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離婚のまでの道

三年後…双子妊娠、そして出産

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ー三年後ー
「私、双子を妊娠いたしましたわ。」
リリアーヌは、アティルの三歳の誕生日に双子を妊娠していることを公表した。
「今度こそ、一人でもいいから銀髪・赤い眼でありますように。」とアーマンド。
「孫が増えますわ♪」と皇后。
「楽しみだな。」と皇帝。
リリアーヌは、
「今度こそ離婚してみせますわ!」と宣言した。
双子は、二卵生の女の子たちだ。
アーマンドとリリアーヌの離婚成立がかかってても、皇孫が産まれるのは皇帝も皇后もアーマンドにリリアーヌやアティル、それに国民までも楽しみなのだ。
「ぼくね、いもーと産まれたらね、一緒にあしょんであげるの!」とアティル。
「そうかそうか!アティルは、いい子だな。」とアーマンド。
アティルは、得意そうに
「えへへっ」と照れている。
それを見た皇后が
「私の孫可愛すぎますわ。」と顔を隠した扇の中でにやけていた。
皇帝は、皇后の発言に黙ったまま頷いていた。

ー双子出産日ー
城内は、皇太子妃のお産の準備で目まぐるしく回っていた。
双子は、帝王切開で産まれる。アティルの時みたいに自然分娩ではないからリリアーヌは緊張していた。
「あぁ、どうしましょう…どうか子どもたちが無事に産まれ、私も無事ですように。」と祈っていた。
「では、皇太子妃様。今から帝王切開をしていきますね。準備は、よろしいでしょうか?」と皇医。
「ええ、お願いしますわ。」とリリアーヌ。
皇医は
「御意、妃殿下。」とだけ言い、メスを手に取った。
皇医は丁寧に、かつ慎重にメスを腹に入れていく。
そして…
おぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
と二つの産声が二分差で重なりあった。
「元気な双子の女の子でございます。」
と産婆とメイド。

「おお!産まれたか!」とアーマンド。
「いもーと♪、いもーと♪」とアティル。
「双子の孫は、初めてですわ♪」と皇后。
「ふむ…絶対可愛いはずだな。」と皇帝。
「して、どっちだ?」と皇帝。
「皇太子殿下の御髪と御目の色を濃く受け継いだ女の子と」と産婆が言い、
「皇太子妃殿下の御髪と御目の色を濃く受け継いだ女の子でございます。」とメイドが言った。

「それは…つまり…」とアーマンド。
「銀髪・赤い眼の子がいるってことか!?」と皇帝が変わりに聞いた。
「メイドと産婆がそう述べたのですから、それしかないですわ。」と皇后。
アティルは、
「いもーと♪、いもーと♪」と大人に混じって踊っていた。
 
これで二人の離婚条件が揃った。条件を出してから四年ほど経ったが、皇帝と皇后(+皇太子)の条件を達成したということは、リリアーヌは産後の回復を待って離婚し、出ていくことになる。


いつ出ていくかはリリアーヌ次第だが…


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