上 下
15 / 22
デート♡♡♡

フェアラside

しおりを挟む
デート当日

私は約束の時間に間に合うようにいつもより一時間早く起きて準備を始めた。

私は久しぶりのお出かけで内心ドキドキしていたけど、それを悟られないようにしたかった。

心はリファンに少しだけ残っていることに気づかれないかしら…。

リファンを前にしてもこの状態でいられるのかしら…

ー公園ー
公園に着くと、リファンが噴水の所に立って待っていた。

私は、淑女らしさを欠かさないように小走りで向かい、

「トリファン様、申し訳ございません…遅れてしまいましたか?」と謝ると

「いえ…僕が早く着きすぎただけですので…」とリファン。

「良かったですわ。時間に間に合わなかったのかと思いましたわ。」と言うと、

「今でも十分早いですよ。」と丁寧に言ってから

「今日は、誘いに乗ってくれてありがとう!!フェイも口調砕けて貰えないかな?」と砕けた口調になった。

「えっ…しかし、婚約者ではないのでただの伯爵令嬢の私が公爵令息のトリファン様に砕けた口調なんて…」と言ってみると

「フェイ…頼む…フェイに丁寧な喋り方をされると壁を感じるんだ……出来れば名前もリファンと…」と真剣に頼み込むリファン。

そんな切ない顔しないで…私のあなたへの愛がまた膨らんでしまうわ……
とか考えながら

「わかったわ。リファン、友だちとしてよろしくね!!」と友だちを強調して言った。

友だちを強調して、私の中で踏ん切りつけなきゃ…!!

「友達か…」とボソッとリファンが呟いたけど、すぐに

「よし!フェイ、行こう!」と手を伸ばし目的地に行こうとしたので、何も言わずに着いて行った。

目的地の広場で数多くの屋台が出店していた。

「フェイ!何か食べたいのある?僕は肉刺し焼きにしようと思うけど…」とリファン。

私は少し考えてから
「えっ…と、じゃあ私も肉刺し焼きにします」と言ってお金出そうとすると

「あ、お金は大丈夫!僕が奢るよ。」と言われた。

「ダメです!たとえ少量な金額だとしても、ただでさえ借金を返済してもらったというのに…」と奢ってもらうことを拒否しようとすると

「んー大丈夫だよ!僕がお願いしてフェイとデートしてるから♡」と言われてしまった。

「でも…」と私が言うと

「拒否するより、ありがとう!って言ってほしいな…なんて」といたずらっぽく笑うリファンに

そうよね…まずはお礼が先か…
と思い

「リファン、ありがとうございます!!
」と言った。

「うん!どういたしまして」とリファン。

私は、肉刺し焼きを買いに行くリファンから離れて飲み物を買いに来た。

二人で買ったものを手に待ち合わせ場所とは違う公園に来た。

「リファンに言いたいことがある!」と前置きをした私。

リファンは肉刺し焼きを食べながら

「ん?なんだい?フェイ」と言われた。

「リファンが五年前、突然私に婚約破棄を言いつけたのは、やっぱり好きでは無くなったからなの?」と言うと、

「…違うよ…ちゃんと好きだったさ…」と言ってから

「留学を言い渡した父上が留学するならフェイとは婚約破棄しなさい!と言われた。それに五年もフェイを一人で待たせるのも悪いと思って…」と話すリファン。

「ちょっと待って!五年も私を一人で待たせる…?リファン、あなたファルに私の事監視させてたのでは…?」と私が思ったことを言うと

「そうだよ…。婚約破棄したもののやっぱりフェイの隣に他の男が並ぶの見たくなかったから…」と凄い形相で言われた。

「フェイの隣は僕の物だ!って思ったからファルトにお願いした。」としれっと言うリファン。

「正直、カルケアの弟妹の家庭教師をするって聞いた時は、よく分からないがカルケアにイラッとした。」と初めて聞くことを淡々と話す。

「だから、ファルトにお願いした…と?」と聞いた。

「ああ、どうしても諦めるなんて出来なかったからな…」と返し、

「今も諦める気なんてないから!フェイのこと必ず僕が貰うよ!」と言った。

その言葉に胸がざわざわとして薄れていた好きが溢れ出した。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

義弟の為に悪役令嬢になったけど何故か義弟がヒロインに会う前にヤンデレ化している件。

あの
恋愛
交通事故で死んだら、大好きな乙女ゲームの世界に転生してしまった。けど、、ヒロインじゃなくて攻略対象の義姉の悪役令嬢!? ゲームで推しキャラだったヤンデレ義弟に嫌われるのは胸が痛いけど幸せになってもらうために悪役になろう!と思ったのだけれど ヒロインに会う前にヤンデレ化してしまったのです。 ※初めて書くので設定などごちゃごちゃかもしれませんが暖かく見守ってください。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~

真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

明智さんちの旦那さんたちR

明智 颯茄
恋愛
 あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。  奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。  ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。  *BL描写あり  毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...