
なんか今日でミリアの見え方が変わった気が……
なんであれ、今日は転生して、【鑑定の儀】を受けて、よく分からないスキルで…… って色々あったなぁ。今世は周りの人に恵まれてるなぁ。神様様様だ。
「今日はもう寝ることにするよ。話に付き合ってくれてありがとう。ミリア。これからもよろしくね?」
「なんですか? 改まって。 ミリアはこれからもずーーーっとユーリ様の近くにいます! だって私の主なんですからね? まだ尻尾を触られたことも許してないんですからね……」
嬉しいことを言ってくれるな。
「ん? 最後の方は聞こえなかったけど? なんか改めてお礼を言いたくなってね」
「何なんですか-!! ユーリ様は。 おやすみなさい! 明日は寝坊しないでくださいよ!」
「はいはい。 おやすみ。ミリア」
「おやすみなさいませ。ユーリ様」
ミリアはバタバタと寝室から出ていった。
そうだよな。僕は王族に転生したんだから人を従える立場にあるんだよな。
ユーリ、これまでありがとう。そして、これからもよろしく……
守ことユーリは転生してから初めての夜を迎えたのであった。
◆
これは、後に最も王国の繁栄に貢献した【賢人】と称えられる者の話である……
勿論、メイド(ミリア)に怯えていたなどという話はどこにも記されていないのであった……
スキルのことはいったん様子見ということになった。何かあれば報告しろと父上が言っていた。どうせ国王になるのはレオ兄だし、僕が継ぐことはないし、継ぐ気もない。
ダブルスキルだとしてもどちらも戦闘系のスキルではなさそうだし、一つのスキルは【領地内政】だから、どこかの領地を任せられたら何かしら効果があるんじゃないかと思ってる。国を治めるのは絶対にしんどい!! そこまでの勇気はない。
スキルについての詳しいことは全部神様にぶつけよう!!
◆
僕の寝室にて……
「それにしてもダブルスキルにユニークスキルとは凄いですね!ユーリ様!」
「ありがとう。ミリア。でも、戦闘系じゃないから戦えないぞ?」
「それでも凄いです! いざとなれば私が命を懸けてでも戦いますから!(フンスッ)」
ミリアが凄いやる気だ。ミリアさ~ん? 貴方メイドですよ? 戦わなくていいんですよ?
ミリアに戦わせないようにすることが僕の仕事だ。弱いと思われないようにやっぱりちゃんと鍛錬はしておかないと。ミリアが僕が守らないとね。でも、それは物理の力ではなくて、知略の方でね。
「そうだ! そういえばミリアのスキルって何だったの? 王城で務める時に、やってもらうんじゃなかったっけ?」
「言ってなかったですっけ? 私のスキルは【格闘家】です!(ニコッ)」
こわっ!!! 笑顔で拳を握らないで!? 絶対にミリアの機嫌は損ねてちゃいけないやつだ! 鉄拳が待ってる気がする......
「おおう…… それはまた逞しい……」
「ユーリ様をお守りするために鍛錬は欠かしてないですよ! ほら!」
あのぅ…… あんまりシュッシュしないでください? 風切り音がしてるんですけど? 軽くやってるように見えて拳がブレて見えないんですけど? 頼もしいけど、怖っ!!!
でも気持ちだけ受け取っておくにする。ミリアに戦わせないようにすることが僕の役目でもあり、当然のことだからな。
「頼りにしてるよ。ミリア! これからも僕を助けてね!」
「はい!」
なんか今日でミリアの見え方が変わった気が……
なんであれ、今日は転生して、【鑑定の儀】を受けて、よく分からないスキルで…… って色々あったなぁ。今世は周りの人に恵まれてるなぁ。神様様様だ。
「今日はもう寝ることにするよ。話に付き合ってくれてありがとう。ミリア。これからもよろしくね?」
「なんですか? 改まって。 ミリアはこれからもずーーーっとユーリ様の近くにいます! だって私の主なんですからね? まだ尻尾を触られたことも許してないんですからね……」
嬉しいことを言ってくれるな。
「ん? 最後の方は聞こえなかったけど? なんか改めてお礼を言いたくなってね」
「何なんですか-!! ユーリ様は。 おやすみなさい! 明日は寝坊しないでくださいよ!」
「はいはい。 おやすみ。ミリア」
「おやすみなさいませ。ユーリ様」
ミリアはバタバタと寝室から出ていった。
そうだよな。僕は王族に転生したんだから人を従える立場にあるんだよな。
ユーリ、これまでありがとう。そして、これからもよろしく……
守ことユーリは転生してから初めての夜を迎えたのであった。
◆
これは、後に最も王国の繁栄に貢献した【賢人】と称えられる者の話である……
勿論、メイド(ミリア)に怯えていたなどという話はどこにも記されていないのであった……
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