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現在

実は…

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「廉、伝えたいことがある!」と切り出したら、

「は、はい!」と返事が返ってきた。

「実はね、あなたと別れたすぐあとに妊娠が発覚しまして……」と言ったら

「に、にに妊娠……?産まれたの?」と動揺しながら聞いてきた。

「ええ、3年くらい前にね。今3歳になるのよ」と言い携帯の待ち受けを見せた。

「可愛いね……名前はなんて言うの?」と聞かれた。

「紬っていうのよ。糸へんに理由の由と書いて」と説明すると

「紬ちゃんか……可愛い」と微笑みを隠せずにいる。

「信じてくれるの?」と言うと

「もちろんだよ。俺に似てる気もする……」と廉。

「まぁ、確かに。廉に似てるとこが多いかも。」と笑いながら言う。

「でも、安心して。養育費が欲しくて言ったわけじゃないし、結婚して欲しくて言ったわけじゃないから。紬のことを知っていて欲しかったのと、いつか会って欲しいと思ったから伝えたの」と言ったら

「紬ちゃんのことを知ったら既に会いたいし、傍にいたいと思ったよ。」と言われた。

「紬には会ってくれるの?今からでもいいよ。」と言うと

「会いたい!」と返ってきた。

「あと、結婚はちょっと……。認められていないみたいだし。」と言うと

「両親は大丈夫!許して貰えたから、結婚しよう?」と廉が答えた。


「ごめん、少し考えさせて……」と私。

廉も頷いた。

買い物終えた帰り道。

「やっぱり緊張してる?」と聞くと

「当たり前だよ。紬ちゃんが俺の事嫌ったらどうするの?」と廉。

「紬は、パパに会いたがっているから安心して……たぶん」と言うと

「たぶんが怖いよ……」と笑いながら返す。

保育園に到着した。
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